マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.12.17
XML
カテゴリ: ランニング全般
 五条大橋 

 国道1号線を西に向かう。途中で山科川を越えた。この小さな川を天智天皇の遺骸を乗せた舟が下り、下流の土地に埋葬したとの言い伝えもあるようだ。その地が「天王」と言うらしい。確かに幾つかの墓を持つ天皇もいるが、これは地名に無理やり話を合わせただけのよう。信号で止まる。そこから左折すれば宇治。ひょっとしてブログ友ケイサンのお家はそっちの方向だろうかと想像。

 道は右に急旋回。東山丘陵とでも言うのだろうか。結構急こう配の道を必死に登る。道が狭い所で歩道が途切れた。良く見ると歩行者用の道が山の方へ入って行く。そのまま山越えでも困るなあと思ったら、また国道沿いに戻る。「花山洞」と言う歩行者専用トンネルもあった。この上には花山院の陵墓でもあるのだろうか。

 多分ここは「東山三十六峰マウンテンマラソン」のコースのはず。京都府では「福知山マラソン」は走ったことがあるが、福井県小浜市から京都市の出町柳まで走る「鯖街道」と、この「東山三十六峰」は残念ながら走れなかった。そんなことを思いながら山を越えた。偶然にもこの日が「東山三十六峰」の当日だったことを後日知った。

 丘陵をどんどん下って行くと右手に見渡す限りの墓の山。ここが大谷本廟で16.4km地点。西本願寺のマイクロバスが門徒を乗せて地下の駐車場に入って行く。その後には車の列。急な坂を下ると交差点。そこから真っすぐ五条大橋へ向かった。旧東海道の終点は三条大橋のようだが、国道1号線はさらに大阪に向かう。その昔、弁慶が大暴れした五条大橋を無事通過して一安心。

 烏丸通りの手前の小路を左折。「不明門通り」は信号が全く無いため走り易い。東本願寺前で烏丸通と合流。周辺には仏具店や門徒が泊るホテルが多い。さらに直進すると京都駅の近くに「銀閣」と言う名のホテルを発見。ほほう、まだ残っていたか。確か48年前に泊った時は小さな旅館だったのが、今は近代的な建物に変わっている。

 11時35分、無事京都駅に到着。走り出してからちょうど3時間だった。大阪勤務の時は、まだ建築中だった京都駅が堂々たるビルに変わっている。身障者用トイレで着替えると、リュックもすっかり軽くなった。お土産に銘菓「雲龍」を、昼食用に奈良の柿の葉寿司とビールを購入。新幹線はトンネルを抜けたらもう滋賀県。昔から石灰岩を採掘していた伊吹山付近の山が、ほとんど形を失っていた。

 名古屋でのぞみに乗り換える。さすがに速く、旅行のメモを記しているうちに新横浜に着いた。途中久しぶりに浜名湖を見た。富士山には「笠雲」がかかっていた。東北新幹線では、福島の白河から雪。さすがは東北、寒さが違う。この日仙台の最高気温も1度まで達しなかった由。琵琶湖畔のホテル前で撮った記念写真が届いたのは6日後。そこには老いた仲間達の眠そうな顔が写っていた。<完>





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2012.12.17 09:24:49
コメント(6) | コメントを書く
[ランニング全般] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: