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Dec 27, 2008
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テーマ: ニュース(96564)
 雇用対策が新たなワーキングプアを生む危険。


「白木屋」「魚民」などで失業者最大500人を正社員雇用へ
(12月19日 産経新聞より)

 「白木屋」「魚民」などの居酒屋チェーンを展開する「モンテローザ」(本社・東京都武蔵野市)は19日、金融危機による業績悪化で解雇された各企業の派遣社員や正社員を対象に、同社の正社員として雇用する方針を明らかにした。

 採用職種は同社系の 居酒屋でホールやキッチン業務を行う店長候補 で、年齢や経験は問わない。単身者には寮も提供するという。募集は全国で行い、最多で500人を予定しているという。

 同社によると、1年目の平均年収は約360万円。平均3年程度で昇格している店長クラスで約600万円になるという。
 同社では 「節約志向で当社の業績は悪くなく 、毎年100店舗程度の出店を予定しているため人材を確保したい。アルバイト比率が高いこともあり、正社員にシフトしてサービス内容を充実させたい」と話しており、27日の神奈川県藤沢市を皮切りに、製造業などで雇用調整のあった地域を中心に会社説明会を開いていく。



この白木屋の従業員はもう何年もJR三鷹駅(三鷹駅の北口は武蔵野市です)で不当労働に対して声を上げています。
 所謂 『名ばかり管理職』の宝庫 であるとのことです(駅での演説)。確かに居酒屋を初めとした飲食店の労働は年々厳しくなっています。ファミレス等でも一人でいくつのテーブルを担当しているか、レジ対応はどうなっているかを見ればどれだけ負担が大きいかが分かります。その上アルバイトやパートの採用で人件費が圧縮され一店舗辺りの正職員の人数を考えればどれだけ『名ばかり管理職』が悲惨かが分かります。

 先日も『牛角』を題材に『クレーム対応で伸びる企業』という放送がありましたが、求める質が上がっているにもかかわらず人件費は圧縮。それでアルバイトにやめられればクレームも増えより店長の負担は大きく・・・。


 総じて客数の多い飲食店はアルバイトやパートの教育が行き届いており、新しいアルバイトでも短期間で戦力化して驚くことがあります。しかし、人が育つまでのクレームやローテーションの穴は誰かが埋めているわけです。

 派遣労働で雇い止めになった方々には選択の余地が無いのだから、甘い言葉飛びつくべきという声があるかもしれません。しかし、考えてもらいたいのはこの 『名ばかり管理職』の問題は今回の派遣切りなどと同じで企業の人件費圧縮による利益の創出 です。こんな状態で『より多くの人材に働く場を与えるために』という名目で基礎賃金の引き下げをしたら世間の反応はどうでしょうか?

『ワークシェアリング』 の考えから言えば正しい、という見方が大勢を占めるかもしれません。確 かにより多くの人が職につくためには企業の余力が一定であれば単価を落とした方がより多くの人が助かります 。ところが、こうした長時間労働、 他に代わりが居ない状態の労働というのは一度そこに就くと抜け出すことが非常に困難です。企業側が求職者に対応する時間と労働する時間がぶつかれば就業機会は失われますし(これは自分の転職活動でもよく感じることです)、賃金が低く、残業代など労働時間に応じた割増賃金の途を断たれれば (管理職!) 蓄えをつくることも難しいですから『退職して就職活動』などとんでもない話ということになります。


 今回春闘で労組側が『ベア、雇用機会の確保』という名目を挙げました。多くの専門家は TVで『ベースアップよりも雇用確保に絞って議論すべきだ』という意見が大勢 を占めていました。 労組側の目的 「ここ数年の景気上昇局面でも労働者所得は減少している。景気回復には内需、つまり消費者の可処分所得の拡大が欠かせないのだからこの景気後退局面では労働者への分配を意識するべき」 という旨のものです。国際競争力をつけるためにはコストを下げる経営努力が必要である。もっともです。その為に派遣労働という人員調整が行いやすい環境を利用したことはなんら責めるべきところではありません。 問題は『働くほど逃げられない貧困の蟻地獄にはまってしまう環境』 と 『内需が拡大しないことによる為替の大きな影響力の温存』 です。  あまりにも自国でコントロールできない状況を作り出してしまっています。

 自治体での一時雇用等に国から助成金支出の動きになっていますが、先に述べたように一時雇用で就職活動と時間が被れば就職できません。これは職安などで斡旋される職業訓練プログラムも同様のことが言えます。雇用保険が訓練プログラムの開始から支出されても、日中訓練にまわって企業に訪問も出来なければ保険が切れた後に職探しすることになります。なんか変じゃないですか? 
 以前サラリーマンの雇用状況を見て 『いい大学を出てもこの程度(疲れきったサラリーマン)だと思うから子供の教育環境が廃れる』 という議論がありました。 世の中が不公平なのは当然としても、『 派遣』 ⇒ 『名ばかり管理職(正社員)』 ⇒ 『過労死・労災』  というのではあまりにも救いが無い。 その上無駄な財政支出の増加で現在と将来の労働人口にはより大きな借金(可処分所得の減少)が見えていたら誰も努力などしません。

 内定取り消しで大騒ぎしていますが、私も就職氷河期の人間ですから同様の環境はありました。新卒需要はまだマシな状況 でマスコミが騒ぐ今だから補償せよと政府まで騒ぐのははっきり言って問題点の見えないめくらの行動 です。 

 何が必要か答えは詣でているのではないでしょうか・・・。

※ 緊急雇用対策を組むのなら 介護士の緊急集中育成プログラムを有り余った厚生労働省の施設に求職者を集めて住み込みで行い、介護施設への斡旋を行えばよいのです。就業に関してローテーションで就職活動の時間をつくってあげれば一人当たりの収入は減少しますが、緊急対策としては充分ですし、有資格者が増加することは一般的に望ましいことのはずです。

 






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最終更新日  Dec 27, 2008 07:37:30 PM
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