マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.09.14
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 尖閣諸島 

 「尖閣諸島の古い地図はありますか?」。そう言って私達の職場を中国の大学職員が訪ねて来たのは、私が沖縄勤務となった年だったと思う。平成元年の9月頃だ。「ありませんよ」。私は即座に答えた。部下からそんなものがあるとは聞いてなかったし、変な質問をする中国人とも思わなかった。ましてそれが国益に反したなどと考えたことも。だが、今にして思えば、あれはきっと中国のスパイだったのだろう。クール

 正確な地図なら国土地理院にあるはず。何故私達の職場を中国の人が訪れたのだろう。それは多分「尖閣」が古くから沖縄に所属していた「証拠」が存在するのかどうかを確認したかったのだと思う。だが、そんなものはないし、もしあったとしても焼けてしまっただろう。第二次世界大戦時、沖縄では地上戦があった。アメリカ軍の艦砲射撃で、沖縄本島は連日猛火に包まれた。

 だから沖縄の歴史的な資料のほとんどが焼け、今残っているものは偶然他県に避難していたか、米国からコピーをもらったか、偶々地方に埋もれていたかのいずれかなのだ。それでも中国はその証拠を探していた。何のため?。もちろん沖縄にその「証拠」がなければ、「あれは元々中国のもの」と言い出せるからだろう。

 先日中国の政府高官の発言をたまたま聞いた。尖閣が中国のものとする理由だ。その第一が「尖閣」という名前。これは日本語らしくなく、中国的だと言うのだ。それはその通りだと思う。沖縄の島なら、あんな名前はつけないはず。彼が主張した2つ目の理由は、「徐福」が尖閣を発見した可能性があること。これには笑ってしまった。

 徐福は秦の始皇帝時代の人。始皇帝の命令で不老長寿の薬を求めて東シナ海に乗り出し、ついに帰らなかったと言う伝説の人だ。徐福は何艘もの大きな船で、一族と共に航海に出たとされる。きっと始皇帝の暴政を恐れての脱出が、その真相だったのではないか。ところがその徐福伝説が伝わる地方が2つある。和歌山県と佐賀県だ。徐福一族が本当に日本に着いたのかは不明だが、もし彼らがその時に尖閣を見つけたとしても、それなら尖閣は日本に帰属することにならないか。彼らは日本に帰化したのだから。

 ベトナムとの間で領有権が争われている西沙諸島(パラセル諸島)、フィリピンとの間で領有権が争われている南沙諸島(スプラトリー諸島)も尖閣同様島名に漢字が当てられている。これは偶然ではなく、やはり中国の影響が強かったと見て良いと思う。確か元の時代、中国はアラビア海まで出向いて通商していた。いわゆる「海のシルクロード」だ。中国の航海術はそれほどまでに優れていたから、島に中国風の名前がついていてもおかしくはない。

 だが、それと領有権問題は違う。尖閣を日本の領土としたのも、他に領有権を主張する国がないことを確かめた上のこと。それを中国が横取りしようとするのは、豊かな漁獲と鉱物資源が眠っていることを知ってからだ。田中角栄と周恩来との間で日中国交正常化がなされた1972年(昭和47年)、2人は「尖閣問題」を棚上げすることで合意したが、なぜあの時田中は「尖閣は日本の領土」とはっきり主張しなかったかと悔まれる。

 当然のことだが地球上の土地は元々、誰のものでもない。「尖閣」も日本帰属となって以降、台湾の漁師も自由に漁が出来た時期があった。それは台湾が日本に帰属した時期で、彼らを排除しなかったのだと思う。だが、これだけ資源が重視される時代になれば問題は別。領土は国の総力を挙げて守るべき対象になった。

 国有化問題で揺れる「尖閣問題」だが、もし中国が領有権を主張するのであれば、国際司法裁判所へ申し出れば良いだけの話。直ぐに日本の正当性が認められると思う。日本の領有権手続きには何の問題もないからだ。

 少々過激かもしれないが、尖閣には「避難港」を初めとする必要な施設を早急に作るべきだと私は思う。日本人はかつてあの島で、鰹節作りをやっていた。一方、中国はあの島を自国の領土としたことは一度もない。日本は何を恐れているのだろう。そして中国はなぜ暴徒を野放しにするのだろう。あの島に住む人はいない。従ってあの島に「マラソン」は存在しない。私の「行きたい度数」は0%だ。<続く>

≪注≫クール問題が問題だけに、コメントには十分ご注意ください。某国のハッカーが監視してるかも知れませんので。(笑)大笑い





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Last updated  2012.09.14 04:59:22
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