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梅林庵

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2019年11月17日

二日まとめて（櫟切り、無聊）

(4)

カテゴリ：日記

Saturday, November 16, 2019
　午前5時起床。快晴。晴れの日が続きます。写真は焼き芋です。

　主食が薩摩芋の朝ご飯。掘ったそれを濡れ新聞紙に包み、銀紙を巻いて薪ストーブに放り込みます。熾火の中に1～2時間。ホクホクに焼き上がります。

　食べ終えてトラの頭を撫でていたら、電話が鳴りました。Kさんからでした。近くの製材所を一人で切り盛りしています。裏の櫟が倒れてきそうで悩ましい。切ってしまうから、手伝って欲しい。倒したものはあげるよ、とのことでした。早速襤褸に着替えました。
「撫でるのをもう止めるのか。戻ったらブラシしてくれよな」byトラ。

　チェーンソーを持って訪ねました。なるほど、櫟は製材所の事務室に傾いていました。Kさんはすでに準備を終えていました。反対方向へロープを張っていました。彼、70を越えていますが、元気です。

　話が逸れます。彼は酒を全く飲みません。百薬の長といいますが、私の廻りの長生きは、酒を飲まないか、飲んでもたしなむ程度の人が多いです。酒精を知らぬのは可哀想なのか、飲まずに済む明瞭の人生こそ、と思うのか。難しいところです。
　戻ります。滑車を上手に使いこなしていました。

　大木です。傾く反対方向へはかなりの力が必要です。滑車を一つ使うごとに1/2の力で、が可能となります。

　倒したのは4本。何れも上手くいきました。次の写真はシャックルです。ワイヤーを扱う際の必需品。

　ワイヤーは細い針金を撚って作られています。使い古しはその一部が破断、写真の通り針の跳ね出たようになっています。軍手なんぞでこれを掴むと忽ちチクリ。やられてしまいます。この手の作業は鉄工所などで使われる牛床革手袋に限ります。私、山に入るときは必ずです。

　こちらはキトークリップ。遠くのものを引き寄せる際、これとワイヤーを使うと便利です。付加側（引き寄せる荷物）に荷重がかかると、これに通したワイヤーがクリップで締まるよう出来ています。緩めるとワイヤーは自由。山林に倒した原木を寄せる時などに使います。

　この櫟は1ヶ月以上、ここに倒したままです。蒸散作用により幹の水分を抜きます。葉の枯れてから玉切ります。大きいところは私が薪に。一升瓶より細いところは椎茸の原木向けになります。

　時間を要しました。午後1時帰宅。昼ご飯を食べていて、向かいに座る妻曰く
「あなた、蒟蒻芋を掘って頂戴」
　アイアイサー。気易く請け負ったものの難儀しました。あるだろう作業小屋の陰に熊手を入れましたが、なかなか当たりませんでした。加えて蕗の根がそこに攻め込んできて、土が硬くなっていました。一度それを除く必要ありだな。掘った芋のうち、鶏卵大のものは土に戻しました。大きくなーれ。写真は収穫のそれです。来週、妻が友人を呼んで蒟蒻をこさえるそうです。

　掘る最中もでしたが、今日は朝からジェット機の爆音繁しでした。でも、空を見上げて機体を確認できません。音の大きさからして、旅客機ではありません。午後になって空の空気が変わり、航跡を曳くようになり、コントレールの先を追うと、戦闘機と判りました。朝から晩まで、飛ぶ先は北西でした。対馬海峡方面です。演習なのかな。それともスクランブル？
　着替えて走りました。いつものコースに色をつけ1時間。いい汗をかきました。「ホオジロの里」は池に水が馴染んでいい感じでした。家主、Nの又やんは動物を避けるため、24時間、スピーカーを外に置き、ここにFM放送を流しっぱなしです。山奥に昼夜分かたず人の声や音楽が流れているのは、異様な感じもするような。

　この花が盛りです。小春日和に似合います。

　そこで折り返し、木立川左岸に沿って進みました。おっ、猫だ。親子かな。近寄ったら、大きい方に凄まれました。わかった、わかった。何もしないよ。

　HのS君が飼い犬を連れて散歩に行き遇わせました。大型犬です。名前は確か「リキ」といったな。拙宅も大きな犬を飼ったことがあるけれど、フィラリアにかかって死んだんだ、そういうと、驚くような話を教えてくれました。
「Hちゃん、犬ぁの、それぃかかったら、蝮ぃ噛ましたらいいわい。蝮ん毒ぁ犬もこたうけんど、二三日寝込むだけで死にゃーせん。ほいての、心臓ぃ食いついたフィラリアん虫ぁそん毒ぃやられて全滅よ。嘘じゃーねーんど。いぶん口んTやんが言いよったんじゃーが。あんしぁおまい、猟師じゃーきのぅ。猟犬ぅ莫大飼うちょるきー、実際、そげんこつぅしたことがあるんじゃわい」
要約すると、フィラリアに罹った犬は蝮に噛ませるとよい、犬自体は数日弱るものの回復する、命に別状はないが、心臓に寄生のフィラリアはマムシの毒にやられて死んでしまう、というものです。
　ふーん、そんなことをして大丈夫なんだろうか。何とも無体な治療です。毒には毒を以て、を地で行くよう。第一、蝮に噛ませるにしても、当の蛇を捕まえるのが難しい。おい、リキ、フィラリアになるなよ。蝮をあてがわれるぞ。

　帰宅して汗を流しました。残り物を当てに晩酌。バタンキュー。

今日の一句
小春天爆音二機が切り裂きて

今日のラン
10km

今日の酒
冷酒1合　燗酒2合　焼酎ロック1　ウイスキー1ショット　（飲みすぎかな。明日から自重しよう）

今日の写真は最初に口を切った吉乃川です。アルミ缶。「ふなぐち」には及ばないな。

Sunday, November 17, 2018
　午前5時起床。晴れ時々曇り。終日書斎に。ペンはなかなか進みません。習作、画で言えばデッサンじみたものは書いているのですが、もたもたしているような感じといいましょうか、締まりが悪いのです。そういう足回りの悪さを経て少しずつ固まってくるような気もするのですが。
　うろ覚えですが荒川洋治氏が
「小説家は蔵書を3万冊、少なくともその何割かは読んでおかないと、ものを書くことは出来ない」
というようなことを言っていました。別世界の話です。
　それに飽いて、見た映画は「皆殺しの流儀（字幕版）」。Amazonvideoに最近追加された映画という項目があって、そこに紹介のあったものです。ギャングもの。ドンパチや拷問シーンあり。うーん、10点満点中4点かな。見てよかった、甲斐があった、という気持ちにはなれませんでした。先日見た「歩いても歩いても」の方は10点満点中6点。
　夕刻、眠気が去り、着替えました。以下はカメランです。走る前のストレッチをしていて鶏頭に目を奪われました。拙宅の白菜畑横に咲いています。燃えるような赤です。

　こちらは玄関先に数輪の薔薇。これを愛でて札幌・中島公園に咲いていたそれを思い出しました。その折りは秋深しでしたが、それから2週間、札幌は雪の中だそうです。

　おっ、フォックスフェイスが色づきました。今朝、「サンデーモーニング」をやっていましたが、関口宏の背中に飾ってあった花の中にこれが混じっていました。

　さてもその番組のコメンテーター、今日は朝日新聞の高橋純子氏が招かれていました。同紙に辛口というか辛辣のコラムを持つジャーナリストです。写真を見たことはありますが、テレビの姿は初めてです。ああこの人か、そう思いながらコメントを聞きました。話の中身は別として、お喋りは前掛かり、勢い込んで。思いが勝って理路整然感に少し欠けているよう、私には聞こえました。
　彼女のことをして、NHK記者岩田明子氏のことを思いました。彼女はメインニュースの政治・国際部門を解説します。首相が海外に出かけるときは、現地からレポートします。これも私の私的感想ですが、語られる内容は解説も含め、無味乾燥に聞こえます。善し悪しは別として高橋氏とは大違い。
　所属する会社の方針もあってのことでしょうが、ジャーナリストとしての分は高橋氏にありましょう。

　おっ、生け垣の茶に未だ蜂が蜜を求めて、でした。おい、早くしないと寒くなるぞ。

　次の写真はひっつき虫と呼ばれるアメリカセンダングサです。当地では「ばか」とか「だし」と呼ばれています。これにトレーナーやジャージが触れるといけません。いっぺんにやられてしまいます。

　おっ、セナ、元気にしていたか？あれっ、お前、上顎を怪我しているのかい？ちょっと見せてごらん。

　あっ、牙を一本なくしているじゃーないか。どうしたんだ、いったい。

　時刻が下がりました。林道は気味悪いので、木立川に沿って下りました。おっ、M農園の夫婦が犬を連れているぞ。飼われているバーニーズマウンテンのマメリとは顔見知りです。が、今日はもう一頭、大型犬を連れていました。同種ですか？訊ねたらニューファンドランドとのこと。生後4ヶ月だそうで、成犬は60Kg程になるらしい。名前を訊いたら「点点（テンテン）」。足先に点の模様があるからだそうです。2頭とも慣れていい感じでした。