マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.06.14
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 喪の色を着て 

 2時にセットした目覚ましが鳴る4分前に目が覚めた。直ちにトイレを済ませ、歯を磨く。その間にポットでお湯を沸かし、味噌汁を作る準備。両足には丹念にテーピング。右膝の痛みが気になったが、サポート機能のあるセミロングタイツを履くため、テーピングはしなかった。摩擦を起こしそうな場所にはワセリンを塗布。

 朝食は鮭弁当。店で唯一売れ残っていたのがこれだった。前日食べ残したお握りも、何故か紅鮭入り。同じ鮭ならお握りの方が美味い。弁当のご飯を半分残す。野菜ジュースを飲んで、ビタミン不足を少しでも解消。薬は血圧降下剤が2種類、血栓予防剤が3種類、そして不整脈抑止剤が1種類。これで健康が保てると考えれば、負担には感じない。

 服装は上がグレーのランシャツで、下が黒のセミロングタイツ。暑くなると考えての選択だった。帽子はグレーのメッシュで靴下は白。シューズはグレーで、タオルハンカチは紺色。今日は派手な色は選ばず、静かに走る積り。まさに震災の犠牲者を弔う喪の色だ。ランシャツの胸には「がんばろう東北、がんばろう宮城」のワッペンを着けた。

 家を出る時、妻には一片のメモを手渡した。兄、弟、現在の職場の上司、そして前職最後の職場の人事課の4つの電話番号だ。最後の職場に電話すれば、それ以前に勤務した全ての職場に連絡されるシステム。杞憂かも知れないが、もしレース中に不慮の事態が生じた際の備えだった。

 準備を終え、フロントにキーを返却して駅前まで歩く。待っていたのは3時発の最終便。それも時間前に満席になり、スタート地点の北上総合運動公園に出発。15分ほどで到着し、競技場内で早速出走のチェックを済ます。この会場へ来るのはフルマラソンを含めて7度目。空いた2階のトイレに入り、その後軽く体を動かす。

 宮城UMCの走友達が徐々に集まって来た。エールを交わし、スタート時間を待つ。3時40分。上着を脱いでリュックに入れ、荷物を全てゴール行きの輸送車に預ける。ロビーで仲間と記念写真を撮り、いよいよトラックへ。空が少しずつ明るみ出す。ランシャツでも寒くない気温。仲間は三々五々、スタートし易い場所へ散った。カウントダウンの後、大助師匠の号砲が鳴る。4時ちょうど100kmの部がスタートした。

 いつもは競技場の中を1周半走ってから公園に出るのだが、今日はスタート直後に公園へ。どうやらコースが少し変わる気配。競技場の周囲を2周するうちに面白いほど後のランナーに抜かれる。今日はどうも調子が悪そうだ。50kmの部に出るM子さんと応援に来られたS木さんの奥様から声援を受ける。

 2km地点のタイムが14分以上。「バルタン星人」や背広姿の仮装ランナーにも場内で抜かれた。そしてちょっとした勾配が気に架かる。どうも変だ。全くスピードが上がらない。Y田さんには3km過ぎで、その後明走会のG島さんにもあっさり抜かれ、4km地点の手前で早くも完走は無理と悟った。後はこのスピードでどこまで行けるかが問題だ。スタート直前に食べた大福で、胃が重苦しい。<続く>





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Last updated  2011.06.14 15:32:38
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