マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2019.08.24
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テーマ: 世界への旅(374)
カテゴリ: 旅、温泉
~太魯閣(たろこ)渓谷を訪ねて~



 台湾一周ツアー第4日目は朝から忙しい。花蓮市のホテルでの朝食後、最初に向かったのは太魯閣(たろこ)渓谷。ここには結構凄い崖道があるのだとか。だがそれはかつての話で、今は台湾の脊梁山脈を貫く新しい国道が出来ているとも聞いた。さて、今日は私たちの目の前に、果たしてどんな風景が飛び出して来るのだろう。バスは山道をドンドン進み、やがてトンネルの前方に明るい外の景色が見えた。



 脊梁(せきりょう)と言うのは背骨のことで、正式な名は台湾山脈。島を南北に貫き、東西の通行を妨げて来た。また台湾には富士山よりも高い玉山(標高3997m)がある。洋上から見ると、より一層高く見えるようで、昔沖縄の海人がそれを見て思わず「高さん」(たかさん=高い!)と言ったそうな。それが内地の人には「高砂」と聞こえ、確か「高砂族」と言う名になったと聞いた覚えがあるのだが。



   これが太魯閣渓谷を流れる川の色。砂は大理石の破片なので白く、流れは薄い水色に見える。



   太魯閣渓谷の入口にある門の形は、沖縄県那覇市にある首里城「守礼門」の形式とそっくりだ。



 何やら字が書いてあるのでアップしたら「東西横貫公路」とある。「公路」は日本の国道なのだろう。さだめし台湾の東西を真っ二つに貫く新国道と言った感じだろうか。



 新しい橋の上で私は陳さんを撮り、陳さんは私を撮ってくれた。陳さんが私に「日本に「魯」の字はないでしょう」と言うので、「日魯漁業」と言うのがあるよ。と言うと不思議そうな顔。日本留学中に聞いたことのない名前だったのだろう。それもかなり前の缶詰会社だから、今は多分もうないのかも知れない。



 欄干の獅子。台湾に「狛犬」はおらず、すべてが獅子。全部で16見た。獅子十六なんちゃって。ぽっ



 橋の上から崖の中腹に道路が見えた。あれはタロコ族が造った道と陳さん。ええっと驚く。まるで「蜀の桟道」ではないか。ぜひ近くで見てみたいもの。幸い見学する時間は確保してあるそうだ。ようし、これは絶対観に行かねば。



 これが橋の上から崖道へ下りる入口。どうやら崖道は「shakadang」(しゃかだん)と発音するみたい。タロコ族は一部族の名前だが、それに中国から渡来した人が「太魯閣」と漢字を充てたのだろう。前日のアミ族に「阿美」と漢字を充てたように、元々の原住民に文字はなく、自ら名乗った部族の音に近い漢字を充てて表記したのだと思う。すると「shakadang」の原義は何なのだろう。



           真下から見上げる橋脚の一部。



    崖道から橋を臨むの図。





  実際に観た崖道はこんな感じ。一見してこれはおかしいと私は思った。山岳民族(ひょっとして首狩り族だったかも)が、一体全体乏しい道具と材料でこんな立派な道路を作るだろうか。彼らが住んだ山から海岸部まではかなりの距離があったはず。非力で人数がさほど多くない部族が、たとえ何年かかってもこんな精緻な道路が造れるわけがない。これは近代的な技術の賜物のはずと言うのが私の直感だった。



 ビルの5階分ほどの階段を上って再び橋の上に出、そこから慰霊塔のある場所まで歩いて行った。どうやら道路工事の際に犠牲になった方々の霊を慰める施設のようだ。その近くに何枚かの写真があった。



 なんだなんだこれは一体。ははあ。これが元々のタロコ族の木道だったのだと思う。この程度の道路なら蛮族にも造れたはず。しかしこんな危険な「道」を良く通っていたもんだねえ。



 こんな写真もあった。これは道路工事に先立って、邪魔になる木を伐り、落石の原因になるものを除外したりしてたのではないか。これは一体いつ頃の写真なのだろう。戦前であれば工事の人が日本人である可能性もあるが、被っている笠は、沖縄のクバ笠(ソテツの葉を編んだもの)に近いが。



 こちらも工事関係者の写真。私には先刻の崖道「shakadang」を造ったのはどうもこの人たちのように思えて仕方がないのだ。すると陳さんが「タロコ族が造った」と言ったのは、彼の誤解だったのか、あるいは日本人にも犠牲者が出たことを私たちに隠したかったのか。



 対岸の遥か遠くに高い滝が見え、その上に宗教施設のようなものが見えた。あれが本来の道路工事で亡くなった方々の慰霊塔なのだとか。あそこに日本人も祀られているのかは、不明のままだった。<続く>





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Last updated  2019.08.24 05:37:35
コメント(12) | コメントを書く


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Re:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
まあ、見事な写真ばかり。今日のは特別感動しました。
トンネルからの写真、緑の美しさそして川の流れ滝の真っ白さ、山の緑美しい小さな寺院、こんなところに祭ってもらったら言うことないですね。
その前の記事も面白そう。今から読みます。

いつもコメントありがたく楽しみに読ませていただいています。 (2019.08.24 07:19:44)

Re[1]:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
マックス爺  さん
ローズコーンさんへ


お早うございます。
いつもコメントをありがとうございます。

あらまあ。そうですか。私にとってはどの写真も
同じ情熱で撮ったと考えているのですが。(;^_^A
でもそうおっしゃっていただけると嬉しいです。

そして遡って観てくださるとのことにも
心から喜んでいます。

今日の仙台は久しぶりの灼熱地獄で、朝から
厳しい暑さですよ。☀(;^_^A
(2019.08.24 08:08:33)

Re:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
Kazu さん
Aさん,こんにちは~

昨日は,レントゲン,MRIを撮影し診断結果は原因不明,そのう
ち痛みはなくなると思う,運動はやって良いとのことでした。
ネットや走友からの情報「梨状筋症候群」では?の質問も一笑に
。今後どうしたものかと。結構最先端の病院とのことでしたので。

人間だれしも何らかの理由で隠したいことがあるのでしょう。別
に,工事で日本人が亡くなっていたとしても,特に支障ないと思う
のですが。

ガイドの陳さん,写真での印象ですが明るくて,気さくな人のよう
です。日帰り旅行でさえ,添乗員さんの役割は大きいので数日間と
なると,猶更かと。 (2019.08.24 10:18:08)

Re[1]:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
マックス爺  さん
Kazuさんへ


今日は~!!
コメントありがとうございます。

あらまあ。そうでしたか。MRIで筋肉が
撮れるんですねえ。それは初耳でした。

最新鋭の医院の判断となれば、信じる以外ないでしょうね。
これから出来ることは時間をかけてのマッサージとか、
温泉治療くらいでしょうか。超音波を当てるのも
かなり効果があると思うのですが、いかがでしょうか。

陳さんは私が勤務していた筑波大学の大学院で学んだ方。
常識も国際的なセンスもある方で、とても気さくな
性格の台湾人でした。長らく日系の会社勤務で、
ガイドとしても優秀だと感じました。

些末な間違いはあっても大きなミスはなく、とても
快適な5日間でした。良い人と出会えたと感謝しています。

私の推理が外れることもあるので事実は何とも
分かりませんが、空想を楽しむのも良いかと。(^_-)-☆
(2019.08.24 10:28:52)

Re:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
今日は~~
久々のお日様元気に午前中は動き回り・・いい大汗かきました😊
私台湾旅パラ飛びメインだったので観光は二の次でしたら・・
色々な所観光・・よかったですね・・・
私も戦前の日本人の功績感じました・・
午後何しようかな( ^ω^)・・・
(2019.08.24 12:45:15)

Re:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
こんにちは!
不安定な天気です。
台湾も素敵な景色が多いですね
断崖も自然にできたのでしょうね
綺麗ですね
お思いだができましたね (2019.08.24 14:25:34)

Re[1]:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
マックス爺  さん
田舎のシルビアさんへ


今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。

ご主人と一緒に世界中でパラグライダー三昧
とは凄いですね。台湾でもパラをねえ。( ゚Д゚)

今日は仙台も暑いですよ。真夏日になって
太陽ギラギラ。夕方には水撒きしないとね。☀(;^_^A

午前中はお疲れ様でした。
暑いのであまり無理しないようにね~!!(@^^)/~~~
(2019.08.24 14:47:30)

Re[1]:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
マックス爺  さん
すずめのじゅんじゅんさんへ


今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。

台湾でこのような景色に出会うとはねえ。
自然が作った断崖。そして人が苦労して造った崖道。
その対比が凄かったです。

今日の仙台は久しぶりの猛暑で、外に出るのも
大変なくらいです。
じゅんじゅんさんもどうぞお元気でね~!!(@^^)/~~~
(2019.08.24 14:51:11)

Re:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
日魯漁業魯は今はマルハニチロになっていますね

曙印のカニ缶で覚えています

太魯閣(タロコ)という当て字
どういう意味で付けたんでしょうね

観光用に整備されているから安全❓に明日ケルンですが・・・怖かったでしょ (2019.08.24 16:24:40)

Re[1]:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
マックス爺  さん
5sayoriさんへ


今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。

ははあ、マルハニチロですか。
マルハは元大洋漁業ですね。
横浜ベイスターズの前身が大洋ホエールズでしたものね。

元々の「音」に漢字を充てる場合は、音に合わせる
だけでなく、大抵意味の良い字を用いるのが通例
ではないでしょうか。

ただしアイヌ語地名に漢字を充てた場合は、なかなか難し
かったと思いますね。特に子音などは日本語とは違った
発音ですから。日本語の法則に合わせて松浦武四郎が
漢字を用いたのだと思います。
(2019.08.24 17:28:04)

Re:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
こ う  さん
こんばんは

沖縄の海人が「高さん」(たかさん)ですか
どうせならこうさんと呼んで欲しかったです^^
崖道
本当に掘ったんでしょうか?
福島の塔のへつりに似ている気がしますが‥?
どうなんでしょうね (2019.08.24 20:38:47)

Re[1]:シリーズ・わたしが見た台湾(19)(08/24)  
マックス爺  さん
こ うさんへ


今晩は~!!
いつもコメントをありがとうございます。

書いたように沖縄の言葉で高いことを高さんと
行ったので、「こうさん」とは言いませんよ。

「塔のへつり」は海底が隆起して出来た地形。
それを川が削ってあんな風景になったので、
すべて自然のままです。

あの人工的な崖道を見て自然の地形と言うのは
土木関係者の言葉とは思えませんね。
(2019.08.24 20:57:52)

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