マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2010.05.13
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カテゴリ: ランニング全般
 トボトボ&ノロノロではありますが  >


 「Aさん、伊豆大島走った?」。第1現場を退散しようとした時、お掃除の小母ちゃんから声を掛けられた。例の新聞記事を読んだのだとか。「うん、走ったよ」。「凄いねえ100kmでしょ?」。「そんなの大したことないんだよ」。ランニングに無縁の人から見たら、100kmを走るなんてとても人間業とは思えないのだろう。だがウルトラランナーにとってはさほど特別なことではない。

 私には「仙台国際ハーフ」に出た仲間のように速いスピードで走ることは出来ないし、第一レースに参加出来る実力もない。だが、ゆっくりとなら100kmも走れる。それでも大騒ぎをするようなことではない。ランニングはあくまでも道楽。趣味の一つに過ぎず、他の人がパチンコをしたり、ゴルフをしたりするようなものだ。

 友人達が超長距離のレースに挑戦していた連休中に、私が走ったのはたったの1回で18kmだけだった。その期間も仕事があった妻の空き時間に極力付き合おうと考えていたし、急遽次男が帰省したこともなかなか練習出来なかった原因だった。朝夕の愛犬との散歩も含め、私にとっては普段の日とさほど変わらない連休だったように思う。

 このところほとんど帰宅ランもしなかった。パソコンの残金を支払うためにバス代を節約していたからだ。自転車で通勤すれば、当然それで帰って来ることになる。人間そうそう自分の思い通りにはならないものだ。そうは言っても時々は走っておかないとウルトラレースに出られなくなる。今月半ばには10時間走も予定されているしね。

 次男が東京へ戻った先週末、私は久しぶりに長い距離を走ろうとしていた。妻に急な仕事が入ったことも好都合。気温が高くなるとの予報だったため、ランシャツ、ランパンにした。そうすればその姿でバスに乗ることは無理で、最後まで走らざるを得ない。若干のお菓子とお金をポシェットに入れ、42km走ることを目標にした。

 コースは八幡町から広瀬川上流に向かい、愛子、錦が丘経由で秋保温泉に出、家に還る一周。折立から落合までは国道48号線ではなく、初めて裏道を走った。広瀬川のせせらぎと緑陰が気持ち良く、大東岳の雪はほとんど融けていた。途中錦が丘でお握り2個を買って食べ、秋保温泉でも一休み。6時間以上かけてのノロノロランだった。

 今週の月曜日も自転車通勤。帰宅後ランニング不足を補うため姿の見えない妻へメモを残し、近所の公園へ走りに行った。ここは芝生や土の上を走れる。それに遅咲きの八重桜が見られる。汗を流しながら公園に辿り着くと、前方に見覚えのある姿。歩くようなスピードでトボトボ走る1人の女性。近づくとやはり妻だった。既に公園を大周りに5周した由。結局そのまま帰宅したようだが、私は小回りで10周し家路に就いた。

 「これから何を履いたら良い?」と妻が聞く。彼女は20年も昔の分厚いジャージで走っていた。多分次男が中学生時代に履いたものだと思う。「暑くなるからハーフタイツが良いんじゃないの」と私。肌にピッタリするのは好みじゃないみたいだが、そのうちにスポーツショップへ行って、掘り出し物を探してみようか。

 去年の秋くらいから走り始めた妻。筋力不足で腰が落ち、とても誉められたフォームではないが、私は黙って観ている。それでも着なくなった半袖Tシャツを3枚彼女に進呈した。「フルマラソンも走ってみたいね」。先日は突然とんでもないことを言い出した。「鍛えてないと死ぬこともあるよ」。そうは言って見たものの、「ひょっとしたら5年後にホノルルへ行けるかも」。私の脳裏に一瞬そんな夢が浮かんだ。

 速い人や強い人と比較しても仕方ない。自分の実力に応じてランニングを楽しめれば良いではないか。まして新聞に出て有名人になることもない。人生もそうだが、トボトボ、ノロノロで十分。これまでたくさんの失敗を重ねて、今ようやくそんな心境になった。果たして妻と一緒にレースに出られる日が来るのかどうかは不明だが、それを楽しみにしてもう少し走り続けようと思う。





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Last updated  2010.05.13 19:36:44
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