マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.01.13
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テーマ: 結婚(622)
カテゴリ: 人生論
<女性書道家の話>



これはイギリスの女性旅行家イザベラバードの肖像。彼女は明治の早い時期に、単身イギリスから来航し、日本、朝鮮、中国を旅した人。これから書くこととは何の関係もないのだが、凛としたその肖像をお借りして、ある女性との交友を記したいと思う。なお本日も大連を旅行中。今日は日露戦争の激戦地の203高地に行く予定だったか。いや、ちゃんとスケジュールを確認してはいないが。(;^_^A



 今年もAさんから年賀状が届いた。相変わず毛筆の美しい文字。彼女は書道家。カナクギ流の字しか書けない私から見たら、とんでもない世界の住人だ。彼女とは四国のとある大学図書館で出会った。彼女はとても優秀な部下で、何とか管理職として登用するための条件である専門員(課長補佐)のポストに就けようと推薦したのだが、総務部長と人事課長の理解が得られなかった。



 推薦は彼女個人のためばかりでなく、大学図書館界の発展のためだったのだが、一般行政職には私たち専門職の世界が理解出来なかったのだろう。女性は対象外、課長登用の意味がないと言う彼らの論理が残念だった。でも彼女は私が強く推薦しただけでも嬉しかったようだ。彼女の実力なら当然なのだが。



 逆に私が嬉しかったのは、当時私が勤務していた裏日本側の職場に彼女から電話があったことだ。そこは私の9番目の転任先で、管理職としては4つ目の職場だった。その4年目、上司として赴任したのが私も彼女も知っているK氏。管理職としては私の方がずっと経歴が長くて先輩なのだが、彼は大きな大学を経験しての昇任だった。そんな事情を知っている彼女が、私に同情したようだ。



 裏工作をしてのし上がった彼に対し、私は人事を差配していた女ボスに、最後まで頭を下げなかった。彼女に近い後輩の管理職やかつての同僚からも挨拶に行けと忠告を受けたが、私は最後までその姿勢を貫いた。ゴマすりをしないのでなく、胡麻を擦る能力が私にはなかったのだ。



 さて本題に戻ろう。昨年彼女から喪中はがきを戴いた。兄上が急逝され、服喪中とあった。だがそのハガキを紛失して彼女の住所が分からなくなっていた。それが今年年賀状を戴いたことで判明し、急いで年賀状を認(したた)めた。そして女房と別れて一人暮らしをしていること。久しぶりに声を聞きたいと書き添えて投函した。



 彼女との間に恋愛感情はない。大学図書館員として今でも尊敬しているし、彼女は新進気鋭の書道家として活躍中の身。本音を言えば、私の拙い俳句を、彼女の達筆な字で色紙に揮毫してもらえないかとの思いはある。だが彼女が住む松山は多くの俳人を輩出し、私の俳句などは鼻糞みたいなもの。「色紙がもったいない」と笑われるに決まっている。



 私にとって松山は第二の故郷。偶然だが小学校高学年から高校1年の春まで、松山で過ごしたのだ。彼女とは同学年。進学した高校は違っても、私が入学した高校の校歌は今でも良く覚えている。松山は父親がもらい火を受けて借金をこさえ、夜逃げした町。そして高校入学後1か月も経たないうちに急死し、私は故郷の仙台へ帰ったのだった。そんな話を先日恩師にもしたばかり。

<初心に立ち返って>



 「マックス爺の嫁取り奮戦記」などとふざけたタイトルで書き出したこのシリーズだが、ここらで真面目にならねばと反省した。そして出した結論が、初心に立ち返って自分の信仰と真剣に向き合うこと。もし挙げるとしたら結婚式はキリスト教の教会でしたい。それも日本基督教団に所属する教会。幸い近所にも小さな教会がある。



 もし実現したら55年ぶりの教会での礼拝だ。先日私が夢想した結婚式も、実はそこでのものだった。だが牧師が私を迎え入れてくれるかどうか。これまでは信仰心もないままの人生。ただ旅行や歴史が好きな私は神社や仏閣に詣でた際も、心の中で「アーメン」と唱えていた。それは「然り」とも言うキリスト教の慣用語なのだが、それが私のキリスト教徒として務め。もちろん仏教や神道を否定するものではなく、その心情も理解している積りだ。



 若さゆえに煙草を吸い酒も飲み、麻雀に狂った。そして熟年離婚。だがそれらを悔いたことは一度もなく、全てを受け入れて生きて来た。より良く生きることは、より良い死につながる。恥など恐れることはない。私の人生は神様が全てお見通し。そう思って教会の扉を叩こう。それが正直な今の気持ちだが、本当に叩き、全てをさらす勇気があるかどうか。間もなくそれが問われよう。
ぽっ では皆様、明日中国から帰国します。長い間与太話にお付き合いいただき、ありがとうございました。では皆様再会を楽しみに。ではでは。



 さて髪がこんな風に染まりました。もう少し黒くなるかも知れませんがとりあえずご挨拶代わりに、じっくりじっくり若返りますね、頭も心も。ウィンク<完>





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Last updated  2020.01.13 00:00:17
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