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YouTubeに淡路千景のデビュー作という映画がたまたまでていたので観た。獅子文六原作の「てんやわんや」という白黒映画だ。1950年公開だから、1954年生まれの私がまだ生まれていない、戦後間もない時期に作られた映画だ。映画の中に、本当に日本は戦争に負けたのかというシーンなどもあったくらいだ。宝塚歌劇団出身の淡路千景がこの映画でデビューし、再一回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞したそうだ。小説は著者が愛媛県宇和島に疎開していた時の様子を題材としていて、映画でも東京都の対比でその土地の文化、人情、方言などが面白く紹介されている。しかし、私も岩手県の当時陸の孤島とも呼ばれた、ど田舎で生まれ育ったので、それほど驚くこともなかったのだが、そこからさらに離れた集落では、その土地の血が濃くなるのを防ぐために、よそ者とその土地の娘と一夜を過ごさせる風習が残っていたのには驚いた。
2025/01/28
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先日、Amazon prime videoで役所広司主演映画「PERFECT DAYS」を観ていたら、主人公が幸田文の「木」を購入して読んでいたので、木が好きな私としてはその本が気になって、私も購入することにした。ついでに「木」の他に、「雀の手帳」と「流れる」も購入した。幸田文は幸田露伴の次女で、「木」は彼女が愛する樹木についての随筆です。かなり高齢になってからも、木々を求めて北海道から屋久島までじっさいに現地に出かける情熱には、驚きとともに敬服するばかりだ。木に対する深い愛情が素晴らしい文章の数々から伝わって来る。観察眼がとても鋭く、それが適切な文章で語られていて読みやすい。これらの視点で木を見たことがなかったので、とても刺激的で興味深く読むことがでた。さらには木を通して、人の業とか生きること老いることの意味とかまで語られており、人生をも考えさせられた。
2025/01/23
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役所広司がカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した、2023年公開の主演映画「PERFECT DAYS」をAmazon Prime Videoで見ることができた。東京渋谷でトイレ清掃員として働く、何やらわけありの過去を持っていそうな主人公平山(役所広司)の、静かで規則正しい淡々とした日々を描いているだけの映画だったが、人間が生きることの意味を問いかけられているようでずっと心は重かった。朝起きて植物に水をあげ、仕事にでかけ、昼は公園で木々を撮影し、仕事を終えたら行きつけの店で一杯やって、時には書店によって本を買い帰宅し、そして読書してから就寝する。仕事は丁寧で決して手を抜かない、部屋は見事に整理整頓されて片付いている。そして水やりと読書を欠かさない。まさに清貧ではないか。一世を風靡した中野孝次著「清貧の思想」を思い出す。人間が生きていくのにこれ以上の何が必要というのか?しかし、実際には欲望と煩悩をコントロールすることは難しく、思い通りに行かない現実とのギャップに心は乱れ日々の幸福感は薄い。他人と比較しては落胆し落ち込む。実際平山はどんな気持ちで日々を過ごしているのかはわからないが、自分を律して過ごしている。そして読書を欠かさない。これが平山の人生が豊かそうに見える肝ではないか。ここまで生真面目に生きることは私には難しいが、定年退職後に始めた水彩画とクラシックギターだけは生活の中心としてやり続けようと思う。そして読書も。
2025/01/10
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