マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.03.26
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◎3月22日(火)<震災12日目>

 深夜に目覚めて焼酎の水割りと睡眠薬を飲んだが、3時過ぎには再び目覚めてしまった。まだまだ緊張感が解けないようだ。仕方なく起床し、ブログの原稿を書き始める。そして今後の救援策を考え始めた。

 所属してる南仙台走友会の、震災と津波で全財産を失った会員のご家族のために出来ることは何か(支援物資の種類と義捐金の額は既に決められている)。震災直前に妻を失った従弟を助ける方法はないか。(個人タクシーの運転手だが、色んな事情が重なり収入が激減している)

 津波で全財産を失った兄の友人W氏に対する救援策。そして妻を悩ます2人の息子の生活安定と、最大の課題である夫婦関係修復のために今後私が為すべきこと。この4件を何とかしようと私は考え始めた。少しでも被害者への救援が出来るよう、そして少しでも妻の心が和らぐよう。

 第1現場の管理室に着いて直ぐ、暖かいタオルで体を拭き、髪を拭き、髭を剃る。寝不足で頭がボ~っとしているが、警備に手抜かりは許されない。建物の中を巡回しながら、自販機でジュースを飲んだ。これも大切な栄養。私が選んだものが最後の1缶だったようで、表示が変わった。自販機の飲み物はほとんどが売り切れ状態なのだ。

 今日から2つの現場のビルで被害状況の点検が開始。表面上の被害だけでなく、天井裏の漏水なども徹底的に調べる。さらに両方のビルでは、臨時のゴミ置き場を設けた。被害で壊れた物品や毎日出る生活ゴミなどに区分。量も馬鹿にならないが、臭いが酷いものもある。

 帰宅途中、米屋の前を通った。もう行列はなく、普段通りに売ってると言う。値段は5kgで2100円。実はストックは元々かなりあったのだとか。じゃあ、あの騒ぎは一体何だったのだ。「妻と相談します」と答えて退散。物流が戻れば慌てる必要はないし、値段は下がるはず。

 この日電話をいただいたのは、徳島時代の同僚I垣さん。筑波時代の麻雀仲間F田さん、そして弟。(彼は赴任先の宮崎で妻を失い、定年後もそこで暮らしている)。F田氏及び弟との電話では初めて笑い声が出た。弟は何とかしてカセットボンベを送ると言う。茨城勤務時代のN川さんからはブログへお見舞いのコメント。

 愛媛時代の部下で走友でもあるH岡さんから2度目の電話。自家製の米を運送会社の営業所まで送ったので週末には届くとのこと。思いがけない厚意と対応の速さに驚く。自転車で営業所の場所を確認に行った。これで米の心配も解決。愛媛からは併せて5回も心配の電話をもらった。来年は必ず「愛媛マラソン」へ参加し、かつての走友達にお礼を言おうと思う。

 歯の治療はこの日で終了。痛みもすっかり無くなった。奥様、先生、スタッフの皆さんから、届けた野菜や果物のお礼を言われた。3回ともじゃんけんに負けてトマトとキュウリが当たったがとても美味しかったとまるで天使のように無邪気な奥様。2人の子供が、食料と灯油の調達係とか。この日も患者さんが「蒸かしいも」を届けてくれた。

 「スマイルハート歯科医院」では大震災の中でも休まずに治療を続けた。名前通りの立派な行為だったと思う。食料調達もままならなかったため、スタッフ一同空腹の日々だったはず。先生の顔が相当やつれていた。それでも院内に漂う暖かい空気はいつもと同じだった。1切れのサツマイモと2杯のお茶をご馳走になり、歌を歌いながら家路を急いだ。

 今日は新潟からのパイプラインで、2つの病院にガスが通った由。ありがとうね新潟!!そして一貫してセパ両リーグの同時開催を求め続けた新井選手会長(阪神)の努力が実った日でもあった。新井、おまえは本当に立派だったよ!! 夜、ケルティックウーマンの美しい歌声を聞いて就寝。





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Last updated  2011.03.26 06:28:46
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