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神社と田畑開発のこと 南風一年を取ってくるとただ生きるだけでも難しくなるだから若者や子どもたちのようにいろいろ社会のことや地域の活動に携わることも難儀になるたとえば神社の近くには川があって川の蛇行は耕作地を最もたくさん確保できるように曲がっているのはなぜなのか?と疑問に思うことは楽しいことだ(昔は川の流路の付け替えなんて、朝飯前のようだった)田んぼは昔の五畿七道を基準にして碁盤の目のように108メートル四方で区切られている田んぼの間には水源地から水を取り込むための水路が張り巡らされ昔の土地利用と言えば田んぼの開発とコメの収穫量アップ現代の税金にあたる年貢を義務付けられた村単位の米作や畑作が地域社会に生きる村人たちの当然の義務であり権利であったから地域社会の中で村人たちと豊作や祭りを喜び1年ごとの年貢おさめで義務を果たして生活を送るというのが村社会に生きる村人たちの日常であり生活の宇宙であった土地や河川、気候をもたらすものとしての山や海を生かして自然の収穫量とか獲物獲得のために山や川、海にも造成を加えて土地や自然からの収穫量アップを目指す土地や河川や山野の造成や利用形態の変遷を見ると人々が生活のために如何に工夫や努力を重ねてきたかを知ることができる先人は侮りがたし田んぼの放棄地や荒れた山野を見るにつけもしまだそれらの土地から良い稼ぎが得られる方法があるものならば誰も捨て置かないであろうものを我々子孫たちの知恵のなさに暗然となる(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2024/05/18
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理は情に勝る?かな? 南風一情に流されれば結果的に理不尽さを飲み込むこともある理不尽さを飲み込めばいつか冷静な判断ができるようになったとき感情の破綻を招くリスクもあるならば情には流されないに限る流されてもいい情と流されてはならない情それらを明確に区別して対処できたとしてもそれでも情に流されていたら一体どうなっていただろう?という一抹の悔いも残るやはり毒は飲まない方が良かったのか?それとも飲んでいたらまた違った人生があったのかも知れないそれより毒が回って早く死んでいたかも知れない(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2024/04/14
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ちょっと嬉しいこと 南風一今日仕事の帰り際に女子更衣室から急ぎ足で走り去るきみの姿を見かけたと思ったちょうど昨春に入社した新人女子と話しながら歩いていたので走り去った女子の姿のこともすぐに忘れたそのままエレベータに向かって玄関から外に出て自転車置き場へ向かうところで珍しく彼女が自転車に乗って出てくるところに出くわしたそこでようやくさっき5階の女子更衣室の前で見かけた女子の姿の人は「彼女」であったことに気付いた「自転車でお出かけですか?珍しいですね」と声かけすると「すぐ近くへ出かけてくるんです」それが彼女から返ってきた言葉私は彼女が自転車に乗って急ぐ後姿を見送りながら「彼女も自転車に乗ることもあるんだ」とか「いつもなら自動車通勤の彼女が自転車に飛び乗って急ぐ姿もいいものだ」とか馬鹿なことを考えてすこし嬉しくなった(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2024/02/27
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人生の洗濯 南風一お盆の前の一日休暇朝から予定通り埋蔵文化財センターの資料整理の作業が終わって妻を理容室へ送っていくとさて2時間ほどの待機時間の使い方に迷う暑いさ中 庵治石磨きはちょっと熱中症リスクがあるし何より石磨きには腕や上半身の往復運動が必要なので汗だくだくとなるそれなら西瓜作りの世話やスダチの水やりといった軽い方の作業もあるがやっぱり戸外は暑いので熱中症リスクがあるということで結局冷房の効いた部屋で数学のお勉強というのが一番現実的な選択となったそうこうするうちに妻から「迎えに来てくれ」と携帯電話が鳴って結局特にこれと言ったこともすることなく一日休暇も終わってしまうほんの短い一日休暇の使い方についてさえ本当にこれで良かったのかな?とかもっと違う時間の過ごし方があったのではないかな?と迷っているのにましてやもっと長い人生や職業選択において的確に生きて行くなんてそもそも可能だったはずがないそう思うことで人生の選択や職業選択を誤ったかも知れないということの言い訳を探している(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2023/08/08
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卑怯な男 南風一高校生のとき同じ電車に乗り合わせる一学年下のある女子高生のことが好きだった私は英単語集や学習参考書ばかりを読むふりしていたけれど彼女のことばかりが気になっていた彼女と女友だちが話すお喋りに聞き耳を立てたり彼女の横顔や表情ばかりを盗み見て勉強なんてちっとも捗らなかった彼女のあっけらかんとした明るさや朗らかさに惹かれてしまったのだろうと思うもちろん彼女の容姿や可愛い仕草にも惹かれたのだろう彼女にラブレターを書いてその後6年が経って再び彼女に再会して一度は彼女にプロポーズしたつもりだったけれど結局彼女から逃げてしまったそれはやっぱり彼女との6年間のブランクをどう良いように解釈しても私は許せなかったことそして何より彼女には昔私が高校生の頃の彼女に抱いた(それは単なる幻想に過ぎなかったのかも知れないけれど)屈託のない無邪気な彼女ではなくなっていたからもちろん 女性が23歳にもなって15,6歳の女子高生のままでいるなんてことはあり得ないけれど彼女の容姿にも行動にも幻滅してしまったのだろうと思う最早足かせにしか感じられない女性と結婚するなんてことはあり得ない私は都合よい理由を見つけてまんまと彼女から逃げてしまった彼女が私のラブレターに寄こした返事には「これからあなたが作った私の偶像を壊したい」という趣旨のことが書かれていた結局 彼女の言葉の通りになったのは運命の皮肉だったのかも知れない(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2023/06/15
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今が良ければ 南風一朝会ったときに挨拶と共に二言三言言葉を交わす就業時間内に廊下でたまたま会ったとき冗談を言い合う彼女に何か伝えたいことがあるとき彼女へショートメールを出すたったそれだけのことさたったそれだけのことで彼女を好きに思っているのだから幸せな男だよ俺はこれ以上何を求めるというのかな?そういう短い交わりでしか感じられない満足ってものがあるのだからそれの代わりに例えば休日にデートしたとして何が楽しいのかな?(いや彼女とデートすれば楽しいとは思うけれど)でも結局はいつもの短い挨拶や冗談以上の楽しさにはならないと思うから二人だけのデートを望んだところでいつもの短い交わりと変わりがないと思う結局これまでがそうであったように日常的な挨拶と冗談を継続していくのかなと思う(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2023/05/04
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目と表情 南風一目と表情には内面の心が現れるもののようで今日の彼女の目と表情には醜さを感じた若い女性と並んでいたからかも知れない「俺はなんでこんなきつい目をした醜い女に 惹かれていたのだろう? 容姿や外見ではなくその心映えに対してかな?」とも思ったその夜 間抜けなショートメールを送ったら素っ気ない返事が返ってきた「もうメールなんて寄こさないで!」と言わんばかりのメッセージだった(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2022/07/06
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日本社会の禁句 南風一本当はみんな知っている本当は知っているけれど口には出して言えない人にはそれぞれ得意なことや苦手なことがあって誰も彼もが勉強が好きとか誰も彼もが運動が好きとかそんなことはない日本社会では人は生まれながらにして平等でみんなの才能が同じで才能を教育で伸ばしてやりさえすればみんなが絵に描いたように立派な職業人になれるみんなが絵に描いたような豊かな生活を送れる高所得を生み出す企業の指定席や安定的な生活を送れる官庁の指定席にみんな座れると思っているみんなが皆そんな生活など望んでいるわけでもないのにそんな指定席に座れることが人生の成功者だと思い込んでいるそんなことは望んでいないと公言する者はそもそも日本社会の企業や官庁で働き続けることはできない「さっさと辞めた方がいい」と言われて成功者たちのサロンから弾き出される日本社会の大多数の大人たちが思い込んでいる人生の成功者の姿その外の世界にも別の豊かな人生の姿が広がっていることそんなことには思いが及ばないしそもそも気付くこともない(詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2021/12/15
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遺産 南風一遺産というほどのものではないが姉から母の預金を分与して貰ったそれで先祖代々墓を作り自宅の耐震改築と外壁塗装をしようと考えたが建築業者に見積もりを頼むと姉から分けて貰ったお金では不足することが判明それで貰ったお金に加えて不足分をさらに無心して何とも情けない相続人(遺産を只で貰うことさえ厚かましいのに さらにもっと頂戴と言って舌を出している)これでは母はなかなか成仏できないなと思ういつまで経っても母や姉ばかりを頼ってなかなか乳離れできない奴だな (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2018/01/27
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衣食住 南風一マズローの欲求五段階説が現実味を持って立ち現れてくるのは年老いてから母が死の何か月か前に望んだことといえば「便意をもよおすからトイレに連れて行ってくれ」「腹に応えるものを食べさせて欲しい」「家に帰りたい」正しくただ生きて行くのに必要なことを望んだに過ぎないにもかかわらず一旦病院に入院して寝たきりになるとそんな当たり前のことさえ実現不可能なことになってしまう昨夜急死した会社のOBを偲ぶ会に出席して食べる料理は少なく暇をつぶすためにビールを随分飲んだ今朝目が覚めると左胸がちくちく痛い「心臓かな」と思ったが帰宅後にパンや煎餅を食べてすぐに寝たから消化不良かなとも思った私も今死ぬわけには行かないまだやり残したことがたくさんある突然死が現実味を帯びてくる (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は 人気blogランキング
2018/01/21
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箱根駅伝 南風一18年の箱根駅伝を制した大学は青山学院大学往路2番手だったにもかかわらず復路は最初の区から逆転してそのまま逃げ切った往路1番手だった東洋大学は随分悔しかったに違いない復路で青山学院大学に大きく遅れたときにはもう来年の挽回を誓ったことだろう1区間ほぼ22キロメートルの道のりを坂あり谷ありの道を寒風の中を約1時間という驚異的なスピードで走ること自体神業である沿道でたくさんの人々が声援を送る中精力の限りを尽くして走り切るこれは一生に一度限りの生を受けたる人間の所業として挑戦するに値するスポーツであるこれに挑戦するだけの精神力と体力を得たる者こそ幸いなるかな (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2018/01/03
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甥の結婚式 南風一 甥が新婦を迎えることになった結婚式と披露宴に参加していつものことながら子どもの成長は親の喜びであると共に一抹の淋しさも感じるもう手を焼くこともなくなったと思えばやれやれということだがそういう時期が過ぎてしまって我が子ながらもう子どもではないという感慨ファミリーの歴史は確実に刻まれたと共に最早帰って来ない記憶でもある我が子の成長は喜びであるとともに親にとって悲しみでもある (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/12/17
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母 南風一 小学生の頃父が何気なく言った言葉「お前はいいなあ」私の頭は「?????・・・」だったそれでも何やら父が私に嫉妬しているらしいことは分かった何のことはない私は小学6年生くらいまで母と一緒に寝ていたし中学校1年生くらいまで母と一緒に風呂に入っていた小さなころから当たり前と思っていた父は家に帰って来るのが遅かったので大抵私と母の方が早く寝た夜中に母の「ハジメが起きるから」という声に目が覚めて隣を見ると父が母に覆いかぶさっていることがあった父は凍り付いたような顔をしていたそんなことがあってから私は夜中に父が母に覆いかぶさっているところを見てもむにゃむにゃと言って寝言を言って寝た振りを装った父が事故で下半身不随になってもう母に覆いかぶさる機会もなくなってから私は一人で寝るようになった随分親不孝な息子であった (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/11/16
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抱きしめたい 南風一動機や理由がどうであれその容姿を眼前にして思わず抱きしめてベッドの上で覆いかぶさってその温かさと柔らかさに浸りたいそういう衝動に駆られる対象物としてある年齢層の女性がいたりこちら側の男にも一定時期だけという条件が付くもののやっぱり力一杯抱きしめてその感触と官能を楽しんでみたいという対象物が現れることはあるそういう時期を過ぎてしまった女性にはたとえそれが昔そういう衝動を抱いたことのある同一対象者であったとしても最早そんな衝動などこれっぽっちも感じないとかこちら側の年齢的な理由で中高年になってしまったからもう昔に抱きしめたいという衝動を持った妻にさえ全然そんな衝動を感じないということもあるなかなか不思議な衝動でありもしそれがなかったとすれば人生の意義はあるのかなという貴重な衝動でもある (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/09/22
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今そのときにしか 南風一人生において今そのときにしか出来ないことそんなことは確かにあるその時を逃せば最早できるときはやって来ない例えば好きな人への告白今その時を逃せばそのままの別れとなる本当にそうなったけれど意を決してきみの後姿を追ったためにきみと四方山話をすることが出来たきみは結局先に東京の大学へ進学し1年後に俺もきみの近くの大学に進学したけれど結局一度も会えないままだった高校を卒業したばかりの春の一日の出来事春の陽を浴びて化粧気のないきみの素肌は輝いていたそんなきみを独り占めにして雑談できたひと時 (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/08/24
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一日 南風一一週間単位に月曜の朝が来ればあと4回同じような朝を迎えれば休日になると思うそして5日間判で押したような朝と昼と夜を送って土曜の朝を迎えるそんな暮らしを続けて気が付けば人生の3分の2を終えている自分の人生は無尽蔵にあると思って日々一日が過ぎて行くことだけを望み自分の命の時間が減っていることにはとんと思い至らない自分の人生の持ち時間をどんな風に使おうとそれはその人の自由に違いないそうは言っても自分の命を削っていることに気付いていないから相変わらず呑気に今日一日をやり過ごせばいいと思っている一日をやり過ごすことは自分の死がまた一日近づいていることに他ならないでもそんなことは普段忘れているから日々その日が過ぎることだけを念じて自分の死が近づくことには無頓着でいる (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/08/10
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夏至 BY HAJIME MINAMIKAZE 夏至が来て洞窟の割れ目から陽が射して夏至観音が現れるそれは昨日見たニュースに過ぎないと思うのに今日もまたやって来たどうしたことかもう1年が過ぎ去ったということか過ぎ去ってみれば毎日1日しか過ぎ去っていないのに気が付けば夏至がやってきているそうやって年を取って行く十分過ぎるほど繰り返したと思うのにまだ命は残っているその命といえども無限ではなくさてすぐに来る夏至がまたすぐに来るかどうかそれは明日に聞いてみなければ分からない (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/06/22
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無邪気な回転木馬 南風一 地球上の生物は自転と公転で生きている一日が過ぎることを知るのも季節が移ろいゆくことを知るのも自分がいつかしら白髪になっていることを知るのも子が成長して孫が片言を喋り始めることを知るのも大学生の頃一つ上だった美人の先輩をデートに誘って帰り際思わずキスしてしまったことも過ぎ去ってしまったことを知るのもいつも自転と公転があって無邪気な回転木馬 (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/06/18
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至福のとき 南風一 それは夢や希望が叶ったとき長く辛抱強い精進の結果手にすることもあるいとも簡単に行幸といえるときもある簡単に手にできるものは禁断の実食べた後に後悔しない者はいないだろう一時の至福を味うがためにぽっかり開いた奈落の底へ落ちることも厭わないそんな至福は余り歓迎すべきものではない惚れた腫れたより知識や知見や究明の方がわくわくすることもある空いた時間を使って自分の住んでいる地域の成り立ちを調べるもっと広く他の地域や日本各地、アジア地域とのつながりはどうかと興味も広がる職業でやるものでなく見返りを期待するものでもないからゴールはない浸っているときが至福というものもある (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/06/17
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瓜二つ 南風一友人が私を見かけたという「南風」と呼びかけたけれど私は振り返りもせず立ち去ったというそんなはずはないそれは私に瓜二つの他人あるいは私の魂が抜けだして徘徊したい場所を浮遊しているのかも知れない確か中学生の頃卓球の交流試合で隣町へ行った友人が「南風に瓜二つの男がいたぞ」と言っていた私に瓜二つの男はそんなにたくさん居るのか?それとも私の親も知らない昔に父方か母方の家系で血筋が分化して現代に私と瓜二つの男が同時に現れることとなった過去を遡れば瓜二つに何の不思議もないただ現代に生きる私たちが祖先の分岐を忘れているだけそれだけのことかも知れない (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/06/10
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職業 南風一 昔歴史家の恩師に訊ねたことがある「先生は歴史研究の過程で様々な人物の決断の場面を研究されたので 現代の政治家や官僚においても意思決定の過程が良く分かって いいのではないですか?」「まあそうだね」と言いつつ多分そうは思っていなかったのだろう歯切れは悪かった警察官の窃盗や殺人教師のいじめや見て見ぬふりする先生政治家の国民愚弄宗教家の自殺本来その職業の人ならばそんなことはないだろうと思う真逆のことが起きている職業と人物は全く別のものであるという真実職業柄日々接している事柄であっても必ずしも身についているものではない (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/05/13
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プロポーズ 南風一恋の告白がプロポーズになってしまってきみの返答は「結論は急いではいけないと思うの」だった高校を卒業して大学生活を送る直前のことだったからきみの返答はそれなりに正しかったそして大学を卒業するとき今さら言わなくても分かってるだろうという俺の言葉に「いや。口に出して言って」と言っていたきみも俺もそんな台詞を並べつつ全然そんな台詞を信じていなかったのだろうと思う俺は言葉のような結末へ進むとは思っていなかったし(多分決定的な破局がやって来るのだろうと直感していた)きみはきみで俺がきみとすんなり結婚することなど信じてもいなかった最初からそうだったのかな高校時代にその後のことなど考えもせずに毎日通学電車の中で隣り合っていたその頃が胸ときめいて最高に幸せな一時であったのかな (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/04/09
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一つ一つが人生だなんて 南風一 それが最後だったというのは過ぎてしまって大分経ってからでないと分からない現在進行形のときはそれが最後なんて思い至るはずないから何も考えることなくぶっきらぼうにただ悪戯に時を徒労させただけかと言ってこれが最後だ一回限りの事象だから慎重に思慮深くやろうなんて物事全てが初体験の手探りの若者にとってそもそも無理な要求に違いない一回性の人生においてどうすれば後悔することがなかったのかな? (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/03/18
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ジジバカ 南風一 ただ座っているだけの姿玩具を手に持って遊んでいるたまに目を上げてお母さんの居場所を確認しているくるくる回るメリーゴーランドが不思議なのかじっと見上げている無邪気な赤ん坊の仕草に過ぎないのに他愛のない仕草が愛おしく可愛いい我が子の姿をそんな目で見たことはなかったかも知れない子どもの世話をするのに忙しくて子どもの成長を楽しむ余裕がなかった所為かも知れないそこにいくと孫になれば間に息子や嫁がいるからかな生活の世話をしなくてよいから遊びとして孫の姿や仕草を見られるのだろう孫の姿や仕草が可愛くて仕方ないただ抱っこして孫と一緒に遊んでいればいいからなかなか楽しいものだ (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/03/08
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今日が過ぎること 南風一 太陽や風や空気に色がないことは百も承知でも雨模様の日はブルー仕事で気の進まない予定が待っていたり時間が足りなくて残業続きになると夜が明けて日が出ることさえ忘れてしまっている歳月の経過が解決するものなど何もないことは分かっているけれど面倒な日常をやり過ごす手段として早く今日が終わること一週間が風のように過ぎ去ることを念じている「早く明日が来ることを願ったところでただ悪戯に歳を重ねるだけ。」命の寿命が縮まるだけで何の解決にもならないけれど早く今日が過ぎることだけを念じている (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/03/06
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世界で一番幸福な時間 南風一 大脳の襞には多分残っているのだろうただその記憶を再生する機会がないほんのワンシーンでも記憶を引き出すきっかけがあれば多分芋蔓式に思い出せるのだろう幼児期に田舎の田んぼ道を伯母か母の自転車の荷台に乗せられて幼稚園へ通っている記憶がある学芸会のとき太鼓を叩いていた写真があるからその記憶もある幼稚園からの帰り道に西瓜の小さい玉をちぎっては肥溜めに放り込んだその後母に叱られて近所の農家まで謝りに連れて行かれた記憶があるどれも断片的な記憶もし幼児期のすべての記憶を再生できたら楽しいだろうなと思う多分世界で最も幸福な時間 (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/03/05
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結婚 南風一晩婚化が叫ばれて久しい人には色々理由はあろうけれども結婚を目標にして活動することほど難しいことはなかろう大学生の頃まだ田舎から上京したばかりで風俗営業なるものを利用して手軽に性欲を満たすという知恵もなかった女性を求めて歌舞伎町界隈を歩いたけれどそう簡単に相手を見つけることは出来なかった一時の性欲処理ですらそんな調子だから結婚という一生係わる相手を見出だそうと思って見出せるほど事は単純ではない結婚を前面に出したとき果たして相手を見つけ出すことができたかどうか私には自信がないはたと気付いて自分が独身であったとしてさあ結婚するぞと決心して相手を見出すことはなかなか難しいだろう結婚なんて最初に考えもしなかったから結婚できたのだろう夢を見るほど好きになる相手を見つけ出すそれはなかなか難しい時代かな (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/03/05
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遊具と初老の男 南風一 初老の男が一人公園に立っているブランコに乗るでもなく砂場で遊ぶでもなくばねの付いた馬に跨ることもないブランコを暫く眺め砂場を眺めばねの付いた馬を眺める遊具の向こうに何を見ているのか?初老の男が一人ぽつりと遊具を眺めている姿は確かにそぐわない初老の男の近くには幼児も子どもの姿もない初老の男は少し笑って公園から立ち去った (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は 人気blogランキング
2017/03/04
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化粧落とし 南風一連れ合いとの夫婦生活は32年になるが化粧落としのことを新鮮に聞いた外出から帰って来た後誰に言うともなく化粧落としをしていたのだろうか特に記憶にない化粧落としという言葉を新鮮に聞いたのは妻と結婚式を挙げた日のホテルでだったかな結婚式を終えてやれやれと部屋に着いて自分の服を脱ぐのと同時に妻の服を引きはがすように脱がせて早速本番と飛びついたら「ちょっと待って。化粧を落として来るから」という妻が化粧を落としてくるのを待ちかねて飛びついた特に気にも留めていなかったけれど女性は化粧をしたら化粧を落とさなければならない化粧は服や靴と同じでなかなか大変なこと (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/26
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分からないこと 南風一なぜ?と聞かれて分からないことはたくさんある彼女がこちらに靡かないことはよくある何とか当方に興味を向けて貰おうとあれこれやってみるけれど一向に靡いて来ないこともよくあるそういう時自分を納得させるためにあれこれ理由を探す彼女には好きな男がいる?狙い定める事柄があって今はそちらに気持ちが行っているから当方の想いを受け入れられる余裕はない?いやいやそもそも俺には興味がない?考慮の外に違いない?いやいやそれにしては気を引き留めるような素振りを見せることもある?やっぱり分からないでもそれではこちらの心が平静でいられないからやっぱりそれらしい理由を探すやっぱり彼女には好きな男がいる?だから俺には靡かない?そんな堂々巡り (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/25
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朝方の夢 南風一車が大きくUターンカーブを曲がったところで家に着いた私が下宿していた家の庭で車は随分幅のあるトラックだったのに小さな民家の庭によく曲がれて停車できたものだと感心する家に入ると息子の嫁が部屋の引き戸の向こうにいる無頼なトラック野郎が入って来るからちょっとまずいかなと思ったら息子の嫁は案の上素っ裸で床に座っているこれはラッキーと素肌の細やかな女を抱きかかえてよーしこれは御馳走だと感じ入って部屋の奥の布団の方へ女を抱きかかえて行くと女の顔は妻の姉に変っているこれはラッキーといよいよ女に抱きつこうとしたところで夢から覚めた暫く残念な心持ち (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/23
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梅林 南風一雨水も過ぎていよいよ春を思わせる晴れ間になったので森林公園へ梅を見に出かけた紅梅は花の盛りを過ぎていたが白梅はちょうど見頃だった一年毎に見る梅は一年前と同じ花だけど一年前とは違うのだろう私も定年が早く来ることばかりを願っているけれど一日一日は過ぎ去れば決して戻ることはなくて一回限りの一日に違いない定年を迎えれば何か楽しいことが待っていると勘違いするな定年を迎えれば最早定年前の日々は戻って来ない実は定年前の一日一日も貴重な一回限りの一日だったさらりと流してよい命などあるはずがない一日一日を一回性の取り返しの付かない命と引き換えに過ごしている (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/19
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生きた証 南風一 三途の川を渡って閻魔様から訊ねられたとき自分の一生の証として何を説明すればいいだろう?毎日毎日判子で押したような当たり前の日常を数十年繰り返して終えた一生ですなんて人がある処に住む理由は職場が近くにあるとか親が住んでいるとか子どもたちが学校に通っているとか他愛ない事情であり特にそれ以上でも以下でもない子どもが小さくて家族円満に暮らしていたのに子どもたちが大学や専門学校へ通うというので家を離れてからは暫く夫婦で暮らしていたもののやがて妻が何処かへ行きご主人の方も職場を定年退職して生まれ故郷に帰ってしまったそんな家族が暮らしていた証はさて何処に消えたのかな?住んだ家族が皆いなくなったのだから場所には証はない居なくなった家族の夫々の心の中にあるということかな (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/18
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バレンタインデー 南風一高校生の時代は随分長かったと思う色々なことがあったからただそう感じるだけかも知れないサラリーマンになっていや定年まで数年を残すばかりになって1年が経つのはとても早く短い大人になってからの1年の短さに比べるから余計高校時代が長かったと感じるのかも知れない思い出に残る事柄といったものが高校時代にはやたら多かったからかも知れない近頃の2月14日は暖かくなり過ぎて雪が降る年も少なくなった私が高校生の頃は下校時刻に霙混じりの雪がちらついて2月の雨は随分冷たかったようやく高校1年生が終わろうとして学年末考査が始まろうとする頃だったかな校門から出て駅に向かって歩くうちにふと見ると10メートルほど手前を霙混じりの雨に濡れて女子高生たちが歩いているその先の2、3人はなんとか傘に入っているが一番最後の女子高生は傘に入り切れなかったのか長い髪に水滴を付けてことさら急ぐでもなく歩いている私は100メートルくらい女子高生たちに付いて歩いたが歩道橋を上がって降りたところで女子高生たちに追い付いてしまったちょうど歩道橋を降りたところで髪の長い女子高生に傘を差し出して「俺は駅から近いので」と言ってそのまま足早に立ち去ったその翌日が2月14日のバレンタインデーだった1時間目の授業が終わった休み時間に廊下の方で何やらざわざわ声が聞こえる「おい南風、誰か女子がお前を呼んでるぞ」という友だちの声廊下に出てみると昨日霙混じりの雨に黒髪を濡らして歩いていた女子高生だった「昨日はどうもありがとうございました」そう言って何やら包み物を差し出した俺は照れくさくて何とも返答できず黙って包みを受け取ってすぐに足早に立ち去っていく女子高生たちを見送った (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/14
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春の訪れ 南風一 春が近づいているだけでわくわくする子どもなら学年が一つ上がることや新学期の出会いが楽しみという思いもあろう自然が芽吹き何もかも新しくなることこれほどわくわくして楽しいことはないだろうそうしてそんな春を数十回繰り返すうちに子どもはすっかり老人になって老人になっても子どもの頃の何かしらうきうきした期待感を楽しみにしている (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/12
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石川佳純似の 南風一 きみは石川佳純に似ていたなぜこんなに押し迫ってから贈り物を寄こして歓心を買おうとするのかちょっと不思議に思った少し前には孫娘へ贈った雛人形のことを考えていたはずだったなぜそこから35年以上前に別れたはずのきみの記憶につながったのかちょっと不思議だった目を覚ませばやっぱり夢できみが今さら俺の歓心を買おうとすることなどあるはずないと納得した夢の中のきみは石川佳純似の生意気な娘の姿なのにそんなきみはもう何処にもいない (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/11
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以心伝心 南風一川端康成は70歳を超えて16歳の少女に恋した川端康成くらいになれば妻子がいたところで少女の一人や二人を恋することも小説創作のための仕入れみたいなもので家族も含め誰も怪しむことはなかったのだろうそれに比べて1サラリーマンが妻子もいるのに行きつけの薬局の薬剤師に惚れたとあればその先 身の振り方を含めて家続や親戚との付き合いをどうするのかという難問に立ち至る何より惚れた薬剤師にも親家族はいるし社会的な立ち位置といったポジションもあるそちらの方にも義理立てしなければならない若い女性に惚れることは簡単だけど社会的な関係をきちんと作ることが難しいたとえ当初は惚れた腫れたと言ったところでセックスだって毎日し続ければ1、 2か月で飽きて来るだろうよく持って1年も続けばいいところだろう若い女性は確かに魅力的でもご馳走とて毎日続ければ飽きてくる行き着く先が見えているのに破滅へGOなんてとても正気の沙汰ではない薬を貰うときあれこれ質問されてこちらはただ「はい」「はい」とか「調子いいです」と答えるだけそのたびに美人の薬剤師さんの瞳を見つめて「それにしても美しい!セックスしたい」と胸の内で叫んでいるけれどさて彼女には伝わったかな (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/04
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歳月は人を待たず 南風一 転職して今の職場に来た時期から随分時間が経っていることは納得しているでも今の部署に移って来たのはつい最近と思い込んでいるから指折り数えて22年目になることは何かの計算間違いじゃないかと思って二、三度と計算をやり直してみるそれでもやっぱり22年になるからようやく過ぎた歳月の長さに気付かされるなるほど小さかった子どもたちは結婚して一児、二児の父親たちになっているのだから確かに私も年を取っている毎日何気なく過ごしているが余命はこれまで生きて来たほど長くはない死ぬまでには何処かで人生の総括をと思っているけれど時間がないことを言い訳にして何かをすることもなく気が付けば1、2年と過ぎている (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/03
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見るもの聞くもの全てが 南風一大学に合格したばかりまだ何者にもなっていなかったけれど何者にもなれるという可能性があったからかなただ嬉しかった首尾よく目標を達成した喜びもあったかな何より努力した甲斐があったという安堵もあっただろううきうきした喜びはいつまで続いただろう?郷里を去って東京へ向かうときまで?東京に着いて大学へ通うまで?大学に通って夏休みや冬休みになるまで?1学年が終わって次の学年に進級するまで?大学を卒業するまで?どれも当たっているようだけれどどれも当たっていないまだ何者にもなっていない可能性だけで滅茶苦茶輝いていた頃大学に入学するか入学したばかりの頃あの頃の何物でもない無責任な宙ぶらりんの頃が一番楽しかった軽々しくて明るくて見るもの聞くもの全てが楽しかった (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/02
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恋人 南風一好きになるってことは簡単なことでもなぜ好きになったのかは分からない好きになる素地があって好きになる人生の時季というものもあろうそんなに何度も会わなくてもそんなに深く知らない場合でもこれはと直感することがある最初は義務でも辛抱でもないただ胸がドキドキ高鳴ってきみに会えることや近くで姿を見かけるのが嬉しいただ遠くから眺めていた頃が実は一番幸せ下手に近づきになろうとか付き合いたいと欲を出すところから不幸が始まる自分が期待するようには物事は運ばないしだんだん不満が募って一体きみを好きになって得なことがあったかしらと当初の想いとは真逆なことを考え始める恋人は遠くにありて想うものゆめゆめお近づきになりたいとは望まないことだ (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/02/01
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節分 南風一今年も節分が近づいてスーパーマーケットの店内には処狭しと豆が並ぶ節分には歳の数より一つだけ多く豆を食べる大人は年々食べる数が増えて豆だけでげっぷが出そうになる生まれたばかりの赤ちゃんは1個食べようにも歯が生え揃わなくて1個食べるのも難しいだろう1年が過ぎれば豆1個分の知恵が増えたかといえばそうでもない気がするただ歳月の流れに合わせていたずらに年齢だけ重ねる57歳の大人にしてみれば56歳のときと57歳の時で取り分け何かが変わるというものでもない2年前の春先にキトラ遺跡の極彩色の壁画を見学に行こうと友だちを誘ったつい昨日のことのように思うけれど早くも2年が過ぎていたこの調子で行けば2年なんかあっという間に過ぎて気が付けば定年を迎えていたということになろう (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/29
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好きとセックス 南風一 好きだからセックスしたいというわけではない若い頃好きになった女の子に求めたものは人形に対するように自分が求める想いに対して的確に応えてくれる人好きという想い自体のことなぜきみのことが好きなのかということは全然分からなかったもちろんセックスを望んだわけでもない歳を重ねて今街角でいいなと目が留まる女性それはほとんど容姿か身体付きになってしまったいいからだしているなと惚れ惚れ見るときはつい股間が固くなっている若い頃の好きは形而上的だったのに歳とってからの好みは極めて肉体的何処でそんなに変わってしまったのだろう (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/28
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忘れる 南風一 朝食事したことを忘れる薬を飲んだことを忘れる数分前に差し入れのイチゴを食べたことを忘れる先週義兄と姉が訪れたことを忘れる自分の父母が数十年前に死んだことを忘れるあらゆることを忘れているかと思えば息子が面会に来たことや曽孫の顔はよく憶えている元気だった頃に仲が良かった近所の人たちのことはよく憶えていて今会って来たように生き生きと話す若い頃好きな娘からノーと言われたとき学力テストの結果が悪くて自己嫌悪に陥ったとき早く忘れてしまいたいと思ったこともあるけれど今ではあらゆることを努力することなく忘れる忘れることがなければノイローゼになってしまうから何事にしろすぐに忘れる方がいいのだろうそうして生きていた日々のことを忘れていくそうしていつの間にか死んでしまい生きていたことさえ忘れ去られる (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/28
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切実な人 南風一 思い出が愛情の量に比例しているのなら35年も過ぎて鮮明に憶えている記憶は彼女よりむしろ祖母の方だったに違いなかろう彼女と3年半ぶりにデートした日の夜祖母が亡くなってそんなことで彼女とデートした最後の記憶の方が鮮明に残っているそれから1年と経たずにきみが俺に靡くことはないと諦めてしまった後自宅の姉に電話があったという連絡が欲しいとのことだったが全ては遅過ぎた何事にも時機というものがあってきみと俺はすでによりを戻すことは不可能だったそれから35年が過ぎてきみも俺ももう若くはない今さらきみの姿を見かけたところで多分きみだと分からないそれは俺の方だって同じこときみはいつものように気紛れで電話をかけてきて俺に何を伝えようとしたのかな?好きな人が愛する人切実な人になるなんてなかなか難しい35年が過ぎて彼女が連絡を待っていることなんぞもうないだろう (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/24
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後ろ姿 南風一寝たことがないから身体を知っているわけではないにもかかわらずジーパン姿の尻から腰にかけての形がよく似ているマスクはかけているものの束ねた髪の形から彼女に違いないと思う事業所が一緒で食堂でたまに会釈を交わす程度彼女がパートであることは知っているけれど知っていることと言えばそれだけスーパーで擦れ違っても何の会釈もないから多分彼女ではないのだろう後ろ姿はそっくりなんだけど他人の空似かな (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/22
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好き 南風一好きという言葉ほど宙ぶらりんな言葉はない言われた方は「だからどうしたの?」と突っ込みたくなる好きだからと言って全人生を引き受けると約束できるわけはない(勢いに任せてそう言い出したい思いはあろうけれど)好きと言って何かが変わるものでもないそう言われた方は言った当人のことを大抵はよく知らないだから好きと言われた日から何かがどう変わるわけでもないやっぱり部活動は続けるし仲のよい異性友だちとの関係はすぐに途切れるわけでもないよって突然の告白は言われた当人の生活の中で具体的な形を伴って現れ出るものでもないそんなわけだから時間の経過に従って告白した方だけが一体彼女(あるいは彼)はなぜもっとこちらに連絡を寄こしてくれないのだろうと焦ることになる好きという告白だけですんなり言った側の思惑通りに物事が運ぶはずがないそれにもかかわらず言った当人だけは相手は自分のことを好きに違いないと確信を持っているはた迷惑な確信を持っている当人に実はそうじゃないんだと認識させることはほぼ絶望的なことだはた迷惑とか言おうものなら殺されてしまうだろう好きと言った当人を傷付けることなく実はそうじゃないんだと分からせる方法そんな方法があれば好きと言った本人も言われた相手も両人が救われる (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/21
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思い出は寒波と共に 南風一 新年になって春の訪れも近いと思いきや寒波が襲来して1年で最も底冷えのする時季がやってきた受験生は春の訪れを前に試練のセンター試験を受けるために早朝から寒い中を試験会場へ向かう学生時代には炬燵くらいしか暖房がなかったから下宿で一日中炬燵に潜り込んで過ごしたほんの一時ではあったが確かにそういう時季を通り過ぎたから今の自分があると思う寒い時季の試験は嫌なものだがそれにまつわる出来事は懐かしい思い出大学合格後にまだ若かった母と下宿探しに夜行列車で東京へ向かったこと渋谷駅の近くのホテルに泊まったのは良かったけれど気の利いた食堂街は駅ビルの中にあることを知らなくて名店街の寿司弁当を朝食代わりにしたせっかく上野公園まで行ったのは良かったが公園の中を通れば簡単に西郷隆盛の銅像まで辿り着けたであろうに坂下の地下鉄駅を出て坂を一生懸命に上ってJR上野駅に着いてからまた公園に入って坂を下りて来た母にすれば19歳の息子の道案内に随分しんどい目をさせられたことだがふうふう息をついて特に不満も漏らさなかったそんな母も認知症で病院に入院しているそれから好きだった彼女が寒い駅のプラットフォームで背を向けて立っていたのにわざと気付かない振りをして手前の車両にそそくさと乗り込んだ思い出あれは一生の不覚だった寒波の襲来があって遠い昔の苦い記憶を思い出している (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/15
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寒波 南風一今夜から明日にかけ最強の寒波が襲来するという積雪もあるので交通にはくれぐれも気を付けてという一年中で1月15日前後が一番寒い時季だこの時季を乗り越えるとその後は寒い日もあるが暖かい日が混じってきてだんだんと寒さが下火になっていく冬至から20日は過ぎているから昼間は長くなっている冷え込みのピークは遅れてやって来るけれど一日毎に暮らしの明るさは着実に上がっているように実感するもうすぐ春春は目前に迫っているそう思うだけでも寒波を凌ぎやすくなる (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/14
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住宅 南風一昨年暮れに引っ越して行った近所のご主人さんから年賀状を貰った早速お礼と共に年始の挨拶状を書いて送った挨拶状には「近くにお越しになる折にはぜひお立ち寄りください」と書いたけれど先週末には今度住宅を購入して替わりに引っ越して来る夫婦が事前の挨拶に訪れたそして今週末には明後日からブロック塀と樹木を倒してリフォームにかかるという業者の挨拶があった私は年賀状の返事にお気軽にお立ち寄りくださいと書いたもののこれでは自分たちが住んでいた住宅がすっかり変わってしまってそれを見るのが哀しいから絶対に足がこちらに向くことはないかなと思った (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/14
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1年が経って 南風一 約1時間はかかる5キロメートルの散歩コースを約1年ぶりに歩いた以前は田んぼだったところが戸建て住宅用地となって分譲中の幟が立っているところいつの間にか田んぼが埋め立てられて賃貸マンションが建っているところ田んぼが埋め立てられて賃貸用マンション建設のためにトラックが出入りしているところ1年前に更地が出現して7戸に分けられた宅地分譲用地には住宅が建ってしまって新しい住人が住んでいる1年前の見慣れた風景の所々は景色がすっかり変わっていた子どもたちは親元を離れてしまって家屋敷をすっかり売却して相続税を工面したのだろうか分譲された土地やマンションを購入する人は恐らく莫大な住宅ローンを組むことになる住宅やマンションは高い買い物だが所得の大半を住宅ローンに振り向けなければならないそれほど価値があるものかどうか私にはちょっと分からない高い価格であっても売る人がいて買う人がいる取引が成立してお金が回る限り世の中は成り立つ人生の目標が住宅ローンと子どもの教育ローンの返済のためにせっせと働くというのは幸せである反面料簡が狭過ぎやしませんかと思う人生の目的が衣食住に支配されているというのは太平洋戦争後の生活物資にも事欠く時代その後の高度成長時代の遺物ではないか高齢者は長い老後をどうやって暮らすか賃貸マンションオーナーになって家賃収入で生活するということか現代の経済状況が風景に反映する時代となった (詩集の宣伝)「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング
2017/01/09
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