スーパーロボットマッハバロン | メタボの気まぐれ

「君は蹂躙されて黙っているか？」

前作「レッドバロン」が好評のままスポンサーの撤退という

あらためて巨大ロボット特撮作品の決定版を目指して
再び製作されたのがバロンシリーズ第２弾
「スーパーロボットマッハバロン」である。

前作が等身大のアクションやスパイアクションが
中心だったのに対し、本作は巨大ロボットや
メカの特撮に見せ場を絞った作風となっている。

ドイツの科学者・ララーシュタイン（伊海田弘）が
世界征服という夢を実現させる為に三人の息子を
参謀としてロボット帝国を結成した。

ララーシュタインの弟子・嵐田竜之介（香川良介）は
マッハバロンを悪に利用されない為に設計図を
息子・嵐田陽（下塚誠）に託し死亡してしまう。

やがて海底に基地を持つ国際科学救助隊「ＫＳＳ」の
ロボット工学者でリーダーである村野博士（団次郎）が
マッハバロンを完成させた。

マッハバロンのパイロットとしての訓練を受けていた
嵐田陽にマッハバロンの操縦席へ乗り込むための
スーパーカー・マッハトリガーでドッキング、
海底深くマッハバロンが出動する。
ここに世界の命運を賭けたマッハバロンと
ロボット帝国の壮絶な戦いが開始された。

マッハバロンの武器はロケットエンジンで
拳を飛ばすフライングナックル
口の部分から火炎を発射するアトミックファイヤー
そして一旦反り返った動作をした後、
頭部が回転し、中性子と1億ボルトの超高圧電流を
合成した必殺光線・マッハコレダーがある。

主題歌もこれまでのポップス系の曲ではなく
初めてハードロックを取り入れる事となり
これが現在のアニメ、特撮で主流となる
ハードロック主題歌へと繋がるのである。

本作の視聴率は前作より下回ったものの
玩具関連の売り上げも目覚ましく
オイルショックで大不況だったのにも関らず
商品化収入は制作費を超える黒字を生んでいた。

しかし日本テレビ側の編成事情により
日曜19:30に「すばらしい世界旅行」が移動する為に
それまで同枠で放送されていたアニメ枠が
マッハバロンが放送していた月曜19:00に入る事となり
本作は打ち切りを打診されてしまった。

全40話の放送予定は変更される事となり
女性隊員・小杉愛（木下ユリ）が殉職
ロボット帝国の三人の幹部は死亡し
ララーシュタインは宇宙へ逃亡するという
作品が完結しないまま全26話で打ち切られた。

もし物語が続いていたならララーシュタインは死亡し
第27話でその死体から脳が摘出されてサイボーグ将軍
ゲオルク･ララーシュタインに改造され、

また村野博士は第36話でロボット帝国に誘拐され
バロンキラーというロボットに無理矢理操縦させられて
攻撃できないマッハバロンを追い詰めた際に自爆し

嵐田陽は最終回でゲオルク･ララーシュタインとの
最終決戦で戦死する予定であった。