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意匠法17条の3の新出願時にはいくつか留意点があります。・4条2項の適用ができない。 出願と同時の適用を受ける旨の主張(4条3項)ができないため(17条の3第1項)・出願と同時の秘密請求は不可、第1年分の登録料納付時は可能(14条2項)・パリ優先権の主張が不可 主張の旨の書面を出願と同時に提出できないため(17条の3第1項)。・もとの出願の取下げ擬制(17条の3第2項)・適用を受ける旨の書面の提出(17条の3第3項) 無ければもとの出願と併存ところで商標法で意匠法17条の3が準用されています(商17条の2)。商標法で新出願が出されたら..4条1項11号解消措置や抗弁事由(32条等)など考えられそうです。意表をつかれますね(笑)。ちなみにマドプロでは準用していません(商68条の18)。
2009.04.28
外国語書面出願Aおよび国際特許出願Bを基礎とする国内優先権の主張を伴う特許出願Cが特許庁に係属しており、A及びBが取り下げられていない場合において、Aは、Aの出願の日から1年3月を経過した時に取り下げたものとみなされるが、Bは、Bの国際出願日から1年3月を経過した時に取り下げられたものとみなされないことがある。国内優先権の基礎とされた国際特許出願Bは、国内処理基準時または国際出願日から1年3月を経過した時、のいずれか遅い時に取り下げられたものとみなされる(184条の15第4項で準用する特42条1項)。よって○【H20-8】
2009.04.23
考案イに係る実用新案登録出願Aを基礎とする特許出願等に基づく優先権を主張して、イと同一の発明および発明ロについて特許出願Bをしたとき、BはAと同日出願であることを理由に拒絶される場合がある?実用新案登録出願Aが取下擬制される前に実用新案権の設定の登録がされた場合は、同日出願の拒絶理由となります(49条2号)。この場合は、特39条3項違反です【H6-46】。
2009.04.22
甲を商標権者とし、乙を当該商標権に係る出願よりも後にされた出願に係る特許権者とする。甲の登録商標に係る禁止権が乙の特許権に抵触するとする。甲の当該禁止権の範囲での使用は制限される?丙を当該商標権に係る出願よりも後にされた出願に係る意匠権者とする。甲の登録商標に類似する商標が丙の登録意匠に類似する場合は、甲は当該類似商標を使用できない?=>いずれも○禁止権と特許権が抵触する場合は、権利発生の時間的先後を問わず禁止権の使用は制限されます(青本29条)。禁止権と意匠権の場合も同様です。間違いやすそうなポイントだと思います。
2009.04.20
昨日の続きです。ところで特許法の場合は、過誤登録による重複特許に対する考え方として放任説と禁止説があります。放任説と言うのは、「72条は利用発明のみについての規定である以上、同一発明(抵触発明)の特許が無効とされない限り、特許権の効力の原則(68条本文)に従い自由に実施できなければならない」という説です(吉藤第13版448頁)。禁止説というのは、「利用発明についてすら実施許諾を必要とするのであるから同一発明については当然に許諾が必要である。」という説です(同頁)。2つの説がある上で吉藤は禁止説が適当であろう(同頁)としていてこれが通説となっています。この禁止説が妥当であろうとの見解は、キルビー判決以前から吉藤(例えば12版)に記載されています。つまり、キルビー判決があろうがなかろが後願特許権者の実施は禁止説を根拠に制限されていたことになります。他方、商標法では、禁止説で言うところの「利用関係」が無いのだからこの説の前提を欠いてます。従ってキルビー判決以前の時点においては重複後願商標権者乙の使用が制限される事情はなさそうです。つまり無効審判で無効とされるまでは重複後願商標権者の乙の抗弁が有効と解することになり、マスター答練の見解と一致します。さらに特許法で言う「放任説」に近い感じもします。「マスター答練」の見解と言うより他の受験機関でも同様の見解のようです(例えばGSNの口述要点整理集)。問題(代々木説との齟齬)はキルビー判決が重複商標権の調整(事例の場合は乙の抗弁)に関して影響しているかどうかだと思います。先日記載したように商標法概説の該当部分の記載だけでは根拠に欠ける印象を持ちます(私が不知なだけかもしれません..)。ちなみに先願商標権者甲の自己の登録商標の使用について重複に係る後願商標権者乙から権利行使された場合は、甲は権利行使の制限を抗弁(準特104条の3)できることには異論がありません(例えば平成20年代々木答案構成講座商標(3)第2問(1))。前掲の事例の問題が出題されたらどう書くか?この場合「他の受験生が何を書くか」を基準に考えた方がいいのかもしれません。商標法29条や重複する権利関係については、受験生の理解を試すためにあえて出題する可能性もあるのではとも思いました。
2009.04.16
一昨日の続きです。過誤登録による重複した商標権の調整について、代々木のレジュメでは「先願優位の原則(商29条)から類推」と記載されていますが、マスター答練ではこれを否定しています。商標法では先願優位の原則は適用されないとしています(例えば後期マスター答練3)。条文を読んでみればわかりますが、商標法では特実意と異なり、先願と後願が利用関係にあるということは想定していません(商29条)。そもそも利用関係にある発明が適法に登録されることがあるから特許法では先願優位の原則があるはずです(青本72条)。実用新案法、意匠法でも同様です。商標法では適法に登録される利用関係にある商標というものが想定されていません。すると「先願優位の原則」と言っても何のことかわからなくなります。なので過誤登録の場合は、無効審判で調整すればいいだけの話で、「先願優位の原則を類推して調整する」というのは商標法に限っては論理のギャップを感じます。ただ、他法域の特許権等との抵触の場合まで拡大して「先願優位の原則」だとすると、そんなもんかなあ..とも思えます(笑)。しかしながらそのように解釈する根拠も今のところ見あたりません(私が不勉強なだけかもしれません)。また書きます。
2009.04.15
甲を先願に係る商標権者、乙を後願に係る商標権者とし、乙の商標は4条1項11号違反の過誤登録であったとします。このとき乙の登録商標の使用は、甲によって制限されるか?という問題です。代々木塾によれば、除斥期間経過前は、無効にされるべきものゆえ先願優位の原則(商29条)の趣旨を考慮すると、乙は自己の商標権の抗弁を主張できず、甲によって使用が制限される、としています(例えば平成20年代々木答案構成講座後期第3回第2問)。この見解についてはLECのマスター答練と真っ向から対立しているようです。マスター答練で代々木流に書くと、「25条の抗弁は無効になるまで生じているのが通説です」とコメントが記載され、当該部分に得点がつかなくなります(例えば後期マスター答練商標第3回)。それで少し調べてみました(というほどのことはありませんが)。代々木塾の答案構成講座の解説の補充を見ると、「キルビー特許の最高裁判決において、明らかな無効理由がある場合には、裁判所においても審理判断できるとされ、その後、改正により特許法104条の3の規定が設けられ、法律的にも裁判所は無効理由の審理判断をすることができるとされている。このように従来は、行政処分の公定力を優先して、無効理由のある権利であっても、無効審判により無効にされるまでは有効なものとして扱うとされていたが、現行法ではこのような解釈の根拠がなくなっている。従って、4条1項11号違反の後願商標権の抗弁は否定されるべきものとなる。」と記載されています。なかなか説得力を感じます。引用先として商標法概説(第2版、田村、317頁)と記載とされているので当該箇所を確認してみたところ、「後願に登録時点で4条1項11号違背があると認められる場合には、後願の商標登録は当然に無効となり(47条の除斥期間を除く)、登録商標の使用等の抗弁を認める基盤を欠くことになるので、先願の登録商標権の侵害を肯定すべきである。」との記載があります。ところで前記の部分は渋谷達紀「重複登録商標間の権利調整」という文献からの引用を示す記載があります。しかしながら、渋谷の文献は1981年のもので、当然ながらキルビー判決(2000年)以前に書かれたものです。すると商標法概説の引用部分はキルビー判決とは関係が無いことになり、代々木の解説も「田村説」に基づくものなのかこの部分の記載からは不明となります。上記引用部分における「当然に無効になる」というのはキルビー判決を踏まえた表現ではなくて、単に「(無効審判が請求されれれば4条1項11号違反があるので)当然に無効となり..(無効審決が確定すれば)登録商標の使用等の抗弁を認める基盤を欠くことになる」ということを言いたかっただけではないかと考えられます。そう考えると商標法概説の当該部分は、結局マスター答練の見解と一致することになります。あくまで「引用部分」のみを読んだときの個人的見解です。商標法概説の他の部分に代々木説の根拠が記載されているのかもしれませんが..。また書きます。
2009.04.13
論文試験ではなぜか出願変更がよく出題されています。昨年は、意匠の事例を出しておいて特許に変更する問題でした。反対に特許の事例を出しておいて意匠に変更するパターンもあり得ると思います。この時の留意点として..仮専、仮通権者の許諾を得ること(意13条5項)があります。今年の改正点だし、意匠法で訊いてくるとすると意外感が出ますね。前ふりに特実で仮専、仮通の創設趣旨について簡単に説明せよ、という設定なら尚のことちょっとお洒落ですね..。
2009.04.11
補正却下不服審判を請求した場合、願書の記載、添付図面等の補正は要旨変更でなければ可能?=>不可能です。願書等の補正は、要旨変更であろうとなかろうと不可能です。補正却下不服審判を請求すると審査が中止されるためです(意17条の2第4項)。では、一切の補正は不可能?=>可能です。審判請求書および審判における中間処分については補正可能です。では、その後願書等の補正は一切不可能?=>審決確定後は、願書等の補正が可能です。再度審査に継続するからです。条文とおりの内容でも、訊き方を変えるとアレ?って思うことありませんか?
2009.04.09
参加者限定で別途掲示板を開設しています。掲示板を通じて交流できる勉強仲間を募集します。勉強というよりこの時期なので情報交換が中心になると思います。全国から参加がありますので、全てネット上でのやりとりとなります。人数は若干名です。参加者を限定し、発言内容もチェックしています。開設来昨年までに合格者が7名出ていますので、合格者からアドバイスを受けることも可能です。以下に該当する方の参加を歓迎しています。・2009年最終合格をめざしている方・少なくともメールで実名を通知できる方(荒らし、冷やかし排除のためです。)・得られた個人情報等を外部に漏らさないことを約束できる方・合格後の人脈形成に役立てたい方参加ご希望の際は、メールにて(左下の「メッセージを送る」から送付できます。)、ハンドル名、実名をご記入の上、ご連絡ください。なお、得られた個人情報を外部に漏らすことは絶対にありませんので、ご安心ください。熱意ある方、志の高い方のご参加をお待ちしています。
2009.04.06
の規定の趣旨について説明せよ。という問題なら意表を突かれます。特許法で趣旨を書かせる問題というのはあまり予想されていないからです。例えば条約の事例問題の中で、小問の(1)で出題するのは考えられると思います。43条の2は、パリ条約の例による優先権について規定している。従来は、パリ条約4条の規定に基づき、パリ同盟国の国民がパリ同盟国のいずれかにおいてした出願に基づく優先権が認められていた。これに対して、TRIPS協定では、2条1において、パリ条約1~12条、19条の規定を遵守しなければならない旨を規定するとともに、内国民待遇(3条)および最恵国待遇(4条)を規定している。このためパリ条約4条以外の優先権も主張可能である旨を規定した。青本の記載とおりです。
2009.04.05
昨日の続きです。再度、日本国(民)を「J」とし、パリ条約の同盟国(民)を「P」とし、WTO加盟国(民)を「W」とし、特定国(民)を「特」とすると、43条の2第1項は、優先権を主張する者 優先権の基礎となる出願をした国 根拠条文1. J W 43条の2第1項2. W W 43条の2第1項 TRIS2条13. W P 43条の2第1項 TRIS3条、4条4. P W 43条の2第1項 (政策的拡充)となります。根拠条文(例えばアドバンスに記載されています)について丁寧に考えてみると、論文にも応用できると思います。まず、TRIPS協定は、WTO加盟国民の国民に所定の待遇を与えることを基本原則としています(TRIS協定1条)。ということは、上記の1.は「日本国民」が、自国に優先権主張出願(後の出願)をするのだから、TRIS協定は関係無く国内法で規定すればよいことになります。従って、1.の根拠条文は、43条の2第1項となります。次に、3.についてです。ここで、パリ条約の同盟国民がパリ条約の同盟国に優先権の基礎出願をすることをP->Pとします。これはもちろんパリ条約によって保護されます。これをW->Pにまで保護を拡大するのが、内国民待遇(TRIPS協定3条)および最恵国待遇(同4条)です。日本人を基準に考えると、日本人とWTO加盟国の国民との内外差別をなくすという内国民待遇となります。パリ条約の同盟国民である外国人を基準に考えると、パリ条約の同盟国の国民とWTO同盟国の国民との外外差別をなくすこという最恵国待遇となります。いずれの条文が根拠になるかは事例によることになります。次に2.についてです。これは、内国民待遇や最恵国待遇では説明できません。内国民待遇等は「人」に関する内外差別等を対象としています(逐条解説(尾島)33頁)。基礎出願をできる国を拡大するというのは、「人」の内外差別の問題ではないことになります。この場合の根拠条文は2条1(パリ1~12、19条遵守)になります。そして4.についてです。これは、パリ条約の同盟国の国民の利益の拡大に関することなので、TRIPS協定は関係ありません。さりとて、パリ条約にもそのように保護を拡大する旨の規定もありません。ちなみにパリ2条(1)にいう「当該他の同盟国の法令」にTRIPS協定は含まれないと解されています(ボーデンハウゼン25頁)。この場合の根拠条文は、43条の2第1項のみで政策的拡充と言われています。WTO加盟国の国民にW->Pが認められることを踏まえ、パリ条約の同盟国の国民に、WTO加盟国の国民と同等の待遇(P->W)を認めるものです(青本43条の2)。以上を理解しておくと、パリ同盟国、PCT締約国に加えて、WTO加盟国が絡んだ問題でも対処できると思います。台湾(パリ条約非加盟、WTO加盟)や北朝鮮(パリ条約加盟、WTO非加盟)が登場しても大丈夫です。そう言えば、台湾に関する問題は短答で出たことがありました【H16-48】。43条の2第2項は、簡単ですね。
2009.04.02
条約に関する論文の問題は、特実で平成16年と19年に出題されています。これらの問題に対しては、答練等で充分に準備されていることが予想されます。そこで少しひねりを加えるとすると..特許法43条の2を出題してくる可能性が考えられると思います。日本国(民)をJとし、パリ条約の同盟国(民)を「P」とし、WTO加盟国(民)を「W」とし、特定国(民)を「特」とすると、43条の2第1項は、優先権を主張する者 優先権の基礎となる出願をした国 J W W W W P P Wについて規定しています。そして43条の2第2項は、 特 特 J 特 W 特 P 特について規定しています。短答試験においては、第1項については、JWP-WPと、第2項については、「特」にした出願と、覚えておけば対応できます。やっかいなのは、論文で主旨について問われたときです。また書きます。
2009.04.01
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