マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.03.28
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日本列島が激しく揺さぶられたあの日
大地は裂け
巨大な津波が逃げ惑う人々を襲った


一体いくつの命が奪われ
いくつの体が傷つき
そしていつまでも消えぬ恐怖を
いくつの心に刻んだのだろう


ことさらに厳しかったこの冬
人々は凍えながら春を待っていた
その微かな希望さえも奪ったあの日


崩れる本棚
波打つ電線
地中から噴き出す水の勢い
そして潰れたビルやアパート
それらの凄まじい光景を
俺は決して忘れないだろう
67歳の誕生日とともに


俺が走ったあの海辺の道は死体や家々の残骸で溢れ
俺が走ったあの町は跡形もなく地上から消えた
家ごと流されたという親戚の老女は
どれだけ苦しんだことだろう
そして優しかった民宿の若女将は
果たして助かったのだろうか


あの日以来
堅く心を閉ざしていた妻が
今日はテーブルに花を飾った


ヒマラヤユキノシタのピンクの花
その小さな花が
妻の心の灯となれば
どれだけ俺は嬉しいことか


眠れない夜を重ね
ふらついた足取りの俺だが
いつの間にか庭の一隅では
沈丁花の蕾がふくらみ
クリスマスローズがひっそりと咲き出した


どんなに遅くても春は必ず訪れる
今は凍えそうな笑顔だが
いつの日か心から笑える日がやって来ると
俺はそう信じている


妻に笑顔さえ戻れば
俺は多少足が痛くても安心して走り
前へ前へ
明日へ未来へと進むことが出来る


まだ生かされている俺達には
前に進むことしか道はない
傷ついたたくさんの心を一つにして
明日へ未来へと


もう泣くのは止めよう
涙に濡れたその瞳を開き
今日を見つめ
明日を見つめ
遥かなる未来を見つめよう


喪失われた多くの命のためにも
そしてこれから生まれる
新しい命のためにも



◎我が走友へのお願い♪
 どなたかこの詩をプリントアウトしていただけないでしょうか。
 メカに弱い爺はプリンターを持っていないので。(笑)
 その時は、このメモ部分は消してね~。





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Last updated  2011.03.30 00:08:50
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