マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2013.03.04
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カテゴリ: 人生論
 実に不思議な映画だった。1組の男同士の友情。1組の男女の愛情。そしてふとしたことから養育することになる幼い子供。それがまた偶然の悪戯で、パキスタンの奥にある桃源郷、フンザへ旅をすることになる。そこで出会った雄大な景色。そして現地の老人の口から発せられた謎の言葉とは。

 原作は宮本輝の同名の小説とか。私は彼のことを何も知らなかった。今回の映画を観た後ネットで調べ、少し分かっただけだが、苦労の末に作家になった経緯を知った。昭和22年生まれの神戸出身。『泥の河』昭和52年で太宰治賞。『蛍川』昭和53年で芥川賞。『優駿』昭和62年で吉川英治文学賞。『約束の冬』平成16年で芸術選奨。『骸骨ビルの庭』平成21年で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞。平成22年には紫綬褒章を授与されている。

 『草原の椅子』と言ってもピンと来ないはず。だが、敢えて説明は省く。フンザの大草原を見降ろす椅子に座って眺めた光景と語られた言葉。それがエンディングとだけ言っておこう。ふとしたことで出会う宿命的な邂逅。それがこの映画の全て。だからこそ人生は面白いし、捨てたもんじゃない。

 観覧後、妻に感想を聞いたら、さほど印象に残らなかったようだが、私は違う。ひょっとして、これが男女の差だろうか。テーマはまさに男冥利に尽きるもの。男が抱く永遠の夢なのかも知れない。そういう意味では男が創った話とも言えよう。友情も良し。中年男女の出会いも良し。そして桃源郷フンザの雄大な光景が忘れられない。

 今日は未完成のままでブログを更新する。これから病院に行くのだ。そしてその帰路、私はある実験をしようと思っている。この続きは、帰って来てから書く積り。出来れば夕方にでも再び読んでいただければありがたい。


       ーーーーーーーーーー   ☆ ☆ ☆   ーーーーーーーーーー
<追記分>

 午前中のうちに病院から帰宅した。「実験の話」は明日書くとして、映画に関する若干の補足を記しておこう。監督は『八日目の蝉』の成島出。主題歌はGLAY。出演は佐藤浩市、西村雅彦、吉瀬美智子、若村麻由美、小池栄子など。吉瀬美智子が可愛かったなあ。小池栄子はメイクなしのスッピンと、メイク後の顔が観られ、ソゾ~っとしたのが実感。

 原作者の宮本輝は、阪神淡路大震災の後、シルクロードを40日に亘って6700km旅したようだ。この『草原の椅子』は、その時の体験を元にして書いた小説が映画化されたもの。パキスタンで長期滞在して撮影したのは、日本初のこととか。昨年の秋に亡くなった大学時代の友人が、シルクロードが大好きで、何度も現地を旅したことを思い出した。シルクロードへの旅は、私の長年の憧れでもある。





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Last updated  2013.03.04 12:09:38
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