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『ほぼ日刊イトイ新聞』を運営する「ほぼ日」がジャスダック市場に上場を申請したようで、驚きですな。ほぼ日刊イトイ新聞、というと始まったのが今から約19年前からで、実は僕が本格的にインターネット始めた時期と丁度同じくらいに始まったサイトなのです。ほぼ日刊と銘打っているのに毎日更新して大変だなぁ、長い間更新して感心だなぁ、と思っていましたが、営利目的の企業として運営していたとは。なんだかなぁ。このサイトを運営している会社が上場して数十億円規模の時価総額になるというので、なんだかなぁという感じです。PERいくつの企業になるんだ。やれやれ。糸井重里は徳川埋蔵金でも発掘していれば宜しい。(ちなみに、ポケモン作った主要人物の一人です)『ほぼ日刊イトイ新聞』は殆ど読んだことありませんが、似たようなタイトルで『日刊ナナメ読み新聞』というサイトがありまして。これは個人運営のサイトで、日々の時事ニュースを面白可笑しく短くまとめた、ほぼ毎日更新のとても面白いサイトでした。かなり長く続いていたのを記憶しています。ほぼ日刊イトイ新聞などとは違い、本当に面白い、才能の塊のサイトでした。当時高校生だった僕は毎日読んでいました。あのサイトは本当に面白かったなぁ…懐かしい…(遠い目)。
2017.02.07
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認知的不協和とは、「特定の情報を信じていた人が、実はその情報が間違っていたことが判明したにも関わらず、懸命に【間違いではない】ことを証明しようとする人間の心の働き」を意味しているようです。株式投資においては、自分の都合の良い情報ばかりを収集しようとする傾向がありますので注意したいところです。
2017.02.04
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徐々に過激な書き込みをしていく予定だったので今までコメントに対する返信はしない方針としていましたが、過激な書き込みを全くしていないのでコメントに対する返信をすることにしました。ひと昔ブームだったバリュー投資は余り過熱感がなく、高ROE成長株がもてはやされている始末。僕がバリュー投資を批判して、『ROEなんて低い方が良い』『ROEが高い事よりもPBRが低い事の方がずっと重要』という常識の中で自分を高ROE至上主義者と標榜していたころからすると隔世の感があります。仕方ないので僕はバリュー投資側に軸足を移し、今では「バリュー投資に騙されるな」のタイトルに反してバリュー投資批判をしていません。まぁ昔から万年割安株への投資も好き好んで行っていましたしね。いわゆるバリュー銘柄への投資も行っていましたし、投資手法としては何でもありです。バリュー投資を擁護しようと思えばいくらでもできる。僕が嫌いだったのはバリュー投資至上主義的な考えであって、バリュー投資はぶれずに突き進めば一つの正しい手法だと思っています。バリュー投資の手法が性格に合っていない投資家の場合はトレードがぶれるから宜しくない。何度もこのブログで書いている通りです。みんながみんな、バリュー投資が良いとは限らない。さて、といって現状を鑑みて高ROE批判をしてみようとしても面白くなさそう。高いパフォーマンスで自分の投資に自信を持っているので、長期下落相場でもなければ自分の投資手法を変えようと思わないでしょうし。リーマンショック以降世界中で資金を供給し続けた結果の世界的な金余りの中、日銀の異常な金融政策のおかげで国内外を通して日本市場に資金が供給され、高ROEが国策として投資先に選ばれている、そんな現実もありますし。僕個人がその大きな時流について批判しても仕方がない。このブログで書いた通り、去年の夏ごろから僕は徐々にバリュー投資に軸足を移しています。今の僕のポートフォリオの3割くらいはいわゆるバリュー銘柄と呼ばれる銘柄になっていると思います。いわゆるバリュー銘柄が本当にバリュー銘柄かどうかについて異論はいくらでも挿めますが、まぁ横に置いておきましょう。僕が批判するべき自称バリュー投資家は、本当にどうしようもなくなっている。批判する価値すらないくらい、浅い考え、分析と言えないくらいの分析、(今までの資産膨張がただの運であったことに対して理解してきているが為の)現状に対する満足。切磋琢磨しようという意欲がみられない彼らを今批判しても仕方がない。まぁ、バリュー投資家であれば淡々とやることやってれば宜しい。万年高ROEのバリュー銘柄であれば、投資すればそこで終わりだしね。
2017.01.27
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経済学とは、非常に簡単なことを難解に説明しようとする学問だ。また、難解であるからこそ、実際の世の中の動きとかけ離れている事も多々ある。しかし、世の中が経済理論とかけ離れている時こそ、その状況を冷静に分析する事ができる。冷静に分析し、経済理論とかけ離れている事に気が付いた場合、大衆とはかけ離れた自らの考えに従い、自信を持って行動ができる。しかし、往々にしてその行動は誤りである事が後から分かるものである。つまり、行き過ぎたと思っていても株価は適正価格である。失敗くらいでいちいち落ち込んでいても仕方がない。地獄極楽は自分の心一つ。嘆き悲しむ必要があるかどうかは、つまりは貴方次第である。
2017.01.21
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哲学から原理原則を取り除いたら、そこには何も残らない。原理原則を極めたければ、哲学を究めることだ。投資の原理原則を極めたければ、投資哲学を究めれば良い。もし貴方が投資の原理原則を知っているなら、哲学ではなくむしろ心理学を学ぶべきである。
2017.01.14
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何故多くの資産を持つ豊かな国の日本が不況なのか?それは、お金の動きが遅いからである。お金は、回転させなければならない。回転させ続けなければならない。高速で回転させれば、景気が良くなる。使っても使っても、入ってくる。ストックが幾らあっても、フローが小さければ景気は良くならない。GDPはフロー指標である。GDPが低迷するのは、キャッシュフローの値が小さいからである。つまり、消費性向が低いからである。貯蓄性向が高いからである。日本は、民間企業も国民も、多くの資産を保有している。しかし、資産を保有している民間企業は投資をせず、また資産を保有している国民は消費をしない。日本政府が公共事業の名の下に国内にばら撒いた資本は、ストックの蓄積にはなったものの、果たしてGDP増加に貢献しなかった。ここで、資本主義でのお金の特性に注意されたい。資本主義市場では、お金はお金があるところに集まる。また、資本はそれ自体が膨張する目的に沿って動く。資本家はより資本を集め、大企業はより大きな企業となる。バブル崩壊後にバランスシートの健全化を果たした企業は、しかし投資をせず、また労働者の賃金を上昇させず、無目的にストックを増大させ続けている。ROEは低下し、日本国内のGDPは増加しない。結果政府の財政は悪化し続け、健全な企業はよりバランスシートを肥大化させ、資産家はより資産を増加させている。十分な資本があり、十分な生産能力があり、十分な市場がある日本の景気が良くならないのは、ROEを増加させようとする意識の欠如にある。資本効率化こそが、現在の日本に最も求められている事に投資家は気が付くべきである。資本効率化を追求しない経営者は現在の日本には不要であり、またそれを是とする株主は日本にとって不要である。ケインジアンであれば、累進課税を高めるべきだという筈である。しかし、そのような声は殆ど聞かない。逆進性のある税の増税ばかりが議論されていた。議論の中心は、専ら増税のタイミングであった。景気をよくする為に、消費性向を高める。消費性向を高める為に、公共事業を増加させる。公共事業を増加させる為に、増税する。しかし増税すると景気が悪くなる。だから増税は景気を良くしてからだ。ちがう。増税は累進課税で行うべきである。累進課税を増税してでも、公共事業を増加させるべきである。ストックの多い日本でフローを増やす為には、不況時では公共事業が大変有効である。累進課税以外の増税ばかり検討している政府は、ROEの低い人間やROEの低い企業の事ばかり考えていると言わざるを得ない。または、全くの馬鹿である。仕方が無いので、ROEを高めるような努力をするように、株主が企業に働きかけるべきである。または、ROEの高い企業を評価するようにするべきである。無目的にROEが低くなっているのであれば経営者失格であり、行き過ぎれば資産が死産に成りつつある事に、株主は目を向けるべきである。
2017.01.08
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みきまるさんが今年からブログの方針を変更して、コメント欄を閉鎖しました。既に何年も前からいたずら防止を目的として楽天ブログIDがないと書き込みできない設定にされていて、その為に書き込みが少ない状態が続いていました。今は楽天ブログをやっている人少ないですからね。昔は個人投資家ブログは楽天ブログばかりでしたから、隔世の感があります。余談ですが、初期の頃は楽天ブログは同じ楽天ブログを持っている人は誰が来たかがアクセス解析から分かるので面白かったです。「あ、あそこのブログ書いている人が来たんだ」という感じで。昔は今よりもうちょっと個人投資家の世界が狭かった。まぁ、今もそれほど広くなった訳ではないでしょうが。今も昔も、上昇相場で成長株買っている投資家同士でやんややんや言って楽しんでいますからね。成長株を買っていない投資家は我関せずでマイペース。10年前まで同じように成長株投資でボロ儲けしていた投資家も、なんだか以前ほど元気がないです。10年、正確には11年以上経ちましたからね。皆さんすっかり変わってしまったのでしょう。変わっていないのは僕くらいなのかもしれません。僕はずっと同じところで同じようなことを続けています。最近皆さんTwitterなるものをやっていますが、僕はTwitterはやっていませんし、実のところ全く興味もありませんからこれからもやらないと思います。僕が現在コメントとしてちょくちょく書き込みしていたのはみきまるさんのブログくらいでした。みきまるさんとは初期の頃から仲良くさせて頂いていたのを良い事に、好き勝手思い付きで書き込みをしていました。迷惑な書き込みが多かったのですが、みきまるさんはその一つ一つにお返事をしてくれました。何年も何年も、累計で数えきれない書き込みに返事をしてくれました。これは本当に凄い事です。人間ですからね。僕の書き込みにウンザリした時もあったでしょう。みきまるさんのご厚意でコメント欄という形で繋がっていた僕とみきまるさんですが、コメント欄がなくなってしまったので意見交換ができなくなるので感傷に浸ってこの投稿文章を書きました。ともあれ、みきまるさん今まで本当に僕の相手してくれて有難う御座いました。引き続き別々の道から同じてっぺん目指して歩いて行きましょう。
2017.01.06
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上昇相場で優れたパフォーマンスを上げるのはどんなへっぽこぴーでも可能です。今みたいな全面相場ではなおさら。そんな相場で高パフォーマンスを競っているのはバカのすることです。高いパフォーマンスを出して当たり前。自分の把握していないリスクを減らしながらパフォーマンスを上げるのが優れた投資家です。異論ありましたらどうぞ。
2016.12.21
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東1騰落レシオ25が165.5という信じられない高値を付けた昨今、皆様どうお過ごしでしょうか。いや、165.5て凄いな。全面高相場が続いています。日銀はせっせとETFを大量購入。円大幅安に米ダウ大幅上昇で、日経平均は連日高値更新。何を買っても儲かる相場です。アホになって踊るのも一興。なかなかない事ですからね。僕はというと割安株投資家らしく、暴騰して高値更新している企業を売り上がって、業績良さげなのに余り上昇していない企業を買っています。業績悪い企業でも業績良い企業と同じかそれ以上に上昇していたりするので、結構最近売買頻繁にやっています。来期は業績良いと思う企業なのに四季報予想が悪かったり、会社予想出していなかったり、そういう企業は伸び悩んでいる傾向にありますね。逆に来期業績が今期より悪い可能性が高いのに今期進捗が良いので株価上昇していたり。今回のトランプ相場は全面高なのに色々と面白味がありますね。さて、今まで回を重ねる毎に劣化していた四季報ですが、今回の四季報はなかなか良いです。みきまるさんのブログでもコメントしましたが、業績予想を真剣にやっている感じがします。当たるか当たらないかは分らんよ。でも適当に会社予想値にちょっと色付けただけの流れ作業業績予想よりずっと良い。どうせ外部要因の変化で当たらないんだから、真剣に予想して欲しい。全体として、僕の業績予想に近い方向で変化している印象。12月決算企業の来期予想はなかなか思い切ったなぁという感じの企業もあります。良いね!
2016.12.16
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人生は有限なのだから無駄なことに費やす時間は何も無い、と賢い人は言うだろう。人生は有限なのだから無駄なモノに費やすお金は何も無い、と賢い人は言うだろう。でも、そんな言葉をいちいち気にする必要は無い。僕たちは賢い人と違うのだ。自分が思っている程度にでさえ賢くない。それなのに、何をそんなに怖がる必要がある?時間?お金?無駄にしたって、構わない。失敗でさえ、意識の持ち方次第で役に立つ。失敗を恐れて何もしないことが、一番の無駄なのだ。
2016.12.15
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今は不動産銘柄の業績が絶好調で、どこもかしこもちょっと見ただけでは低PERの成長株に見えます。このブログの読者様の中にも保有されている方が多いと思います。僕も持っています。ただ、現在は需要と供給のバランスが崩れた不動産バブルのようなものです。不動産バブルはあと数年もしないうちにピークアウトする可能性が高いと思っています。今の不動産業界は貸家ビジネスが活発で、カネ余りのために銀行も融資に積極的ですが、本来不動産ビジネスはハイリスクなもの。多くの資本がその不動産ビジネスに流入し続けているので、不動産バブルが弾けた衝撃は、それが後になればなるほど大きなものになると思っています。
2016.12.11
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関連記事http://plaza.rakuten.co.jp/meaning1/diary/201406210000/ 長らくお待たせいたしましたが、常識を疑おうシリーズの第一回です。(この投稿内容はもうずっと前に書いてあったものなんですが、悪い意味で現在の投資環境下で常識にとらわれている人が少ないみたいで、今まで投稿を控えていました) 読者からご要望のあった内容の中から抽出します。もし興味のあるテーマなどありましたら、上の関連記事の投稿のコメント欄または今回のコメント欄でご要望下さい。第一回は『PER』です。PERは低い方が良いのか?これはきほんのきであり、最も大切な部分です。PERとは『何年で元が取れるか?』の数値です。PERが10倍なら投下資金は10年で元が取れます。会社の利益は株主の利益、EPSは1株あたりの株主の利益なのです。勘違いしないでほしいのですが、配当として還元される事で初めて株主の利益になるのではありません。会社の利益として純資産を積み重ねることが、会社の利益=株主の利益、です。しかし、PERは取らぬ狸の皮算用。机上の空論です。『何年で元が取れるか?』という本来の意味では役に立ちません。何故なら、会社の利益は年々変動するからです。成長企業では利益は年々増加しますし、衰退企業では利益は年々減少します。景気によって利益が大きく変動する企業も多いです。そのような利益の変動において、PERは有効性を失います。その為、PERが本来の意味合いで最も役に立つのは、将来にわたって利益が変動しない、安定した利益を上げられる企業という事になります。 利益が変動しなければ、PERは役に立ちます。PERが10倍なら10年で元が取れるのです。PERが100倍なら100年、PERが3倍なら3年です。これは定義なので、反論は一切受け付けません。 会社は株主みんなのものです。株式に応じて個々の株主に所有権があります。会社の利益が株主の利益。これは株主資本主義のルールです。このルールが永続するのであれば、『会社の利益が毎年変動しない場合に』『株価購入代金として支払ったお金は何年で元が取れるか』がPERの意味です。いつの時代にも万年割安株という、いつまでたっても低PERで放置されている企業があります。いつまで経っても利益成長しない。材料もないので注目されない。景気が良くなっても、景気が悪くなっても同じような株価のまま。いつまで経っても低PERのまま、という認識が当たり前になっています。しかし万年割安株ほどその低いPERの意味合いを持つ事になります。利益変動がなければ、その低いPER値の年数を保有していれば、元が取れる訳です。一応、註釈を入れると、業績が大きく変動する景気循環株のPERが低いのは別の問題です。景気循環株は幾ら長い間PERが低くても、万年割安株とは違います。景気循環株は景気が悪くなった時にはPERが急上昇します。株価を大きく下げながら、PER値が急上昇します。株価が上がらないから万年割安株、ではありません。PERが低いから万年割安株、ではありません。景気に関わらず低PERだから、万年割安株なのです。急激な業績悪化によるPER値の急上昇がないため、そしてその逆もないため、結果として、利益変動の小さい銘柄が万年割安株になります。低PERには理由があります。万年割安株には理由があります。しかし、低PERの万年割安株にこそ、PERがその真価を発揮できるのです。利益は有効活用されないでバランスシートを意味なく肥大化させるだけかもしれません。しかし、そのバランスシートの肥大化が純資産の増加を伴います。ひいては株主の利益が増加したという事になります。とここまで読んで、なんだ当たり前の事を言っているだけじゃないか、と読者の皆様には思われたかもしれません。全くその通りで申し訳ありません。きほんのき、当たり前の事を書きました。しかしここで重要な点があります。万年割安株のPERは低いのが当たり前というのであれば、PERが本来の意味を成す企業ではPERが低くなる、ということです。低PERが注目されるのは、PERが単体での有効性を示さない場合が多いということです。PERが有効性を示さない場合というのは、利益が毎年変動する企業です。その為、言い換えると低PERが注目されるのは、(PERが本来の真価を発揮できないような)利益が変動する企業であるということです。利益が変動する企業とは、万年割安株以外になります。成長企業然り、衰退企業然り、景気循環株然り、です。業績変動が大きい企業です。利益変動に伴い現在の株価で算出するPERが年々変動する企業は、PER変動により妥当と評価される株価水準が変わり、その株価変動を期待して低PERが注目される、ということです。単体として意味を成す珍しい指標であるPERですが、このPERが注目されるには業績変動が必要です。何故なら、資本主義社会(≒株主資本主義社会)では長期的に経済が成長することが前提だからです。名目GDPは短期的な変動はありますが、長期的には右肩上がりになります。これは資本主義社会の必要条件です。そのため企業は得た利益を企業活動にまわして利益成長を目論まなくてはいけないのです。内部留保していてもその資産価値は年々減少していきます。それは、資本主義社会(≒株主資本主義社会)ではインフレを前提としているからです。日本は長期デフレに陥りましたが、これは例外中の例外です。デフレ化では健全な資本主義は成り立たず、資本主義社会を成り立たせるためにはインフレが必要条件となります。何故なら、資本主義社会では必ず金利が発生するからです。アニマルスピリッツを潤滑油にして名目GDPを成長させるためには、時間と共にお金が増殖する必要があります。お金がお金を生み、同額のお金の価値は年々下がり続ける必要があります。利益成長を促さない株主資本は、経営が失敗したときなどの緊急時のリスク低減にしか役立ちません。(市場からの自己防衛などの理由もありますが) 景気悪化の際に倒産や悪条件での資金調達に迫られる状況を回避する役には立つでしょう。利益が出ていない時にも企業経営の幅が狭まりません。利益以上の設備投資を行う事が出来るでしょう。業績の悪い時にリスクを取ることができます。しかし多くの場合、企業は業績を向上させなければいけません。業績向上が健全な資本主義社会での企業命題なのです。 それでは、利益が大きく変動する場合でもPERは低い方が良いのでしょうか。その問いに対する答えを導くには幾つか考え方がありますが、少なくてもそうではないパターンがある、というのが模範解答でしょう。成長企業。これは年々利益が成長する企業です。その成長が確実視されているのであれば、投資家からの評価は高くなっています。成長の度合いが高ければ高いほど、確実であればあるほど、そして情報が周知徹底されていればいるほど、PERは高いでしょう。成長企業が高PERになるには、投資家に評価されるまでのタイムラグが生じます。成長企業が高PERになる前、投資家に評価される前の低PERの段階で買うことが出来るなら、それは最もリターンの大きい投資になるでしょう。会社が強気の業績予想を出す前、四季報が強気の予想をする前、そしてその企業にとって好ましい材料が出る前です。その時点では低PERでの投資も可能でしょう。しかし、PER算出の元となるパラメータであるEPS予想も低くなります。その為、矛盾してきます。その矛盾を解決する為には、EPS予想を他の投資家と変える必要があります。自ら算出したEPS予想となります。PERが低い時に成長銘柄を買うのは周知されていないデータや思惑が必要になります。 景気循環企業。これは業績が大きく変動します。大赤字にもなります。景気転換点では業績修正が多くなります。投資家は景気動向に敏感になります。株価は業績の先回りをします。上場企業の中で最も早く暴騰し、最も早く暴落します。業績変動はその変動に追いつきません。上方修正前に株価は暴騰します。下方修正前に株価は暴落します。PER算出の元となるパラメータであるEPSが修正される前に、株価は劇的に変動します。その為、高PERの時に株価は底を打ち、低PERの時に株価は天井を打ちます。低PERの時に景気循環企業の株を買うのはリスクが高い投資になります。 衰退企業。年々利益を低下させている企業です。場合によっては赤字が続きます。衰退がいつまで続くのかの見極めが重要になります。業績を反転させるのが先か、倒産や100%減資されるのが先か、それとも悪条件下で大規模増資するのか。座して死を待つ企業はありませんから、企業側も必死です。業績を見事V字回復させることが出来れば再生銘柄となります。再生銘柄は業績急上昇に伴い、株価も急上昇します。多くの場合は業績V字回復見込みを会社が発表してから、株価が急上昇します。この時期が、最も低PERになります。しかしその後業績が会社の思惑通りV字回復するかどうかは分かりません。財務諸表から判断するのは非常に困難です。業績が回復する前の財務諸表はとても見れたものではありません。場合によっては債務超過であったりします。あらゆる指標は見れたものではありません。目を覆うばかりです。バランスシートに載らない無形資産が業績回復の鍵を握っている事が多いです。そのような状況下での殆ど唯一の買い材料が、会社の業績回復見込予想の利益を基に算出したPERです。この低PERの時には思うようなファンダメンタル分析が出来ず、結果としてリスクが高い投資になります。 さてどうでしょうか。「PERは低い方が良いのか?」という問いにはこれらを考慮した上で答えなければいけません。きっと投資歴の長い人であれば、「PERが低い方が良い場合も、そうでない場合もある」と言うでしょう。そして、それが何の面白みもないですが模範解答です。 以上で常識を疑えシリーズ第一回『PER』を終わります。ここから先は余談ですので聞き流して下さい。 PERは低い方が良いです。そうでない場合がある事を確り分かっていれば、それ以外の時についてはPERが低い事が良いのです。そして、それはぶれてはいけません。先の事は分からないのです。明日の株価は分からないのです。そうであるなら、リスクを減らすべきです。PERが効力を発揮しない場合を避けて投資をすればいいのです。 以上
2016.12.03
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参考記事MEANINGの投資手法 その1MEANINGの投資手法 その2MEANINGの投資手法 その3MEANINGの投資手法 その4MEANINGの投資手法 その5MEANINGの投資手法 その6MEANINGの投資手法 その7MEANINGの投資手法 その8MEANINGの投資手法 その9MEANINGの投資手法 おまけ随分前から、集中投資をしないと優れたパフォーマンスを得られない、というような意見が多くみられるようになった。それらの意見の多くは、集中投資を薦めている著名な投資家の意見を元にしている。著名な投資家と言っても様々だ。世界的に有名な海外投資家であったり、ブログをやっている国内の個人投資家であったりする。資産を築くためには、ここぞという時に特定の銘柄に資金を集中して投資する必要がある。その銘柄が、何倍、或いは何十倍にもなれば、それを数回繰り返すだけで資産は物凄い膨張をみせる、とそういう類の主張である。しかし、僕はそれらの意見には与しない。分散投資をしていても優れたパフォーマンスは得られるし、得られ続けることができる。株式投資でリスク分散のためだけと捉えられがちの分散投資だが、「攻めの分散投資」もある。パフォーマンス向上を目的とした分散投資。内容は、上のリンク先『MEANINGの投資手法』の投稿内容を参照して頂ければ分かるのでここでは割愛させてもらうが、僕はその「攻めの分散投資」で優れたパフォーマンスを得ている。投資は先が長いので、短期的、或いは中期的に爆発的な変化がなかったとしても資産急増は十二分に可能だ。増減を繰り返しながら、長い目で二次曲線を描けば良い。その時々で成功している集中投資家など、大半はいつの間にか抜き去っているだろうと確信している。重要なのは、優れたパフォーマンスを得続けること。そして、市場が暴落している時に対応を間違えないこと。分散投資であれば、市場が暴落している時でさえも、「攻めの投資」が可能だ。(もし日経平均やJASDAQなどの株価指標が最終的に元に戻るなら、)将来の資産膨張が確約とまではいかないが、決して低くない確率で期待ができるので、暴落を心から喜ぶことが出来る。落ち着いて投資をすることができる。これが集中投資だとどうだろうか?不安に駆られ、他人の銘柄が気になり、日経平均やJASDAQの指標とパフォーマンスを比較してやきもきし、自分の立ち位置を見失う。そんな状況になっていないだろうか。ライブドアショック、リーマンショック、東日本大震災の時を思い出して欲しい。集中投資で確固たる自分を持ち、投資手法を曲げなかった集中投資家がどれだけいるだろうか。長い暴落を経験していない投資家の多くは集中投資を賛美するだろう。当然だ。自分や周りの投資家が集中投資によって優れたパフォーマンスを得ているのだから。しかし長期的に成功するのはそれらの投資家のごく限られた一部で、その一部は自らの投資手法が優れていたからではなく、単に運が良かっただけ、自分の投資手法が時流に乗っていただけである。自分の実力ではなく、運である。努力で運を掴み取ったのだ。それを実力と勘違いしてはいけない。それに気が付かない投資家は何れ失敗するだろう。長期的に優れたパフォーマンスを上げることが目的であれば、別に集中投資をしなくても良い。そう分かっている投資家が分散投資を通じて長期的に優れたパフォーマンスを得られるのだろうと僕は考えている。分散投資ではパフォーマンスに対する運の要素が相対的に低くなる。もちろん適当に分散投資をしているのではインデックス投資と同じになる。感情に任せて思い付きで分散投資をするのであれば、結果的にインデックス投資よりも低いパフォーマンスになる可能性が高い。しかし、まず基礎を固めて、そして固めた基礎の上に基本に忠実に、確固たる信念を元に、自分の性格に合った方法で分散投資をやるのであれば、自分の立ち位置と得意分野を見失わない限り自ら意識して許容できる範囲でリスクを取り続けることができ、結果として波はあっても長期的に優れたパフォーマンスを得られるだろう。その為、僕は集中投資でなければ優れたパフォーマンスを得られない、という意見には与しない。どのような集中投資賛美の主張を聞いても変わらない。何れ、遠い将来、長期的なパフォーマンスでそれを証明するのが僕の夢だ。僕は今、暴落を待っている。それは暴落があった方が僕のパフォーマンスが向上するからだが、単に安く買えるから、という集中投資家の意見とは違う。暴落を通じてポートフォリオの中で資金を循環させるのが目的だ。高い所から低い所へ。その後暴騰して変化があれば、また同じように、高い所から低い所へ。全面的な暴落があってもなくても同じ。個々の企業の株価が独自に変動し続ける限り、短期的に劣る時があっても、長期的には市場平均より優れたパフォーマンスを得続けられる。そしてごく一部を除く大多数の集中投資家よりも優れたパフォーマンスを得る事になる。僕はそれを証明したい。
2016.11.18
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自分の持株について、下がらないだろうか、と心配してばかりではつまらない。自分の考えを信頼していれば、心配することはない。 勿論、下がるかもしれない。しかし、自分の考えを信頼していれば、何も気にしないですむ。煩わしい思いをせず、どっしりと構えていれば良いのだ。 何事もそうだが、信頼していれば、心配することはない。やるべき事をしっかりやっているのなら、心配無用。 常に心にある程度のゆとりを持ち続けることだ。
2016.11.13
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今日、アメリカ大統領にトランプ氏が確定した。市場はトランプ氏有利の報道が流れるにつれて暴落を続け、一時日経平均は1000円を超える下落幅となった。終値でも900円以上、率にして5%以上の大暴落。市場の反応は大きかった。 しかしヒラリー氏有利とはいえ、トランプ氏が勝っても不思議ではなかった。 事前調査でも接戦が続き、連日どちらが勝つか分からないという報道がなされた。トランプ氏の支持率はずっと40%を超えていた。 トランプ氏が大統領になったら、実際、何をやるか分からない。過激な言論は注目を集めるためだとも言われていた。しかし、トランプ氏が勝つと円高になるのはほぼ間違いないとも言われていた。実際、トランプ氏は今後貿易黒字を増やす為にドル安政策を進める可能性が高い。 不確定要素の大きい大統領が勝ってもおかしくない中、市場は明らかにそのリスクを織り込んでいなかった。 先週から 何度も売り場が提供された。アメリカ大統領選挙が行われて開票結果待ちの今日の午前中までも、日経平均は上昇。暴落する気配すらなかった。 キミは市場の暴落に備えていただろうか?ぬるま湯に浸って呆けていなかっただろうか?事前調査に反してのイギリスのEU 脱退という前例があった直後にも関わらず、今回も、ただ傍観しているだけではなかっただろうか? もちろん、自分が何をやっているか、どのようなリスクを取っているかを把握しているなら、傍観はしても構わない。自分の立ち位置をしっかり把握しているなら、何も慌てふためくこともない。
2016.11.09
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また2ちゃんねるで割安銘柄の紹介始めました。ほそぼそと割安銘柄の紹介と、その後を報告するスレhttp://potato.2ch.net/test/read.cgi/stock/1475908035/l50
2016.11.01
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バリュー投資家と割安株投資家の違いについてはもう何年も前からこのブログで何度も書いてきたが、別のアプローチで分かり易く言う事にする。業績や資産の比較を、、、頭で考えるバリュー投資家、感覚で捉える割安株投資家。テクニカル派は音楽家が譜面を読むように、チャートの流れを読むだろう。バリュー投資家は企業診断士がブレイクダウンして掘り下げて問題点の解決を模索するように、細部までブレイクダウンして全体としての価値を掴もうとするだろう。これに対し、割安株投資家は主婦が野菜を見比べてどっちが良いかを見定めるように、相対的な評価をするだろう。(もちろん地味にブレイクダウンするのが億劫だという怠け者も中には居る)色はこっちの方が良いけれど、形はあっちの方が良い。お値段と相談して、今回はこっちを買う事にする。けどあっちも買いたいから、買ったこっちとの比較は常にする。値段によってはこっちを売ってあっちを買うかもしれないからね。
2016.10.28
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今回は、誤謬について雑談をしたいと思います。 株式投資ではこの誤謬についてをよく理解することが重要です。 誤謬といえば、一番多い使われ方は合成の誤謬ですが、合成の誤謬については皆さんご存知なので割愛。 誤謬というのは、個々の行動は正しくても、全体としては間違った方向に進む事を指します。 材料が発表された次の日に、寄付きから株価が大きく変動して、寄り高或いは寄り底になるというのも、大きな意味では誤謬に属します。 デフレだから借金をしない、みんなが借金をしなければデフレが深刻化する、というのも誤謬です。 身も蓋もないですが、株価が上がるから株を買う、株価が下がるから株を売る、というのも誤謬です。 さて、そうであるなら、誤謬を利用して株式投資で利益を上げることができる事になります。 この誤謬を利用した取引には、裁定取引と呼ばれるものがあります。 裁定取引は、基本的には逆ザヤを取りに行くもの、という理解で良いです。 逆ザヤという言葉には幾つか意味がありますが、基本的な意味は、高いはずのものが安く(割安)、安いはずのものが高く(割高)なっている、という差を表しています。 この逆ザヤを取りに行くというのは、実はバリュー投資の考え方の基礎です。 基礎がすっぽり抜けている(自称)バリュー投資家の中には、誤謬についての理解が不足しており、自分が何をやっているのかわかっていない人が居ます。 株価が下がったこと自体を売却理由にする損切りラインの設定や、株価が勢いづいてきたから株を買うという飛び乗りは、本来はバリュー投資ではありません。 誤謬は、瞬間的には、常にアダムスミスのいう『見えざる手』で止まります。 人々の利益が最大になるような行動を取れば、社会全体の利益も最大になる、という経済学の考えによるものです。 要するに、需要と供給のバランスです。 行き過ぎた価格は、しかし、社会全体の利益が最大になるところで止まる。 それでは、社会全体の利益が最大になるところとは、何で決まるのでしょうか? つまるところ、それを考えをしようとしなければ、バリュー投資が良いパフォーマンスをあげるという事を理解したことにはならないのです。
2016.10.22
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参照記事http://plaza.rakuten.co.jp/meaning1/diary/201509230000/ 株が上昇している最中にばかり銘柄を紹介するのは、少なくても逆張り投資家ではない。そのような投資家は大雑把に順張り投資家として一括りにするか、或いは自分が保有している銘柄が上昇して浮かれていると思って良い。 別に順張り投資が悪いという事もないので順張り投資家の意見を拝聴しても全く構わないが、そのような投資家の意見を聞いているという認識を持ち続けないと、何か有事があった時に右往左往するだけの「ノイズ」に自分がなってしまう。自分がノイズになっているという認識があればまだマシだが、そのような認識を持ち続ける事はなかなか難しい。多くの投資家が一斉に右往左往するには、ちゃんと「もっともな理由」があるからだ。 自分が周りと同じように右往左往する投資家だ、というような心持を持たずに景気が良くなってから景気先行株に集中投資していると悲惨な状態になる。景気先行株の多くは株価上昇期に相対的に低PER銘柄だ。『景気が良くなってから景気先行株に投資する』という状態が分からなければ、『日経平均が上昇して投資家のパフォーマンスが良い時やその時期から少し時間が経った時に低PER銘柄を好んで保有している投資家のこと』、と言っても良い。低PER銘柄の景気先行株が、ある時明確な理由もなく株価下落し始める。保有している景気先行株の根拠なき株価下落にそれなりの理由がある(市場は自分より多くの判断材料を反映しているので根拠なき株価下落というものはない)ことを認識しないで、思考停止したまま、或いは安心材料を集めるだけで、ただ株価が回復するのを待つ、というのは避けなければならない。 株価下落時に投げ売りするのが良いという訳ではない。ただ、情報が蔓延した後になってから安値売りしてしまわないように、常に保有株の業種の景気動向をチェックすることは必要だ。
2016.10.15
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参考記事http://plaza.rakuten.co.jp/meaning1/diary/201405220000/最近、時々あの白髪まみれのおっさんの事を思い出す。壇上で講釈を宣っていたあのおっさんの言う事を誰も聞いてはいなかった。が、僕はやはり彼の言う事は一理あるように思えてならない。バリュー投資家だって他の投資家の意見を尊重したって良いじゃないか。馬鹿にして見下して、自分の立ち位置の正当性ばかり主張して、一体何になるっていうんだ。
2016.10.09
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他人がうまくやっているからといって妬んではいけません。投資は他人を凌ぐことが目的ではありません。短期投資、中期投資、長期投資に限らず、他人との競争をしているのではないのです。
2016.10.06
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バフェット曰く、『過去米国に逆張り投資をするのは間違いだった』『現在も逆張り投資を用いる時期ではない』。現在バークシャーのポートフォリオの半分近くが金融とIT関連で占められている。驚きだ。IBMに続きアップルまで本気で買い続けているバークシャーハサウェイ。多くのバリュー投資家を困惑させたバフェットの投資戦略の転換だが、バフェットはバリュー投資家の亜種亜流。気にすることはない。年寄りだ。あまりに年を取りすぎだ。もしかすると、毎日コカ・コーラを飲み続けて頭が馬鹿になったのかもしれない。IBMやアップルという企業にしか投資先を探せなくなったバークシャーハサウェイの肥大化とも言えると思います。バランスシートを縮小させるべきでしょうね。しかしアップルは高ROEを続けている企業でもあります。バフェットが好む企業であるとも言えます。なぜ今頃になって投資するのかはさておき、ワンテンポ遅れて投資をしてもまだまだ間に合う、長期的に高ROEを維持したまま成長し続ける、という目算なのでしょう。なにより、アップルはバフェットの投資戦略に合致している企業です。高ROEを維持し、収益率が高く、安全域を十分に持ち、高い利回りを確保しています。しかし、何をしているのか常に説明をしてもらっても、投資家を納得させ続けるのは大変ですよ、愛すべきおじいちゃん。
2016.10.01
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先週にも書きましたが、不動産市場は今バブルです。実質需要としては供給過多で、有り余る日本のマネーストックの行き先の一つとして不動産が選ばれているだけです。言ってみれば投資目的。もしかして、あなたの知っている人にもいませんか?不動産投資をしている人…。そんなこんなで絶好調の不動産業界。日本史上類を見ない量的大緩和に続くデフレ脱却の為の日銀金融政策「マイナス金利」に団塊ジュニアの持ち家購入の時期が重なり、どこもかしこも増収増益。これからもまだまだ増収増益を目論んでいます。不動産業界(特に個人向け新築物件)は全体のパイが長期的に縮小していくことが確実視されていますので、このようなバブル期に低PER低PBRにつられて投資をしないように注意したいところです。いつか来た道。そろそろ不動産バブル崩壊に注意が必要な時期が近付いてきているのかもしれません。
2016.09.26
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資産には、形に表れるもの(貨幣に換算できるもの)と形に表れないもの(貨幣に換算できないもの)があります。少し乱暴な言い方で恐縮ですが、前者を有形資産と呼び、後者を無形資産と呼びます。バリュー投資で評価するのは、主に有形資産です。有形資産の中でも、換金性や流動性の高いものを重要視します。有形資産の中でも換金性や流動性の高いものを質の高い有形資産と考え、それら良質の有形資産を多く保有している企業を高く評価します。バランスシートで言うと、左上の方が良質の有形資産に当たります。慣れるとバランスシートを見た瞬間、即座にその企業の財務健全性をイメージできるようになります。さらに、複数年のバランスシートを確認すると、その企業の健全性の変動が短時間でイメージできるます。これは頭の良し悪しとは全く関係がないばかりか、頭が良すぎない人の方が素直な分、取っ付き易く慣れ易いです。企業の健全性を測るには、バランスシートを見る方が四季報を見るよりも圧倒的に分かり易いです。しかし、無形資産はバランスシートに計上されないため、バランスシートを見ただけでは評価できません。無形資産とは、有形資産に含まれない全ての資産であり、社員の能力や会社のシステム、ブランドや技術力、社長のカリスマ性や社風、顧客データや著作権など、実に多岐にわたります。例えばブランドなどは、ブランド力の向上の為に高額な広告料を支払ったり、ブランド力回復の為に多くの修理費を掛けてリコールをしたり、という事でも分かる通り、悪化を防ぎ、維持・向上しようとするだけでもかなりのコストがかかるなど、業績に絶大な影響があります。また、技術力向上の為に多くの研究費を割き、多くの人材と多くの時間を掛けています。無形資産はバランスシート上には反映されませんが、長期的な収益力に繋がるため、業績に与える影響はそれが長期的であればあるほど大きくなります。(※ただし無形資産も当然変動するので注意が必要です)その為、多くの投資家は価値ある無形資産を何とか評価しようとして、損益計算書を複数年確認して、その変動を確認します。損益計算書はその企業の収益力をイメージし易く、バランスシート同様に慣れると圧倒的に分かり易いからです。再度強調しますが、イメージできるかどうかは頭の良し悪しとは全く関係がありません。慣れているか慣れていないかだけです。数をこなせば誰でも出来ます。個人の能力に拠りません。逆に、頭脳明晰すぎる人は、この作業が苦手です。その理由はイメージする前に矛盾に気が付いてしまうからですが、その話は遥か彼方に置いておきます。ここまでをまとめます。バリュー投資であれば、複数年のバランスシートで健全性の変動を、複数年の損益計算書で収益性の変動を確認し、まず頭で企業像をイメージします。バランスシートで有形資産を、損益計算書で無形資産を評価します。これがまず最初にやるべきことです。この作業以上に基本的なことはありません。この作業を省略している人は、バリュー投資家ではないと断言できます。慣れている投資家は、膨大な企業についてこの作業を行うのもそれ程苦痛ではないでしょう。四季報で全部の企業を分析したと言うバリュー投資家がちょくちょく居ますが、その作業はバリュー投資として一体何の価値があるのか一度教えてもらいたいです。(これは皮肉ではありません)さて、ここからが本題なのですが、無形資産の評価は難しく、複数年の損益計算書を眺めていてもなかなか共通認識で捉え難いです。独自評価になりかねません。それではどうしたら良いのか?という問いに対する答えを今回は模索しましょう。そもそも過去複数年の損益計算書に現れ難い無形資産というのは、確かにあります。これらの類の無形資産は、過去の業績に余り影響していないという事で無視するべきなのでしょうか?必ずしもそうではないでしょう。何故なら、これからの業績に長期的に反映される可能性があるからです。株価は未来の業績に大きく影響されますから、長期的に優れたパフォーマンスを得ようとするのであれば、無形資産に対する評価を行い、長期的に優れた業績を上げる可能性の高い企業を探す手法もあります。そしてそれは膨大な情報量が必要になります。情報収集力と時間・労力が必要になります。個人投資家よりも情報量の多いアナリストの意見を参考にするようになりかねません。それではトレードで抜きんでることは難しいです。無形資産の評価は難しいのであきらめた、とバリュー投資の中には、無形資産をほぼ無視する流派があります。無形資産に対する評価が既に少なからず株価に織り込まれている以上、無形資産をある程度無視した銘柄選択をした方が、有形資産としてはよりお買い得な銘柄を買うことが出来る。確かにその通りで、理に適っています。過去数年の、或いは十数年の損益計算書を見て、(更には補助的にキャッシュフロー計算書も見て、)そこに反映されている以上のものは評価しない。そのような投資を是とするかどうか。ここがバリュー投資の分かれ目です。ここがぶれると、地に足が着いていないバリュー投資家になります。僕は、バリュー投資家を決定的に分けるものは、損益計算書(またはキャッシュフロー計算書)に反映されない無形資産の評価の有無だと思っています。ここは決定的な違いで、ここを境にして2つに分かれたバリュー投資家は、お互い絶対に相容れないはずです。バリュー投資家として一括りにするのは中々に難しいのです。
2016.09.21
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何年か前に見つけてからしばらく見ていなかったのですが、まだちょくちょく続いているようですので紹介します。辛口の割りに考え方が甘くて思慮が浅いところがあるのですが、一つ一つ幅広く自分で考えている投資家さんです。部分部分で光るところもあります。これから長い間かけてじっくりと哲学を練ってもらいたいです。考え方に共感するかどうかは別にして、色々経験してゆっくりじっくり幅広い2次的3次的考えを身に付けてもらいたいですね。何しろ若いのが良いです。まぁ、ライブドアショック時に投資を始めたという事で、書き込み内容ほど経験は浅くないのですが。この文章を書いたのが投資を始めて2年位の人であったなら、もっと良かったなと思います。真面目に投資を3年くらい続ければ、考え方が固まります。大体基礎的なことは、2年程度で身に付きます。あとは、自分にあった投資をどれだけ伸ばせるか。兎に角、このセンスを伸ばせるかどうか。それは、正解を求める気持ちに対して、どの程度妥協するかにかかっている。僕はそう思います。株式投資.jphttp://equity-investment.jp/※個別銘柄の「会社紹介」も行っていますが、これは単なる感想文でかなり無茶苦茶な内容なので読む必要はありません。型にはめた方法で多くの企業を紹介するのが目的となっている感じがしますね。この紹介文の稚拙さが著しくサイトの価値を低くしています。やめれば良いのに。
2016.09.17
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このブログではあまりテクニカルな話をしないようにしているのですが、今回はほんの少しだけテクニカルな話をしたいと思います。バランスシートの話。僕は、バランスシートが大好きなのです。バランスシートがバランスシートといわれる所以は、左側に計上される資産の総額と、右側に計上される負債と資本の合計が、丁度同じになるからです。これは、左側に資金運用、右側に資金調達、を表していると言い換えても良いです。資金運用と資金調達について、僕達投資家は採点するのです。ここまでの理解がない読者がいましたら、他のサイトなどで調べて下さい。ドンドン行きます。資金運用を表す資産側については、大雑把にいうと、上に行くほどリスクの少ない運用、下に行くほどリスクの大きい運用、というようになっています。これはかなり乱暴な言い方ですが、バランスシートの左上の数値が大きい企業ほどバリュー投資家に好まれます。左上には現金預金などがあり、これらは企業価値を計算する時に割引かなくて良い資産と考えているからです。現金預金が時価総額よりも多かった場合、その企業はネットネットと呼ばれ、バリュー投資家に喜ばれます。バリュー投資では、在庫などは好まれません。解散するときに在庫が売れるかどうかは分かりません。在庫を売る為にはとんでもなく大安売りをしなければならないかもしれません。企業価値を計算する時には保守的に見積るというのが彼らのやり方ですので、在庫の評価額はゼロ円です。(その為、通常の投資家とは違った視点で在庫変動の監視は基本になります。基本を押さえていないバリュー投資家も居るようですが)しかし、おかしな話もあるものです。左側の資産の評価額を減らしたのであれば、右側の負債と資本の合計額についてもその分減らさなければバランスシートが成り立ちません。アンバランスシートになります。当たり前ですが在庫の評価額を減らしても負債は減りません。減らそうとするのであれば、それは資本になります。そういう皮算用は、バリュー投資家は行いません。バリュー投資家はバランスシートがアンバランスシートになっても構わないのです。兎に角、淡々と保守的に算出した企業価値を評価するだけです。バリュー投資家は資産の額を保守的に見積って、負債を差し引き、その額をなんと株価と比べます。驚きです。もう一度言います。割り引いたバランスシートの左側の資産総額から右側の負債を差し引いた額と、株価を比べます。意味が分かりません。何を考えているのでしょうか。この行動は「普通の投資家からすると」謎過ぎます。しかし彼らは解散価値に重きを置いているので、自分達の行動に疑問を感じません。資本と株価の比率を表すPBRより、保守的に割り引いた資本と株価の比率を表す擬似PBRを重視します。この擬似PBRが低いほど株価が割安に放置されているので、放っときゃそのうち上がるだろう、という目論見です。浅はかとしか言いようがないですが、まぁ何か材料が発表されて株価が暴騰することもありますし、株価下落のストッパーになるという側面がある場合もありますので保守的に見積もった疑似PBRの低い企業群は全体としてのパフォーマンスは悪くないです。しかし、資産は資金運用結果とともに企業経営を表す項目なのです。企業経営によって、企業は利益を得ているのです。当たり前ですが、バリュー投資ではこの当たり前のところを軽視しています。※逆説的に言うと、ここを軽視していないのであればバリュー投資ではないとも言えます解散価値を高めることが企業の命題なのでしょうか。投資家は解散価値を高める企業活動を求めているのでしょうか。違います。企業は資金運用を通じてより高い利益を上げる事を求められています。解散価値を高めることを目的としていません。本質的には、株式投資の目的は解散価値と株価の鞘を抜く事ではありません。擬似PBRが幾ら低くても、その企業の株価が上昇するかどうかは分かりません。それらの企業をバリュー銘柄と銘打っても同じです。そのバリュー銘柄の株価が上昇するかどうかは解散価値と株価の鞘抜きという視点では難しいでしょう。何故ならそれらバリュー銘柄の株価上昇には材料が必要だからです。むしろ、その分析方法で『解散価値に含まれなかった資産による資金運用の結果で想定以上の利益を上げた場合』の方が遥かに株価は上昇し易くなります。本質的には、バリュー銘柄のパフォーマンスが良いのは解散価値との鞘抜きではありません。下手な資金運用で注目を集めなかった企業が、何かの切欠で思いがけなく利益を上昇させたとき、サプライズで株価は上昇するのです。ここがバリュー銘柄の株価上昇の本質の一つです。理解しているバリュー投資家は一体どれくらいいるのでしょうか。しこしこ擬似PBRを計算してブログで紹介しているバリュー投資家が多いですが、資金運用を無視してはいけません。例えば、前述した在庫。在庫と利益は密接に関係しています。-補足説明-ただし、売上原価は、期首在庫から期末在庫を差し引いた分に、当期仕入高を加えたものである点に注意して下さい。作り溜めした在庫の分は売上原価に入らず売った時に売上原価に含まれますので、勘違いしないようにしましょう。(ちなみに、もし会計監査が見逃せば、架空の在庫調整は粉飾決算に繋がります)-補足説明追加-在庫は廃棄した時点で売上原価として計上されます。(この時の増加分は在庫の評価額になります)-補足説明おわり-在庫の評価額や数値変動にはかなり注意をする必要があります。在庫の評価をゼロにして、保守的に見積った企業価値と株価を比べるという行為は、キャピタルゲインを期待する投資家のすることではありません。何かの切欠で大口投資家が解散価値と株価の差に着目し買い上がるのを期待してただ待っているという、とても他人任せな待ち伏せ投資です。宝くじが当たるのをただじっと待っている、という投資手法です。このブログにも書いていますが、僕は今バリュー投資寄りの投資をしています。お互い、もう少し頑張りましょう。
2016.09.10
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孤立無援で奮闘するほどには貴方の心が強くないのなら、周りの投資家を尊重することだ。常に周りの人間を尊重する人は、周りから大切にされる。周りの投資家から大切にされて貴方の自尊心が満たされるのであれば、それに越したことはない。自信を持って自分の投資手法を貫き続ける事が、結果として貴方の投資に良い結果をもたらすことになるだろう。
2016.09.06
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今年の相場が軟調で、自分のパフォーマンスが優れずに自信を無くしていたり、或いはアベノミクス相場で元気よく言っていた主張を変えていたりする人がいるように見受けられます。彼らは、一体、何を言っているんでしょうか?今年は大して軟調な訳でもないし、みんなここ数年の株式投資の収支はプラスです。下落相場というのは時に暴力的な暴落相場になりますし、何年も続くものになることも多いです。今までイケイケドンドンだった投資家が、たった1年かそこらの不調で、それも大した不調ではなく精々10%か20%か、そこらの不調で急にしおらしくなる。「今まではたまたま好調だった相場に運よく乗れただけ、今のパフォーマンスが自分の実力です」もうね、アホかと。そんなにフワフワしていて投資家が務まるのか、どうせ周りと比較しての相対的なパフォーマンスが低下するに従ってやる気なくなって、もう他の事に興味が移っているんだろう、と思ってしまいます。実際、そんなことを言っている個人投資家のブログの更新頻度は低下し、中身もエネルギーを感じなくなってきています。下手だろうがなんだろうが、一生懸命やればいいのに、それができない。そのようなブログは読んでいて詰まらないので、パッとしない相場と相まって読者数も低下、さらにやる気がなくなる。このブログで1年ほど前にこうなるだろうと書いておいてなんですが、やっぱりそうなりましたね。この傾向が暫く続くんでしょう。寂しいもんです。消費税8%の増税をしなければ、全く違った結果になっていたでしょう。(そうかな?と思う人がいたら、経済指標の推移を見てみて下さい)当時は民主から自民へ変わり、アベノミクスと騒がれていたころで、復興需要もありました。日銀総裁が歴代3代にもわたるデフレ容認派からデフレ脱却へと強い意志を持っている人へ変わり、金融政策と財政政策の両輪でインフレ率を上昇させるという政府の発表もありました。(第三の矢とかいう良く分からないことを付け加えるから方向性がぶれる。2本の矢で良い)何れそう遠くない未来に日本はデフレから脱却する、というのが大方の見方であり、そしてその後様々な経済指標からもはや現在進行形でデフレから脱却しつつある、と多くの人が思っていたのです。それを受けての株価大暴騰だったのです。そういう背景を忘れがちだと、自分の立ち位置が分からなくなり、流されてばかりになると思います。アメリカのダウ平均は史上最高値を更新し続け、円高も止まった、それを反映しての今の日経平均であり、僕たちのパフォーマンスなんですね。経済要因が色々と反映されている訳です。今の日本経済のリスクは何か?それが起こるとどうなるか?自分が分かっていないことは何か?そういうのを考えてないから、地に足が付かない。たった1年低下したパフォーマンスで右往左往してしまう。別にそのような投資家が悪い訳ではありません。僕はどちらかというと『そのような投資家』の擁護派のつもりです。そうならなかった未来が確かにあったのです。当たり前ですが、いずれ日本はデフレを脱却するでしょう。その時に生産性だけでない、幅広い国力は低下していることでしょう。デフレを早く脱却すれば、その分国力の低下は抑えられる筈です。しかし、まだデフレが続くと思うと、いやはや、なんとも。
2016.09.01
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お金がジャボジャボ、物凄いじゃぼじゃぼ。数値を見ても、グラフを見ても、俄かに信じられない。すげーなおい。黒田総裁になる前は考えられなかった。大して実需がない。デフレ継続で誰も使わない。誰も使わないからデフレ継続。金融政策だけではインフレにならんね。車輪の片方が機能していない。最初の3本の矢の2本目はどうした。今は書き換えられて何処かに行ってしまったが。世界経済同様に金余りの日本経済。マイナス金利だって?少子高齢化で生産力が低下し、金融政策で金余りの中、まだ絶賛デフレ継続中。こんな政策取る方が難しい。プライマリーバランス黒字化したいのか?本当にしたいなら、どこからとるかは明白だろう。儲かっている企業が続出、減益ったって別に赤字じゃあるまいし。政府が負債増やして企業が儲けて、そのお金で借金返して返し終わったら預金増やして。バカみたい。カネ余りだとどうなる?投資家さんのご存知の通り、今の日本は不動産は絶好調。銀行も貸出先がないので不動産用途なら諸手を挙げて貸し出す。10年ちょっと前に経験したよね?当時経験した筈の個人投資家さん、警笛を鳴らすどころか関連会社の株を買う始末。需要に対して過剰に供給増やしちゃダメだろう。それとも核家族化や晩婚化の中、そんなに不動産の需要があるのかね?それとも外国人に売りつける?ん?消費税増税前の駆け込み需要?ちょっと待て、まだこれ以上消費税増税するつもりなのか?正気か?何のための増税だ?次の増税を検討する前に、まず前の増税の総括をし給え。増税しなけりゃデフレ脱却できただろう。そんなの分からない?お前正気か?根拠があって言ってるのか?デフレ脱却の絶好のチャンスを潰したんだ。アホか。呑気か。呆けるのもいい加減にしろ。冗談は顔だけにしろ。本当に流されやすいくせして忘れやすいから困る。キョトンとしているお前の話だ。救いようがないな。どれだけの損失だ?考えただけで泣けてくる。物価が安くて人件費が安くてデフレで労働生産性が低くて平和な日本、か。労働生産性が低いってのはGDPに表れない労働をしているからだ。外国基準からすると過剰サービスだ。消費者天国、労働者地獄。株価が上がらなくても投資家にとって天国だから良いか?(投資家さんよ、お前さん、時流に乗っただけで過剰なキャピタルゲインを得ていないか?お前らは深く考えないアホだから、その利益は誰が払っているか考えた事もないんだろう?)不動産の供給量と、不動産業者の利益拡大。どうみても過剰だろう。個人投資家諸君、バランス感覚を養い給え。デフレーション下で不動産バブル?笑えるね。冗談にしては上出来だ。日本中に投機マネーがあふれている。円キャリートレードって懐かしいね。今は海外からの円借り取引じゃなくて、国内で借金し放題。借金して投機先に資金が回るんじゃ、中国を笑えないよ。やれやれ、こんな状況下で絶好調の不動産に投資している諸君。しっかりマクロ経済を把握しているか?ライブドアショックの二の舞にならないように、注意し給え。※僕はね、ワールドホールディングスやらSBSHDやらを結構買ってるよ。不動産銘柄大好きなんでね。はっはっは。この文章は、ブーメランなんだ。でもアンタ等、僕と同じく随分アホな顔してるぜ、大丈夫か?
2016.08.27
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複利の力を味方に付けるには、利益を上げ続けると共に、徐々に守りの投資に移行する必要がある。何故なら、資産が大きくなった後での損失は、それまでの利益の額と比べて大きくなるし、その損失分の利益を上げることもまた、大変になってしまうからである。大きな損失を蒙ると、絶対値が大きくなる為にそれを取り戻すのは至難の業になる。100万円の時に30%の損失を蒙ると、30万円の損となり、資産は70万円になる。この70万円を元にして30%の利益を得ても、資産は91万円になるだけである。100万円に戻す為には、43%の利益を得なければならない。大きな損失は、過去数年分の利益を吹き飛ばしてしまう。それでも損失額が数十万円程度であれば追加資金で十分補填できる。補填した後に上昇相場になれば、元の資金額を超過するのは容易だ。しかし、1億円であれば30%の損失で3000万円になる。3000万円ともなると追加資金で補充するのはなかなか難しい。その後の上昇相場で元の1億円に戻らないかもしれない。それならば、損失額を抑えるために守りの投資に移行する必要がある。
2016.08.24
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事実ばかり気にしていると、真実を見失う。真実を見ようとしなければ、情報に振り回されてしまう。真実はそんなに彼方此方に動き回る事はない。貴方が振り回されている先に、真実が落ちている事はまず無いだろう。
2016.08.19
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大概の個人投資家というものは多かれ少なかれ気まぐれで、右へ左へと流される。雰囲気に飲まれ、一般論として分かり易い理由のある時に行動する。景気が悪くなったら株を売り、景気が良くなったら株を買う。業績が良くなったら株を買い、業績が悪くなったら株を売る。業績の良い時に低PER高PBRで株を購入し、業績が悪くなってから高PER低PBRで株を売却する。何をやっているのか分かっているつもりになって分かっていない。一貫した考え方に基づいて行動していないので、雰囲気に飲まれ、その時々の気分で行動する。最も遅行するテレビなどのマスコミに知らず知らず影響されるので反射神経は鈍い。更に、自分が影響を受けている事にすら気が付いていないので同じ過ちを繰り返す。儲かっている時は楽しくて仕方がない。損している時は本当に詰まらない。そんな投資家が多い。しかし一方通行の相場が続くとそのような投資家のパフォーマンスも向上する。何度も波が大きく振れると損をするようになる。正直だからだ。中期的なパフォーマンスがどちらが良いかは一概に決められない。数年単位のパフォーマンスなど、景気動向によって大きく変わる。長期的なパフォーマンスであれば気まぐれで気分に飲まれやすい方が悪くなる。結果に明らかな差が生じるのは、10年後かもしれないし、20年後かもしれない。もしかすると景気動向によっては30年経っても明確な差が生じることはないかもしれない。一貫した考え方が投資に与える影響がどの程度大きなものになるかは、自分の限界と知識の範囲を知っているかどうかに拠る。知っていれば継続して安定できる。継続して安定できれば、長期的なパフォーマンスが比較的良くなる。致命傷を受けないからだ。
2016.08.15
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http://ajer.cocolog-nifty.com/以前ここでチャンネルAJEAに三橋貴明氏が出ているニコニコ動画を紹介しましたが、今回はチャンネルAJEAのホームページを紹介。チャンネルAJEAはパッと見て難しい内容を書いているように見えますが、実際に書かれている平易な内容であり分かり易いです。投資家としてマクロ経済の実態について知りたければ、読んでみて損はありません。と紹介するのは、チャンネルAJEAに書かれている内容が僕の考えと似ているからです。チャンネルAJEAは残念ながら知名度が低いですが、書かれている内容は真っ当なので頑張ってもらいたいですね。
2016.08.10
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自分は投資が上手い。そう思ってきたら、流れに取り残されてしまうだろう。相場には謙虚に向かい合わなければならない。生涯、相場から学び続けさせて頂こう、という気概がないといけない。実際、本当に生涯学び続ける事になるからだ。ほんの数年だけ投資が上手くいったからといって、慢心してはいけない。そのような人は、傍から見ていて本当に恥ずかしい。投資で大儲けすると、その時期の思考回路が強くなる。そうなるとその思考回路を使って投資をしていこうという考えが働くようになる。その方が楽だからだ。自分の思考回路に合致する情報には即座に反応し、そうでない情報には反応が鈍くなる。その思考回路が永久に役に立つのであれば良いのだが、大儲けするような思考回路であれば、相場が変われば波に埋もれてしまう。社会は常に変化していく。変化に伴い、新しい思考回路を構築しなければならない。勿論、土台は別である。基礎となる土台は揺らいではならない。
2016.08.04
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株式投資ではこうするべき、こうしてはいけない、など色々と言われている事がある。しかし、株式投資であるべき姿といったものはない。あるのは、そうあるべきだと思っている考え、である。
2016.07.31
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どんなに精度よく分析したとしても、「この成長があと5年続くと仮定して」というような部分に致命的な不正確が現れます。その成長ペースは、外部環境などの影響を受けて見込みが大きく変わってきます。企業運営に大きく失敗していなかったとしても、その成長ペースは時には3年も持続しなかったり、時には10年以上持続したりします。3年か10年かは取り返しのつかない深刻な違いであって、ファンダメンタル分析の精度など一気に吹き飛んでしまいます。ファンダメンタル分析の見込み通りにならない時に、ファンダメンタル投資家が業績動向を先行する株価変動の先回りして儲けるのは至難の業です。 成長ペースの皮算用を間違えるという取り返しのつかない過ちをしないために、「今後成長を続けると思われている企業の株を買うのを避ける」、という手法が時に優れたパフォーマンスを得ています。しかし、その優れたパフォーマンスを得ることができるという企業の絞り込みの条件が少し変わるだけで、とても大きな期待値の変化が起きます。ここがファンダメンタル分析の致命的な限界です。限界の範囲の中で分析をしている、という認識が欠けていると、多くの場合は慢心から失敗します。
2016.07.25
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ROEはPERやPBRと違い、株が安いかどうかを測る指標ではありません。株が安いかどうかを知りたければ、ROEはPERまたはPBRと絡めて考える必要があります。ROEとPERを絡めて考えた場合は、必然的にPBRの事も考慮している事になります。ROEとPBRを絡めて考えた場合は、必然的にPERの事も考慮している事になります。逆に言えば、PERとPBRを絡めて考えた場合は、必然的にROEの事も考慮している事になります。PERとPBRとROE。この3つは、どれか2つを考慮すれば、残りの一つは無視してもらって構いません。分析の仕方によって、どの指標を用いればやり易いかが決まるだけです。------ROEは未来の価値を表します。PERは現在の価値を表します。PBRは過去の価値を表します。難しいのは、ROEは変動の仕方に価値がある、という事です。過去の価値は大きく変わりませんが、未来の価値は大きく変わります。予測だからです。この変動の仕方(将来のROE変動)を精度よく予測するのは非常に困難であり、「現時点でのROE」に余り価値がないこともあって、バリュー投資ではROEの評価が非常に低くなっています。 よく過去のROE変動を元に将来のROE変動を皮算用する投資家が居ますが、長い間株式投資を通じて色々と経験するとその行為が無駄なことに気付きます。投資歴が長い人がそんな分析やってるのをたまに見ますが、「なんだかなぁ…」と思ってしまいます。今まで何をやってきたんでしょうかね。株価ばかり追いかけていたんでしょうか。
2016.07.20
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ニコニコ動画で面白いのをこのブログでたま~に紹介していましたが、今回はそんな感じで。 「アイマスクエスト」というとてつもなく面白い動画が知らない間(2015年8月)に非公開になって、今年の6月21日に復刻版という形で他の投稿者(製作スタッフ)から公開されているようになっていた、そんな事に今日になって気が付きました。最も多い動画でアクセス数が300程度ですので、まだ復刻版に気が付いていない難民がいると思いますのでここで紹介しておきます。 回を重ねる毎に面白くなっていくアイマスクエスト。アイドルマスターとドラゴンクエスト4を混ぜ合わせた創作品です。僕の世代はドラゴンクエスト好きな人ばかりだと思いますので、とても面白く見れると思います。というか、別に知らなかった人は見なくても良いですけどね。非公開になって絶望した人は見て涙して下さい、という感じです。 プロローグから http://www.nicovideo.jp/watch/sm29096148 コメントのないアイマスクエストを視聴するのも味気のないものですが…。かつての視聴者の書き込みがあるアイマスクエストは視聴できなくなったというのも寂しいものです。 この作品の素晴らしさは僕が語るまでもないので割愛しますが、もう本編は更新されないんでしょうね。ておくれP、本当にお疲れ様でした。
2016.07.17
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真実を得る為には、誠実である必要がある。素直な心がなければ、真実には辿り着けない。情報の裏を読むことは重要だ。しかし、人の言うことを信じずに情報の裏を読み続けてばかりだと、自身の誠実さを失いかねない。人間を育てる基本は、誠実さにある。自分に正直でなければ、投資の世界でも成功は出来ない。
2016.07.12
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言い忘れていましたが、去年息子が生まれました。現在家事育児に邁進中です。イクメンではありませんが。
2016.07.10
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今回がランダムウォーク理論否定シリーズの最後になります。ここまでランダムウォーク理論を見てきましたが、既に述べてきたように僕はランダムウォーク理論の主張に大きな間違いはないと考えています。株価は常に適正価格、という僕の投資哲学とも一致します。しかし、ランダムウォーク理論に反対する意見のように株価推移が単純でないのと同様、ランダムウォーク理論に賛成する意見のように株価推移が単純でないのもまた事実。僕は【長期的な投資パフォーマンスについては、投資手法による影響は殆どない。投資手法そのものよりも投資家の性格とその投資家の投資手法が合致しているかによる影響が大きい】と思っています。ただし【中期的にはその投資手法が時流に乗っているかどうかの影響の方が遥かに大きい】と付け加えます。市場の変動によって得られるパフォーマンスは投資家の性格による影響を【受け続けます】。上昇相場で優れたパフォーマンスを得られる性格や、下落相場で優れたパフォーマンスを得られる性格。それらの性格に合った投資手法をしている場合、時流に合った際に優れたパフォーマンスを得られると考えています。【時流に合っていない場合は優れたパフォーマンスにならないので単純に自分に合った投資手法を用いているだけでは長期的に平均以上のパフォーマンスを得ることは難しい】のですが、【自分に合った投資手法を取り続ける事で波はあっても平均したパフォーマンスは優れていることは十分に有り得る】という考えです。自分の性格に合った手法を貫けるかどうかについては、【知識】や【胆力】や、或いはこれも【性格】の影響を受けるでしょう。そのため【投資家に向いている性格というのが「他人に影響されない」というものになる】と考えています。【資産変動に必要以上の影響を受けない金銭感覚の欠如】、【協調性のない変人や独自の道を突き進む職人肌】、これらの人が投資家に向いているのではないかと思います。何れにしろ、性格に合った手法を貫けるのであれば、それがどんなものであれ、長期的に優れたパフォーマンスを得ることが可能だというのが僕の主張です。ランダムウォーク理論では一つの手法を貫くことでパフォーマンスは低下するという意見ですので、この点はランダムウォーク理論と違う部分になります。ファンダメンタル分析結果により、「少なくても数年先には株価が軌道修正される」と判断しても、実際にはその通りにならないことが非常にしばしばあります。(つまり10年経っても株価は割安のまま放置され続ける)どうしてこのような事が起き得るのでしょうか?「分析自体の精度が悪い」ことが一つの要因。「分析に外部環境の変化が反映されていない」ことが一つの要因。「他の投資家に注目されず株価がそのまま軌道修正されない可能性が残っている」ことが一つの要因。そして何より、「株価の方が正しい価格を反映している」。情報が正しかったとしても、そしてその正しい情報を元に行った分析に致命的な落ち度がなかったとしても、業績は予想通りにならないかもしれない。また業績が予想通りになったとしても株価推移は予想していたものにならないかもしれない。実際はどのような分析手法であれ、その結果としての株価予想が当たる確率はある程度の大きな範囲でさえ決して高くなく、むしろ適当に選んだ銘柄の方が良いパフォーマンスを得られることが非常に多い。これがランダムウォークの主張です。こんなものは聞き飽きている事で目新しいことは何もありません。そんなこと誰もが分かっているのです。分かっていないのは真剣に株価と向き合っていない投資家だけです。最後まで真剣に株価と向き合わない信念を貫けるのであれば、バリュー投資家を目指すと宜しい。バリュー投資は一つの投資手法として正しい。問題は、外部環境に影響されない、時流がどのようなものであれ完全に無視する、そのような偏屈で歪んだ精神を持てる投資家が殆ど皆無であること。そうであるならば(自分がそのような投資家でないのであれば)、とランダムウォーク理論と真面目に向き合い、自分なりの株価変動に対する解釈を持つことが肝の据わった投資行家への近道。肝が据わっていれば優れたパフォーマンスを得られるか?子供じゃないんだから、いつまでもそんなレベルの低いことを言っていては困る。株式投資に正解はない。優れたパフォーマンスを得ようとする前に、自分の性格に合う投資手法が何かを模索する方が先では?自分に合う投資手法が何かを知ったら、外部環境や時流に関わらずそれを貫き通せるかどうか。何年も相対的に劣ったパフォーマンスになるかもしれない。それでもその手法を貫き通せるか。他人のパフォーマンスを気にしている時点で落第である。自分のパフォーマンスでさえ気にしない、気にならない、そんな投資家であれば長期的に一つの手法を貫ける。長期的に自分の性格に合った手法を貫けるのであれば、ランダムウォーク理論通りでない結果を出せるだろう。だって、ランダムウォーク理論なんて穴だらけの理論なのだから。その穴を指摘するだけなら誰にでも、本当に誰にでもできる。投資を初めて間もない本当の初心者にでも可能だ。しかし実際に行動が伴っていないのであれば指摘する資格はない。ランダムウォーク理論通りの結果になっている、その要因の一つに自分がなっているのだから…。おわり。
2016.07.02
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もちろん、株価変動に関わる全ての情報が瞬時に共有されることはありません。事前にその情報を持っている人に優位性が生まれる訳です。これはランダムウォーク理論の大家であるマルキールも述べています。(※実際にはマルキールは効率的市場論者の異端児ですが)ただし、『この点については与えられた情報に対する本質的価値の算出についての困難さが問題点として挙げられる』とマルキールは主張しています。『長期の予想成長率と他社よりも成長するかどうかについて推し量るのは非常に困難であるが故、他人より優れたパフォーマンスを得ることは難しい』、と。つまり、【それが優れた情報であるかどうか】と、【その情報をもとに優れたパフォーマンスを得られるかどうか】は全く別問題であり、【それら2つに因果関係がある可能性はあるが実際には殆ど,或いは全く関連性がみられない】、という主張です。これは概ね同意します。株価変動を全く気にすることなく優れた情報で優れたパフォーマンスを上げ続ける事ができる投資家は極めて稀でしょう。そのような投資家が存在するのかどうかすら分かりません。株価上昇を決める要素は何でしょうか。大きな要因は、将来の利益成長であることは間違いありません。(将来利益成長しない企業が株価上昇するためには注目を集めるサプライスが必要になます)将来の利益成長を推し量る事の困難さについては、どのような分析を行うファンダメンタル投資家であっても理解しているでしょう。市場のコンセンサスと大きく食い違う時に株価が大きく変動するのであれば、その変動に大いに関係のある情報を収集できるかどうかがカギになります。しかしその株価変動に大いに関係のある情報を持っていたとしても、その情報を活かせるような投資行動を取れるかどうかは別問題であるため、ただ情報を持っていただけでは他人より優れたパフォーマンスを得続ける事が困難です。何よりも、その情報が株価に与えるインパクトは市況に大きく影響を受けてしまいます。結局、その情報がどれだけ優れた情報で、今後の株価にどこまでの影響があるかどうかは誰にも分からないのです。分かっていればもちろん誰にでも有効活用できるでしょうが。そして何より、その情報により既に株価は変動しているかもしれない。株価に織り込んでいるかどうか、またどの程度織り込んでいるかどうかは誰にも分からないので、その情報をもとにした投資はどうしても疑心暗鬼になってしまう。結局のところ、株価変動に影響を与えると思われるような情報によって長期的に市場平均より高いパフォーマンスを得続ける事は極めて困難だと僕は思います。
2016.06.27
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さて、ここまでを前提として、ランダムウォーク理論の話に戻りましょう。もうすぐこの話は終わります。ランダムウォーク理論というのはどういうものでしょうか?狭義の理論では、テクニカル分析は役に立たない、というものです。広義の理論では、ファンダメンタル分析もテクニカル分析と同様に役に立たない、というものです。テクニカル分析やファンダメンタル分析を元にした、あらゆる売買が無意味なものであり、それに基づいて継続的に利益を上げ続けることのできる投資家は居ない、というものです。広義の理論は市場が非常に効率的であるという意見に収束されるため、効率的市場理論とも言われます。少なくても、人間が自分のやり方で運用するのであれば、それらの長期的な運用結果のほとんどが市場平均を上回らない。何故なのでしょうか?効率的市場理論ではそれは分からない、といいます。理由は分からないが、現実的には殆どが市場平均を上回ることがない。これを実証する様々なデータがあります。ほとんどが市場平均を上回ることがないということは、残りのほんの一握りが莫大なリターンを上げている事になります。しかし、ランダムウォーク理論の支持者は「それらのほんの一握りも、ほとんど全てがその後市場平均を下回る」と主張します。極々一部の例外があるが、そのような稀有な存在を抜かせば、「全ての手法が市場平均を上回り続ける事はない」。短期的には市場平均を上回る事もある。しかし長期的に上回り続ける事は出来ない。長期的な運用成績の平均パフォーマンスが市場平均を大きく上回るのは不可能に近く、また少しでも市場平均を上回るだけでもかなりの『幸運』に恵まれないと不可能だろう。以上が、ランダムウォーク理論の概要です。[市場の非効率さを利用した鞘抜き投資]であるバリュー投資を用いている投資家の中には、ランダムウォーク理論を否定する投資家が多いです。しかし、かれらの多くはテクニカル分析を否定している以上、狭義のランダムウォーク理論支持者ということになります。ランダムウォーク理論にも色々あり、単純に一つの理論ではないという事に注意したいところです。ただし一般的にランダムウォーク理論というと、ファンダメンタル分析を含むあらゆる分析に基づいた行動が無駄であるという、広義の理論を指します。バリュー投資の生みの親であるグレアムは、晩年ランダムウォーク理論を否定しなくなっていました。『昔のように歪んだ市場ではなくなった今、それは確かに正しいかもしれない』。『私の意見は効率的市場論に近い』。手相占いは統計学を元にした占いです。少し前に流行った動物占いなんかも同じです。統計学を否定しても、統計でそのような結果となっているので仕方ないのです。生命線が長い人が長生きする。たぬきの男は大器晩成。何も科学的根拠はありません。もしかしたら、少しくらいは科学的根拠があるものも存在するかもしれませんが、多くの人を納得させることは出来ないでしょう。統計結果に文句を言っても仕方ないのです。統計の取り方に疑問を感じるものもありますが、ランダムウォーク理論の根拠になっている統計結果は否定の余地がほとんどありません。
2016.06.22
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徹底した財務諸表の分析を行うことで、過去の傾向に照らし合わせることで、社員への聞き込みを行うことで、八卦予想が当たる確率がもしかしたら1%位は上昇するかもしれません。ただ、それで劇的にパフォーマンスを向上させる事が如何に無理かは、それらを徹底的に行っているであろう投資家が過去に山ほどいたという事実で否定できます。もしかすると、必要以上の事をやることで、逆に八卦予想が当たる確率は2%減少するかもしれません。残念なことに、努力と八卦予想の的中率は比例しないのです。(学校の勉強とは違うのです)それでは努力しても意味がないのか?もちろん意味はあります。自分が納得のできる八卦予想の手法を貫くことで、明確なイメージを元に信念を持った行動ができ、八卦予想が当たった時または外れた時の対応を自信を持ってできるようになります。その効果の方が八卦予想が当たる確率の上昇それ自体よりも大きいです。もしかしたら、その効果はパフォーマンスを年3%近くも押し上げるかもしれません。多くの投資家が期待する効果には届きませんが、それでもパフォーマンスが3%向上する効果があるなら大したものです。八卦予想の的中率よりも重要になるのは胆力です。投資手法よりも投資哲学が重要です。低PERの方が良い、低PBRの方が良い、低PERかつ高ROAの方が良い。低PERよりも低PCFRの方が良い、そういったアノマリーを信じて小手先の手法ばかりいくら磨いたとしても、投資哲学が確りしていないと長期的な成果に結びつく事はありません。付け焼刃の知識から小手先の技術を磨いて楽をしようとしてもダメなのです。
2016.06.17
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株式投資は、確たる信念があった方が良い結果に結びつきます。信念を持って行動することで、周りのノイズに影響されること無く投資ができるからです。この信念を維持する為に、信頼性がないけれども、前述した[確たるイメージ]が役に立ちます。ただし、ここで注意しないといけない事があります。[信念をもって周りに影響されないで投資をすること]と、[一つの手法を貫く]のは全く違う、という事です。古今東西、機械的に同じ手法を取り続けたファンドは数多くあります。それらの多くは、短期的に市場平均を上回ることがあっても、長期的には市場平均を下回る結果となっています。何故でしょうか?それらのファンドが頑なに守った投資手法・銘柄選定が悪かったのでしょうか?必ずしもそうとは言えません。大型株ファンド、小型株ファンド、成長重視ファンド、利回り重視ファンド、その他様々なファンドがあるからです。様々なファンドが、長期的には市場平均を下回っている結果となっています。ファンダメンタル分析・テクニカル分析に関わらず、今後の株価推移予測はイメージの上に成り立っています。イメージは八卦予想で、結果として間違う事が多いです。既に現在の株価が多くの人の八卦予想の上で成り立っているので、当然です。自分の八卦予想が当たるというのは、運が良かっただけの話です。八卦予想のイメージ通りにいかなかった場合、どう行動するかを決めておく必要があります。優れた成績をあげている投資家は、確たる信念のもとに行動しています。自分の行動の理屈の為に、このイメージをどれだけハッキリと捉え続ける事ができるか。それが重要になります。しかし、この信念通りに行動したところで、八卦予想はあくまで八卦予想なので、それほどパフォーマンスが向上するわけではありません。八卦予想が当たり続けたからといって、それは決して予想する能力に長けているという訳ではありません。その予想が時代の流れにあっていた、運が良かった、という事です。この事に多くの人は後になって気が付きます。もし貴方が株価推移を予想をする方法として特定の手法を続けていて、その手法が優れたパフォーマンスに結びついたとしても、それはその八卦予想の方法が優れていたという訳ではありません。信念を持ち、自分の八家予想を元に行動した貴方のやり方が時流に乗っただけです。時流に乗れるかどうかは八卦予想の信頼性とは別の話です。優れた投資成績のファンドが優れたファンドなのでしょうか?断じて違います。優れた投資成績のファンドは[その時に時流に乗っていたファンド]です。そのファンドが引き続き時流に乗り続ける事ができるかどうかは分かりません。投資成績の劣っているファンドがこれからも劣る投資成績となるかどうかも分かりません。逆に、時流は常に変わっていくので、その時に劣っているファンドの用いている手法がこれから優れていく可能性が高いとも言えます。しかし、劣っているファンドは顧客に解約されていきますので、その後長期的に継続して同じ手法を貫くことが難しいというのが実状です。手法を変えなければその内ファンド自体が消滅してしまうかもしれません。逆に、優れた投資成績のファンドは、その投資成績によって、自らの手法を変え難くなります。これが、多くのファンドが市場平均を上回り続ける事が出来ない理由です。この簡単なことを理解していないと、ファンドの選ぶ銘柄よりもお猿さんのダーツで選んだ銘柄の方がマシだという短絡的な考えに陥ります。
2016.06.12
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ただし、株価は常に適正価格という現状認識が同じでも、将来どうなるかの予測は違います。ランダムウォーク理論では、今後株価がどうなるかの予測はできないと言います。将来の適正価格である将来の株価は、現在の適正価格である現在の株価からランダムに動くのであって、それを見越した投資行動は不可能である。何故なら、株価は[将来の値動きの可能性]を完全に織り込んでいるからである。であるからこその、適正価格なのだ。ランダムウォーク理論では、そう主張します。この将来に対する予測が、僕は若干異なります。この『若干』というのは、ほとんど一緒だがほんの少し違う、という程度です。今までずっと、この違いをうまく表現することができませんでした。『株価は常に短期中期長期すべてを織り込んだ適正価格。でも明日の適正価格とは一致しない』この概念に、その若干の違いが含まれています。明日の適正価格を予測するのは、不可能です。当然、明後日の適正価格も、1年後の適正価格も、10年後の適正価格も予測は不可能です。何故なら、市場参加者全ての考えがどのように変わるかなど、全く分からないからです。しかし、当たるも八卦の適当予想ならできます。確たる根拠はありません。予想するには山のような前提が必要で、無限ともいえるような膨大な株価変動要素を無視します。この八卦予想、当たる可能性は全くありません。しかし、ランダムウォーク理論が主張するように[株価変動の予測は何の価値も無い]のでしょうか?僕は[株価変動の予測はほんの僅かに価値がある]と思います。株価変動の予測といっても、適正と思われる価格に今現在より近づくと、上がるのか下がるのか、方向性がどちらにいくのか、漠然としたイメージが頭に浮かぶ程度です。どの程度上がるのか下がるのかは全く分かりません。イメージできるのは方向だけです。いつその方向に向かうようになるのかは全く分かりません。想定しているより長い間かかって、その結果状況が全く変わって想定しているほどの変動がなくなるかもしれません。或いは、今の株価よりも上がる(または下がる)、ということは永久にないかもしれません。それでもこのほんの僅かな価値は、[膨大な時間を費やしてまで分析する価値]があるのでしょうか?答えはYESでもあり、NOでもあります。膨大な時間を費やして分析している多くの投資家が思っているほどの価値がない事は間違いありませんが、やらないよりはやった方が良いという事も間違いありません。そのイメージの信頼性は限りなくゼロで、ほぼ無価値ですが、それでも無価値ではありません。このイメージの価値は、むしろ株価が実際にその通り動くというよりは、[そのイメージを持って投資をすることができる]ことにあると僕は経験則から感じています。
2016.06.07
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さて、それではランダムウォーク理論でいう[適正価格である株価]は企業価値の変動に対して同じような変動をするのでしょうか?残念ながら、(多くのファンダメンタル投資家がどうしても納得しないとしても)その問いにはYESと答えざるを得ません。勿論、読者の皆様がご存知のように株価は1日で大きく変動する事が多く、短期的に2倍以上にも半分以下にもなります。企業価値は株価で決まるとすると、企業価値が実際に極めて短期間で2倍以上にも半分以下にもなっている事になります。当然、財務諸表を元に企業価値の分析をする「ファンダメンタル分析」を重要視する投資家には理解し難いのですが、しかし文句を言っていても仕方ありません。企業は常に株数に応じて株価で切り売りされています。時価総額が、企業の販売価格、ひいては企業価値なのです。企業価値とはどのように決まるのでしょう?それは、前回株価の構成要素として挙げた、全ての要素がお互いに影響しあって決まります。株価で企業価値が決まっているので、当たり前です。それはおかしい、と愛すべき読者様は言われるかもしれません。毎年安定した収益が見込まれるPER5倍のこの企業の価値が、倒産寸前のあの企業の価値よりも低いという事は有り得ない、と言われるかもしれません。PBRが0.5倍であるこの黒字企業の価値が、PBR10倍であるあの赤字企業の価値を下回っているという事は有り得ない、と言われるかもしれません。しかし、それでも僕は断言します。企業価値は時価総額です。株価に高い安いと文句を言っていても、仕方ないのです。株価の話ではなく企業価値の話だ、企業価値がその日のうちに2倍になったり半分になったりする訳ではない、と読者様は繰り返し言われるかもしれません。企業の本質的な価値は株価とは違う、TOB価格と大きく違うような株価は企業の本質的な価値を表していない、と。しかし、神の見えざる手(アダムスミスの言う「見えざる手」)に文句を言っていても仕方が無いのです。株価だけが企業価値を反映した適正価格で、あとは幾ら尤もらしい理屈をつけても、企業価値にはなりません。ここが肝の部分です。株価が企業価値を表しているのであって、企業価値が株価と乖離しているという事ではありません。現在まで、株価を算出できるような公式は見出されていません。企業価値の算出式など、幾らでも存在します。未だに計算式によって大きく価値が変わります。自分で株価と異なる企業価値を算出するような手法は例を欠きませんが、そのような株価と企業価値が違う前提の投資手法は『すべからく欺瞞』です。理論価格、などというような訳の分からない理屈は、オカルトの類です。これはランダムウォーク理論も同じ主張をしています。
2016.06.02
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何が株価を決めるのでしょうか?株式市場の参加者全員の意見です。彼らは、いや、僕たちは何を元に株価を決めているのでしょうか?もちろん個人個人によって判断が違います。それに、株価の構成要素はそれこそ無限にあります。財務諸表に現れるものや過去の売買履歴に現れるものは勿論、それ以外にも様々なものが株価の構成要素になっています。ファンダメンタル分析では主に財務諸表を分析します。テクニカル分析では主に過去の売買履歴を分析します。これら2つだけでも分析方法は無限に広がりますが、それ以外の要素もかなり幅の広いものが多くあります。国策、財政政策、金融政策、為替動向、会社計画、業績予想、業種、景気、環境、参入障壁、人材、ブランド価値、顧客満足度、社内システム、社長の人となり、IRの積極性、株主還元政策、などなど。挙げていけばきりがありません。それでは、これら無数の要素が元になり、参加者全員で決めた株価は適正な価格なのでしょうか?この問いに、ある人はYESと答え、ある人はNOと答えます。YESと答える人はテクニカル分析を重要視する投資家に多く、NOと答える人はファンダメンタル分析を重要視する投資家に多い傾向にあります。株価が適正な価格になっているという考えは、テクニカル投資家にとっては殆ど自己矛盾になりませんがファンダメンタル投資家にとっては自己矛盾になりますので、これは当然と言えるかもしれません。誤解を恐れず言うと、前述の問いはテクニカル分析を重要視する人の中でも順張り派にYESと答える人が多いと思われます。逆にファンダメンタル分析を重要視する人の中でも、バリュー投資家のごく一部にNOと答える人が多いと思われます。前者の理由は、株価が企業価値よりも高いという概念に囚われると、企業価値を無視するのでない限り順張りでの投資が難しい事にあります。順張りの投資手法には色々あるので全てがそうではありませんが、多くの順張り投資家が買うべきタイミングは[株価が勢いよく上昇している最中]ですので、ファンダメンタルを無視するような生粋の順張り投資家は企業価値が株価に比べて低いかどうかを考える必要が比較的少ないからだと思われます。バリュー投資家のごく一部にNOと答える人が多い理由は『むぎゅ。』読者の皆様であれば良くご理解頂けている内容だと思われますので割愛します。
2016.05.28
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『株価は常に長期中期短期すべてを織り込んだ適正価格。でも明日の適正価格とは一致しない』むぎゅ。読者であれば耳にタコができるほど目にした言葉だろうと思います。またこれか、と愛すべき読者様を辟易させてしまい申し訳ないですが、この概念は幾ら強調してもし足りません。この文言は、これからも何度もしつこく出てくると思います。株価が高い安いといっても、みんなで決めた適正価格なのだから、仕方が無いのです。これも何度も繰り返してきた言葉ですが、この適正価格について高い安いとケチを付けて自分が価値を判断する、という欺瞞的手法がバリュー投資です。(バリュー投資は一つの正しい手法です)これに対し、相対的に比較して自分の尺度で割高割安を決めるのが割安株投資になります。バリュー投資と割安株投資が違うというのは僕くらいですが、この2つは根底から概念が違います。キャピタルゲインで利益を上げるためには、未来の適正価格を予測する事になります。[現在の株価]以上に[未来の利益を含めた適正価格]の予測が完全に無理だというのであれば、それはランダムウォーク理論の主張です。どの株を買っても期待されるリターンは同じ。どんな手法であれ、結果はお猿さんのダーツと同じ。僕はそれを支持しません。昔からの『むぎゅ。』の愛すべき読者様は、僕がランダムウォーク理論(お猿さんのダーツ理論)と非常に似た考えを持っているということはある程度気が付いていると思います。前置きの投稿でも軽く触れましたが、僕が破産して更新を中断させるに至った際、唯一の心残りとしてランダムウォーク理論を支持していないことに対しての持論の展開をしていないこと、と書きました。その時は、持論を展開する程にはランダムウォーク理論に対する自分の投資哲学を昇華できていませんでした。あれから8年が経過しました。改めてもう一度言いたいと思います。僕はランダムウォーク理論と非常に良く似た考えを持っていますが、ランダムウォーク理論は支持していません。折に触れ色々と考えてみましたが、やはり、ランダムウォーク理論は僕は支持しません。これから、久々に長編シリーズとして、その理由を書いていこうと思います。僕に再び機会を与えてくれた株式市場に感謝をしながら書きたいと思います。愛すべき読者の皆様、少し長いですが、どうか最後までお付き合い下さい。もう既に随分長い文章になっていますが…。
2016.05.23
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(今回は、他の人の2ちゃんねるの書き込みを元にして書きました。できるだけ原文を残しています)(僕の意見と同じではないですが、とても分かり易く説明されているので、ある投資家の見解ということで紹介します)株価が時系列に『ランダムウォーク』になる条件は、未来に発生する材料が予測不可能であり、かつ、発生した材料が即座に過不足なく価格に反映されることです。言い換えると、「価格に正確に反映されずに残っているファンダメンタル要素は存在しない」ということになります。 これとは別に、「どのような方法で銘柄選定をしても、結局株価は他の選定方法と同じような動きをしますよ」というのは、ランダムウォーク仮説を含むより包括的な仮説、つまり、『効率的市場仮説』です。各銘柄の値動きが 時系列にランダムウォークであるならば、どの銘柄を選択しても買い入れ時の価格に材料が過不足なく反映されているのだから、長い目で見て得られる利益は等しくなる筈です。 しかし現実には不安材料を無視して株価が上昇することもあります。そしてある大きな不安材料が姿を現すと、その大きな材料に加えて、過去に無視されてきた不安材料が一挙に価格に――しかも、時には過剰に――反映され、大暴落を生じさせます。 そのため大暴落時とその後しばらくの間、株価は割安になっています。(もしそうでなかったとしたら、株式投資から得られる富も正規分布し、人口が70兆人くらいにならないと、正規分布の最上位あたりにバフェットのような人物が現れることはありません)
2016.05.20
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