◆ アニメ 百妖譜 第二期 0
◆ アニメ 百姓貴族 2nd Season 0
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最終回。ドヴォルザーク「交響曲第9番 新世界より」全楽章がいい。大好きだ。(演奏するのが夢だった)故郷ドイツから来た佐伯にとって、新世界はもちろん、移住した日本。新しい世界で得たものが、俺の足を前へと運ぶ。遠く離れたこの新世界で、出会った人との共鳴を!中学時代は`宇宙人´と揶揄されたが、高校生活には馴染めてよかったね。青野 わかってる。この時間は、ずっと続くわけじゃない。私が15,6歳の頃、こんなふうに己を俯瞰したことないわ。ぼやっと過ごしていたし、こういう状況もなかったし。ヴィオラのパートリーダ 木村(女子)が入部当時を振り返る。次々と辞めていく一年生…やる気だった仲良しの子も去った。木村自身の気持ちも揺らぐ。オケ部に対し、確固たる意志はなかった。もうちょっと、あとちょっと…そんな`ちょっと´を繰り返して気がつけば、終わりの時間が見えてきた。一つのことに努力し、継続してきた人だけの境地がある。幼い頃からこれまでの思い出が、走馬灯のように駆け巡る青野。青野 父 3拍子は馬の歩行のリズムだ。青野 図鑑でしか見たことないから、わかんない。で、息子に乗馬体験させる父。いいお父さんだった時もあったのだな。(息子にヴァイオリンの英才教育をする上で、どうしても3拍子を理解させたいという熱意も感じる)様々な困難を乗り越え、自信をもって弾く。暗く、殻に閉じこもった青野はもういない。立石は、顧問・鮎川の厳しい指導に涙したことを思い出す。鮎川 定演まで、あと何日だと思ってるんだ?立石!今日は何日か言ってみろ! 圧のあるの口調に固くなる立石。(かわいそう)はっ…8月18日です! 鮎川がさらに大声で、責めるように立石!!怖いよ。虐めているみたい。が、予想外にトーンダウンし誕生日 おめでとう。部員たち 部長、おめでとう!(拍手)嬉しいけど、心臓に悪いよ。(>_<) 羽鳥は、原田からの説教を思い出す。いつものように、軽い調子でぶっちゃけ俺、オケ部で浮いてますよね。ていうか、嫌われてるかも!すると原田が、笑顔だが手厳しいことを言い出す。羽鳥ってさ、自分に甘いよね。(^_^) そして、表情が一変。別人のような鋭い目つきになり嫌がる人がいるの知ってるなら、変われよ。お前の中途半端な姿勢は、皆の努力の邪魔をする。 ~いつまで甘えてんの?もう2年でしょう。次期コンマスになるんだろ!?もう、自分だけのことを考えてるようじゃダメだ。ここはオーケストラだ!毎日 部活に来い。朝練だけでもいい。サボるのだけはやめろ。いいな。うゎー、原田の別の顔を見たって感じ。ご立派な高校三年生。本音だね。ずっと溜め込んできた、羽鳥に対する苛立ち。まあ、引退するコンマスとして`異端児´ 羽鳥に物申したいのも当然だ。だって、ここは軍隊みたいな部だから!緩く楽しむ なんて許されない。死に物狂いが当たり前。そんな中、兼部して`サボる´羽鳥は無論、反感を持たれる。いくら演奏が巧くても。果たしてそんな人物がコンマスとして部をまとめ、引っ張っていけるか?!そりゃ、原田は心配になる。`優等生´の後を引き継ぐにはあまりにも、部員たちからの評判がよろしくない。ひと悶着どころではないだろう、これからのオケ部。多くの部員から嫌悪される中、羽鳥がどう変わっていくのか。彼には彼の個性・良さがある。当然`優等生・原田´にはなれないし、それではつまらない。不甲斐ない後輩ですみません。ありがとうございました。原田の叱責を素直に受け入れる羽鳥。自分に後を任せる原田の思いに頭を下げる。その表情は、意外にも微笑。立石 部活漬けの毎日だった。ろくに遊ぶこともできない。他のことを捨ててまで、やる意味あった?わからない。 ~ 辛いこともいっぱいあったけど…でも、後悔なんて、ないよ。後悔ないと言い切れるなら、いいと思う。本当にイヤなら、ここまで続けなかったでしょう。部長までやったのだし、自分に合っていたのだよ。これから(受験が終わったら)遊べばいい。まだまだ若いのだから。鮎川に紫の花束!引退する米沢を前に、涙を浮かべつつ感情を出すまいとする立花。米沢と律子は、その様子がいじらしい!と立花に抱きつく。立花と律子、すっかり仲良くなった。律子、心が広いね。原田が、青野の肩にしっかりと手を置きこれからの、新しい海幕オケ部を、楽しみにしています!青野 ・・・はい!えっ…これでは、青野がコンマスに決まっているみたいでは?!隣にいる佐伯もコンマス候補なのに。ここは、二人の肩に手をやって言わないと。原作4巻まで読んでいたので、この番組で復習した感じ。青野が、うっとうしい/似合わない 鬼太郎ヘアをやめる時は来るのか?正直言って、原作もアニメーションも「大好き」というわけではないのだが、`音楽もの´ということで、無視できなかった。「第2期 制作決定!」の大きな文字が!えぇー!続くのか(・o・)!公式サイトによると「第1期の“イッキ見”放送も決定!」イベント・関連番組・イッキ見 NHK、けっこうこの作品に力を入れている印象。チェリストの山田が一番好き。
2023年10月10日
いよいよ演奏会。心地よい緊張感に包まれる律子。親友ハルと目を合わせる。微笑み合う二人。いいね。辛かった中学時代を思い出す律子。〈先生たちは優しかったし〉そこは救いになったよね。武田が気にかけてくれたことが大きい。まさに恩師。「くるみ割り人形」いいね。いつ聴いてもかわいくて、優美でいい。私も演奏したかった…夢幻ハルは先輩・町井と仲良くなっていた。(いつの間に!)「先輩の音は透明で、優しくて、でも、どこか力強い」それは「最高」ということ。非の打ち所がない!そりゃ、憧れるね。町井は美人だし。「これ、この前 言ってた小説です。ホラーですけど」ホラー(笑)ハルの意外な面。町井もハルに愛読書を渡す。「恋愛小説…初めてです」〈先輩、大人だなぁ〉人とのつながりで、こうして知らない世界を知る…いいことだ。それで視野が広がる。町井は、桜をあしらった手作りの栞もハルに渡す。「それ、小桜さんのイメージで作ったから」嬉しいよね。「恋愛小説も、役に立つといいけど」(^_^)〈木漏れ日の下の、内緒話〉いい先輩だね。すてき。町井の言うように、ハルも経験を積んで「変われる」「花開く」 憧れられる先輩になれるはず。観客の女の子「決めた。私 来年、この学校のオケ部に入る!」そう思わせたら大成功。とてもすてきなことだわ。こうして部の歴史が引き継がれていく。「ヴィヴァルディ 四季」もいい。いつ聴いてもいい。これも・・・回想シーン原田「窓、開けてもらってもいいかな?」高橋「あたしは寒いんだけど。しょうがないな〜、3センチだけね」躊躇なく自己主張。でも、適度に妥協する柔軟性はあるってことか。当初、原田と自分は`合わない´と思っていた高橋だが、今は違う。間違いなく、良き仲間。高橋を介して`チェロでロック´を知る原田・・・これも人とのつながりがあってこそ。自分のお気に入りの音楽に興味をもってくれるのは、嬉しいね。原田が高橋に苦手意識を持たず、彼女を避けなかった・・・だからこそ、いい関係を築けたのだと思う。律子がポニーテール・・・いつものヘンな髪型より、ずっとずっとかわいい。とても似合っている。親も子も教師も、この日を迎えるまで色々あった。そりゃ、涙も湧き上がる。嬉し涙は幸いだ。
2023年10月04日
楽器・機材の搬入業者に、きちんと挨拶する原田たち・・・しっかりしていて良い。皆で手分けして演奏会の準備。こういう時、ちゃんと仕切れるかどうか・・・性格や適性がわかるってものだ。女子部員「スケバンみたい」若者、それも10代の子が知っている言葉だとは思えないのだが。高校時代を思い出す武田。(回想シーン)へぇー、鮎川がトランペット担当だったとは意外。なんとなくヴァイオリンのイメージだった。見た目も声も、えらく落ち着いた高校生だな!あら…空は夕焼け。まさかの夜公演。(涼しいから?)武田と青野 母が話をする。母「うちの子が、学校の部活…それもオーケストラ部で演奏できるだなんて、先生のおかげです」頭を下げて礼を言う。そうだよね・・・ヴァイオリンをやめ、暗く過ごし、学業成績も芳しくない青野を導いたのは武田だから。恩人!武田は中学時代、情熱を注いでいた柔道で大きな挫折を味わった。武田「だから`似てる´って思ったのかもしれません。本音に蓋をして、浮かない顔した一君と」青野の世話をいとわなかったのは、そういう背景があったからか。オーケストラ部で鮎川と出会い(回想シーン)鮎川『お前、本当にそれでいいのか?』「あいつがいたから僕は多分、どちらもやりきることができた」「柔道は`最後までやりきった´っていう気持ちのいい終わりでなかったことに、どこか未練があったんでしょうね。その後、大学でまた柔道やって、ようやく気持ちに決着がついて、今では体育教師ってわけです」武田の恩人は鮎川だった。「納得できるように」と諦めなかった武田自身も偉い。知識経験のないオーケストラ部で過ごしたことで、柔道再開に前向きになれたか。* * *本番直前、部員たちを前に話をする原田だが鮎川「お前の話はつまらない。真面目で、色気がない」高校生に`色気´って (+_+)「そんな優等生なセリフは望んでいない」「最後くらい、いい人でいるのをやめろ」で、原田が本音で語り始める。「10時間。夏休みは、朝の9時から夕方18時。自主練習を含めたら、約10時間 練習しています」「これだけの長い時間、大好きな音楽に浸っていられて嬉しいし楽しい…なんて、そんないいものじゃないよね」毎日 早起きして登校~練習、授業を受け、勉強もしなければならないのだから「辛くないわけないじゃん!」大変だよね、とにかく忙しい。プレッシャーだわ。さらに、コンマスの彼は「コンクールでの最優秀賞を`自分が途切れさせてしまったらどうしよう´…押しつぶされそうだった」立場上、部の歴史を継ぐ責任を感じる。まだ17,8歳で、この重圧を受け止めなければならない。「各パートリーダーや、部長の立石も同じ気持ちだったと思う」上に立つことの気苦労を、高校生で味わっておくのもいい勉強だろう。私なんて、そういう責任や緊張とは全く無縁だったから、偉いなぁと思うわ。「必ずしも`好きだから楽しい´には直結しないよね」私は〈だってこの部、軍隊みたいだもの〉と思った!原田は続けて、自分と同じ3年生の扱いに苦労した と漏らす。「わがまま言いたい放題。思ったことはズバズバ言うし、演奏も自由奔放すぎて、それはもう、手を焼きました」しかし、だからこそ学んだことがあった。「僕はどうやら無意識に`いい人´でいようとしてしまうみたいで…どうにも、僕の悪い癖だ。僕はきっと、素直じゃない。`素直じゃない´とは違う気がするが・・・。心で思ったことを一度頭で考えて、整理して、選んでから口に出す。決して悪いことではないでしょう。冷静でいいじゃん、と思うが相手のことを気遣うつもりでそうしていたけど、でもそれは「本音」じゃないってことに気付いた。仲間に遠慮してたら、いい演奏なんてできないよね。思慮深いのは良いが、ハッキリと問題の核心をつくことも必要。「ありがとう。君たち3年生には、本音でぶつかり合う大切さを教えてもらいました」原田の本音を聞き心揺さぶられた3年生たちは、涙がこみあげる。こういうところがまだ高校生…純だなと思う。そして1、2年生。君たちは常に、僕たち3年生の音を誰よりも最初に聴いてくれる大切な存在でした。下級生にも言及・・・さすがの気遣い。~ 音楽も、想いを誰かに伝えるためのものだと思うんだ。その受け取ったものを、また別の誰かに渡したいと、そう思ってくれたら嬉しいです。きれいにまとめた!さすが。「では次に部長から」と言われ「えっ!」と戸惑う立石。「う~ん、そうだなぁ・・・原田君は、部員の皆に向けてのメッセージだったから・・・鮎川先生!先生の指導はいつも厳しいし、練習中要求してくることのレベルが高すぎるし、顔も怖いし、合奏中ミスすると心臓止まりそうになったりして・・・正直、何度も、先生は私たちのことが嫌いなんじゃないかって思うくらい、へこまされました。先生が嫌いになりそうでした!(絶叫)」物凄いストレスね。かわいそう。「でも、こんなに部員が多くて大変なのに、毎日遅くまで私たちの練習につきあってくれて・・・いつでも、私たちのことを大切にしてくれました。3年生、起立!礼!」3年生たち「ありがとうございました!」厳しい・怖い・辛い それでも鮎川から愛情を感じる生徒たちは、彼についていく・・・で、この部が成り立っている。 思いがけず皆の前で話すことになっても焦らず、機転を利かせ顧問に感謝を述べる立石も立派だわ。鮎川が武田に作用し、武田が青野に作用し・・・「出会い」で進歩していくのがすばらしい。そういう人は、恵まれている・運がいい。立石「円陣を組んでください!」といっても部員数が多いから(100人以上いる!)一階の客席半分を取り囲む巨大円陣。笑背中に律子の腕が回され、ドキッとする青野。笑全員「一音一会!」いちおんいちえ青春だね。私には無縁のことだから、なんだか羨ましいような…。演奏会用のロングスカートが、いまいち似合っていない部員たち・・・若すぎるからだろう。
2023年09月28日
青野、幼少期の思い出・・・とーちゃんの髪型!笑 シャツもいつも同じじゃない?「ユーモレスク」の楽譜を探し出した青野。「ドヴォルザークが作曲した、全八曲からなるピアノ小品集。これ…ドヴォルザークが「新世界より」を作曲後、故郷のボヘミアに一度戻り作ったって言われてる曲だよな。ハハ…結局ホームシックにかかってたんじゃん、この人」へぇー、そういう背景があるとは知らなかった。父は海外公演で留守が多く、青野は寂しい思いをしていた。だが、大好きな父に褒められたい一心で、練習に励んだ。そんな幼い頃を思い出しながら弾く…涙も流れ、心の浄化。深夜早朝に楽器演奏・・・防音室のおかげ。* * *再テストの日を迎える。「俺にとって音楽は、戦いの場所だった。技術を高め、他者と競い合い、音を奏でる。目に見えた、優劣が つけられる世界だ。でも…ここは違う」コンクール=勝ち負け・点数つけられる 彼はずっとそういう世界に身を置いてきたが、方向転換しなければならない。ソリストの演奏はご法度。バイオイン演奏のシーンは、消音にする。キンキンした音を聞いていられない。青野の演奏に感心したという佐伯に「うはは!とくと味わえ!」と高笑いの青野。佐伯「ちょっと大人気ないんじゃない?」そう、ガキだね、まだこういうところは😩* * *結果発表。鮎川 「表が青野、裏が佐伯。青野、何かつかめたようだな。身近で演奏してきた佐伯が、一番よくわかってるんじゃないか?」こう言われると辛いな、佐伯。「お前は、演奏前からのまれていたな」追い打ちをかける言葉だな!そこまで言わないであげて。「以前、コンマス候補について言及したが、今すぐにどうこうという問題ではない」そう・・・佐伯が青野を追い上げる可能性も十分ある。「二人とも よく頑張った!」珍しく、優しい顔で生徒を労う鮎川。初めてじゃない?彼の笑顔。羽鳥と山田も優しいな。この二人、好き。
2023年09月21日
冒頭・・・静かに波打つ海がきれい。今のアニメーションは技術が凄い。立石のモノローグ悪くなかった…というか、結構よかったな。自然体というか、部活動も受験勉強も頑張る、一人の女子高生のささやかな夏の日々。<地面に転がる、セミ!>わかる!不気味。「死んでる時は、足が開いてるんだっけ?」そうなの?!初めて聞いた!いや、飛んだ!足が開いている=生きている か。最近、夏らしいこと 全然してないな〜って。ため息をつく立石に、高橋は海なんか行っても、ベタベタするだけじゃん。あたしは嫌い。ズバズバ言う…この子、音楽以外の時もきつい。あんた、たまには息抜きしなよ。おっ、ちょっとは優しい。でも、`あんた´…(-_-)二人は予備校も一緒!仲いいな。花火大会より夏季講習・・・ハッキリ断れるのが偉いわ。誘惑に負けない。遊びに行けない夏を静かに受け入れる立石・・・来年は大学生になって、楽しんでほしい。死んだセミに哀愁を感じたか、植え込みに移動させる。「暑い中、ご苦労さまでした」という感じかな。潮の香りに包まれて私は知っている。こういう日に目をつむると、まるで自分が海にいるような感覚になれるのだ。すてきな美少女ね。(優しく穏やかな性格・・・フルート担当者と思えない)* * *お祭りに行った青野たち。ハルが金魚すくいで一匹取れた。青野 ん〜、1匹じゃないじゃん。浴衣にいっぱいいる。うまいこと言うね!で、真っ赤になるハル。笑最近、どこか妙に落ち着いている自分がいる。変化はないけど、逆になさすぎるっていうか…。贅沢だな。あればあったでワーワー騒ぐくせに。まあ、再テストに向けて熱意を持つ必要はあるが。佐伯と勝負するわけだから。猫を飼っていることを、すっかり失念していたハル・・・あり得ない!佐伯 青野君が「何も変わらない」って言ってくれたから。何も変わらないからこそ、変われたものがあるんだ。哲学的・・・か。そこにある安心感。俺ね、欲張りになろうと思って。今まで我慢してたものとか抑えていたものを、もっと外に出してみようって思うんだ。だから今、凄く楽しい。これまでより、自分というものを出していこうと。遠慮せずに。扉が開かれた感じ。そうやって若いうちに、自身を変えていこうと前向きになることは大事。10代のうちに、さっさと自己改革した方がいい。若芽が有利。山田の甚兵衛、二の腕の辺りに切れ目が入っていて`チラ見え´する…珍しいデザインだなぁ。ヘルメット通学! 千葉にそんな田舎があるの?!チェリストの山田が佐伯の演奏を聴いて、チェロをやめたいと思うものか?楽器が異なるのに。違和感あるなぁ。山田の父「うるせえ!他人を理由にやめるのは、許さねえぞ!」料理人のとーちゃん、今どき珍しい`怖い´タイプ・・・いいね。そうやって積み重ねてきた「いろいろ」ってやつはさ、ちょっとやそっとじゃ崩れないんだよ。昨日今日のことではないからね。それなりの年月をかけ、それなりの努力もしてきている。帰国子女でクラスに馴染めなかった佐伯にとって、共通項のある山田に見守られたのは大きかったに違いない。律子、いつものヘンな髪型より、今回の方が似合うしかわいい。「ハル、出目金を律子にではなく、ほしがっていた佐伯に譲ればよかったのに」と思ったが、時々 律子宅に行って愛でたいのかな。たまには、こういう内容の放映もいいと思う。息抜き的に。
2023年09月13日
佐伯を呼び出した青野。俺、やっぱりお前のこと許せねえ。佐伯 ごめん・・・いや、俺が聞きたいのはそういうんじゃなくて。違う。そういうことじゃねえんだよ。青野は佐伯との演奏が楽しく「凄い奴だ」とも思っていた。と同時にもっと、別の感情が強くなった。妬んでたんだよ。俺にないものを持ってるお前を。こうして正直に胸の内を告白するのは、勇気が要ると思う。でも、この間のことで、お前に感じた、俺のそういうグチャグチャした気持ち全部が、裏切られたみたいでムカつく!異母兄弟だという衝撃の告白で、二人のこと全てがぶち壊された感でいっぱいの青野君。お前はどう思ってんだよ?言ってみろ。何も言わないってのは、逃げにしか思えないし、ますます腹立つ。ごめん。繰り返す「ごめん」・・・素直な気持ちで言っているとしか思えない。お前さ、何に対して謝ってんの?俺が、佐伯 直としてここにいること。6年前(ドイツにいる頃)日本に兄弟がいると知った佐伯。一に対する興味が膨らむ。今 思えば俺は、本当に何も知らない子どもだった。なんというか…子どもの純真だろう。大人の事情はよくわかっていない。日本へ発つ息子に、意外と素っ気ない母・・・辛いけど、取り乱さないように冷静を装ったのだろうな。来日して一年後、不倫が報道され、己の立場を理解した佐伯。生まれた時から、君は「表」で俺は「裏」。君と血のつながりがあること、母さんが俺を産んだこと…ごめんなさい。深々と頭を下げる佐伯。かわいそうだな。だが青野は、そんな佐伯の襟首を掴む!俺は、お前にそんなことを謝らせたいわけじゃない!佐伯の存在自体に怒りがあるわけではない。お前が、お前自身を否定しちまったら、俺の気持ちとか、今までの関係とか、全部が嘘になっちまう!そんなこと、絶対許さねぇ!俺の気持ちを、なかったことにすんじゃねえ!正直言ってよくわからないが、青野にとって佐伯はヴァイオリンに関して唯一無二の存在で、彼に対する好意も嫉妬も、兄弟だとわかったからといって手放せるわけがないってことか。言えよ!お前の本音を!俺は、お前の本音で変わったりしない!俺たちの関係は変わらないんだよ!青野 龍仁の息子として喋るな。「佐伯 直」として、俺の前に立って話せ!高1でここまで言えるのは立派ね。父親のことは抜きにした佐伯自身を求めている。で、佐伯は涙がどんどんこみ上げてきて、初めて感情を表出。大きな声で俺は…君とヴァイオリンが弾きたい!なんだよ…結局、お前も同じじゃねーか。微かにホッとしたような、嬉しいような表情になる青野。これで速やかに`ケンカ´終了。* * * *俺、本当は、誰が父親とかどうでもいいんだ。ずっと君に申し訳なくて後ろめたかったけど、君が俺として見てくれたから、もうどうでもいい。俺は、血のつながりよりも、今 身近にいる人たちのつながりを大事にしたい。お前、すげ〜なぁ。うん、`大人´というか・・・15,6歳でこの達観は、感心するわ。【「誰が父親とかどうでもいい」ってこいつ、俺がずっと苦しんでたことを、たったひと言で片づけやがった】俺には、そんなふうに考えることはできなかったなぁ。それだけ君が、青野 龍仁さんとつながりが深かったってことだと思う。そう。青野は生まれてからずっと父と暮らし、ヴァイオリンの指導も受けてきた。家族・親子としての月日がある。それが全くない佐伯とは、親密度が違う。佐伯…この間は、ひどいこと言ってごめん。確かに酷いことを言い放った。傷つくよ。忘れずにちゃんと謝る…いい子だわ。* * * *翌朝、朝練する青野と佐伯。それを見た律子はその様子だと、無事仲直りできたみたいね〜。男子の世界は、よくわかんないけど!何があったか聞き出そうとしない。それでいい。二人が元に戻れば良し。滝本が青野に抱きつく!馴れ馴れしすぎる!セクハラ!(ハル狼狽 笑)青野を気遣う鮎川・・・顧問だからね。人としての優しさも、含まれていたか。ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より 第4楽章羽鳥もはやそこに望郷の哀愁はなく…ガンガン行くからね。笑いい年したおっさんが、はしゃいじゃってる感じがしてさ〜。ドヴォルザークがありったけの好きを込めた、第4楽章。おもしろい解釈。好きだ。羽鳥も頑張れよー!
2023年09月10日
青野が部活に現れず、心配する律子。佐伯 青野君はもう…来ないかもしれない。 俺のせいなんだ。二人の間に何があったか、誰にも言えないよね。入院した母親は、幸い回復してきた。今日、部活は?母さんのために休む必要ないんだからね。ごめんね。お母さんのせいで。親心だな。青野 母さんは何も悪くないよ!つい叫んでしまう。【そうだよ。悪くない。誰も】いや、父親が悪いだろう。【言えない。言えるわけない!】【母さんがあいつのことを知ったら、壊れてしまう!】そりゃ「父さんに隠し子がいた。しかも、俺の同級生、同じ部活」と明かせないよね。でも一方で「意外と彼女は、元夫の子が他にいるってことは知っているのかも?!…どうだろう」とも思ったりする。何も知らないのなら、確かに衝撃で`壊れる´ね。青野 母さん、俺…部活、やめようと思う。部活をっていうか、ヴァイオリンももういいかな〜みたいな?そういう曖昧な言い方、やめろ。母は即座に 却下!許さない!あなたは、あなたがやりたいことをやりなさい!これ、簡単なことのようだけどすっごく難しいことよね。特に一にとっては…ね。よく考えて。最後の「よく考えて」がいいな。ただ「絶対にダメ!」と言うだけでなく「最後は、あなた自身が決めること」というニュアンスを感じる。親といえども別人格・・・本人がどう思うか・どうしたいか なのだ。<俺がヴァイオリンを弾くと、悪いことばかり起こる気がする><誰かを苦しめたくて、ヴァイオリンを弾いてるわけじゃないのに…><こんなことなら、いっそ、弾かない方が…>どんどん否定的になる青野。ヴァイオリンが、あらゆることに繋がっているから・・・。帰り道、ハンバーガー店で大口を開く恩師・武田と出くわす。(夕飯…?笑 彼は独身か)武田 この間、秋音に会ったよ。あいつ、わざわざ定期演奏会のチケット渡すために、学校まで来てくれたんだよ。あら、かわいいことする。気遣いがいいね。青野から「部活をサボった」と聞き、武田 そうか そうか!お前もサボるようになったか!ははは(^o^)青野 ちょっと 嫌なことがあって…。武田 まあ、そういう時もあるよな!いいんじゃね〜の?軽い。でも、悪くない。武田 お前、変に真面目だからよ。 前までのお前だったら、嫌なことあったらサボるとかしないで即辞めてただろうし。 ちょっと時間 置いて考えたっていいんだよ。以前の青野をよく知っているから、変化もわかる。母と同じく、考える時間を持てと助言。青野 先生、俺、本当は何も考えたくないんですよね。 家のこととか親父のこととか・・・ 俺もう、どうしたらいいかわかんなくて!泣きだす青野。全てとーちゃんが元凶。武田 中学の時の秋音も、誰にも頼らないで全部一人でどうにかしようとしてた。自分が子ごもだって思うなら、子どもらしくしとけ!俺にも秋音にも、オケ部の奴らだっていい。もっと周りを頼れ。まだ学生が、問題を一人で抱え込むのは良くない。大人に頼る権利があるでしょう。 帰宅した青野は、律子にラインで「連絡しないでごめん」。すると律子から電話がきて心配してんのは、お母さんのことだけじゃないんですけど。優しい。照れくさいこともちゃんと言う。大事な友だちだからね。青野 俺はまあ、元気だよ。正確には「元気になった」だけどね。武田のお陰だね。バッタリ会えて、よかった。青野 俺、部活 辞めようと思ってたんだ。素直に話す。それだけ、いい意味で力が抜けたってことだろう。律子 理由は佐伯? どうせケンカでもしたんでしょう。青野 ケンカ…そうか!ありがとう、秋音。俺、あいつとケンカしてくる。お互いに思っていることをぶつけ合わねば・・・そう考えたのだね。お互いに`吐き出す´ それをしなければ、と。佐伯には佐伯の言い分があるだろうしね。彼は「自分は何も悪いことをしていない」と言いたいのでは?青野、無断欠席は良くない。顧問の鮎川に連絡すべきだわ。何かあったのか?と心配するじゃん。
2023年09月02日
神妙な面持ちの佐伯。なかなか話を切り出さない。青野「まあいいよ、ゆっくりで。人に自分のこと話すのって、勇気がいることだし」さっそく、山田からの受け売り(笑)ようやく口を開く佐伯。「俺が日本に戻ってきたのは、君に会うためなんだ。と言っても、青野くんを初めて見たのは3年前。山田と一緒に見に行った、ヴァイオリンのジュニアコンクール。君が最後に出たコンクールだね」中学時代から、山田と仲良し。山田はチェリストだから、佐伯に付き合って行ったのだろう。優しいな。「待て!俺に会うためってどういうことだよ!?」「青野君は家族のことを話してくれたから、俺も話そうって決めたんだ」ようやく語り始める佐伯。「ドイツは音楽大国と呼ばれるとおり、プロのオーケストラの数は130以上」多い!それで`やっていける´のだから、驚くわ。佐伯の話・・・ドイツの田舎町で母と二人暮らし。8歳で地元のアマチュア楽団に入る。年配者が多かったが、楽しかった。ある日、友達が「ネットで、凄くカッコいいヴァイオリニストを見つけたんだ」で、動画を見せられると、あまりの感動に涙が溢れた。奏者を調べ、それが青野 龍仁だと知った。「つまりお前は、俺の父親目的で、俺に近づいてきたってわけだ。息子の俺と親しくなれば、本人に会えるかも とか考えたわけだろ?」「ハイ残念!わざわざ日本に来てもらって悪いけど、俺はもう親父には二度と会わねえし、あいつはただの他人だ。ああそうか。だからお前、今日もこうして家に…」青野、言い過ぎやしないか。酷い。青野 龍二の大ファンになり、夢中でCDを聴くようになった佐伯。だが、それを知った祖父が怖い顔をして言い放った。「このCDを聴くのは、もうやめなさい」さらに母「このCD…ナオが買ったの?」「じいちゃんは、あまり好きじゃないみたい」「そりゃそうよ。だってリュウジは…」で、衝撃の告白をされた。「俺の母さんは、声楽家なんだ」ハッとする青野。週刊誌に「不倫相手はソプラノ歌手」と書かれていたからだ。「俺の父親は、青野 龍仁だ」佐伯の打ち明け話に、愕然とする青野。「ウソだろう?…仮にそうだとして…なんで今まで黙ってた?高校入学してから、いくらでも言う機会はあったんじゃねぇの?」「ずっと、言わなきゃって思ってた。でも、言ってしまったら、今までみたいに君と話せなくなってしまうのかなって…。ごめん」青野は「もっと早く言うべき」と咎めるが、いやいや、内容が内容だもの…言い出しにくいに決まっている!告白することで、二人の関係が悪くなるのではないか と心配する佐伯の気持ちも当然だ。「無理だろ・・・突然こんなこと言われて!これまでどおりなわけねぇだろう!ふざけんなよ!人がせっかく忘れようとしてたのに!さっきだって!俺の話を腹の中では笑ってたんじゃねぇの!?」怒りまくる青野。父の不貞を突き付けられ、不愉快極まりない。さらに、友人本人から異母兄弟だと明かされた衝撃。混乱するのはわかるが、最後の言葉は・・・酷い。「そんなことないよ!俺は 君が本音を話してくれてうれしかったんだ」「ハッ!お前の気持ちなんてどうだっていいし!そもそもお前が、日本になんて来なければよかったんだ!帰れよ!!」佐伯に冷たい言葉を浴びせる。こんなに怒鳴ったら、喉を傷めるぞー。〈本当は 自分でもわかってる。佐伯があんな顔、する必要はないってこと…でも、行き場のない感情をどうしても抑えきれなかった。帰れと言ったのは 自分のためだった。これ以上、あいつに投げる言葉で、自分が傷つきたくなかったから〉心の奥底では、佐伯が悪いわけではない と理解している。しかし、ショックが大きいあまり、目の前にいる彼に怒りをぶつけるしかなかった。父親が罪深い。なにやってんだよ、まったく。息子たちをこんなに傷つけて…。話が生々しくなり、正直言って「こういう内容にする必要あるのか」と思う。異母兄弟だなんて…競い合う二人に、父親の血がついて回るなぁ…。
2023年07月31日
夏祭りを楽しみにしているハル…青野と花火を見るシーンを妄想する!恋する乙女だね。「青野が来ていない」とざわつく部員たち。羽鳥 トイレじゃねえの?便秘が恥ずかしくて誰にも言えないとか。失 言! ガッカリした!鮎川には「母親が倒れたため欠席する」という連絡があった。ウーン、まず先生に連絡するのは正しいが、部員の誰か…連絡先を知っているなら三年の原田か町井にも伝えた方がよかったと思う。青野の母をよく知っている律子は、気が気でない。律子 決めた。私 今日、あいつの家に行く。ハル で…でも、突然行って迷惑じゃないかな?状況が状況だし。そう。ハルは良識あるね。相手の都合も聞かず、突然行くのは良くない。律子 だって!じっとなんかしていられないよ!いや、落ちつけって。で、ハルの言葉は聞き流され(-_-) 四人で青野宅を訪問。ハル コンビニでおにぎり買ってきたから。気が利く。青野 麦茶しかないけど。律子 それは私がやるから。あんたは、ハルが買ってくれたおにぎり食べて。気が利く。お見舞い…面会はできる?何か手伝えることあったら…。優しいね。悪い。母さんが落ち着くまで、面会はなしになってさ。気持ちだけで十分だよ。ありがとな。しっかりと感謝の言葉を伝えて、偉いね。高校生って まだまだ子どもなんだね…。俺、母さんがいないとなんにもできなくてさ。子ども…何もできない…?いや、食器を洗ったり、食べ物を買ってくるくらいはしましょう。というか、できるだろう!高校生なのだから。自分のことで精一杯の日々で、母に負担をかけていることに気づけなかった・・・と猛省し、気分が落ち込む青野。いや、仕方ないと思うよ。大抵の子は`自分のことばかり´でしょう。〈あいつと同じことをしていたんだ〉己と憎い父が重なるのが、堪らなく不快・嘆かわしい。父がヴァイオリニスト・親の離婚・父と結びつくヴァイオリンがイヤになってやめた期間がある…自身のことをポツポツと話す青野。あっ、そうだ 佐伯。この間は、急に帰ってごめんな。俺…理由も言わずにお前のこと突っぱねて、最低だなって思って…。随分と素直。この間、こいつのソロ演奏を聴いたんだよ。かっこよかったから…羨ましくなった。あんな演奏、俺には できないから…。そんなできない自分にイライラしてたのかな〜。ほんと、ごめん。カッコつけず、素直でいいね。佐伯 よかった・・・!俺、青野君に嫌われるようなこと、しちゃったのかと思ったから…。ありがとう。理由がわかって、安心した。いい子だなぁ。訳がわからず、苦しかったんだね。お前の演奏すごいって思うし、尊敬だって…ハッとして顔を真っ赤にする青野。猛烈な照れがこみ上げる!〈俺、いろいろ喋り過ぎじゃねぇ!?〉ゴメン!色々つい喋っちゃったけど、忘れてくれていいから!恥ずかしくて、後ろ向いたまま(笑)律子 話してくれてありがとう。優しい。なかなか言えないよ、この言葉。まだ15歳だし。山田 本音で話してくれて、嬉しかったよ。青野はもっと話してくれていいくらいだし。自分のこと人に話すのってすげぇ勇気の要ることだから…そうやって青野が頑張って話してくれたら、みんな真剣に聞くに決まってんだろ!山田もいい子!大人だね。うん。聞いてくれて、ありがとう。青野の成長を感じるわ。殻に閉じこもる性格が、少しずつ変わってきたみたい。コンマスになりたいのなら、もっとコミュニケーション能力を高めないと。〈この家はもう…昔とは違う〉家に一人きりになり、改めて知った家族の変容…現実をかみしめる15歳。母が倒れて思い知ったこと・自己開示できたこと・仲間との友情人として進歩している。羨ましい。佐伯が戻ってきた!神妙な面持ち。`こんな時´に、重い話はご法度なのだが(>_<)青野邸、立派だな。
2023年07月29日
「トップ練習」の見学。原田「実は、佐伯と青野君をここに呼べって言ったのは、鮎川先生なんだ」コンマス候補の二人に刺激を与える!女子・高橋がきつい!チェロ担当なのに、こんなキャラクターなの?!と思った。私のイメージだと、チェリストのキャラクター像は「温厚」。そう、山田みたいに。正直言って高橋のようなきつい性格は、ヴァイオリンやフルート担当者のイメージだ。チェロを弾く人が皆「いい人」ではないけれど。高橋はテンポが速い/ヴィオラ・木村は遅い と原田が指摘。立石「アハハ。二人で足して割れば、ちょうどいいって感じなのにね」それに続き柴田「二人は、両極端すぎるんだよ」高橋「コンバスは黙ってなさいよ。出番 少ないんだし」柴田「あっ、出た!コントラバス差別」二人が本当に険悪なわけではないにしろ、これは高橋が失礼だと思うよ、私も。もう少し、言葉 選べよって。きつ過ぎるわ、この子。演奏し始めてもすぐ、原田がストップをかける。何度も。さらに高橋が「遅すぎる」と自論を曲げない。威圧的な彼女に、全く飲まれない木村。慣れているのだな。反論に反論…意見をぶつけ合う二人。譲らない。木村も強い。青野「凄いな・・・皆ガンガン自分の意見をぶつけてるっていうか、一切の妥協がない」 〈あんなに言い放題で、大丈夫なのかな?〉そりゃ、初めてこのシーンに出くわしたら、ビビるよね。原田「うん!皆がこの第2楽章をどう演奏したいかが、よくわかった。メンバーに思う存分、考えを述べさせる~意見がぶつかっても結構 それが彼の狙いか。さすが優等生。ありがとう、高橋。正直に話してくれて」大人ね!立派。「僕なりの考えだけど、この第2楽章は、ドヴォルザークの「郷愁」が、特に色濃く表れている章だと思うんだ。郷愁と聞いて、僕が思い浮かべるのは、秋の夕暮れ。暑くもなくて、寒くもない。でも少しだけ、空気に冬の匂いが混じった、あの頃の季節のイメージなんだ」高度な技術だけでなく、感性も豊かでないと良い演奏はできない ということ。日常で何をどう感じ、記憶するか…楽器を持っていない時間も、音楽に通ずる。柴田「夏が終わった寂しさも、ちょっと感じるよな!」より具体的なイメージだね。チキンカツの誓い木村「あそこのチキンカツ食べながら、皆で『パートリーダー 頑張ろうぜ!』って決意表明したんだよね!」原田「あの日は特別だったよ」「不安なのは、僕だけじゃないんだって、皆が教えてくれた」柴田「あの頃の俺たちにとって、新しいオケ部が新世界だったよな」まあ!青春だね~。原田「だから僕は、あの日 感じた匂いや景色を音にしたい!ごめんね。ちょっとフワッとしたイメージだし、伝わってるかわからないけど…。」高橋「伝わったよ・・・ちゃんと伝わった」あら、反発していた態度が一変、納得の表情。原田が四人に`大切なあの日´を思い出させたところで、再び演奏を始める。青野〈あれ?さっきまで、散々ぶつかっていたのに…呼吸も合ってる〉原田マジック、恐るべし。五人の心を一つにした。〈俺もいつか、あそこで演奏できるようになりたい。でも、あそこに加われるのは`一人だけ´なんだよな…〉自分か、佐伯か、どちらか一人だけ。勝つか負けるか・・・* * *青野が帰ろうとすると、どこからか美しいヴァイオリンの音色が。原田ではない!誰だ?!音のする教室へ駆け込むと、そこには佐伯が。圧倒される青野。〈今までのどんな音よりも、夕暮れの匂いがした〉佐伯は、ドイツでの日々を思い出して弾いていたのかもしれないな。* * *翌日〈俺、けっこう凹んでる?〉佐伯の演奏に衝撃を受けた青野…ため息をつく。〈夏休みの練習は、基本 9時から18時〉長い!クタクタよ。(*_*)〈心のどこかで、自分はあいつと対等だと思っていた〉苛立つ青野。練習に集中できない。〈あいつの第2楽章を聴いたから…か〉〈あの時、ヴァイオリンを手放していなければ!〉父の騒動をきっかけに`ブランク´を作ったことを、後悔する。* * *個人練習の時間を割いて、一年生(三人組)の指導をする三年・米沢。優しいね。教わる方も、ちゃんと感謝を口にしていい子たち。が、米沢は幹部会へ。代わりに指導を任されたのは、一年・立花。相変わらずヒステリックな彼女だが、三人組は大らかな気持ちで受け入れる。(偉い!)律子も「混ぜて」と立花に頭を下げる。(同じ一年生同士、そんなにかしこまることないのに)「別にいいけど!」ツンとして返す立花。相変わらず横柄。律子、ポニーテールにした方が断然いい!いつものヘンな髪型はやめて、これでいこうよ。立花は、三人組も律子も上達していると気づく。厳しい彼女から「良かったと思う」「よく弾けてた」と言われ、四人は手を取り合って大喜び。(かわいいな)「だけど!」照れて欠点もガンガン指摘する立花・・・相変わらずの性格。* * *律子「今日の青野、なんかちょっと変じゃない?あんまり、練習が楽しそうじゃないっていうか…物凄いしかめっ面して練習してた」昼食を仲間と共にすることもしない。佐伯「もう帰るの?」いや、`もう´19時近いのよ! 「じゃあ 俺も一緒に」青野「イヤだ」! 思ったままを口にする。思い切り 拒 否。「青野君、俺のこと 避けてるでしょ?」「避けてるよ。だから今日は、一人で帰る」率直ね。笑「なんで?」そりゃ、知りたいよね。「悪い。いま俺、余裕なくてさ」正直に答える。本当に余裕ない様子。イライラ…「大丈夫?青野君、昨日から変だよ」顔を歪ませる青野。〈あの後俺は家に帰って真っ先にヴァイオリンを弾いたんだ。日中ずっと弾いていたのに…凄い気力体力!若いって驚異的。でも俺は、佐伯のようには弾けなかった。そして思い知らされた。俺は…お前みたいにはなれないのか〉聴く者の心を震わす巧さってことだろう。佐伯に嫉妬・・・彼の方が力量がある気がして、焦る・自信を失う。ヴァイオリンを弾かなかった時期がある分、そのせいで腕が落ちた と自責の念。コンマスの座を争うわけだから、そりゃ相手のことを意識するだろう…が、プロでもあるまいし、部活動でここまで思い悩む必要あるのか?そりゃ厳しさがあってもいいが、この部は真剣すぎて怖いというか…。かあちゃんが倒れた!
2023年07月21日
夏休みも登校し、厳しい練習に励む・・・しかも初日から!実質、休みなし!ハァ―(~_~)強豪校は皆こうか?少しも気が休まらないじゃん(-_-) 彼らはそんなこと、微塵も思わないのだろうが。相変わらず、軍隊みたいな一団。青野は、原田の優秀なコンマスぶりを目の当たりにする。「実は今、悩んでることがあって…」青野が、部長の町井に声をかける。少し前の彼だったら、できなかっただろう。ショートヘアの文学美少女、町井。話し方がちょくちょく、年いった男性風(笑)青野 「絶対に負けたくない奴がいるっていうか…」若いねー、その負けん気。意気込みと自信。すばらしい活力。町井 「気持ちはわかるよ。私は、後ろの席の君たち1年に焦るからね」先輩だから とカッコつけず、本心を言う。なかなかできることではないのでは。彼女は、実は市民オケでヴィオラを弾いていたことがある と話し出す。軽い気持ちで引き受けたことだが「今は、あの時ヴィオラをやってよかったな〜って、心底 思ってる」「自分の視野の狭さを、ヴィオラが気づかせてくれたの」「オーケストラは、ヴァイオリンだけじゃない。もっと、いろんな楽器の音があるんだよって。頭ではわかっていたけど…ヴィオラをやってようやく実感できたんだ」感受性がすばらしいね。「青野君、言ってたよね。`みんなで音を合わせるのは難しい´って。難しくて当たり前だよ。オーケストラは沢山の人がいて、沢山の楽器があって、それぞれ皆、性格や音が違うんだもん。君も コンマス 目指すんでしょう?なら、もっと他の楽器の音にも耳を傾けてみたらどうかな?特にコンマスは、オケをまとめるために、他のパートとも信頼関係を築かなきゃいけないからね」17,8でこの台詞・・・大人だねぇ。「きっと、君にもできると思うよ」嬉しい言葉を向けてくれた。いい先輩だな。青野「町井先輩、ありがとうございます!俺、ものすごく大事なことを教えてもらえた気がします」深々と一礼。とても心に響くものがあった。町井 「そんな、大げさな…」彼女としては、サラッと話しただけなのにって感じか。いいね。青野 「いろんな人の気持ちになれるから、読書が好きって言いましたよね?きっと先輩は、そうやって部員みんなの気持ちになって、演奏してるんだろうなって思います。だから…その…今度もしよければ、町井先輩のお薦めの本、僕にも教えてもらえますか?」あら、随分と積極的!こうして興味の範囲・視野を広げるきっかけを得る…とてもいいね。* * *原田 「青野君!さっきはゴメンね。何か、用があったのかな?すぐに話を聞いてあげられなくて、ごめんね」青野 〈気付いてくれてたんだ!〉神経こまやか・優しい原田!その時は忙しくて応対できなくても、体が空いたらなるべく早く、相手に声を掛る・・・大人だね~。(いや、大人でもそこまでできる人は、そういないでしょう)原田の優等生っぷりよ。ルックス良し・性格よし・優れたコンマス・・・非の打ち所がなくてつまらなーい。笑町井 「これがコンマスだよ!青野くん。常に周りに気を配り、部員の些細な変化にも気づく。コンマスの鏡だね」次席奏者も納得・絶賛。* * *青野 〈ヴァイオリンが巧くなりたい 小さい頃から、ただその一心で走り続けてきた俺が、他の楽器の音と、どう向き合うか〉幼い頃からソリストとしての英才教育を受けてきた青野が、オーケストラの一員として考えるように。中学の頃とは違い、活動的な息子に喜びを感じる母。青野は、山田を練習に誘う。山田 「青野が、俺の音をよーく聴いてくれるっつーか…俺がどうすれば弾きやすくなるのか、青野がそれをちゃんと意識してくれてるのがわかるよ。今日の練習はぶっちゃけ、俺も勉強になったよ」優しい言葉!こう言われれば嬉しいね。思っても、こうしてきちんと伝えることは、なかなか出来ないと思うよ。特に男子なら、照れて。山田、素直で温かい人だなぁ。そして謙虚。青野 「本当にありがとう。朝早くから、練習につきあってくれて!」青野も礼儀正しくて良い。山田 「いいっていいって。でもな、まさか青野からこんなふうに頼ってもらえるなんて、思わなかったよ。俺、青野に嫌われてると思ってたわ。青野、人との間に壁作るタイプじゃん?」ハッキリ言うね。笑青野 「今日、協力してくれたし、俺も山田くんの頼み事なら、いつでも聞くから!」山田 「じゃあ一つだけ、俺からのお願い。ずっと佐伯のライバルでいてやってよ」佐伯と同じ中学校だった山田は、佐伯の変化…以前と違い感情を出す・積極的になったことを、好ましくて思っている。「俺、今のあいつ見てて楽しいんだ。だからずっと、このままでいてほしいな!と思ってさ」山田、いい奴!なんていい子なの!* * *佐伯がハルに「よかったら、俺と合わせてみない?」戸惑うハル。だが〈頑張れば、私にだって、まだ青野君の隣で演奏するチャンスはある!〉青野のことが好きなのだね。音楽を介した恋…ロマンティックね。佐伯は「俺」という一人称より「僕」の方が合っているのになぁ。律子 「午前中、佐伯と演奏したんだって?」ハル 「あ、うん・・・。正直、ビックリしちゃった。力の差ってこんなにも あるものなのかなって」佐伯の力量に圧倒された。* * *立石 「居残り練習をする人は、完全下校時間を必ず守ってください」朝から午後まで練習…もう十分!クタクタよ。私ならサッサと帰る。ジェラート屋にでも寄って、疲れを癒すわ。原田 「青野君、佐伯!弦楽器のトップ練習があるんだけど、よかったら見学に来ない?」トップの皆さんは居残り・・・若者の気力体力、本当に凄いわ。原田、佐伯は呼び捨て・・・なぜだろう。
2023年07月14日
青野は鮎川から「コンマス候補」と言われたが「全然 嬉しくねぇ。ていうか、ムカついてきた!」『昔のお前の音色は、そんなものではなかったはずだ』これが大いに引っ掛かるから。〈俺を知ったふうに言いやがって…。ぜって〜負けねぇ!〉これも青野の心に火をつけるためでしょう。鮎川の思惑どおり「なにくそ!」と奮い立つ…これが若さだわ。ところで先週も思ったが、鮎川は以前の青野の演奏を聴いたことあるの?* * *全部員の前で、鮎川 「3年生よりいい演奏をする者は積極的に、前の席に座らせた。悔しい思いをする生徒も多いと思うが ・・・」唇をかむ女子…仕方ないじゃん。腕前に学年は関係ないもの。年齢関係なく、技量に差があって当然。そんなに悔しがることではないと思うが。息苦しいわ。せっかく楽器演奏するっていうのに。* * *裾野が羽鳥に声をかける。「へこんでんの?鮎川先生に、こってり絞られたんでしょ?」羽鳥 「俺、ダンス部と兼部してるのも、自分がやりたいからやってるし、オーディションも、今の自分を出し切る演奏ができた。後悔はしてない」いいね。兼部にもオーディションにも納得している。「でも・・・次期コンマスがこんなんじゃ、かっこ悪いよなぁ。姫ちゃん、やるよ、俺」青野と佐伯の存在…大プレッシャーだよね。(>_<) 大きなコンクールで優勝するような天才が後輩に…しかも二人。気の毒になる。演奏・人柄・リーダーシップ どれもピカイチな原田を引き継ぐってのも、大変だ!兼部・おちゃらけキャラクター・後輩に負けた羽鳥がコンマスになることを、部員たちがどう思うか。ああいう雰囲気の部だから、皆が辛辣になりそう・・・。同期の羽鳥を気にかける裾野も、いい子だな。* * *佐伯と青野が音楽室へ。部活動の停止期間なのに「ちょっとだけ」と佐伯がヴァイオリンを弾く。不意に佐伯が「この間のオーディションの演奏だけど、あれは、全力の演奏だった?」青野「なんだよそれ!俺が手を抜いたとでも」そこに羽鳥が現れる。手にはヴァイオリンが。笑羽鳥「お前ら、楽器 置いて、ゆっくり部屋を出ろ。いいから早くしろ!」音がした、と鮎川が見に来たのだ!二人は、羽鳥が怒られている間に逃げた。羽鳥「別に気にすんなって。鮎川先生の説教なら、慣れてるからよ」優しい!いい先輩だ。カッコいいよ。羽鳥 「そういや青野、この間、鮎川先生からお前もお灸据えられたんだろ?まあ、話したくないなら、別にいいけどよ」聞き出そうとしないのがいいね。が、青野が思い切って「羽鳥先輩は、俺の演奏 どう思いますか?・・・つまらない演奏だと思いますか?」羽鳥「つまんなくね〜だろ。ただ、もっと曲のイメージを伝える努力をすればいいのになぁとは思う。お前はなまじ巧いからさ、伝えようとしなくても、ただ弾くだけで その技術力に圧倒される。でもそれじゃあ、一方的で色気ね〜じゃん?」色気!16,7歳でこのセリフ(・o・)「演奏者は、作曲者が想いを込めて書いた曲を自分なりに想像して、膨らませて、ここ(胸 こころ)に訴えかける」プロでもないのに大変ね。さすが強豪校。「どうせ、鮎川先生に何か言われて悩んでたんだろ?鮎川先生に叱られ慣れている俺からアドバイスするとしたら・・・全部 聞き流せ!(^_^)ていうのは冗談だけど。あんまり言葉ばかりにとらわれすぎんなよ。答えは、演奏の中で探せばいいんだし」いいこと言うね!「まあ、あの人は顔は怖いし、言葉もきついけど、悪意のある言葉は絶対に言わねぇ。全部 俺たちのことを想って言ってることだからさ、そこだけは誤解しないようにしね〜とな。たまにムカつくけど、けっこうかわいいとこあってさ〜」鮎川に対する信頼が絶大。ここまで生徒に思われる鮎川は、教師として優れているってことか。ああ見えて、二人の関係は悪いどころか、情で繋がっているらしい。羽鳥、まだ高校生なのに老成している!青野は、音楽室で佐伯から訊かれたことに答える。さっきは激怒したが、もはやそんな気にはならない。「全力だったよ。きっと、あの演奏が今の俺なんだ。がっかりしたか?でも、今日 羽鳥先輩と話して、少しだけ何かつかめたような気がしてさ」羽鳥の話を聞いて、自分は全力で技術抜群でも、聴き手には物足りなさを感じさせるのだ と理解したか。佐伯「あのさ」何か言いかけたが、青野は構わず会話を終わらせる。佐伯は何を言おうとしたのかな。父親のこと・出生のこと?キャラクターとして、羽鳥がおもしろいし好きだ。私は根暗で、グズグズ悩むし人に腹を立てることが多いから・・・彼のようにカラッとして、さりげなく優しくて、物事の理解が深い人に惹かれる。かっこいい。部下にいたらいい気がしたが、いや…逆に怖いか?
2023年07月03日
回想シーン飲み屋で話す鮎川と武田。元 同級生のつきあい・・・いいね。武田が鮎川に、教え子で青野 龍二の息子・一が、海幕高校に入る と話す。武田 もしあいつがオケ部に入ったら、よろしく頼むよ。いい先生だな。鮎川みたいにツンとしていないし。鮎川が青野に「お前、誰だ」と言ったのは、やはり演技…青野を挑発するためだった。* * *オーディションの日。先輩の女子・裾野がド緊張。気を紛らわしたくて、隣にいる青野に話しかける。裾野 先輩がこんなだと、幻滅するでしょう?私、本番に弱くてさ…去年は吐きそうになって大変だった。時には弱みも見せる先輩・・・悪くないと思う。人間味よ。でも 不思議だよね…こんな状態になってでも、オーディションでは負けたくない!って思うの。そういう気持ちが大事だろう。オーディションなのだから。青野 名前を覚えられていないこともムカつくけど…やられっぱなしじゃ気が済まない。鮎川の思惑通りになった。立石 〈公正に試験を行うため、誰が演奏しているのかが分からないよう、審査する私たち3年生は、演奏者に対し背を向けて聴いている。五人も後ろ向き…異様な光景に映る。イヤだわ。でも、その場にいる全員が、誰による演奏なのかを瞬時に理解した〉青野の演奏にハッとする審査員たち。強烈・・・群を抜いて巧い。緊張するどころか、伸び伸びと楽しく弾く青野。「俺を見ろ!」おとなしい普段とは別人。青野の演奏に引き込まれた鮎川が、指揮しだした!これには笑った!ヴァイオリンのキーキー高音、耐えられない!で、しばらく音量0にした。弦奏者が管の審査/管奏者が弦を審査・・・担当しない楽器の演奏を、自信もって判定できるものなの?* * * 羽鳥 お前は、第2プルトの表。原田さんの真後ろの席だ。1年でコンマスの後ろなんて、普通ありえないぜ。異例の席順。後輩の青野に`負けた´羽鳥だが、表情は明るい。いいね。でも内心は…?青野〈ということは、佐伯よりも俺が評価された!?〉青野に抱き着く先輩女子、馴れ馴れしい!あり得ない!青野〈俺、先輩より前の席で演奏するんだよな…〉下剋上だね。原田 合格おめでとう 青野くん。君たちが後ろの席だと、僕も身が引き締まるよ。いい刺激をもらえそうだ。(^_^)大人だね~。羽鳥に席を奪われなかったしね。そりゃHappy。律子は、残念ながらメイン曲(ドヴォルザーク交響曲第9番 新世界より)のメンバーに選ばれず。努力したから報われるとは限らない。他の人たちだって、努力しているのだから。でも、必死に練習したことでグンと上達したはずだし、オーディションもいい経験。そうやって、若いうちに何かに打ち込んで、色々と経験することが大事だよ。気力体力あるうちに。羨ましい。* * *青野と羽鳥が、鮎川に呼ばれる。鮎川 2年のお前は、1年生に席を奪われたことになるんだぞ。羽鳥 まあ、妥当なんじゃないっすかね?いや〜、俺も精いっぱい頑張ったんですけどね〜。鮎川 黙れ。お前は口も演奏も軽い。正直、俺は今回お前を、オーディションには合格させたくなかった。お前を座らせるくらいなら、1年を多く入れたほうがマシだと思ったからだ。かなり手厳しい言葉を言い放つ。聞いていて、心臓がキュッとなった。こんなことを言われたらショック。プライドがズタズタに傷つくわ。後輩の前だし、恥もかかされた。青野 <俺、ここにいてもいいのかな…>うん、気まずいよね。鮎川 それともう一つ。もっと部活に顔を出せ。酷評したものの、期待している ということでしょう。意外にも当人は終始 顔色を変えず、平然としていた。が、胸中は?羽鳥が出ていき、次は青野。鮎川 今後の演奏次第では、佐伯と席を入れ替えるつもりだ。基礎的なことは、望んでいる以上にできている。しかし、俺やオーケストラが求めている演奏ではない。お前の演奏は「ソロ」なんだ。ずっとソロ演奏しかしてこなかったからね。ソリストとして、父親に英才教育されたのだし。問題は、それだけでもない。お前の演奏には、お前だけの音色が、俺には見えてこない。昔のお前の音色は、そんなものではなかったはずだ。いや、部活でそこまで望まなくても…プロ奏者ではないから。鮎川は、いずれ青野か佐伯にコンマスを任せるつもりである・佐伯は高熱でオーディションを受けたので`ろくな演奏ができなかった´という話もし、さらに1か月後、演奏会前にテストする。今度は俺が、お前たち2人のどちらがオーケストラにふさわしい演奏をするか、見極める。もう一度オーディションか。それまでに青野は、ソロ演奏から脱却できるようになるのか?鮎川が求める、調和する音を出せるようになるのか。
2023年07月01日
佐伯の祖母…個性的というか、気性が強いというか。さすが、その年齢で西洋人と結婚しただけあるなって感じ。彼女が山田のことを「ワカメボーイ」 笑った。佐伯の自宅には防音室がない・・・めっちゃ近所迷惑だよ!たとえ巧くても。せめて防音窓にしないと。瓦屋根の立派な家だな。玄関周りが広くて、屋敷の雰囲気。青野「お前、ドイツ人!?」いやいや、容姿で想像つくだろう。鮎川から「お前、名前は?」と言われ、ショックを受ける青野。お前ではなく君と言ってほしいわ。鮎川はいつも偉そうで、カッコつけている感じ。ハル「これだけ部員数 多かったら、先生も名前覚えきれないよね」そういうもの?顧問に名前を覚えてもらえないなんて、がっかりだわ。青野「あれって!いてもいなくても同じってことだろ」〈 腹が立った。それと同時に、自分が少し恥ずかしかった。天才ヴァイオリニスト・ジュニアコンクール優勝 自分は特別・・・どこかでそう思っていたことに気付いたから〉大きなコンクールで優勝し、称賛を浴びれば、そりゃ`自分は秀でている´と思うでしょう。子どもならなおさら。普通だと思う。〈俺が必要って思われるような演奏をしてやる!〉そういう負けん気で鼻息を荒くするのが、若いね。自信あるってことだ。原田「鮎川先生、青野くんのこと知らないわけないですよね?発破かけたんですか?」そう、それ!佐伯に並ぶ腕利きの青野のことを、しっかり頭に入っているはずだもの。あれは演技。予定外に、律子が青野宅で練習することに。青野の母は不在。〈二人きり?!〉焦る青野。一方、律子は全く気にせず。これは良くないよ。ハルもいればいいけど、二人きりってのは。律子の無頓着を、注意したくなる。曲について、ちゃんと調べた律子。「作曲者がどういう意図を持って曲を書いたか、楽譜に込められた想いを読み取って、イメージするのが大事なんでしょ?」そこまでの余裕があれば、たいしたもの。羽鳥は先輩・原田に「これが最後のチャンスなんで、食わせていただきます」原田を追い抜く(負かす)と宣言。原田はビクともせず「上ばかり見てると、足をすくわれるぞ」佐伯と青野の存在を匂わして去っていく。各々が、プライドをかけて受けるオーディション。それは挑戦。自信満々の羽鳥の鼻がへし折られるか?原田が羽鳥に席を譲る羽目になるか?青野と佐伯の競争は?律子の努力は実るか?
2023年06月22日
なにかと攻撃的・威圧的な態度の立花に律子〈なにも、あんな言い方しなくてもいいじゃん…〉わかる。立花は常に仏頂面だし、偉そうな物言いをする。何様のつもりだ。指導者の如く、律子に口出し(指図)までする。立花「オーディション曲 練習する前に、もっと他のことを練習しなさいよ!」オーディションへの参加は自由なのだから、律子の好きにすればいいこと。立花に言われる筋合いはない。・・・そんなに他人のこと(律子のこと)に関心あるのか。「私とあの人たちとはレベルが違う」と知らん顔して放っておけばいいじゃん。先輩でもないのだし、いちいちガミガミ言うことない。自分のことだけに集中していればいいのに。律子が`青野たちに追いつきたい´と思っても、彼らは幼少期から本格的にヴァイオリンを習い、コンクールで何度も優勝するような人たち。努力するのは偉いが、あまり彼らを意識するというか、高望みすると辛いでしょう。でも・・・憧れの人に追いつける と思うのが、若さか。己に期待できるのが。20時過ぎても部活動(個人練習)していいの?!高校生がそんな時間まで学校にいるなんて。二年生の米沢が、立花に声をかける。「ちょっと事情聴取に来ました」「一応、2ndヴァイオリンのパートリーダーだからね。律子ちゃんとのこと、このまま黙っているわけにはいきません」立場的に、対処しないとね。立花は律子のことを「あまっちょろい。正直 見ててイライラします」非難するが米沢「そうかなぁ。律子ちゃん 人一倍 頑張ってるし凄いと思うよ。成長も早いし、教えたこと素直に聞いてくれるしね」律子のことを肯定。立花「秋音さんは独りよがりっていうか、自分の音しか聴いてないんです!」「どんなに練習して自分一人うまくなっても、みんなの音を聴いていなければ、それは無駄な頑張りだと思うんです。オケは、みんなの音で成り立つから」仲間を罵倒する奴が、よく言うよ。密かに立ち聞きする律子〈私…自分のことしか見てなかった?〉〈バカ!一人で勝手に焦って、褒められたからって安心したり…自分のことしか考えてないじゃん!全部、あいつの言うとおりだ〉ヴァイオリン歴が短い・合奏初心者なのだから、やむを得ないでしょう。自分が弾くことだけで精一杯だよ。立花「秋音さんは周りの音をよく聴けば、もっと弾けるはずなんです」それなら、ケンカ腰ではなく静かに助言してやればいいのに。「秋音さんを見てると、中学の頃の自分を思い出すんです」勝手に過去の自分に重ねて、イライラを律子にぶつけるなよ。性格悪い!米沢「まあまあそう肩に力 入れないで」「でも偉いよ。立花さんみたいに厳しくできたり、周りのことよく見てくれている人がいると、心強いっていうか。あなたが、セカンドヴァイオリンに来てくれてよかったな~って」「あえてセカンド選んで勉強したいって言ってくれた時、嬉しかったし凄いな〜って思った」立花を褒め、感謝の言葉を伝える。律子〈そうだったんだ〉知らなかった立花の思い。「私自身も、どっちかというと立花さんに厳しくされちゃう側でさ。私も、自分に甘いところいっぱいあるぞ〜。でも、そんな私にも厳しくしてくれる人がいたから成長できたのかなって。先輩だけど、等身大の自分はそんなもんだよ と言いほら マラソンとかってさ、みんな目指すゴールは同じだけど、みんながみんな同じスピードでは走れないよね。努力の仕方や成長のスピードって人それぞれだし。足の速い子もいれば、遅い子だっている。大事なのは、ゴール目指して走り続けることだと思うよ。立花さんは足が速い子だから、みんなに走り方を教えることもできると思うんだ!だから、息切れしてる子がいたら助けてあげてね」部員の力量も過程も様々。差があって当たり前。その中であなたは`できる側´だから、仲間を導いてほしい と立花のプライドをくすぐる。大人!すばらしい先輩。たった一学年しか違わないのに、この視野の広さ・思いやりの精神よ。話術も巧み!胸に沁みるよ、これは。翌日、朝練しにきた律子を睨む立花。他の女子たちはビクビク。すると律子が立花に「うまく弾けないとこあるから、教えてくれない?」つんけんしつつ、断らない立花。ひとまず、歩み寄り。さらに立花は、猫背を直すよう律子に注意。これは有難い助言になった。でも「秋音」と呼び捨てたり「あなた」と言うのもなぁ(-_-) 同学年じゃん。律子〈今、私の目の前には楽譜がある。でも、少しだけ視野を広げれば、そこは楽譜にはない世界。音だけじゃない。もっと体の動きや呼吸を見るんだ…みんなの音は、楽譜に描いていないことを教えてくれる〉もう彼女は初心者ではない!音楽の感性が豊か。凡人は、楽譜に首っ引き。
2023年06月15日
幹部会の会議・・・重苦しい!出席者の表情といい口調といい、何か事件・事故が起きて、話し合いするみたいな雰囲気。部屋を薄暗くしているし・・・演奏会についてなのに、そんなに深刻ぶるなよ と半ば呆れていたら、原田のお遊びだった!笑定演でのメイン曲(ドヴォルザーク 交響曲第9番)の演奏者は、オーディションで決まる。普通に考えて、コンクールで何度も優勝している青野と佐伯は別格の実力者だから、オーディションするまでもないのだが!二年生・裾野 「オーディションに関しては、一年生の参加する・しないは自由です。初心者には難しい曲なので、個人の判断に任せます」初心者が交響曲を弾けるわけがない。自分には難易度が高すぎるのでは・・・と戸惑う律子。そりゃそうだ。当たり前、だが!ハル「らしくないよ りっちゃん!一緒に演奏するって約束、まだ果たせてないんだよ!?私、全部の曲 演奏するつもりで頑張るから!」いやいやいや、ハルは上級者だけど律子は違うって!わかっているのに、発破かけるなよー。一緒に演奏するのは、まだ先でいいじゃん。そんなに急がなくたって。二年生が`手本´の演奏をする。青野 「初めて弾く第3楽章をいきなり合わせるのか!? ほとんど初見の曲を合わせるなんて、2年生でも無謀じゃないか?」無謀というか、無理だと思うが!「おいおい・・・初合わせでこんなに合わせられるものなのか!?」奇跡の光景(・o・)!この子たち、音楽科のある高校に行った方がいいでしょう。山田「1年生へのお手本って言うけど・・・こんな演奏 見せられたら、逆効果っていうか・・・」二年生だけで演奏会してくださいって感じだね。ヴァイオリン担当の二年生・羽鳥登場。こういう`さすらい人だけど実力者キャラクター´ 嫌いじゃない。笑羽鳥に`捕まって´昼食を共にすることになった青野。女子部員二人に出くわし「せっかくだし、皆で食べようよ〜」と声をかけられる。皆で和気あいあいするのは大いに結構だが、地べたに座って休憩ってのは汚い!こういう若者の感覚が、理解できない。汚いじゃん!女子「私、青野くんとしゃべってみたかったんだ〜」そういうこと、あるよね。誰かに少し興味を持って「この人と話してみたい」と思っても、なかなか機会が巡ってこないこと。ど緊張の青野。ガチガチ(笑)裾野「どう?オケ部にはもう慣れた?」「たくさん食べなきゃいい音、出せないわよ」優しいね。談笑する三人を見て青野〈なんか、先輩たちってもっと怖いのかと思ってたけど…〉先輩たちの、部活動とは違う顔を知れてよかったね。こういう場面を目にするのも大事な気がする。羽鳥は、ダンス部とオーケストラ部を兼部!青野〈定演が終われば、もう先輩と一緒に演奏できないのか…〉〈原田さんと一緒に演奏できる、最後のチャンス…か〉原田に魅了されている。青野が一人で練習していると、佐伯がやってきた。青野「なんでここでやるんだよ?!」しかし、佐伯は知らん顔で弾き始める。青野〈もう勝手に練習 始めてるし…しょうがねぇな〉笑った。彼らしい。佐伯は、青野のことが好きなんだよね。二人の息が合い、青野も「最後、めっちゃ合ってたよな!」思わず笑顔。あぁー!ヴァイオリンのキーキー高音が耐えがたい。そこに羽鳥がやってきて「今年のオーディションは、原田さんが出ないからつまんね〜と思ってたけど・・・前言撤回。めちゃくちゃ楽しみだわ」幽霊部員の羽鳥だが、自他ともに認める実力者。新入生に負けるわけにはいかない。同じ部活動の仲間だけど、競い合いがある・・・10代のうちに、そういう経験をしておいた方がいい気もするが、プロを目指しているわけでもないのに、ピリピリして追い込まれるというのは…以前から思っているのだが、この部はまるで軍隊でしょう。そりゃ、技術向上・うまくならないと楽しめないのだが、課外活動なのだから、もう少し大らかに…とも思う。ダラダラやるのは良くないけど、厳しすぎるのも問題だろう、と。
2023年06月11日
街で、自分を虐めた中学時代のクラスメイトを見かけたことで、登校できなくなるハル。〈教室に行ったら、自分の席がないんじゃないかとか、いるはずのないあの子たちが、いるんじゃないかとか・・・グルグルとイヤなことばかり考えてしまう〉いわゆるトラウマだろうな。それだけ深く深く深く傷ついているのだ。脳裏に沁みついているのだ。「また同じ目に遭うかもしれない」と思ってしまう・・・傍から見ればバカげているが、恐怖心と不快感に支配されてしまうのだろう。回想シーンハル(教師に)『大丈夫です』〈本当は、大丈夫じゃないくせに…〉あー…わかる。なんでもないですって顔をして、平然を装う。本当は、問題は深刻で大いに困っているのに。〈本当は、怖くて怖くて堪らないの。でも、そんなこと、絶対に言えない。だって私りっちゃんが、優しいこと知ってるもん。だから、私・・・あの時みたいに、りっちゃんに甘えてしまう自分が、一番怖いの〉また同じことで迷惑かけてしまう という心苦しさ。また同じことを繰り返す弱い自分・変わっていない自分の情けなさ。せめて「大丈夫」と返事しておくしかない・・・どう解決すればいいのかわからない状況が辛い。* * *律子は昼休みもバイオリンの練習!いや、ゆっくりしなよ昼休みくらい・・・友達と雑談する時間も大事だろう。凄い気力体力だな。* * *立花「いい加減にしてよ!」出たよ、暴言ヒステリー女。ギャンギャン喧しい!注意するのはいいとして「言い方」ってのがある。これは立派な`虐め´だろう。ここまでひどく感情的だと、明らかに精神異常。表情も声色も異様だもの。誰が見ても普通じゃないでしょう、この子。私が米沢なら、立花を叱るわ。「ここはヤクザ映画の撮影場所ではない。先輩として・パートリーダーとして、人として、仲間をそうやって怒鳴りつけ、罵ることを受け入れるわけにいかない」と。周りの生徒たちだって、凄くイヤな気分になるでしょう。あんな狂乱を見せられては。顧問にも言いつけるわ。「立花は、気に入らないことがあると激昂して手がつけられない。かんしゃくを起こし、怒鳴り散らす。場の雰囲気が悪くなって迷惑」と。音楽学校に行くべきだよ、彼女は。そんなに完璧を求めるのなら。居場所を間違えていることに、早く気づけよ。* * *山田、めっちゃ細い!体に厚みがない!チェロを弾く体格と思えない。(・o・)!* * *ハル、ああ見えてホラー映画好きか(笑)律子とハルは「猫つながり」で仲良くなった。ペットのことなら、色々と話せるからな。律子がバイオリンを弾くようになったのは、ハルの影響。やはり、どういう友達とつきあうかが大事だな。律子「嘘つき!何が大丈夫よ?!たとえハルが大丈夫でも、私が大丈夫じゃない!」いい子だなぁ。「ハルは、言葉を呑み込みすぎ!」これは、私が言われているみたいで胸に刺さるわ。「うぁー!違う!この言い方は違う気がする」ん?ど、どうしたの?「本当の気持ちを言ってほしかったら、まず自分が言わないといけないよね」なに?「私、ハルにずっと、謝りたいことがあったの」えっ・・・「中学の時、私、ハルを追い詰めてたよね」ん?!仲良くしていたが・・・「あの頃は私、わからなかった。ただガムシャラに、抵抗すればいいと思ってた。でもそれがハルを追い詰めてたんだよね」回想シーンハルが酷い嫌がらせを受け『あいつら絶対許さない!このままやられっぱなしでいいわけ?!』激怒する律子。しかしハルは『いいの。だって、このままじゃ、りっちゃんまで…』優しい律子を巻き添えにしたくなかった。「ハルが転校してから気づいた。私、余計なことしてたのかなって。ごめん」正義感の強さゆえ。全て性悪女子のせい!ハル転校後、今度は自分が虐めの標的にされた とそれとなく話す律子。ショックを受けるハル。「私のせいで、りっちゃんが。逃げてごめんなさい!」号泣。「私はべつに、謝ってほしいんじゃない!逃げたっていいじゃん!」いい子だなぁ、本当に。「心のどこかで気づいてた。私がこのまま学校を去れば、今度はりっちゃんが傷つけられるって。でも、怖くて気づかないふりをしてたんだ。つくづく、自分がイヤになる。」わかる…逃げたのだよね、考えたくないことから。心配で心配で。それが卑怯だと思うから、さらに`気づかないふり´したいのだ。「りっちゃんと友達になる資格ない」「りっちゃんは、私以外も友達いっぱいいるじゃん!」自分の発言にハッとするハル。心の奥底に留めていなければ と思っていたことだね。「うん…でも、ハルは私にとって一人だけだよ」か、感動・・・「ありがとね。私、ハルがいなかったら、こうしてバイオリンもやってないし、オケ部にも入れてなかったよ」ハルによって律子の人生が動いて(開けて)いった。律子は【中学時代、思ったことをすぐ口にする/自分がやる気になると、周囲に構わず猛進 で実はクラスメイトから煙たがられていた】と打ち明ける。「自分は正しい。そう思っていたけど…わからなくなった」学校を長期欠席していたハルに、授業のノートを届けると『いつも、ありがとう』と言われた。「その一言が、どれだけ私を救ってくれたか。私、ハルが友達になってくれてうれしかった。ハルが、私の居場所を作ってくれたんだよ」実は律子も苦しかった。そして、ハルの存在を支えに堪えていたのだった。〈この想いはずっと、私だけなのかと思ってた。でも、違うんだ〉ハルだけが律子に支えられ、`弱い立場´にあったのではなかった。当時も、今も。お互い、口にせず心にしまっていたことを伝えることで、関係が前進。よかったね。ここまで、なかなかできることではないでしょう。二人の思い出の曲はバッハ「G線上のアリア」 親友との大切な曲がある…すてきなことね。
2023年06月04日
青野が「落ちた」せいで、コンマスでパートリーダーの原田が、顧問で指揮者の鮎川に叱られた。皆の前で頭を下げる羽目になった原田。当然、青野が謝りにいくと「そういう日もあるよ。あまり気にしないで」「音に乗せてほしい気持ちは、反省じゃないよ」`大人´だなぁ(・o・)!かっこいいぞ。文学的ね。青野の肩に片手を置くと「明日は、そんな顔で演奏しないようにね」終始 穏やかな表情。実に優しい先輩だ。青野〈今日は、何やってもうまくいかなかったな〉そういう日もあるさ。〈雨は嫌いだ。そうやって、何かのせいにしたい自分が、一番嫌いだ〉雨のせいにするくらいなら、いいじゃないか。かわいいものだ。全く風が吹いていなかったのに、不自然に突風!(笑)ハルの傘が壊れてしまう。で、青野と相合傘。ドキドキするハル。これを機に、勇気を出して「ずっと前から言おうと思ってたんだけど・・・青野君、あの時の約束、覚えてる?!」ハルは子どもの頃、青野と同じコンクールに出ていた。会場で青野の演奏に魅了され、さらに声を掛けられたことを鮮明に覚えている。←小二で`ブルッフ繋がり´!「いつか一緒に弾けたらいいね」「約束ね!」青野から言われた言葉を、ずっと胸にしまっていたのだ。やっと思い切って青野に話せたが、残念ながら彼は覚えておらず。無理もないことだと納得しつつ〈あの日のあなたは、とても眩しかった〉すてきな思い出に、今もときめく。クラスメイトに馴染んでいないハル。グループ作りから外れてしまい、教室での居心地が悪い。〈高校に入れば、何かが変わると思ってた。でも実際は、何も変わらない。ばかみたい。何もしないで、変われるわけないのに〉自分の殻を破るのは、大変だから。環境が変われば思い描いたようになるだろう と思うのは、ただの妄想。甘い。現実は厳しく、辛いね。佐伯「小桜さんってさあ、フォルテ、苦手でしょう。いつも音、小さいからもったいないなって。それとも、わざと?なんか、いつも遠慮してるように見えたからさ」ズバズバ言う。外国育ちだしな。ハルにとって律子だけが`頼り´だが、律子は交友範囲を広げている。仲間から食事に誘われた律子は「ハルもご飯 行こうよ」しかしハルは、遠慮してそそくさと立ち去る。あーあ…これは良くない。墓穴を掘っている。〈そりゃ、そうだよね、私とは違う。りっちゃんにはりっちゃんの世界があるもんね。イヤだな、私。`変わりたい´と思いながら、人には`変わってほしくない´と思う自分がいて…性格悪いな、私。りっちゃんにはこんな感情、持ちたくなかった〉自己嫌悪。焦燥感。置いていかれる感。伸びやかな律子が妬ましいか。中学時代の虐めを思い出し、過呼吸になり始めたところで律子がやってくる。息を切らしている…ハルが心配になり、食事に行かずに追いかけてきたのだ。優しい(涙)〈つくづく、自分がイヤになる。結局、私は、あの頃から、何も変わってない!〉律子の優しさが嬉しくてホッとするけれど、同時に心が痛む。情けない。もどかしい。ハルは、部活動を通して強くなれると思う。本当に変わろうと決意できれば。
2023年05月25日
楽器の演奏は、体力ないとできない。集中して弾き続けるには、相当な体力が必要。でも、走る体力とは別ってことか。メチャクチャ感じ悪い立花。ケンカ腰。譜面をめくらない佐伯。青野に言われても平然(笑)あ~「表」が青野でなかったら、騒ぎになりそう。立花 あなたは初心者だよね。いつ辞めるの?私、部活をただ楽しみたいだけの人って嫌いなの。これは暴言で、問題発言だ。酷すぎる。律子 私、別にそんなつもりで入ったんじゃ…そりゃ、そう言い返すしかないよね。立花 そんなつもりなくても、みんなの足 引っ張ってるのがわかんないの?この悪態は虐めだわ。酷すぎる!何様のつもりだよ。真剣なのはいいが、そんなに高いレベルを要求するなら「ここではなく、音楽学校に行けよ!」と思う。何か勘違いしていないか?と。律子は「気にしていない」と明るく振る舞うが、本当は胸に刺さっていた。で、朝練!偉いなぁ。クヨクヨするより、上達する努力よ。青野 お前ってヘタだけど、音だけはでかいよなバカにしてんじゃなくて、普通ならさ、自分の力がまだまだだって思ってる奴って、音を出すのが恥ずかしかったり、皆に気を遣ったりして、堂々と音 出せなかったりするじゃん。でもお前は、自分の音を、どんな時でも精一杯出そうとしてるから、すげぇなって思うよ。だから、お前は、自信もって弾いていいと思うよ。そうだね。律子のいいところはそれ。臆さない。合奏では、出来るところを頑張ればいいんじゃねぇ?あんま背伸びすんなよ。これにも同意だわ。そりゃ、全部弾ければいいけどさ・・・無理なら仕方ない。技量が上の人と同じことはできないから。残念だけど、出来ることを精一杯するしかない。お前と音を合わせるのを、楽しみにしてるよ。優しい言葉。扉越しに二人の会話を聞いていたハルの表情は、暗い。その理由は…?パート練習。立花 まあ、誰がズレてるかわかってるけどね。またしても律子に嫌味攻撃。米沢 まあまあ。いや!私が米沢なら、先輩として・パートリーダーとして、立花を怒るわ。「仲間を責めるなんて、良くない。これは部活動ですよ」と。こんなに協調性ない人の方が問題だ。思わず立ち上がって謝る律子。かわいそうに。深々と頭を下げることではないってのに。米沢 大丈夫だよ。昨日より全然良くなってるし、その調子でね。優しい。仮入部した青野に偉そうに指示していた態度と、まるっきり違う。雨に濡れた青野に、タオルをくれる原田。「風邪、ひかないようにね」気が利く。優しいね。青野がドアを開けると、なんと女子が着替えていた!ドアに大きな貼り紙しましょう!譜面をめくらない佐伯を怒鳴りつける立花。ほらね、佐伯の隣は青野でないと。〈ハルに変なことすんなよ〉律子から青野への圧が!(笑)ハルは、青野に好意をもっている。さあ、これからどうなるか。律子を交えて三角関係か?!ヴァイオリン歴半年で「カルメン」が弾けるなんて・・・初心者ではない!上達が早過ぎないか?!
2023年05月20日
オーケストラ部の見学に行った青野は、佐伯と一緒にヴィヴァルディ「四季より 春」を弾く羽目になる。青野〈テンポを変えやがった!こいつ、俺と合わせる気がないのか?一度もこっち見ねぇし。俺の存在は眼中になしってことか…この野郎!〉そりゃ、腹が立つよね。〈くっそー!こっちは歩み寄ろうとしてやってんのに…〉〈こいつの音は、明らかに俺を挑発している!〉〈上等だ。そっちがその気なら…〉`やり返す´青野。原田「まったく・・・これじゃあ、まるで音の喧嘩だな」合わせるどころか、挑戦的・攻撃的だものね。青野〈お互いに全く譲る気なし。ひっでぇ演奏だ。でも・・・〉青野・佐伯〈楽しい〉あらあら`ケンカ´が楽しくなっちゃった(^_^;) これは、どこか気が合うってことだろう。* * *部員たちが笑顔で拍手。久しぶりに大勢の前で演奏した青野は〈こんなに喜んでもらえるなんて、思わなかった〉照れくさい思いでいると立花「青野 龍二。有名なヴァイオリニストがいるでしょう。その息子よ」「そのヴァイオリニスト、不倫したんじゃなかったっけ」生徒たちがヒソヒソと話し出す。青野〈あぁ、また、これか〉父のスキャンダル。中学時代の悪夢の日々が思い出され、うなだれる。律子「下 向いてんじゃないわよ」バシッと青野の背中を叩く。いいぞ!クヨクヨ青野に活を入れてやれ。* * *米沢「他の人にも演奏してもらおうかな」で、すかさず律子が手を挙げる!いや、その自信はどこから?(-_-;)が!予想を上回るきれいな音色。(歴半年で、一度も耳障りな音を出さないのは`できすぎ´だろう!)律子「は~っ!メッチャ緊張した!まだドキドキしてるよ~!」積極的なのが彼女のいいところだな。恥ずかしがらず飛び込んでいき、経験を積む。* * *2、3年生たちの弦楽合奏を聴く新入生たち。コンマス・原田の優秀さを目の当たりにした青野は〈先輩たちの演奏が言っている。音を合わせるというのは、こういうことなのだと〉音と心が一体となっている演奏。調和の美に魅了される。優男(やさおとこ)原田に、女子一同が胸キュン(笑)「原田先輩のヴァイオリンになりたい」いや、気持ち悪い。わけがわからない。(-_-)青野・・・ひとまず、一度捨てたヴァイオリンの道に戻った。そして次に、海幕のオーケストラ部を知り〈自分がどこに向かって進めばいいのか、なんとなく、わかった気がする〉で、入部届けを見つめる。「ついにオケ部に入る気になったんだな!コンクールで一緒だった面子でオケできるなんてな~。律子ちゃんもいるし!」喜ぶ山田。「律子ちゃんも」に気遣いを感じる。青野「誰もまだ入るなんて言ってないだろう!」突っ張っているなぁ。律子「素直になんなさいよ」そう言いたくなるね。佐伯「さっきの君との演奏、凄く楽しかった。また、君と弾けたら嬉しい」青野も同じ気持ちだったし`ケンカを売られた´とはいえ、こう率直に好意を表明されて感激しないのか?律子「まどろっこしいわね」青野の手から入部届けを奪い、部名と名前を記入。「これであとは提出するだけでしょう」いい友達だね。青野は、奏者も聴く人も幸福感のもてる音を求めていきたいってことかな。
2023年05月12日
青野は、入学して2週間経っても「友達は、まだいない」まずいよ、それは。人けのない踊り場に座り込み、一人でお弁当…地べたに座るなよ、汚いなぁ。入学前、青野は恩師・武田から、佐伯 直という生徒の存在を知らされる。「海幕に、すげぇヴァイオリニストが入った」「片っ端からコンクール制覇」「音楽推薦で合格」武田は、海幕のオーケストラ部顧問と同級生だった・・・今になって、そんなこと明かすとは(-_-)青野「ウ~ン、高いなぁ」チェロ弦と比べれば、安いもんだぞ!五千円の小遣いだけでは、ヴァイオリン関連の出費は賄えない。お母さん、普通は養育費をもらっているはずだが。チェリスト山田 登場。赤紫色のチェロケース・・・派手ぎみ。男子がこれを持つと、さら印象的だわ。原作でのイメージ以上によく喋る、というか喧しい。笑 友達でもないのに馴れ馴れしい。でも、明るくていい。長身でかっこいいし。青野が暗いから、対照的。部長の立石、かわいい。話も理路整然、しっかりしているなぁ。山田は惚れっぽい。(^^;)律子「ファーストとセカンドって何だっけ?野球?」青野「えっ、お前知らないの?!」そりゃ、驚くよ。律子「コンマスって?」エーッ!?「ヴァイオリン大好き!」でレッスンを受け「オーケストラに入りたい!」と熱望しているなら、ソロだけでなく、オーケストラやアンサンブルも色々と聴くでしょう。それで「ヴァイオリンは、パートに分かれて弾いているんだな」くらい気づくだろうに。この子、熱意はあっても勉強不足だわ。しれっと経験者側に入る律子!さらなる衝撃よ。(-_-;)この部の演奏、聴いただろう!恐れを知らない・・・この自信は一体どこから?米沢「きみが佐伯君かぁ。とんでもなく巧い一年生が入ってくるって噂になってた子ね!」偉そうな女子。で青野に「君!佐伯君と一緒に弾いてもらおうかな」ムチャクチャなことを言う!腕前を知らない新入生に、優秀だと評判の佐伯と一緒に弾けだなんて、意地悪みたいだ。三年生・パートリーダーだからってこの不遜な態度、私は受け入れられないわ。音出しする佐伯。あまりの巧さに皆がハッとする。青野〈一瞬、こいつの音にのまれてしまった〉で、手が震える。米沢「そんな緊張しないでー。リラックスリラックスー」あなたが調子づいて、無茶なこと言い出すからだろう!
2023年05月01日
再びヴァイオリンを弾くことにした青野。教師・武田のおかげだね。武田は青野に、強豪オーケストラ部のある海幕高校への進学を勧める。原作を読んだ時にも思ったが「海幕 うみまく」という名称がイマイチ。「いや、他にもっといい校名あるでしょう」と。(幕張総合という高校がモデルなのは知っている)青「でも先生、俺、将来ヴァイオリンをやるかどうかは…」武「誰もお前に、オーケストラ部に入れなんて言ってないぞ」いや、誰が聞いても勧めていると思うでしょう。 「今、将来のことを決めろなんて言ってるんじゃない。ただ、この学校でなら、お前のやりたいことが見つけられるんじゃないかって思っただけだよ。あんま難しく考えんな」青野が「将来、ヴァイオリニストになりたい」と思うなら話は別だが、そうではないからね。* * *海幕志望で成績優秀な秋音から、勉強を教わることになった青野。(またも武田の提案で。うまいこと考えてやってくれる先生だな)えっ、図書館で一緒に勉強していたら、人目につく。生徒たちから色々と言われるだろうに。* * *青野宅でヴァイオリンを教わる律子。青野 母に気に入られる。(息子しかいない家庭に女の子が来ると、嬉しいよね)律子の耳の良さに気づく青野。まだヘタだけど「才能あり」らしい。律子「青野ママのご飯、いつもおいしくて大好き!」 「いつもお部屋 貸していただいて、ありがとうございます。それに、ご飯まで」意外とコミュ力ある。きちんと礼を言い、皿洗いの手伝いも。気遣いできる子。母「いいのよ。一も勉強みてもらってるんだし」あ、そうだね。持ちつ持たれつ か。青野「頑張り方は、とうの昔に知ったはずだ」必死に努力してヴァイオリンを習得した経験と自信が、勉強にも繋がる。で、めでたく合格。律子「あんた、ヴァイオリンだけじゃなかったのねー」青野には、相当な集中力があるはずだから。卒業と合格のお祝いに、ごちそうしてくれる武田。(気楽に町中華 笑)武田「高校生か。羨ましいね、全く!」わかる!「(高校時代の)あの音は、もう二度と出せない音なんだって、大人になってようやくわかったよ。その瞬間(とき)にしか出せない音があるんだって」年とってからでないと気づけないね。`若葉´の瑞々しさ・力強さ・純粋さ・美しさに。取り戻せない という切なさ。* * *1学年18クラス・・・巨大マンモス校にもほどがある!現実にそんな学校あるのか?うゎ!体育会系のオーケストラ。女子部員142名に対し、男子部員22名 少なすぎる!ハルがかわいい。
2023年04月24日
かつて、青野のヴァイオリン演奏に「しびれた」教師・武田は、青野が再び弾くようになることを願っている。だから律子と引き合わせたが、反目しあう二人。保健室から聞こえるヴァイオリンの音に青野「くそ!この音が、神経を逆なでする。これじゃ、ただの八つ当たりだ」イライラの源は、己の胸の内にあるから。律子「弦、切れちゃったの。あんた直してよ」人に頼み事する態度ではない。「武田先生が、青野に頼んでみろって言うんだもん」武田は、不仲な二人が接する機会をつくった・・・気が利く。当然、律子が新しい弦を持ってきたと思いきや「お金ない」「来月のお小遣いで返すから!」エッ!青野の弦を張れと。予想外の図々しさ。で、律子が青野の自宅にやってきた。(これも予想外)「弾いて!」と言われても断る青野。しつこくせがまれ「あのさ、人には踏み入ってほしくない場所もあるんだよ」「お前、そんなことしてると、友達なくすよ」律子「だったら、私が弾く!」防音室なら音量を気にせず、思いっきり弾ける!とはりきる。で、つい指導する青野。幼い頃、この部屋で父からヴァイオリンを教わったことを思い出しながら。律子「め~っちゃ楽しかった!私って天才かも!」なに言ってんだか!と呆れたが、自分に酔うのも若さゆえか。まだ10代だし。律子「今日はありがとね。あんたしか頼れる人がいないから、助かった」 「さっきは、わがまま言って悪かったわね」あら、意外と素直。青野〈あいつの音は、忘れられなかった父親の音を、かき消していた〉稚拙な演奏でも、心に響くものがあった。* * *律子の事情を知った青野。武田に言われ、保健室に置いてあったヴァイオリンを持って、彼女の自宅を訪ねる。喜ぶ律子。青野を河川敷に連れていく律子。「ここなら音 出しても文句言われない」「この間、家で弾いてたら近所の人に怒られちゃってさ~」当たり前!非常識よ。上手だって耳障りなのに。「あんたの家はいいよね。ちゃんと防音室があって」確かに羨ましい環境。「今度また行くから!」図々しいが、引き続き青野に指導もされたいんだね。青野「俺、お前のこと何も知らないで`友達なくすぞ´なんて酷いこと言った。ごめん」律子が素直になってきたから、青野も同じく。彼女を思いやる優しさがある。「別に、気にしてないよ。だって私、今の自分がかわいそうなんて、ちっとも思ってないからさ」強がりか・・・自身を憐れむ段階を、とっくに超えたということか。「最近は、靴とか体操服を隠されるだけよ」それは明らかに犯罪!「今のイヤなことより、これからの楽しいことを考えるようにしたの」「好きなことを我慢するのは、なんか違うじゃん!」ヴァイオリンに夢中な律子。だから前向き。「卒業しちゃえば、あいつらに会うこともないんだし」そこ!卒業という区切り・終わりがあるのが最大の救いであり、希望に繋がる。「こいつにとっては、もう過去の出来事なんだ」律子の言葉が、父に囚われていた青野の心に沁みる。「ここは、いろんな音が聞こえる。でも、あいつの音は、聞こえない」ついに、1年ぶりにヴァイオリンを弾く青野。あまりの巧さに息をのむ律子。青野「ああ、そうか…楽しそうに弾くこいつが、羨ましかったんだ」ようやく、心の奥底に横たわっていた本心に気づく。重苦しい気持ちから解き放たれた青野は、笑顔になるしかなかった。律子との出会いで心境が変わり、封印を解いた青野。「弾いていいんだ」「好きなことを制限する必要ないんだ」と素直になった。人との出会い、本当に大事。武田に感謝!夕焼けの河川敷に響く美しい音色、再起のカノン・・・青春だね。あんた・こいつ・お前 と呼ぶのは、もうやめて。
2023年04月17日
原作・阿久井 真の青春WEB漫画。2017年4月から連載。4巻まで読了しての視聴。正直言ってヴァイオリンが好きではないが(あのキーキー高音が耐え難い)無視はできない作品。原作でも思ったが・青野の、鬼太郎みたいな鬱陶しい髪型が好きになれない。顔を隠さない方が似合うのに。・秋音の髪型もヘン。スカート短すぎ!* * *自宅の「開かずの間」‹音楽室›を避ける青野。だが、一年ぶりにやむを得ず入る。「この部屋には、煙草の臭いとヴァイオンの音が染みついている」「人生の、最も長い時間を過ごした場所」人気ヴァイオリニストの父に憧れていた、幼い頃を思い出す。「俺は…あの音に、囚われている」とてつもなく魅力的だった、父の奏でる音。* * *青野「進路かぁ・・・面倒くさいな」そうだね。〈誰も、俺を知らない場所へ…〉「できれば、知り合いのいない高校へ行きたいんです」早くここを去りたい・忘れたい感。若いのに覇気がないものね。「中一の時のコンクール。あの時は本当に驚いた。今まで、担任教師が来たことなんてなかったから」いい先生だね。なかなかできることではない。武田教師「お前が思ってるほど、周りの人間はお前の敵じゃあないと思うぞ」青野「わかってます」わかっていても…ってことがあるね。ヴァイオリンの音が聞こえてきて、驚く青野。武田「ああ、秋音の奴、保健室で弾くなってあれほど言ったのに」チャイムが鳴り「続きは放課後だな」青野「ヴァイオリンの正体は?!」前のめりになる彼に武田「あれ?気になっちゃう?青野はもう、ヴァイオリンやめたんじゃなかったっけ?」皮肉めいた笑みと言葉だけ返す。テスト中も、謎のヴァイオリンのことしか考えられない。(白紙で出すつもりか?!)* * *回想シーン・・・お父さん、目つきが怖い。ヴァイオリニストとしては評価が高くスターでも、性格は相当悪そう。服装もアレだし…。「死ぬ気でヴァイオリンを弾き続けろ」これ、最近見聞きする‹教育虐待›という言葉が当てはまるか。そりゃ、プロの演奏家になるには血反吐をはく修練を積まねばならないが、こう命令されると。言われなくたってわかるでしょう、プロになるための道筋は。* * *‹音楽室›の換気をする母。「楽器 傷まないよう、前からやってるじゃない」 青野「もうそういうの、いいんじゃない?どうせ使わないんだし」母「えっ、もう使わないの? フッ、そっか」笑顔を見せる。家族を裏切り苦しめた夫の部屋だが、いつでも息子がヴァイオリンを手にできるよう管理している。きっと息子は、再びヴァイオリンに戻る…そう信じているのか。母としての読み。回想シーン・・・父の醜聞に追い込まれた母と息子。「俺はあいつのように、母さんを傷つけたりしない」「死ぬ気でヴァイオリンを弾き続けろ 父がそう言ったあの日、決めたんだ。もうヴァイオリンは弾かないって」父とヴァイオリンに決別。 * * *青野〈いい加減、腹が立つ。・・・いつまでも、ヴァイオリンに囚われてる自分に〉好きだってことだね。純粋に。特別な思いがあるから。* * *保健室・・・武田「頭も打ったみたいなんで、少しの間、寝かせてやってください」エッ!頭を打ったなら、すぐに病院に連れて行かないとダメだって!先生、危機感なさすぎる!律子がやってくる。「先生、いないの~?」随分と気軽な言葉遣い。つたないヴァイオリンの音。青野「それじゃあ、ヴァイオリンの悲鳴だって」目が覚め、勢いよくカーテンを開けると、そこに律子が。覗き見された!と騒ぐ律子。「俺はあんたのド下手くそな演奏に驚いて目が覚めたんだよ!」ハッキリ言い過ぎ。「はあ?どこが下手なのよ?!」エッ、下手だという自覚なし?!「お前のその魔女みたいな爪が、他の弦に触ってんだよ!」確かに、長すぎる。そこに武田がやってきた。彼が律子に楽器を貸していること・彼がヴァイオリンを弾ける(高校時代にオーケストラ部だった)ことを知る青野。武田「青野、お前に頼みがある。秋音にヴァイオリンを教えてやってくれないか?」青野・律子「エッ!」お互い激しく反発。二人を結びつけた、いい先生だな。不登校ぎみの律子と、才能があるのにヴァイオリンをやめてしまった青野を引き合わせることで、何かいい反応が出てくることを期待しているような。* * *なぜタイトルが「青野 一」ではなく「青野 ハジメ」なの?作者が女性だと、今日 知った。保健室で楽器演奏するって・・・許されないぞ、常識的に考えて。音漏れ!養護教員が常駐しない保健室?!続けざまに鼻血を出したのだから、念のため診察を受けた方がいい。顔面の骨、大丈夫なの?鼻とか眼とか、心配。(フィクションなのに)
2023年04月11日
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