マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.10.03
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カテゴリ: 歴史全般
 窓を開けると、微かにキンモクセイの香りがする。今年はずいぶん枝を切ったキンモクセイだが、わずかな花から漂う芳香。朝の散歩では彼岸花の茎が地中から伸び出しているのを見つけた。花が遅れたのは夏の猛暑のせいだろうか。裏庭の萩が雨に打たれ、地面にピンクの花弁を零している。今日は曇天。次の台風が近付いているようだが、今日も引き続き日本と中国との関係について考えている。



 その後遣唐使は中止となり、我が国独自の平安文化が栄える。平安後期から鎌倉期には宋銭を輸入した。また鎌倉時代には元が高麗軍と共に襲来した。いわゆる元寇だ。室町時代には明と勘合貿易を行ったが、中国との冊封関係に入らず、形式的な臣下になる道を選ばなかった。江戸時代は鎖国体制が敷かれていたが、長崎や平戸を通じて、明や清との貿易は続いていた。

 明治新政府が成立すると朝鮮半島の独立を巡って日清戦争が始まり、日本が勝利した結果、台湾、遼東半島などの割譲を受ける。中華民国とは満州事変などを巡って第二次世界大戦となり日本が敗れた。戦後成立した中華人民共和国との間に「日中平和友好条約」が締結されたのが1972(昭和47)年で、現在に至る。

 だが、もし松下幸之助氏が快く中国の要請に応えて技術提供しなかったら、そして日本政府が多額の資金援助をしなかったら、果たして今日の中国の繁栄はあっただろうか。中国は進出の条件として最新技術の公開を求め、高度成長を進めて行った。その潤沢な資金を元にアジアやアフリカ諸国に経済援助を続け、国連安保理の常任理事国の座を手にした。お人よしの日本はここでも敗れたのだ。

 東シナ海でのガス田開発でも、日本は後れを取った。共同開発するはずだった天外天(日本名:樫)は、2010年には中国が既に採掘を開始したようだ。日本が国際海洋法裁判所などを通じて解決しようとしてもこれに応じないのだ。天外天のほかにも中国はかなりの海上採掘基地を建設しており、日本領内のガスが「ストローで吸われる」ように減って行くのは確実だ。

 日本領の南鳥島周辺の海底の泥に厖大なレアアース資源が眠っていることが分かると、中国は「島」ではなく「岩」だと主張し、国際的に島であることが認められると今度は艦船を同島付近まで派遣し、「必ず島を奪う」と公言している。国土は世界第4位で日本の25倍。人口は世界第1位で日本の13倍。13億以上の人民を食わせるためには、手段を選んでいる暇はないのだろう。

 国連総会で「尖閣は日本が盗み取った」と中国が演説したのはつい最近のことだが、2日前ほど前にはパキスタンの新聞に同様の趣旨の広告を載せたようだ。恐るべし中国。尖閣付近へも中国艦船がひっきりなしに接近している。海上保安庁では全国の艦船をやり繰りして尖閣付近を当番体制で守っているが、この「神経戦」にいつまで耐えられるかが心配だ。

 尖閣諸島の国有化が明らかになって以降、中国では政府主導での暴動が起きた。その反応に驚いた野田総理は「ここまで騒ぎが大きくなるとは予想しなかった」と話したそうだが、そのこと自体が日本が「領土問題に関する基本戦略」がないことを物語っている。中国はきっと陰でほくそ笑んでいることだろう。大笑い

 沖縄では今、新型輸送機オスプレイの配属について反対する声が大きい。だが尖閣が「有事」となれば、垂直離発着、ホバーリングというヘリコプターの利点を持ち、速度と飛行距離が優れたオスプレーが「活躍」するのは確実。この脅威が分かっているからこそ、中国は決して軍事行動には出ないと確信する。もちろん「有事」が生じないことが大事だが。

 私は普通の市民でタダの爺さん。特別な情報を持ってる訳でもなく、発信力があるわけでもない。だが、マスコミの言いなりではなく、自分の頭で考え、自分の良識で判断しようと努めている。沖縄で3年間勤務し、宜野湾市の普天間飛行場も、名護市辺野古のキャンプシュワブもこの目で実際に確認している。だから沖縄の人達にも尖閣問題と米軍基地の関係、そして「平和とは何か」について冷静に考えて欲しいのだ。






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Last updated  2012.10.03 10:40:33
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