マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2013.08.22
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テーマ: ニュース(99891)
カテゴリ: 歴史全般
ハポン1.jpg



 いささか古いニュースになったが、今月初めにスペインから宮城県へお客様が来られた。その中には「ハポン姓」の方が数人おられたようだ。ハポンは日本の意味だが、なぜそんな名前がついたのか。彼らは400年前に伊達政宗が派遣した支倉常長など「遣欧使」の子孫と言われている。彼らが月の浦から出帆した時はまだキリスト教は禁止されていなかった。

 だが彼らがヨーロッパ滞在中に禁教となり、帰国を断念した仙台藩士がいたのだろう。帰国すれば罰を受けることを恐れたのだ。事実常長は帰国後故郷に幽閉され、日の目を見ることなく死に、戸籍からも抹消されている。その使節が派遣されて今年で400年目。何人かのハポンさんは、祖先が果たせなかった故郷に帰ったのだ。スペインにハポン姓の人は600人いる由。



支倉常長像.jpg

 国宝支倉常長像(世界記憶遺産指定)


 ハポンさん達は祖先が旅立った石巻市のとある港をも訪れたようだ。そこには帆船「サンファン・バウティスタ号」が係留されている。彼らの祖先が乗り込んだ船のレプリカだが、果たしてどんな気持ちだったのだろう。彼らは「東日本大震災」で未曽有の被害を受けた「故郷」で、「花」を歌った。400年経って、彼らの顔には日本人の面影はないが、歌詞の日本語は明瞭で、鎮魂の気持ちがとても良く感じられたのである。



竹島1.jpg



竹島古地図扶桑・.jpg


 8月2日。竹島の古地図2点が、島根県で見つかった。明和5年(1768年)に水戸藩の地理学者長久保赤水が製作した「日本図」と「改製日本扶桑分里図」で、これまで最古とされた「日本輿地路種全図」(安永元年長久保赤水製作)より11年古い。これは島根県からの距離と方角が正確に記され、下書きしたものをさらに修正してある。

 ただし、当時の島名は「竹島」ではなく「松島」。「竹島」は現在韓国領となっている「鬱陵島」に付けられている。恐らく鬱陵島は無人で、長久保はこれを日本領と考えていたのだろう。その後朝鮮半島により近い同島は朝鮮に帰属したが、松島改め竹島は依然として我が国の領土として出雲の漁民が漁に出掛けていた。

 これと同じ頃の朝鮮の竹島に関する正確な古地図は存在しない。彼らが竹島と主張する島は鬱陵島の小さな属島で、しかも地図によって位置も大きさもまちまち。恐らく鬱陵島から50km近く離れた「本物」の竹島へ行ってないため、正確な位置や大きさ、島の形状を知らないのだ。この点、長久保作製の3点の地図は、距離や方向、島の形状が全て正しく記されている。経線や緯線まで書き加えられている地図もあるほどだ。

 国際司法裁判所に提訴すれば日本が勝つのは明白だが、裁判所への提訴には関係国双方の同意が必要で、韓国が同意しない。負けるのが明白のため拒否しているのだ。竹島(韓国名独島)の領有史に関する動画を見たが、韓国人が作った映像には、島の位置、正確な方向、島の形状、これまで発見された古地図の有無など明らかな矛盾があった。「歴史を直視しない国」と日本を非難する国が、逆に歴史をねつ造しているとは情けない。それは彼らが言う「従軍慰安婦問題」も同様だ。



短剣鋳型.jpg


 8月10日には滋賀県高島市の上御殿遺跡から弥生中期~古墳時代前期(BC350~AD300年)のものと思われる短剣の鋳型が出土した。当時はまだ鉄がないため、青銅を流し込んだのだろう。双環型の柄頭はわが国で初めての出土で、中国春秋戦国時代(BC8~3世紀)のオルドス型短剣(北方騎馬民族が使用)に似ている由。柄の複合鋸歯文、綾杉文は銅鐸に施されている紋のようだ。いずれにせよ鋳型があるのは日本で鋳造した証拠。短剣が見つかると良いのだが。



エジプトの博物館.jpg


 今月の14日の夜から翌日にかけて襲撃されたエジプトのマラウイ国立博物館の内部である。例の政変で、館の収蔵品である古代エジプト関係の貴重な資料1040点が強奪された由。写真の木棺のように大型で重いものは持ち出せないため、腹いせに傷をつけられたようだ。祖先が残した貴重な遺産を、警備員を射殺してまで集団で持ち去ることがとても理解出来ない。この「内乱」は果たしていつまで続くのだろう。





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Last updated  2013.08.22 13:18:18
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