進学塾キャラベル 西東京市 都立自校作成・難関私立高校受験

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2014年02月26日
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<入試終了>

受験お疲れ様でした。なかなか厳しい倍率の中、精神的にも肉体的にもさぞ疲れたことでしょう。

例年、うちの塾生は1月の模試で「80%合格ライン(安全圏)」を達成してから入試に臨んできました。私自身も、1月の模試で「安全圏」まで到達させることを目標の1つとして1年間を組み立てています。なぜなら、1月の模試で「安全圏」を達成した子に対しては、最後に「ある言葉」を投げかけることが可能となるからです。すなわち、「いつも通りの力を出せば大丈夫だよ」と。


ところが、今年の皆さんにはその言葉をかけることが出来ませんでした。みなさんの実力と志望校との距離を想像してみた結果、「いつも通りの力が出た場合は間違いなく不合格…」という子が残念ながら半数程度占めていたからです。そんな皆さんにとり、今回の入試は「いつも以上」の力を出さねばならない非常に過酷な戦いだったと言えます。


「いつも通りの力を出せば大丈夫」・・・スポーツの世界においても受験においても、師匠が弟子に投げかける言葉の中で、これほどまでに安心感を与える言葉はありません。しかし、今年の塾生の実力、模試の結果、塾で行った過去問演習の結果、そして今までの勉強量を含めたトータルの仕上がり具合。こうした諸々の事情を考慮すると、厳しい戦いになることは明らかでした。

あるいは、嘘をつくことも可能だったのかもしれません。最後の授業の、最後のシーンで、「いつも通りの力を出せば大丈夫」と俗耳に入りやすいような言葉を投げかけることは、今振り返ってみれば簡単なことだったような気もしています。しかし、私はその言葉を寸前で飲み込みました。嘘を言って励ましても仕方がない。頭の良い子達だ。どうせ嘘は伝わる。だから事実は事実として伝えよう。

そして、最後に出た言葉が「いつも通りの力を出すと、残念ながら不合格になる子がいます」という言葉でした。受験生を送り出す塾長の言葉としては、最悪のものだったでしょう(笑)。しかし、私らしいと言えば私らしいとも言えます。


いや、ここで白状すると、実は3名にのみ「いつも通りの力を出せば大丈夫だよ」と声を掛けたのです。最後の授業の帰り際、3名の生徒にだけは「普段通りやれば大丈夫だよ」と声かけをして送り出しました。逆に言えば、「私はそんな言葉をかけられなかった」という子は、残念ながら「いつも以上」の力を出す必要があったということです。

もちろん、例年厳しい戦いを強いられる塾生はいます。しかし、今年の塾生に関して言えば、昨年までの塾生とは同日の談ではなく、120%、中には130%位の力を出さねば受からないという子がいたというのが実際のところです。


さて、多くの塾生がそうした厳しい状態で臨んだ今回の入試。そういう意味では、今年は「落ちる覚悟」について書かなければなりません。皆さん自身にも観念の臍を固める必要性を感じてもらいたい。そんな風に思い、今こうしてパソコンの前に向かっている次第です。


思えば、今年の中3クラスはひどい状態からのスタートでした。授業中に勝手に立ち上がってしまう、手遊びが止まらない、話を聞くことが出来ない、どこをやっているのか分からなくなる、無断遅刻はする、自習室でアイコンタクトをする、帰り道に騒いだり寄り道したりしてしまう、自分の家の住所が言えない・・・など、枚挙にいとまがないとは、まさにこのこと。このブログにおいても、中2時代からかなりの数の説教を書いてきました。そんな例の1つが これ です。


実はこうした状態が完全に治ったかと言えば、口が裂けても「改善しました」とは言えないのが今年の中3クラスの残念なところです。


・入試直前に無断遅刻をし、強制帰宅を命じられた子がいました。

・せっかく私が添削した英作文や作文を全て廃棄していた子もいました。「最後に見直しておくように」と指示したら、「全て捨ててしまったのでありません」という驚くべき言葉が返ってきたのです。

・最低限覚えておくべき英作文プリントを覚えずに受験に行った子もいました。本番では私が配付したプリントと同じテーマが出題されたのですが、その子は思い出すことができず、確実に得点できたはずの12点を落としてしまいました。

こうした入試直前期の状態をみても、最後の模試で安全圏にまで達することが出来なかったのは、皆さん の普段の行動が然らしめているものであり、然り而して入試当日の信じられないような失点にも結びついてしまったというわけです。


しかし一方で、「よくここまで頑張った」という気持ちが心の奥底にあることも事実です。繰り返しになりますが、行動面でも成績面でも本当にひどい状態からのスタートであったにもかかわらず、今年の中3クラスは2名をのぞき全員が偏差値65以上を達成しました。また、その2名も偏差値60は超えました。偏差値40台からスタートし、69や67まで上げた子もいますし、50台から70台にまで上げた子もいます。そういう点では「私の想像以上」に伸びてきたクラスだと思っています。 少々「想定外」のクラスだったということです(※)。

閑話休題

さて、「落ちる覚悟」について書くと言っておきながら、だいぶん話が逸れてしまいました。

皆さんの中には残念ながら不合格になる子も出てきます。入試当日に行った自己採点の結果、合格点に達していないと思われる子が残念ながらいるからです。しかし、倍率が2倍近くに達している高校が多い以上、これは一面では仕方のないこととも言えます。

勝つ人の裏には必ず負ける人がいます。これはスポーツでも受験でもビジネスでも同様です。勝者というのは、敗者がいてこそ成り立つものだからです。特に倍率2倍以上の高校では、受験生の半分は落ちます。受験生全体の中で「平均」にいると不合格になるということです。

都立入試というのは、中学校での三者面談、模試の偏差値などの結果から入念に出願校を決定します。その結果、入試当日、試験会場には「ほぼ同じような実力、同じような内申、同じような偏差値」の子が集まります。その同じ実力を持った集団内で平均付近にいると不合格になるというのですから、考えてみるとなかなか厳しい入試です。

そうした高倍率の中、そもそも「安全圏」や「合格圏」に達していない高校を受験した子もいるのですから、ある程度厳しい結果は「
覚悟」しなければなりません。


ところで「覚悟」とは何か。それは、「想定される最悪の状態」、「今後起こりうる事の中で最も悲劇的なこと」、こうしたことを受け入れる「心の準備」をしておくことです。




2/28だ。9時になった。いよいよ発表の瞬間である。

掲示板を見る。自分の番号が近づいてくる。ふと、自分の番号より大きい番号が目に入る。おかしい。もう一度視線を戻す。何度も掲示板を確認する。しかし、自分の番号が飛ばされている。自分の番号がるはずの場所に何も書かれていない。自分の番号が書いてあるはずの場所にある数センチの空白。その1点を数秒間じっと見つめる…

何秒程度経ったのだろうか。ふと周りを見ると泣いている子がいる。一体なぜ泣いているのだろう?受かって泣いているのか、落ちて泣いているのか…。いや、今はそんなことはどうでも良い。僕(私)は落ちたのだ。さて、報告をしなければ…


家ではなんと言われるだろうか。普段ガミガミうるさかった親が急に優しく励ましてくれるのだろうか。それとも、私立高校の授業料について、深刻な家族会議でも開かれるのだろうか。

塾の先生には何て伝えよう。

いや、そんなことより、学校だ。みんな合格して自分だけ落ちていたらどうしよう。これから卒業式までどうやって過ごそう…

とにかく、早くこの場から離れたい。早く電車に乗って帰ろう。よくよく考えてみれば、この高校に来るのはこれが最後になってしまった。まさか、合格発表・・・いや、不合格発表の日が、この高校に来る最後の日になるとは…



いかがでしょう。受験に落ちるということはこういうことなのです。厳しいですが、こうしたことを含め全て受け入れる準備を心の中にしておくこと。それが覚悟というものです。


しかし、そんなことで負けてはいけません


ここで 有名なCM を見てください(音声が出ますので、会社でご覧になっている方はご注意ください)。

頑張っていれば、いつか報われる。
持ち続ければ、夢は叶う。
そんなのは幻想だ。

たいてい、努力は報われない。
たいてい、正義は勝てやしない。
たいてい、夢は叶わない。

そんなこと、現実の世の中ではよくあることだ。

けれど、それがどうした?
スタートはそこからだ。

新しいことをやれば、必ずしくじる。 腹が立つ。
だから、寝る時間、食う時間を惜しんで、何度でもやる。

さぁ、昨日までの自分を超えろ。 昨日までのHondaを超えろ。




受験においても、こうした考えがとても重要だと思います。








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最終更新日  2014年02月26日 06時47分15秒
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「キャラベル(Caravel)」は、大航海時代に活躍した小型船です。操舵性が大変高く、逆風でも前進できるのが特長でした。

「キャラベル船」と同時期に活躍していた大型帆船「キャラック」は、大量の物品を積むことができたので、商業・貿易は大きく発展します。つまりビジネス向け・お金儲け向けの船です。しかし、多くの人員・スタッフが必要で、航行精度という面で弱点を抱えていました。とりわけ、強風は苦手で、逆風が吹くと転覆する可能性も大きかったと言われています。

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