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2005/09/15
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カテゴリ: 読書
 ひさびさに司馬遼太郎を読んだが、この本は他の作品と比べて、いささかどころか、かなり毛色が違っている。ふつうに知られている司馬作品といえば、『竜馬がゆく』『燃えよ剣』などの小説か、『この国のかたち』『街道をゆく』に代表されるエッセイ群である。ところがまず『歴史の中の日本』は、分類としてはエッセイになりそうだが、内容はもっと身辺雑記に近い。だからタイトルと内容が呆れるほど一致していない。特に後半は、身の回りのことを書いた日記のようで、腹を据えて読むような本ではない。
 また若い?時分に書かれたのか(掲載誌一覧によれば30~40代に掲載された雑文がまとめられている)、他の小説などに比べても壮気を感じる。そういう意味では新鮮な本だった。
 感想としては、かなり等身大の司馬さんが見えて気が楽になった、といったところか。なかでも笑えたのが「私の愛妻記」で、福田みどりさんのことを「狂暴といっていいほどの方向音痴(p.309)」と評していること。司馬遼太郎は知る人ぞしるトンデモナイ方向音痴なのに。たぶん猥雑な大阪の街を、とことんまでに迷いながらデートでもしていたのだろう。そんなことを想像すると、やっぱり普通の人だとおもって胸をなで下ろす。

 ところでまったくの偶然に、「眼の中の蚊」(飛蚊症のはなし)を読んでいるときに、本当に蚊が自分の顔の周りをうろうろしていた。そんな季節ももうすぐ終わる。





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最終更新日  2005/09/15 05:25:07 PM
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