お茶かけごはん と ねこまんま

お茶かけごはん と ねこまんま

2008.03.07
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若い頃、虚血性心筋症をわずらったことがある舅は
近所の循環器科に薬をもらいに行く。

私の車の送迎付で。
歩けないというから、しょうがない。
使わないから、そのうち、舅の足は退化するに違いない。

昨日も、その病院に行かないといけないと言うので
送り迎えをしたのだが
家に帰り着いてすぐに、血相を変えた舅が
「薬を取り替えてきてくれ」と言う。

「薬局が間違えたの?」

「いや…アモバンの7.5mgをくれとったい。10mgばもらわんといかん。」

そこまでは、全くなんの疑いもなく話しをしていたのだが

「いや、だいたい、俺が10ばくださいって言わんばならんやったと。
 俺も悪いったい。」

「???先生が、処方箋に7.5って書いたのかね。
 いつも、10をくれるのに、今日に限って7.5をくれたの?変ねぇ…」

「う…うん。。。」

そこで、私が病院に行けば悪事がバレると観念したのだろう。

「10は、精神科でもらいよるとたい。
 7.5は、今度初めて循環器科で出してもろうたと。」

「えっ? なに? 精神科でもらっている薬を
 なんで更にこっちで貰わんといけんの?」

これだ。これこれ。
舅の依存癖は、あらゆるものに現れるが
一番やっかいなのが、この薬への依存。

最初、ピンと来なかったが
アモバンは睡眠薬だ。
これを余分に溜め込んで、自分で好きに量を増やそうという魂胆だったのだ。
そして、それこそ初めて精神科へ強制入院したときの理由のひとつだったのだ。

ま~~~だ分からんかっ!ばか者めっ!!

「とんでもない!
 これは、絶対にしちゃならん事でしょう?!
 私にはできません。」

舅は、哀れっぽい表情を作り
両手を合わせて
「お願いします、お願いします」
と、私を拝む。。。
姑は、これで落ちたのだろうな、と思いながら
どっこい、こちとらただの“嫁”
そんな泣き落としなんて、ちっとも胸に堪えやしない。

「いいや。そればかりは聞かれん。
 それでお互い、どんな目に遭ったか忘れたとね?」

「とにかくお願い。お願いします。このとおり。」

そういいながら、舅はフローリングに土下座する。
哀れな姿を嫁にさらしてでも、睡眠薬が欲しいのだ。
これ以上、何を言っても無駄だと悟り
無言で薬をもって病院へ向かった。

この病院に変えたのは、つい先月のこと。
そのとき、舅は精神科で出されている薬のプリントを
全て見せているはずなのだ。

それなのに、舅から「アモバンを出してください」と言われたら
「はい、どうぞ」と出すか?普通!

と思いつつも、
舅が睡眠薬を溜め込む習癖があること
以前それで入院したことなどを話し
精神科系統の薬は、ここでは出してくれるなと
丁寧に、お願いした。

続いて薬局に、薬を返しにいって
同じように話したところ
「まあ。。。」
と言って、その日出された薬の処方箋を見せられた。
するとどうだ。
その日は他にも、安定剤と睡眠薬ばかり3種類も出されているではないか!

循環器の医院でしょうよ。
舅も舅だが、医者も医者だ。
他の循環器を捜したいが、私が連れて行かなければならないとなると
…はぁ~~、、、大変だ。





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Last updated  2008.03.07 17:56:26
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