梅林 南風一
雨水も過ぎて
いよいよ春を思わせる晴れ間になったので
森林公園へ梅を見に出かけた
紅梅は花の盛りを過ぎていたが
白梅はちょうど見頃だった
一年毎に見る梅は一年前と同じ花だけど
一年前とは違うのだろう
私も定年が早く来ることばかりを願っているけれど
一日一日は過ぎ去れば
決して戻ることはなくて
一回限りの一日に違いない
定年を迎えれば何か楽しいことが待っていると勘違いするな
定年を迎えれば最早定年前の日々は戻って来ない
実は定年前の一日一日も
貴重な一回限りの一日だった
さらりと流してよい命などあるはずがない
一日一日を
一回性の取り返しの付かない命と引き換えに
過ごしている
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