お茶かけごはん と ねこまんま

お茶かけごはん と ねこまんま

2008.01.26
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久々にじいちゃんネタを。

舅の昼ごはんは、パンと牛乳。
これは手がかからないし、置いておけば自分で食べるので
仕事に出だしてからは、特に助かっている。

お好みのパンが何種類かあって
それをとっかえひっかえ買って置いておく。
一袋に4切れ入っているミルクブレッドもそのひとつ。

ある日の夕方、仕事から帰ってみると
4切れ中、一切れだけ袋に残っているミルクブレッドが
パンのかごに入っていた。
舅がその日の昼食を残したらしい。

お腹がすいていた私は、それを袋からつまみ出して食べながら
夕食の準備に取り掛かったのだった。

数日後。
その日、パートが休みだった私は
同じミルクブレッドを、舅の昼食用にテーブルに置いて
居間で原稿を書いていた。

お昼になり、すぐ横にあるダイニングテーブルで
舅がパンを食べだした。
そちらにふと視線を移した私は、絶句してしまった。

舅は、口を破ったパンの袋に鼻先まで突っ込み
中にあるパンをもぞもぞと食べている。
食べ進むにつれて、袋が舅の口の周りでシワシワとたくし上がって
鼻息で、袋の内側が白く曇っていく…。

私は思わず目を背けた。
なぜ?なぜ?
普通は、パンを袋から出して、手で持って食べるよね?
なぜ、口の方を袋の中に突っ込むの?

同時に、私は数日前に自分が食べた
舅の食べ残しのパンのことを思い出した。
きっとアレにも、舅の鼻息が思う存分振りかかっていたのだ。
くるくると丁寧に袋の口を閉じてあったが
あの袋の内側には、舅の唇が満遍なく接触していたに違いない。

げっそり。
間接●●?
あぁ、げっそり。

数分後、舅が席を立った後のテーブルには
あの日と同じに、袋に一切れだけミルクブレッドが残されていた。

パンに罪はない。捨てることはできない。

お腹をすかせた4人の子供の誰かが
このパンを食べてくれますように。。。
私は、そう祈ったのだった。









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Last updated  2008.01.27 01:00:13
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