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江戸時代の人気作家、滝沢馬琴は新しい作品の構想を練っていた。それは、大名里美家の呪いを解くために、運命に導かれた八つの珠を持つ 8 人の若き剣士が集結し闘う物語だった。友人である葛飾北斎も絶賛するその連載はたちまち人気となるが、壮大に悪と闘う虚構の世界とは裏腹に馬琴自身の人生には抗いようのない現実が待ち受けていた。
エンターテイメントとして、すごく楽しませてもらいました。
構成が上手かったですね。
滝沢馬琴の人生を描く「実」のパートは、静かで深い人生の世知辛さを描いています。
それが、交互にくるので飽きることもないし、
若者たちと、晩年の大人たち
理想と、現実など
全てが上手く対比していて面白かったです。
キャストも豪華ですしね。
現実パートは役所広司、内野聖陽、寺島しのぶなどの渋い演技派で、
虚構パートは、今をときめく若手俳優たちが躍動するという …
これまた、どの層のファンも取り込めそうな布陣ですよね。
個人的には「八犬伝」の板垣李光人くんの女装が素晴らしかったです。
しかもお恥ずかしながら南総里見八犬伝について、全く無知だった私にとっては、所謂ダイジェストのような、いいところ取りした形で物語が楽しめて、
2
本分映画を観たようなお得な気分でした。
ただ、大絶賛かというと
…
嫌なこと言う必要もないんだけど
…
そこまでではないといいますか、楽しめる、面白いけど、後に余韻を残すほどの作品ではなかったです。
いや、それが普通なんですけど、普通に面白いんだからいいんだけど
…
役者が役者だけに …
いや、役者が役所だけに
…
期待が大きくなってしまうじゃないですか、どうしても。
それはこっちの勝手ですね。
まぁ、期待は超えなかったというだけで、エンタメとして良作でしたし、
八犬伝を元々知ってる人ならもっと楽しめたと思います。
八犬伝パートは大画面の方が楽しめるので、今から間に合えば劇場でどうぞ。
★★★☆☆
現代語訳 南総里見八犬伝 上 (河出文庫) [ 曲亭 馬琴 ]
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