普段はけっこう頑張って生きているつもりなのだが、いろんなことで疲れた時などに、ふと、「この日本では何もしない方が得なのではないか」という気持ちになってしまう時がある。
頑張ったら、もっともっとを求められ、他の人の仕事まで肩代わりさせられ、かといって、これといった報酬で報いてくれることもない。
チャレンジしてミスをしたら責任を取らされ、うまくいったらうまくいったで、同僚から妬まれる。
人に親切にして、最初は有り難られても、徐々にしてもらえることが当たり前になり、ちょっとでも気を抜くと、「最近冷たくなった」と批判を浴びる。
頑張って報酬を得ても、所得の再分配など言い、収入の約半分を税金で持っていかれる。健康に気をつけて運動をし、病院には全くお世話にならない生活を送っても、社会保険料はしっかりと取られ、健康に何も気を使わず生きてきたヘビースモーカーや、食生活の不摂生で病気になった人たちの医療費に回される。
海外においては、貯蓄のある家庭には、資産に課税しようという議論があるようだ。しかし、日本も他人事ではない。いずれマイナンバーで資産を把握され、汗水たらして仕事をし、爪に火を点しながら貯めた貯金に多大な税金が課せられ、海外旅行に何度も行き、将来のことなんて何も考えずに生きてきた貯蓄のない層に、再分配のために使われることになるだろう。
これまでの日本の賃金体系は、若い時は、働きよりも安い賃金で働いてもらう代わりに、中年あたりを過ぎると、働きよりも高い賃金を払い、雇用期間全体として労働と対価が概ね一致していた。しかし、最近の雇用流動化やリカレントは、若いうちは安い賃金でこき使い、給料が高くなったら他へ行ってもらう、企業に都合のいい雇用形態になりつつあるのにも関わらず、それを何だか素晴らしいものだという言われ方をしている。
それでも日本の平和と安全は、諸外国と比べると恵まれた環境にあると思ってはいる。しかし、何だか解せない感情を抱えてしまう時があるのはオレだけだろうか。
PR
カレンダー
コメント新着
フリーページ
キーワードサーチ