今が生死

今が生死

2013.02.16
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カテゴリ: 読書
今、ジェーン・エアを読んでいる。孤児の19歳の少女ジェーン・エアがお屋敷の家庭教師として住み込みで働く口を見つけて暮らしていたが、そのお屋敷の40歳位のご主人様ロチェスターから孤児でお金もないことを承知で、み染められて結婚することになった。結婚式当日、牧師が永遠の愛を誓いますか?と言おうとした瞬間、「その結婚式まった!!」という男達が現れ、「ロテェスターは14年前に結婚して妻がいる」とその妻の弟が証言した。

夢のような結婚を思い描いていたジェーン・エアにとっては思いもよらないことで衝撃は大きかった。ロテェスターが結婚しているという妻は精神病で凶暴性があり、そのお屋敷の3階に密かに看護婦付きで隔離されており、夫婦関係は全くなく戸籍上の夫婦ということだったが2重結婚は認められず、その結婚はパーになってしまった。

ジェーン・エアはロチェスターが自分を騙そうとしたしたのでないことは分かっていたが、全てが明らかになった後、彼がそれでもここに残って自分を支えてくれと懇願した時、彼女は応ずることはできなかった。でも彼の許してくれという必死の姿に真心が感じられ、憎しみは消えた。ジェーン・エアは結局そのお屋敷を出て当てもない旅に出ることになるが、憎しみからではなく、たとえ狂人と言えども奥さんがいるのに同棲することはできないとの気持だった。

ロチェスターもやっと見つけた最愛の女性を失うことになり気が狂わんばかりに狼狽していた。2人は年の差はあったが相思相愛で結婚することになったが結局土壇場で引き裂かれた。彼氏が独身と嘘をついていたことが原因だが、奥さんの凶暴性を目の当たりにすると実質上は結婚しておらず結婚していないと言っていたのもやむおえなかったと思われた。

人は様々な理由で失恋することがある。相手の裏切りによることもあり、心変わりで破談になることもある。別れた後はずっと心残りで心に涙を貯めて寂しく暮らす人もいれば、相手を憎んで暮らす人もいる。この小説では男はずっと未練心を持ち、女は裏切られた憎しみで去って行くかと思われたが、憎しみは持たずに去っていった。言葉ではなくその態度で憎しみは消えたとのことである。

振る人、振られる人、それぞれが別れを決意する時には、それなりの原因があると思うが、少なくとも別れた後に憎しみを残さないように、お互いに真心の態度が示せたらいいなと思った。






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Last updated  2013.02.16 21:26:48
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