マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2015.09.08
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カテゴリ: 健康
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 生年月日と名前が呼ばれて、第1診察室へ入った。昨日の午前、K病院の循環器内科でのことだ。中にいたのは「不整脈外来」担当のO医師。私がその日の最初の患者だったのは、恐らく緊急度が一番高かったのだろう。カルテが十分に読まれていたのか、若い医師は開口一番手術の必要性を説いた。そして今回の「発作」と現在の体調を私に尋ねた。そうか、この体調の変化は発作なのか。そして手術を要するほど今回の不整脈は重篤だったのか。私は事態をそう受け止めた。


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 胸に違和感を感じたのは、8月6日の真夜中だった。脈拍がわずかに乱れているのが分かったが再び眠りに就き、その日はブログを書くため「仙台七夕」を取材に行った。走れなくなったのはその翌日から。明らかな不整脈の発生だ。その引き金となった要因は、猛暑と熱帯夜が続いたことによる睡眠不足、2週間連続の早朝ラン、そして脈拍を抑える薬を医師の指示によって飲んでいなかったことだと思う。それに精神的なストレスもあった。

 不整脈の発生に伴う症状は、1)動悸2)眩暈(めまい)3)胸の苦しさ4)胃のもたれ。私の場合それに緑内障に伴う視野欠損と老化による二重視が加わる。酷くなるとそのまま死んでしまうのではないかと思うほどだ。とても運動するどころではなく、ひたすら耐えて病院のお盆休みが終わるのを待った。この間、自分の判断で服用を中止していた脈拍を抑える薬を飲んでいた。


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 8月18日。通院しているM医院で健診。病院を訪ねたのは、薬が無くなったこともある。心電図を見たドクターがいきなり「K病院での手術」を口にした。だが、私は真剣に受け止めてなかった。手術はこれまで2度受けたが、その都度不整脈が再発した。昨年の9月にはあまりの体調の悪さに入院して、不整脈を止めるため心臓に電気ショックを与える処置を受けた。それでも2週間後には、不整脈がゾンビのように蘇ったのだ。

 いつでもK病院へ行けるようMドクターは心電図のコピーをくれ、脈拍を抑える薬を1日3回服用することになった。ペースメーカーの装着について尋ねたが、私の症状には不必要の由。この時は運動のため、歩いて帰宅した。症状が悪化したのはそれからだ。おまけに自室でパソコンやテレビを見続けていたことで、肩と首がガチガチに凝って苦しい。一歩歩くごとにうめき声を上げる始末だった。


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 8月25日の早朝から、覚悟を決めてK病院に行く。担当医師は4月末に救急車で運ばれた際に対応してくれた人。胸部X線撮影の結果、肺に水腫は見つからなかった。不整脈が悪化すると、肺に水が溜まることがあるらしい。血液検査もまあまあの結果。心臓のエコー写真では、さほど心機能の衰えはない由。心電図はM医院の時と同じ波形が出て、再度「不整脈外来」を診察するよう言われ、予約してくれた。強い薬効のある不整脈抑制剤を1錠追加服用することになった。

 それでも私は手術をためらっていた。高いお金をかけ、体に負担をかけて手術をしても、長い歴史のある私の不整脈が、またぶり返すのではないかと諦めていたからだ。そして発作から1カ月経った昨日、K病院の不整脈外来を訪ねた。その日が予約日だったのだ。


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 その日撮った心電図を見て、O医師の反応が少し変化した。恐らくは脈拍が前回より穏やかになっていたのだろう。それは体の楽さで、自分にも分かった。「薬の効果が出ているね」。薬はそのまま継続し、万全を期して12月に入院、手術する由。体調と相談して旅行をしても良いとのこと。実は最初の診察では散歩すら禁止令が出ていたのだ。再検査のため、45日後にK病院に来院すること。通常の治療はM医院で受け、M医師には手紙で診察結果を伝えることになった。


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 「先生、なぜ不整脈になると苦しくなるのですか。年に何度かそのまま死んでしまうのではないかと感じる時があるのですが」。「脈拍が乱れることで血液が全身にちゃんと届かないためですよ」。なるほど、やはりそうか。自分では多分「高山病」の症状と似ているのだろう。そんな風に考えていたが、当たらずと言えども遠からずだったのだろう。「今回の手術は気合いを入れてやりますよ」。O医師はそうも言っていた。さっぱりした気持で、私は病院を後にした。


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 病院で不整脈が見つかったのは「東日本大震災」の年だから、既に4年半が経つ。考えて見れば、それ以前からその兆候があった。レース中に体調の異変を感じたことも何度かあった。過酷なウルトラマラソンに挑戦してから20年。退職後はその参加費用を稼ぐため、9年間肉体労働のパートにも従事した。その「勤続疲労」と精神的な過度のストレスが、私の体を知らず知らずのうちに蝕んだのだと思う。

 その間に、ラブラドルレトリバー種の愛犬マックスを失った。彼は私の最大の相棒で、ウルトラのレース中も彼の名を呼びながら走ったものだ。老化と病気で最大の趣味であったマラソンを失い、良き相棒のマックスまで失った私の目下の楽しみはブログ。老後の体調に不安を抱きつつも、何とかより良き文章として昇華させたいと願っている私だ。自らの健康状態をブログに曝すことの是非はあろうが、アハハと笑って読み飛ばしていただけたら嬉しい。





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Last updated  2015.09.08 06:23:41
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