マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2007.05.28
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
<ゴールは岩手山>

 ここまで来てようやく空が晴れ、気温が17度ほどまで上がって来たような気がする。手袋を外しポシェットにしまう。それにしても寒い一日だった。M井さんに追い着き併走。「去年抜かれたのはこの辺でしたっけ?」彼が尋ねる。「いや、けんじワールド手前の坂じゃないかな」。「今年はロングスパートしないんですか?」。「再来週にフルを走るんで今日は無理しない。まあ完走出来れば良いからね」。

 90.7km地点の第19ASが5つ目の関門。午後の3時半までに通過できないとアウトだが十分に余裕がある。コースが山間からやっと人里まで出た感じ。M井さんの計算だとkm8分のペースでも十分にゴール出来る由。

 95.8km地点が最後の第20AS。ここでM井さんが先行し、私と秋田娘が追いかける。秋田娘は大館の人で県外のレースは今回が初めてとか。「秋田内陸」でゴールする友人を見て感激し、自分も走り始めた由。1年後には「秋田内陸」の舞台に立っていたとのこと。やはり100kmものレースには、人の心を打つ「何か」が潜んでいるのだろう。

 暑さと共に体から発散する汗の臭いが気になるようになった。マー君のユニフォームは11時間分以上の汗を吸い込んで、今や自分でも感じるほどの臭いだ。各ASで飲んだスポーツドリンクやペットボトルのヴ○ーム水溶液の匂いも混じっていると思う。自分は仕方ないとして、併走する秋田娘が気の毒だ。気休めに全国を走った話や、孫の話を聞かせる。そしてゴールには岩手山の雄姿が見えることも。

 「最後の急坂。あと1.7km」と地元の団体が書いた標識。陸橋の下を田沢湖線(秋田新幹線)が通っているようだが良く見えない。いつの間にかスパートした秋田娘をM井さんが追走。私も必死に追うが差は広がる一方になった。それでも雫石総合運動公園の入口で数人を抜き、ゴールへ飛び込む。岩手山に迎えられ、12時間17分43秒の旅は終わった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.05.28 18:08:52
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: