『PRICELE$S~あるわけねぇだろ、んなもん!~』
。
究極の魔法瓶は順調に売り上げを伸ばし、金田一二三男(木村拓哉)、
模合謙吾(中井貴一)、二階堂彩矢(香里奈)たちの『ハピネス魔法瓶』は、
さらに大きなオフィスに引っ越すことが出来るほどに成長した。
しかし、模合と彩矢は新オフィスよりも先に幸福荘を出たいと言うのだが、
金田一は居心地が良いと離れようとしない。
金田一は、設備投資の礼を言うため広瀬遼一(草刈正雄)を訪ねた。
すると、広瀬は事業のことよりも、なぜ広島カープファンになったのかなどと、
金田一の幼い頃のことを尋ねて来る。
疑問に思う金田一に、広瀬は自分もカープのファンなので、
今度一緒に観戦に行こうと答えるだけだった。
その頃、大屋敷統一郎(藤木直人)は、財前(イッセー尾形)を伴って父、
巌(中村敦夫)の墓参りをしていた。
『ミラクルエレクトロニクス』の改革が成功していることを喜ぶ財前に、
統一郎はリストラの続行を命令する。
さらに、統一郎は、以前、財前が口にしていた『ハピネス魔法瓶』を、
叩き潰す方法を直ちに実行するようにとも指図した。
早朝、幸福荘の金田一たちが朝食を食べていると、
財前がスーツを着た男とともに現れる。
スーツも新調したし、立派なビルにオフィスも移転したし。
わぁお、立派な会議室!
それでも幸福荘は、まだ出てないんだ。
父親の思い出が、一緒にカープ戦を見に行って、
大屋敷のサインボールをもらった記憶しかない金田一と、
キャッチボールすらしてもらったことのないことしか思い出せない藤木社長と。
顧問弁護士まで持ち出して特許権云々まで言い出すとは、
本気だな藤木社長。
こんなちっぽけな会社に、そこまで。
って思うけど、それだけじゃないんだけど、藤木社長的には。
でもそれって、世間のイメージ的には、あんまりよろしくないよね。
袂を分かった小さい会社を、大会社が叩き潰すの図って。
まぁそんなの、大会社にとっちゃ蚊に刺されたくらいのダメージも、
ないんだろうけど。
社内twitterみたいなのがあるんだ。
さすが大会社。
でもそれ、社長が見てないとは思えないんだけど。
この草刈社長が、かなりのキーパーソンなのね。
2人の繋がりを知る、少ない人物の一人、か。
なぜそこまで頑なに金田一を潰したいのかを、誰も問わないのか?
まぁあれが弟だからだと、父が認めた男だと、誰にも言えないだろうけど。
父が外の女の間に作った子を弟だなんて、認めたくもないわな。
訴訟の勝ち負けじゃなくて、そういう話が持ち上がってるという時点で、
小さな町工場なんてすぐに切り捨てられる。
金田一の勢いだけじゃぁ、上手くいかないことも世の中たくさんある。
というストッパーだったモアイさんが、倒れちゃった!
単身、藤木社長の元に乗り込んだ金田一。
一体何をしでかす気?
と思ったら、ミラクルの魔法瓶事業を復活させて欲しい、と。
自分の会社を守りたいんじゃなくて、一緒に働いてた仲間を、
もう一度働かせて欲しい、と。
そのためなら、自分の会社をなくしてもいい、と。
土下座まで。
この男気が、藤木社長には、ないのか。
俺は大丈夫です、振り出しに戻っただけなんで。
まぁ自分ひとりだけなら、なんとかなるっちゃ、なんとかなるだろうけど。
その、背負うものの大きさが、藤木社長とは段違いに違うのか。
モアイも彩矢もお気楽なのは、自分ひとりだからってのもあるよね。
えええええ!
金田一が身を挺して守ろうとしたのに、それをあっさり覆す藤木社長。
どこまで…小さい人間なんだ。
「あなたたちの変わりは、いくらでもいるんです!」
寂しい人だな。
そしてミラクルのみんな、会社辞めちゃうって。
そんな思い切ったというか、身軽な人間って、そんなにいるわけねぇじゃん!
社員証は、投げちゃいけないと思うよ。
返さなきゃいけないと思うよ。
あるわけねぇだろ、んなもん!
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