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2016/05/10
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カテゴリ: 音楽
すみません、しつこいようですがSPレコードに関して、
先月の展示会のために調べたことがまだ幾つかあるので、
メモ代わりに書かせていただきます。

レコード回転数セレクター

SPレコードは1分間に78回転することになっていますが、
初期は技術者が勝手に決めており、70回転~90回転まで
様々なものがあったそうです。日本では78から83回転が
主だったとか。
レコードは回転が速いほど音質は良くなるが、その分、
録音時間は短くなるので、長い録音は遅めに、短い録音
は長めにと回転数を調整していたのでしょう。その場合
はラベルに80rpm(80回転)とか書いてあるので、蓄音器の
スピード調整つまみで合わせていました。

また、楽器のAの音(ラ)を入れた溝をレコードの外側に
刻んでおき、これが正しい音に聞こえるように回転数を
調整させる工夫もありました。1900年台のサラサーテの
吹き込みにもあり、大御所自ら(?)が開放弦を、ラーと
弾いているレアな音源も残っています。


回転数が78回転に統一されたのは1925~8年あたりで、
電気を使った吹き込みや再生が普及した時でした。
60ヘルツのモーターの回転をギヤで落とすと78回転と
なるので、それに決まったそうです。

つまりモーターが回転数を決めました。なので後に出た
LP盤は33.3回転、EP盤(ドーナツ盤)は45回転と定まり
ました。

なお、1960年頃に作られたレコードプレーヤーの中には
レコードの回転数が4段階になっているものがありました。
一般的には33.3回転と45回転、そして78回転ですが、
16回転というのが付いているのです。

これは16.6rpmと表記される長時間プレイのレコード用
です。それはスーパー・ロングプレイ・レコードと呼ば
れSLP(SuperLP)もしくはULP(UltraLP)と略されます。

30cm盤の場合、片面で約40分と2倍近い音声が収録出来る
ので、LPの上級クラスと期待されたのですが、音質向上
やステレオ化に技術的に対応出来なくて、短期間で姿を
消しました。

なので、1953年頃から60年代にかけて作られ、音楽や語学、
朗読などがあり、業務用や教育用に使われたそうです。
主にダンスホールで使ったり、お店のBGMとして連続して
音楽を鳴らしたのでしょう。
マイルス・デイビスやハーブ・アルパート、ベンチャーズ
などのレコードが残ってます。


ではマイルスの演奏の一部分を、めっちゃ遅い回転数で
どうぞ。
Miles Davis & The Modern Jazz Giants 16 R.P.M.



また、サラサーテのラ音を聞きたい、物好きなお方は
こちらで...、
提琴騒迷曲/音の外れたヴァイオリン日記-第2楽章/サラサーテのA音






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最終更新日  2016/05/11 12:05:14 AM
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