2006.07.19
XML
カテゴリ:
日本エッセイスト・クラブ賞の受賞作 
から選んだ という短編集。

短いから、「電車の中で読みやすい」という単純な
理由で 手にしました。


父のこと母のこと

画像を準備するより、楽天市場に、
リンクしたほうが早いと、やっと気がついた  (おそい…)



天気がどんよりしているせいか、
爽やか というよりは、


夕暮れ時に、モノトーンに変わっていく街並みを見て、
切ない気持ちになったような…

温かいような…


そんな読後感でした。


●  森茉莉さんの 「森鴎外のこと」

文学のふところ深い世界に、優しい気持ちで
包んで、運んでくれた。


そもそも1900年とか、1930年とか生まれの、
筆者たちが、親のことを書いたら、

今の私たちには、一種のタイムスリップです。


黒光りする板の間を、はにかんで歩くような、
体験がなくても、それを懐かしいと感じてしまう
ような感覚が、引き出される・・・


父のことを好きだった茉莉さんの心理がスンナリ
伝わってきて、ドイツを歩いていたであろう鴎外の
遥かな姿と相俟って、


少し おめでたい言い方かもしれないけれど、
「古きよき時代」のがっしりした父 というものの
姿を見た気がした。


単純に 父の 煙草の香りを思い出した。



●  高峰秀子さんの 「母三人・父三人」


こういう境遇だったのか…と驚いた。
東海林太郎との不思議な親子(?)関係は、
まったく知らなかった。

というか、まず事実だけ 唖然と読んだ。


やはり高峰秀子さんは、人の気持ちを読み取りつつ、
演技の道を進んだのでしょうか。


養子にやったり戻ったり、昔は
今と違う意味で複雑だったのですね。



●  中野利子さんの 「中野好夫のこと」

頑固一徹で、子供のことを構わない父親は、
無数にいたであろうけれど、
利子さんの見た 中野好夫は 面白かった。


ある日、ラジオ第二放送の文学講座で、父の声が
聞こえてきて、ある文学作品について中野氏が、

作品中の「父の気持ちのやるせなさ」を、流暢に
解説していた。


しかし利子さんは、思った。


同じ屋根の下にいる、自分の、
「子供たちのやるせなさ」
に 思いを馳せることもなく、


ラジオで偉そうに語っている 父の、
こんな人が語るものが「文学」ならば、

「文学」なんて 要らないと。


子供としての心理描写が ともかく面白かったのですが…



他に筆者は 柳澤桂子さん、沢村貞子さん、芥川比呂志さん、
萩原葉子さん(萩原朔太郎の娘)、大平千枝子さん(阿部次郎の娘)
など。


  ~~~~~~~~~~~~~~~~


父のこと、母のこと  を、 客観的に捉えるのは、


もう少し先のことかもしれないと、
若くもないのに、 私は思う。


思い出に 浸る時でもないから。


いや、それよりも、
自分が父で(父ではないが^_^;)、 母である、
その役割が現在進行形だから、でしょう。


その真っ最中には、分からなくても、
子供には、親の姿が、そのまんま、映っている。


「あの時は分からなかったけれど、こういう
 気持ちだったのだろう…」


と、 子供は いずれ分析するだろう。
自分が、現在、そうであるように。



う~ん。。。



もし、やり直しというものが、あり得るなら、
生まれたばっかりの頃から、


もっと ちゃんとした親でありたかった・・・
もっと、ああしてあげたら よかった・・・


と、思うこと多々。


多々ですが、  まあ、いいか。



おかげさま。  


おかげさま。    さまさま。



――――――――――――――――――
【本日の同音異義語の驚き(o^^o)】
損な読後感でした。いや、よかったです。
――――――――――――――――――





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.07.19 17:32:12
コメント(8) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


父母のこと。  
o-kiyo  さん
私が母をおもうように、私の子ども達も、私をあれこれおもう日がくるかと思うと…
思いたくないです^^; (2006.07.19 21:37:18)

れおなるど21さんこんばんは(^^♪  
みえこ55  さん
自分なりに父のことや母のことに対する想いがありますが、
親となった今、子供達のなかにどう残るのかなあとふと思いました。
最高の親子になれたらいいなあって思います。 (2006.07.19 22:40:54)

Re:父母のこと。(07/19)  
o-kiyoさん こんばんは~♪

>私が母をおもうように、私の子ども達も、私をあれこれおもう日がくるかと思うと…
>思いたくないです^^;

ふふ、思いたくないですね。
仮にいい誤解をしていたら、そのままでいてほしい。
いい誤解だとして…  (2006.07.19 23:43:43)

Re:れおなるど21さんこんばんは(^^♪(07/19)  
みえこ55さん こんばんは~♪

>自分なりに父のことや母のことに対する想いがありますが、
>親となった今、子供達のなかにどう残るのかなあとふと思いました。
>最高の親子になれたらいいなあって思います。

いい親子でありたいですね。
いろいろ心配なときも、まあ、あるけれど。
みえこさんのような姿勢は、力づけられます。

(2006.07.19 23:44:51)

Re:● 「父のこと母のこと」 エッセイ集(07/19)  
-TAKESHI-  さん


(2006.07.20 22:20:18)

Re:● 「父のこと母のこと」 エッセイ集(07/19)  
SAKURA咲く  さん
対する想いは昔と全然違う。

なぜ?なぜ??
・・・が多かった小さな頃。

でも今は、どんなことさえも受け入れられる。

おかしいよね。
きっと母も父も、私へ対する想いは今も昔も変わっていないはずなのに。 (2006.07.20 23:45:21)

Re[1]:● 「父のこと母のこと」 エッセイ集(07/19)  
-TAKESHI-さん こんにちは~♪

>僕は(僕も)父や母について思いをめぐらすことが多い気がします。恋人が変わることがあっても、親はいつまでたっても親のままですからね。自然と思いが深くなってしまいますね…。

なんか、そういうのっていいですね。
特に男性のそういう部分ってとっても眩しくて、
いいと思います。なんて… (^^)v

(2006.07.22 12:47:22)

Re[1]:● 「父のこと母のこと」 エッセイ集(07/19)  
SAKURA咲くさん こんにちは~♪

>対する想いは昔と全然違う。

>なぜ?なぜ??
>・・・が多かった小さな頃。

>でも今は、どんなことさえも受け入れられる。

>おかしいよね。
>きっと母も父も、私へ対する想いは今も昔も変わっていないはずなのに。

どんなことさえも受け入れられるっていう子供の
心境は、親世代から見ると、尊いです。
自分が子供として考えると、わりと平常心かな。
(2006.07.22 12:51:13)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

ポセイドンの子オリ… New! よびりん♪   さん

4月の読書 一村雨さん

【白い月の風】のす… 白い月の風さん
しろたん.今 ちびんこの母さん
七鍵@楽天 #七鍵さん
白いひつじ日記  … ひつじ123さん
仕事のできないホテ… ROMAMIさん
アンジェのしあわせ… アンジェさん
花mingおかだの園芸… 花mingおかださん

コメント新着

どぴゅ@ みんなホントにオナ鑑だけなの? 相互オナって約束だったけど、いざとなる…
ボーボー侍@ 脇コキって言うねんな(爆笑) 前に言うてた奥さんな、オレのズボン脱が…
チリチリ@ 次は庭で全裸予定w <small> <a href="http://kuri.backblac…
しおん@ ヤホヤホぉ★ こっちゎ今2人なんだけどぉ アッチの話…
ヒゲメタボ@ クマたんと呼ばれてます(^^; 最近はこれが流行ってるって聞いたので …

プロフィール

れおなるど21

れおなるど21


© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: