緊急事態宣言が全面的に解除され日常を取り戻しつつある。しかし、コロナ禍以前に戻ることなど誰も考えてはいない。自重しながら慎重に日常の生活行動へと向かっている。その理由のほとんどが第五波と呼ばれた感染拡大、東京の場合8月に入り連日5000人台の感染者を出したが、お盆明けから急激に減少へと向かった、つまり、減少理由が不明のままであることによる。こうした劇的な減少を海外メディアはワクチン接種とマスク着用が要因(英国ガーディアン紙)、挙げ句の果てには韓国メディアでは虚偽の報告がなされているとまで報じている。最近では京都大学の上久保靖彦特定教授のグループ研究では日本人は早期から新型コロナウイルスに感染し抗体を持っていたとし、”国民集団免疫説”プレジデントオンライン)に依るものだとする論文が出されている。つまり、「ウイルス側」に減少理由があるという説である。これまでの感染症専門家による人流抑制策など根底から検証されることが問われる論文である。何れにせよ、新型コロナウイルスの本質に更に迫って欲しい。
ところで本論に戻るが、前回の未来塾で投げかけたのはバブル崩壊以降の社会・経済の停滞と言う問題がコロナ禍によって大きく表舞台に出てきたことを指摘した。そして、着目すべきは昭和、特に30年代を軸に学びを進めてきた。今回もバブル期前までの無名の人々の挑戦、どんな「時代の敵」と戦ってきたかを辿ってみた。
第二の創業期を迎える
コロナ禍によって大きな被害を受けたが、同時に多くのこともまた学んだ。エコノミストによれば、政府系金融機関などの無担保無利子融資残高は30兆円に及ぶと試算している。簡単に言えば大きな借金を背負っての「日常」に向かっての再出発である。私の言葉では第二の創業期を迎えたと言うことだ。特にホテル・旅館などの観光産業、飲食業と裾野の関連企業が当てはまると言えよう。
まず創業期を思い返すことから始めよう。創業期にはあったものは「何か」を思い起こすことから始める。「夢」といった大きなこともさることながら、ああもしたい、こうもしたい、どれだけできたであろうか、振り返ってみることだ。大切にしてきたことは何か、それはどのように変化してきたか、と言うことでもある。描いてきた「ビジネス」はどこまで達成できたか、できなかったことは何か。
このコロナ禍によって業態の転換を図った企業も多い。例えば、ワタミのように居酒屋業態から焼肉業態への転換もあるだろうし、テイクアウト業態のさらなる拡大に向かった飲食店もあるだろう。チェーン展開している外食企業においては多くの休業店舗を再スタートさせることであろう。いずれにせよ、新たな「考え」によってビジネスがスタートする。その時検討すべきが時代を超えたコンセプト、時代を取り入れたコンセプト、何を残し、何を変えていくのかという課題である。
第二の創業へ 復活を願って 2022.01.03
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