マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2015.08.15
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テーマ: ニュース(99892)
カテゴリ: 歴史全般

<注意>このシリーズには政治的な内容が含まれています。人によっては不愉快と感じることもあるかも知れませんので、スルーしてください。またブログ友の皆さんも、無理にコメントする必要はありません。そのことを予め記しておきます。




飛行船.jpg

 体の異変に気付いたのは、確か8月6日の未明だったと思う。その時はまだ微細な症状しか出なかったが、翌日から胸が苦しくなった。久しぶりの不整脈の発生だ。動悸、目まい、胸のむかつき、そんな不快さに耐えながら取材し、ブログを書き続けて来た。「このままでは危ないな」。そんな風にも感じていた。ここ数年、年に何回かこんなことが起きる。こうなるととても運動するどころではない。ただじっと、苦しみに耐えているだけだ。

 私の不整脈のパターンは3つほどある。強烈なもの、微細なもの、そして突然現れ、突然消えるもの。今度のものは、どうやら最後のタイプのもののように思う。2度の手術と1度の処置でも退治し切れなかった不整脈。暫く飲まないで保留してあった薬を、自分の判断で飲んでいる。お盆の今は病院が休み。来週になったらいつもの循環器内科を訪れ、相談したいと思う。恐らくは心臓にペースメーカーを埋めるしか手がないように思うのだが。


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 今日は8月15日。70周年目の終戦記念日だ。第二次世界大戦の敗戦国となった日本。そのことをどう捉えるべきか。そして、今後わが国が国際社会の中でどう進むべきか、そんなことをこのシリーズでは考えたいと思っている。自分の手に余るテーマだ。だがそれは後何年も生きられない世代として、当然の責務のようも思える。昭和19年の3月生まれの私は、戦争の記憶はない。だからこれから書くことは、自分なりの経験と考えに頼るしかなく、そのことを最初にお断りしておきたい。


2本木天皇.jpg 昭和天皇を演じた本木雅弘

 過日1本の映画を観た。タイトルは『日本のいちばん長い日』。太平洋戦争の最終局面で、どうしたら戦争を終結させられるか鈴木貫太郎内閣は苦慮していた。沖縄の地上戦も芳しくない状況。国内の主要都市はB29などによるアメリカの空襲で焼け野原になっていた。そして広島と長崎へは新型爆弾の投下があり、甚大な被害が出ていたのだ。これは大元帥である天皇陛下の聖断を仰ぐしかない。日本最高齢の首相はそう判断する。


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      鈴木貫太郎首相に扮した山崎努 
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           阿南陸軍大臣に扮した役所広司 

 天皇は自分の名で始められた戦争を、自分の手で止めたいと希望を漏らす。当然軍部は反対だ。特に血気盛んな若い将校達は、最後まで本土決戦を貫こうとする。かつて天皇の侍従を勤めたことのある阿南陸軍大臣は板挟みになるが、天皇の意思は堅いと観て、陸軍を騙す。こうして皇居の一隅で密かに「玉音放送」の準備が行われる。それを何とか手に入れようと皇居に乱入する青年将校達。それを宮内省(当時)の職員が何とか誤魔化す。


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 戦争の終結に関してこんなドラマがあったことを、この映画で初めて知った。近現代史を授業で習ったことがない私は、戦争の実態すら自分で学ぶしかなかったのだ。第二次世界大戦に関するわが国の責任をどう見るか。それには様々な評価があり、様々な意見があると思う。だが、不幸なことに人類の歴史の中でも戦争がなかった期間はほんのわずかだけ。人間とは常に戦争をしたがる動物であることを、肝に銘じておく必要がある。


橋.jpg

 昨日の夕刻、安倍総理の談話が発表された。終戦50周年に際して発表された「村山談話」、そして60周年に際して発表された「小泉談話」に続くものだ。これにも色んな評価があると思うが、私の受けた印象ではとても好感が持てた。ゆっくりと記者席を見つめ、そして原稿にはほとんど目を落とすことなく、自分の言葉で語っていた。あれは自分で原稿を書いたからこそ出来た行動。私はそう確信した。


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 米国議会での演説にも感心し、感銘を受けたが、今回の談話にも私は感動した。一国の総理があれだけの世界観、国家観、政治観、そして戦争と平和に関して深い洞察を持っていることに、感じるものがあった。「有識者会議」の提言を基にした内容で、総理自身はもっと他に言いたいこともあっただろうが、内容は抑制が効いて適切だったと思う。今朝の新聞では酷評もあるかも知れないが、アジア諸国をはじめ国際社会に歓迎される内容であることを、私は確信した。


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 格調の高い演説。そして一つ一つの言葉の背後にある国際状況も、私にはとても良く理解出来た。本当は名指しして抗議したい国際問題も、総理自身にはあったと思う。それを抑えながら、有識者会議の見解を受け入れ、総理自身の言葉で今後のわが国の国際貢献と、積極的平和主義の推進とを世界に訴えた。過去の幾つかの「談話」を、遥かに凌駕した立派な内容だったと高く評価している私だ。<続く>





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Last updated  2015.08.15 06:39:15
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