マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2007.06.19
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<実方中将の墓から熊野那智神社まで>

 再び県道39号線を北上し、最後のポイントの熊野那智神社へ向かう。途中に今熊野神社があった。高館の熊野三社以外にも熊野信仰の神社があることに驚く。高館山入口の鳥居前で水分補給のため小休止。第2グループとの間隔をこれ以上広げないための調整でもあった。私は桃のジュースを飲んだ。甘くて冷たいジュースが喉に染み渡る。10分ほど休んで走り出すと、山沿いの道を走って来る第2グループの姿が見えた。

 広い道路は徐々に登りがきつくなる。砕石所の付近から右折すると、いよいよ神社への山道になった。小石混じりの道は結構勾配がきつい。初めのうちはなんとか走って登っていたが、途中から音を上げて歩き出す。お世話役のF田さんから神社のある辺りは標高が約300mと聞いていた。ここで走れないのでは8月の「立山登山マラニック」はとても無理だ。何せ海岸から立山の頂上までの高度差は3003mにもなるのだから。

 木立の中の道は暗くて涼しい。とぼとぼ歩く後から、どんどん抜いて行く第1グループの仲間達。暫くすると勾配が緩くなったので走り出して見る。空が明るくなって来たのは頂上が近い証拠だろう。その時左手の森の奥に屹立する石碑が見えた。振り返って見ても枯れた立木ではない。間違いなくあれは鎌倉時代に建てられた板碑だ。高館山全体で200基もあると言う板碑。まさかその一基を自分の目で確かめることが出来たとは。聖なる領域に入ったことを実感した一瞬だった。

 坂道を登り切った頂上にH口さんのエードがあった。山麓で3台の車が追い越して行ったので神社で会えるとは思ったが、目の前には冷たい素麺が待っていた。量は少ないけどH口さん心づくしの素麺に舌鼓を打つ。残った汁に水を足し全て飲み干す。しょっぱい味が美味しく感じられるのは、長い間炎天下を走ったことで塩分を失ったためだろう。昨年は陸前浜田駅前でミョウガの味噌汁を作って待っててくれた彼女。あれも美味しかったが、良くお礼を言わなかった気がする。

 頃合を見て彼女は封筒を手渡してくれた。先月の「いわて銀河」の75km周辺ですれ違った時、M井さんと並んだ姿を彼女が撮ってくれた写真が入っているみたい。「写真、もらってやって下さい」といつもながらの謙虚な言葉と心遣い、本当にありがとうね!

 エードに長くいたせいか、はたまた仲間の「鐘撞き」に付き合っていたせいか、リーダーのM仙人の姿がどこにも見当たらない。一瞬慌てたがきっと展望台の方だろうと「斥候」を出す。やはり先着した仲間が数名展望台から下界の景色を眺めており、M仙人は東屋で悠々と休んでいた。やっと最後のポイントに到着した。遥か沖合いの海には大きなフェリーの姿も。

 仲間が揃ったところで、展望台の周辺の3つの小山は円墳だと思うと話し掛けて見た。だがもう何の反応もない。疲れたのか、それとも最終ポイント到着で安心し切ったのか。M仙人の先達で那智神社の名の由来になった滝に向かう。途中のひっそりした茂みの中に破屋が1軒。こんな所に一体誰が住んでいたのだろう。ほどなく滝に到着。裏の沼から流れ出る滝はとても可愛らしいサイズだった。その中に立つ不動明王。こんな滝でも、きっと昔は山伏達が修行したのだろう。

 滝とキャンプ場を一周して神社前に戻ると、D口氏ら数名が素麺を食べるのに夢中になっていた。ここからはM仙人の先達なしに那智が丘団地方面に下りる。その途中で一つの問いが私に発せられた。第2グループの人が「雷神山古墳に葬られている人は誰か」と聞いてたらしい。う~む。





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Last updated  2007.06.19 16:08:53
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