マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.02.21
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カテゴリ: 健康
 暗転 

15時頃、所属走友会のF会長がひょっこりと訪ねて来た。初めての見舞客とは嬉しいが、何も出すものがない。有難いことに会からの見舞い金と個人としての見舞い金をいただく。彼は高校の4年後輩で、ざっくばらんに話せる人。地震のこと、仕事のこと、病気のこと、新年会のこと、会員の病気のことなどを話した。病気療養中だった最長老のAさん(88歳)が、5月の「仙台国際ハーフマラソン」の2kmの部に出場すると言う嬉しい話も聞けた。

15時20分、同室のXさんが手術から戻った。彼は不整脈で1度手術をしているが、1カ月検診の当日病院で倒れた人。その2、3日前に不調になったものの、検診日まで我慢していたようだ。奥様が小声で私に話す。「今日の手術はスタッフが万全でなかったみたいで、ペースメーカーを入れることになるんですって。大変だわ~」。

病院から渡された資料には、手術後不調になったら早めに来院するよう書かれていた。自分の判断で我慢したのが最悪の結果を招いたようだ。入院後2冊目の本は吉村昭著の「関東大震災」。手術日の朝に読み始めてから、数万人の焼死者が出た「被服廠跡の惨事」まで読み進んだ。16時15分、外は夕日。

16時40分、退院のための請求書が届く。料金は56万円。全額自己負担だと180万円の巨額で、手術代だけでも165万円になる。最初の外来で、私は主治医から入院費用は約10万円と聞いていた。このため10万円を予め預けたのだが、とんでもないことだ。院内のATMは17時まで。慌てて差額を引き出し会計で支払う。キャッシュカードは本来自分の小遣い用なのだが、たまたまお金が入っていただけのこと。

窓口で「限度額適用認定書」のことを尋ねた。「今回は適用されません」とのつれない返事。それはそうだが、私が聞きたかったのは「支払った後でも制度が適用されるかどうか」だった。「それは市役所に聞いて下さい」と、またも冷たい。部屋に戻ってベテラン患者Zさんに尋ねると、支払いは遅れるが適用される由。だから彼らは悠々としていた訳だ。これは高額医療の場合、国の補助で負担が軽減されるシステム。もし後2回も再手術になれば大変なことになる。

18時10分、「最後の晩餐」のメニューは少なめのご飯、ホッケの焼き物、もやしの味噌汁、人参、ゴボウ、きのこのきんぴら、春雨入りの野菜サラダ、小さなシシトウ。この間に手術を終えたばかりのXさんの容態が急変。食事は摂れず、「寒い」の連発。冷や汗が出るようだ。看護師を呼ぶと血圧は50台まで下がり、体温も低下した模様。

18時35分、ストレッチャーに乗せられ、酸素ボンベをつけて手術室へ逆戻りした。顔色が真っ青だった。この後、20時10分に奥様だけが部屋に戻り、Xさんは結局仮のペースメーカーを装着され、ICU(集中治療室)で1泊することになった由。不整脈の手術を受けた患者の中には、こんな結果になる人もいると分かりショックだった。

18時53分、3種類の薬を服用。19時過ぎの血圧は1回目が155/108/61で、2回目が149/107/62。手術で不整脈は消えたが、血圧は依然として高いまま。準夜の看護師はSさん。20時15分の体温は35.8度で、血圧は160/108/61。21時に消灯したが眠れない。Xさんの容態の急変を目の前で観たせいか。<続く>





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Last updated  2012.02.21 16:24:42
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