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2019.01.16

マーラー/交響曲第3番

テーマ：マーラーの世界(14)

カテゴリ：交響曲

　ハインツ･レーグナー（Heinz Rögner、1929年1月16日 - 2001年12月10日）は、ドイツの指揮者である。
　 https://ja.wikipedia.org/wiki/ハインツ・レーグナー

マーラー/交響曲第3番
　 https://www.amazon.co.jp/dp/B00515NSJO
　 http://ml.naxos.jp/album/0021212BC
　高い世評どおりの名盤です。マーラーの交響曲の中でも特に長大で、下手すると取り留めのないようにも思えるこの作品を、レークナーはしなやかかつ伸びやかに捉え、隅々まで晴朗かつ丁寧に歌いながら全体としておおらかな呼吸感で、実に牧歌的な響きでまとめています。ソロ、合唱、そしてもちろんオーケストラも見事です。

　1983年ステレオ。後期ロマン派作品に、耽美的かつスケールの大きい名演を聴かせたレーグナーが、この曲でも実に見事な解釈を示してくれます。音楽が常に豊かに美しく鳴り響き、ヒステリックにならないこの指揮者の美点は、名高い躁音楽でもある第１楽章大詰めなどにもあきらかで、ラッペの深い声を活用した第４楽章の絶品といえる表現や、遠近法の巧みさが印象的な第５楽章、ヒューマンな美しさがひときわ映える終楽章等々、まさに聴きどころ満載です。ちなみに、第３楽章で達者なポストホルンを吹いているのはかのギュトラー。クリムトの絵も含めて、豪華で美しいＣＤです。

　交響曲第3番ニ短調(1893～1896/1906改訂)
　　ヤドヴィガ・ラッペ(アルト)
　　ベルリン放送児童合唱団
　　ベルリン放送女声合唱団
　　ハインツ･レーグナー指揮/ベルリン放送交響楽団
　録音: 1983年