マックの文弊録

マックの文弊録

2005.12.24
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◇その(2)12月24日(土曜日)関東太平洋沿岸はやはり晴れでした: 旧霜月二十三日 壬午;クリスマスイブ

ヴァイナハツマン
日は云うまでもなくクリスマスイブである。
子供の頃、クリスマスイブにどんなものを食べたか、お祝いなどというものをしたかどうか、よく覚えていない。当時は七面鳥など、遠い異国の物語にしか出てこない、僕にとっては伝説の鳥だったし、無論食べたことも無い。どんな味がするものか、想像もつかなかった。絵や写真で見る七面鳥のローストは、皮がこんがりつややかに光って、如何にも美味しそうであった。後年、確かアメリカで初めて食べたのだが、淡白というよりはパサパサと味も無く、裏切られたような気がしたものだ。

段の飾りもお祝いも無かったけれど、僕が小学校の二年くらいまでは、親はプレゼントを枕元に置いてくれていた。クリスマスの朝は目が覚めると先ず布団から手を出して枕元を探るのが習慣だった。枕元にがさごそした気配を感じると寝返りを打って、何があるのかと開けて見る時のウキウキした気持ちは、今でも覚えている。

の場合は、毎年必ずサンタさんの砂糖菓子があった。砂糖をサンタクロースの形に張りぼてみたいに成型して、それに食用絵の具で衣装やひげが描いてある。色々うるさい今時ならば先ずはお目にかかることが出来ないお菓子である。これは最初にかじりつく時には、勿体無くて勇気が要るのだ。

うしてもう一品、本とか玩具とかがあるのが常であった。こういうものは父親が買って来たに違いないけれど、口数の少ない厳格な父親がどんな顔をしてこういうものを僕と妹の分購入したか、狭い家の中に僕らに見つからないようにどう隠したか、今になって想像すると可笑しいし、何となくしみじみした気持ちにもなる。

学校三年だったと思うが、クリスマス前に父親から、「もうお前も大きくなったから、サンタクロースのプレゼントでもないだろう。何か欲しいものがあったら云いなさい。本が良いか?本ならどんな本が良い?」と聞かれた時は、寂しかった。僕だって薄々サンタクロースが架空の存在だとは分かっていたと思う。しかし、敢えてそう聞かれると、のどかな子供時代から破門されてしまったようで、裏切られたような、仲間外れにされたような寂しさを感じたのである。クマのプーさんの最終章での、クリストファー・ロビンのような気持ちだったんだろうな。
こういう気持ちは、後年に至るまで良く覚えているものである。

日のイブは様々な家に様々に訪れているのだろう。ブログ上のお友達の釈迦楽先生の文を読むと、昔も今も中々味のあるクリスマスをお過ごしのようである。我が家では、もうサンタクロースは遠い過去の伝説になってしまった。

リスマスは、元々ヨーロッパでの冬至のお祭を、布教拡大を狙うキリスト教会が取り込み融合した結果の行事だそうだ。だからヨーロッパでは、未だキリスト教以前の風習が随所に残っている。ドイツもそうだ。ドイツ語でクリスマスはヴァイナハッテンといい、キリストの名前はどこにも出てこない。サンタさんに相当するのは、ヴァイナハツマンという老人で、これは冬至の神様である。ヴァイナハツマンは、雪の中を鞭を持って方々の家を訪ねて歩く。そして、良い子には小さなプレゼントを渡し、悪い子には鞭を与えるのである。
これなど、わが国の東北地方のナマハゲに通じるものがある。

青服のサンタさん
ンタさんの衣装も、ドイツではまちまちで、僕は実際に青い衣装を着た「サンタさん」を目にしたことがある。ヴァイナハツマンは、黒っぽいゾロッとしたボロボロのコートだかなんだかを纏っていて、可愛くないこと夥しい。これは長く厳しい冬のさなかに出てくる冬至の神様なのだから、しょうがないのだろう。
実は、今では当たり前になっているサンタさんの紅白の衣装は、1930年代にアメリカで発明されたそうだ。それも、コカ・コーラ社が、自らの飲料の宣伝のために、北欧出身の画家にデザインさせたのだという。なるほど、コカ・コーラのロゴは確かに赤と白の組み合わせだし、ビンの形も何となくサンタさんの体系に似ていなくも無い。






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最終更新日  2005.12.24 21:04:10
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