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カテゴリ: 風の詩


過っての日本プロ野球界の速球王伊良部投手だ。
ロッテの伊良部、いや、大リーグヤンキーズの伊良部、
いや、阪神の伊良部と、色々な肩書きがある、
過っての速球王の訃報だ。


縦じまのユニフォーム、
ピン・ストライブのユニフォームは特別のものだと、
ニューヨークヤンキーズ入りの記者会見で、
言っていたのを思い出す。


「沖縄の血を引く、単に、体が大きいだけの自分が、
世界最高峰のチームのユニフォームを、
着るのは感慨無量だ」と、
珍しく神妙な発言もあった。


ピン・ストライブのユニフォームに、
憧れ続けた悪たれ少年のままの、
伊良部秀輝の栄光の時だった。
悪たれ初年のままの伊良部秀輝だった。


ピン・ストライブのユニフォームで、
ニューヨーク・ヤンキーズのマウンドに立った、
伊良部が天を仰ぎ見た時、
彼の姿が飛び上がっていくような錯覚を覚えたものだ。


栄光のマウンドに立っても、彼はヒールであった。
日本ではガムを噛み、
時に唾を吐きながらのマウンド、
日本では顰蹙も買った。


彼は決して自分を曲げず、
ガムを噛み唾をはき続けた、
プロ野球界最大のヒールであったが、
野茂と並び称される日本人大リーガーの草分だ。


日本球界にも、大リーグにも、
その名を刻んだ伊良部秀輝はヒールであり続けた。
アメリカでの酒場での暴行事件などが報じられたのは、
つい最近のような気がする。


伊良部らしい事件だと、
ついつい、噴出して事件報道をみたものだ。
伊良部派最後も出ヒールであった。
彼の噛むガムも吐き出す唾も伊良部秀輝つくった。




 私は巨体を揺らして悪態を付くような自己主義者伊良部投手が嫌いだった。ガムを噛み唾を吐く、ヤンキー的な伊良部が嫌いだった。でも、その反骨精神には脱帽した。そして、スピードボールで大リーガーとなった投手として、伊良部の存在を野茂と同じくらいだと認め、その業績も讃えた。嫌いではあるが、あの反骨精神の凄さは見事だったと思う。速球投手として、アウトローとして、伊良部投手は、その一生を終えた。享年42歳だ。若過ぎる死は、多くのものを残したと思う。伊良部秀輝の全盛期、彼が最高にわがまま的な言動を繰り返していた時期の、沖縄の友人の言葉を思い出す。「伊良部は私だ」と言った友人の言葉だ。言葉に出来ない伊良部の心を知ると友人は言った。



ひたすらに反骨的であり、
日本的道義を否定するかのように、
ガムを噛み唾を吐き続けた伊良部秀輝、
大リーグに挑戦したアウトローの死だ。


偉大なアウトローの訃報を祈る。







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最終更新日  2011.07.29 08:44:25
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