2010年11月29日
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 昨日のNHKBSでは、4時から「龍馬伝」5時半から「坂の上の雲、第6回日英同盟」が放送されて、3時間もテレビの前に座っていたので疲れました。

 「龍馬伝」では最後まで毒を撒き散らして、のた打ち回っていた香川さんが、「坂の上の雲」では一回り小さくなって、布団にくるまって身動きが出来ずにいます。

 最初から判っていたことですが、実に不思議な場面ではありました。


 正岡子規の登場は、番組が始まって16分後からの14分間です。

 これだけの時間のために10kg以上も減量したのかと思うと、香川さんがかわいそうな気もします。


 1900年(明治33年)の秋、イギリスから帰国した秋山真之が根岸庵を訪ねます。

 子規は脊椎カリエスを発症していて、残された時間はもう長くはありません。

 原作では、子規と真之はいろいろな話をして盛り上がります。

 軍艦と歌論をまじえた話、名文の話そして、真之の「かきがら論」など。


 しかし、ドラマではこれらの会話は一切出てこないで、意外なエピソードが採用されています。

 子規の玄祖父(子規のお祖父さんのお祖父さん)の一甫(イッポ)は、松山藩のお茶坊主だったのだそうです。

 そして、新年のあいさつに知人の家々をまわるとき、かならず着物のえりに寒梅の枝を挿して、

 「明けましておめでとうございます。」

 と言わずに、

 『のどかな春でございます。』

 と言ったのだそうです。


 一甫に扮した香川さんが、駘蕩(タイトウ、春の情景ののどかなさま)とした新春の城下を一枝の寒梅を持ってのどかに歩いている場面が映しだされます。

 子規の穏やかな微笑とともにある根岸庵は、これから始まるであろう凄絶な闘病生活の前の最後ののどかな情景であったのかもしれません。

 子規は来週の放送で亡くなってしまうのですが、もう少し香川子規を見ていたかったような気がします。

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最終更新日  2010年11月29日 12時05分45秒
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