マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.03.28
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◎3月24日(木)<震災14日目>

 この日は私の67歳の誕生日。大震災の年の誕生日を、生涯忘れることはないだろう。朝食は弟が送ってくれた非常食の赤飯。塩を振って食べたが、もちもちしてとても美味しい。台所にもう一つ出して置いたが、妻は食べなかったようだ。誕生祝いをする心の余裕がなかったのか。それとも非常食が食べられなかったのか。多分その両方だと思う。

 妻の寝室に「行って来ます。今日は俺の誕生日だよ」と声を掛けて出勤。試しにいつものバス停まで歩いて行った。バスの運行状態によっては、通勤と勤務後の帰宅ランを再開出来るからだ。

 だが2週間乗らないうちに経路が変わり、今は国道を通っていることが分かった。それも平日なのに休日用ダイアでの運行。それでは勤務に間に合わない。慌てて自宅まで走って戻り、自転車で出勤。今月のランは地震前の7kmだけ。だから1kmと言えども今朝は貴重な練習になったし、足の痛みの確認も出来た。落ちてた朝刊を読んだら、購読紙と全く違って妥当な報道。やはり契約を変えるべきか。

 第1現場では施設の巡回から仕事が始まる。震災後いち早く他県に移転した会社。被害地の最前線で頑張る会社。一時事業を縮小した会社。自宅に帰れず泊りこむ社員。遠くから歩いて通う人。そして急に増えた自転車族。交通事情の悪化のために出勤時間を遅らせた会社が多い。

 ビル内では出来るだけ各社の社員に声を掛けるようにした。「被害はありませんでしたか?」。「水は出るようになりましたか?」。「体調はいかがですか?」。「親戚の方は大丈夫でしたか?」などなど。声を掛けられて一瞬戸惑った表情を見せるものの、答えが必ず返って来るのが嬉しい。

 震災の翌日シャンプーを無料にした2Fの美容室は、3日目から有料で500円となり、1週間後には通常料金に戻った。他の店舗が全て被害に遭い、スタッフ全員がこの店に来た。彼らに給料を支払うためにも、善意の奉仕を続ける訳には行かないのだろう。

 事情は我が社も同じ。契約先のビルが被害を受けたため、減額されたり契約解除になるケースもありそうだ。特に仙台空港ビルではこの先数カ月は閉鎖となる。その間は仕事がないため我が社への支払いも当然なくなる。そして千名のパート職員の中には、本人や家族が亡くなった人、家や車を失った人が必ずいるはずだ。

 第2現場では昼休みを早め、買い出しに行くことが許可された由。それは初耳。そんな重要な情報を何故もっと早く教えてくれなかったのか。帰宅後近所の人から面白い話を聞いた。隣町の集会所には、「どの店にどれだけ行列してるか」黒板に書かれている由。さらにスーパーなどの開店情報はネットで調べる由。なるほど、それなら正確で効率が良いわけだ。

 鹿児島のN田氏から見舞いのはがき。そして義肢製作所で調整中だったインソールが17日ぶりで届いた。待ちに待った医療用インソールをシューズに入れて散歩。だが私が不用意に削ったため補正機能に問題がありそうな感触。果たしてこれで走れるか不安になった。妻は病を押して通院し、風邪薬などをもらって来た。

 今日初めてガス局の職員が訪れ、元栓に「使用禁止」のテープを張って行った。明日から点検が始まるが、1軒1軒ガス管とガス器具を確認するため直ぐには使えそうもない。果たしていつまで待ったらガスが出るのか。

 セパ両リーグの同日開催が正式に決まったこの日、プロバスケットbjリーグの仙台89ersでは、コーチ以下全選手の契約解除が発表された。今回の震災でスポンサーが降り、運営資金の目途が立たなくなったのだろう。東北楽天の本拠地であるKスタでも被害があり、補修にはかなりの日数を要するとか。現状は悲惨そのものだが、こんな時こそ力を振り絞って前進する必要がある。ガンバロー東北!!





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Last updated  2011.03.28 19:32:13
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