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ヒロキがチェスを始めて、約一年になります。 前に通っていたアリス小学校でESL中級になったとき、ヒロキ一人が2年生で、ほかのクラスメートは5年と6年生でした。出身国は、インド、エジプト、ドイツ、アルゼンチン、チリ、ブラジルとさまざまでしたが、共通点が一つ、みんなチェスができたのです。お天気が悪かったり、寒かったりすると、昼休みは「中遊び」となりますが、そんな時よくチェスをやっていたようです。この手のゲームは大好きなのにチェスを知らなかったヒロキは、指をくわえて横で見ていたようです。かわいそうだったけれど、親の私達もチェスを知らないので教えられませんでした。 ESLを卒業してウエスト.ウッズ小学校に転校したら、アフタースクール・プログラムでチェスがあることがわかりました。近くのウエスト・ヘイヴン高校のチェスの先生とその弟子が来て、毎週水曜日1時間ほどチェスを教えてくれます。8回で$70と結構いい値段です。 最初は駒の動かし方から教わって、友達同士で試合をしたり、先生の講義を聞いたりして勉強しているようです。最近はそこそこ強くなってきたみたいで、自分よりずっと前に始めた同級生と互角に戦えるようになってきました。一度などは6年生のタシアに勝った! と鼻高々でした。 この日記をリンクしてくださっている、「リッチモンド・ママ」さんの息子さんの海渡クンはヒロキと同じ3年生で、チェスがとても上手で、よくトーナメントに参加して活躍しています。とても楽しそうなので、ヒロキも一度くらいトーナメントに出たいなあと思っていました。 しかしこのあたりはあまりチェスが盛んでないらしくて、特に子供向けのトーナメントはありません。コネチカットでももっと西のほう(フェアフィールド郡)では学校ごとに持ち回りでよくトーナメントをやっているようですが、この地区に英語のできないアジア人親子の我々が行くのは、かなり勇気が要ります。 おとといの日曜日(13日)にヒロキは「2005 Greater New Haven Winter Open」というトーナメントに初出場しました。大人のプロ棋士も出場するような大会ですが、下位の2つのクラスは子供のみです。チェス棋士は自分の現在の棋力を表す「レーティング」という数字を持っていますが、このレーティングを使ってクラス分けされています。今回は、U800/Unreted(レーティング800未満あるいはレーティングなしのクラス)、U1000(1000未満)、U1200(1200未満)、U1600(1600未満)、Open(誰でも参加可能だが、レーティング2701のグランド・マスターや2300以上の「プロ」棋士がゾロゾロ)の5つでした。ヒロキは初出場でレーティングを持っていませんので、U800/Unretedクラスです。 会場に行って、控え室のカフェテリアに座っていたら、偶然、向かい側の席に同じ学校の5年生のマークとお母さんが座りました。彼も初出場だそうです。10時試合開始のはずなのに、ちっとも始まりません。U800/Unretedクラスは60人もエントリーしたので、組み合わせを決めるだけでも大変なようです。たまたま隣に座っていたインド人のおじさんが、「ちょっと練習でもするか」と誘ってくれました。立派な競技用のチェスセットを持っています。ヒロキとマークが練習試合をすると、「ここは、こうしたほうがいい」とか「ここはどうしたらいいか、考えてごらん」とか実に的確にアドヴァイスしてくれました。こんなにチェスの上手なお父さんがいたら、子供は強くなるだろうな、と思ったら、やはり息子さん二人はU1600クラスにエントリーしていました。 10時40分ころコールがあって、廊下に組み合わせ表が張られました。相手はレーティング332です。会場のジム(体育館)にはずらーっとテーブルが並び、チェス盤がセットされています。対局時計はなし(使ったことがないので、なくて安心しました)。ヒロキちょっと緊張気味でしたが、相手の子も同じくらいの学年に見えたので一安心。試合開始前に、保護者は会場を出されます。 控え室で待っていると、早い子は5分ほどで帰ってきます。一応持ち時間は一人30分なのですが、子供だからそんなに長考はしないようです。マークもかなり早く戻ってきました。勝ちました。 15分くらいでヒロキが戻ってきました。顔はすましていますが、スキップしています(笑)・・・初勝利です。相手のヘマで楽勝だったようです。 第2試合開始まで、またまた待たされました。ヒロキの学校からは、他にコナーとサヒルの6年生二人も参加していることがわかりました。二人とも何度かトーナメントに出ていて、少し慣れています。 第2試合は1勝同士の対戦、相手のレーティングは570で、あっさり負けてしまいました。 第3試合は1勝1敗同士の対戦、相手のレーティングは427。試合前にヒロキが「何勝したの?」と聞いたら、「俺は2勝だ!」と答えたのです。そんなはずはない、ともう一回対戦表を見直しても1勝1敗です。どうも強がっているようです。ヒロキに「相手は、ヒロキを怖がらせるためにウソを言ってるんだよー」と、そっと耳打ちしたら、ヒロキは「フーン・・・」と理解できない様子。チェスは、こういうメンタルな駆け引きも大事だということが、まだ解っていません。相手の子は、チェスが強くて大会の会場になっているPeck小学校の子なので、こういうことには慣れているのでしょう。 この試合は、ヒロキが言うには「途中まで負けていたけれど、ワナをしかけて、相手のクイーンを取ったら、相手は”アッ”っと言って、逆転勝ちした」そうです。 第4試合の相手は女の子(レーティング 492)。この子もチェスの強いFland校で、試合前にコーチが「頑張れよ」といった感じで激励の握手をしていきました。試合慣れているようで長考されていらいらしたようですが、ヒロキも「一生懸命考えて」辛勝。 4試合終わって、サヒルが4勝、コナーが3勝、マークが2.5勝。「ヒロキも3勝したよ」と言ったら、サヒルの顔色が変わりました。「ぼくたちウエスト・ウッズ小学校は、トロフィーをもらえるかもしれない!」 最終戦はレーティング 657の中学生に当たってしまい、惨敗でした。相手の子はコールを聞きのがしたらしく、なかなか会場に現れず、もしかして不戦勝? と思ったのだけれど、そうはいきませんでした。 それから、表彰式、すでに夕方4時を過ぎていました。U800/Unretedクラスでは、サヒルが5勝して2位になりました。U1200クラスでは、子供に混じって白髪のおじいさんが3位に入賞していました。 いよいよ、学校対抗の発表です。学校対抗のルールは、それぞれの学校の、U800/UnretedとU1000とU1200クラスの出場者から、勝ち数の多いもの4人を選び、その勝ち数の合計で競います。 まず、3位が発表されました。会場校のPeck小学校です。学校対抗では上位の常連、図書室にはチェスのトロフィーがずらっと飾ってあります。2位はPeckのライバル、Fland校でした。ということは、もしかして・・・? 「学校対抗は僅差の戦いでしたが、1位は、常連校を抑えて、ハムデンのウエスト・ウッズでした・・・。」わざわざ、「ハムデンの」と言わないと、だれもどこの学校かもわからない無名校です。ヒロキたち4人は、小躍りしてトロフィーを受け取りに行きました。すると、もう一人知らない子が駆けてきました。彼もウエスト・ウッズの生徒でした。トップ・ページの写真はそのときのものです。後ろにいるハンサムな青年は、アフタースクールのチェスの先生で、Yale大学の学生さんです。 得点の内訳は、サヒル5勝、マーク3.5勝、コナーとヒロキが3勝の合計14.5点でした。2位は13.5点、3位は13点でした。 もうお気付きと思いますが、優勝したからといってウエスト・ウッズが最強の学校というわけではありません。どのクラスでも、1勝は1勝として計算されます。ウエスト・ウッズは、全員がU800/Unretedクラスへのエントリーでした。強豪校のPeckやFlandからは、上位クラスへのエントリーもたくさんいます。 6年生のコナーが、「トロフィーは月曜日の9時30分に、校長先生のところへ持っていきます。6年生が全員を迎えに行くから、ちゃんと待っているように。」と指示しました。なかなかしっかりしています。 月曜日、校長先生は、たいへん喜んでくださったようでした。トロフィーは、受付の一番目立つところに飾りました。 その翌日(火曜日)、朝の校内放送でこのことが全校に紹介され、ヒロキはクラスメート全員から大きな拍手をもらいました。 ヒロキの順位は、U800/Unretedクラス21位でした。レーティングがいくつになるか楽しみです。
2005年02月15日
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