マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.10.31
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カテゴリ: 日本史全般
≪ 若宮大路と江の電 ≫

 昨日分の最後に書いた歌だが、走友のkazuさんが訂正してくれた。正しくは

  しずやしず しずのおだまきくり返し 昔を今になすよしもがな  だった。

 私はいつもその歌の「下の句」を忘れてしまう。それで「だったかな?」と書いたわけだ。ついでに「新平家物語」を読み直したら、静が舞ったのは雪ノ下の御所ではなく、鶴岡八幡宮の舞殿だった。たとえ素人でも、歴史ものを書く場合は注意しないといけないね。折角なので書いておこう。静御前が舞った際の歌がもう一つある。それは吉野山で別れた義経を偲ぶものだ。

  よしの山 峰のしら雪踏みわけて 入りにし人のあとぞ恋しき

 この後で頼朝の妻政子は、静が身籠っていることを女の直感で見抜いてしまう。

 金沢街道へ戻る路地で、スイセンの芽が出ているのに気づいた。仙台の我家ならスイセンが地中から顔を覗かせるのは翌年の3月ごろ。いくら南関東とは言え早過ぎる。これも異常気象のなせるわざだろうか。他の場所でもツツジやシャクナゲが狂い咲きしてるのを観た。

 時間は午後の1時近く。相当腹も空いて来た。蕎麦屋には行列が出来ていたため、角のしゃれた店に入る。妻が注文したのは、きのこたっぷりのサンドウイッチ。私と次男はスリランカ風カレー。鳥肉が入ったターメリックとトマトの味で、スープのように薄いカレーだが、案外美味しかった。これにコーヒーか紅茶とデザートがつく。デザートはイチジクのタルトだった。

 若宮大路は大変な人混みだ。次男のお気に入りの陶器店に入る。扱っているのは備前焼がほとんど。私が作品を見ていると店の親父が色々と説明し出す。置いてある作品は、彼が前から目をつけていた作家のものとか。結構高額な品だ。笠間焼に似てると言ったら、「あれは焼きが甘い」と一言。陶器を焼く際の温度が低いため、備前のような風格は出ないのだとか。ほうほうの体で店を出る。

 妻が買った「鎌倉焼き」を食べながら歩く。外側は抹茶の味で、中のあんはゴマ。次男が横町へ曲がれと言う。そこが鎌倉駅への近道らしい。ここも人波がすごい。別名「鎌倉の原宿」なんだとか。確かに観光地だけあって、街には活気が溢れている。ようやく人波を掻い潜って駅に到着。鎌倉名物の「江ノ電」(江ノ島電鉄)に乗るのが今日の楽しみの一つ。極楽寺までの切符を買う。

 江ノ電は鎌倉と藤沢を結ぶ単線で、途中には江ノ島がある。そして「腰越」も通る。そこは平氏を滅亡させた義経が都から鎌倉へ訪れたものの兄頼朝への面会を許されず、必死の思いで弁明の書「腰越状」を書いた地なのだ。やって来た電車は2両編成の可愛いもの。ギュウギュウ詰めの電車は観光客で一杯。街中をカタコト音を立てながら、電車は西へと向かった。<続く>





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Last updated  2012.10.31 08:23:20
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