日本語で話そう

November 2, 2013
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羊のいる牧場や、ウサギがわらわらと出てくる丘や、黄色い菜の花畑の中を遥遠くに見える海に近い丘の上の村まで他人様の敷地を通るフットパスを歩いたのである。

ガイドブックののRayのページの横にほんの小さく、イギリスを代表する画家、ウイリアム・ターナーが好んで描いた黄色の風景はこの村の近くで書かれたと書いてあったからその風景を見たくなったのだ。

菜の花畑がずっと続くその光景は、どこもかしこも黄色で、「ああ、この風景なのだなあ」とそれまで、ターナーの絵など見たことが無い私はうっとりしたのであった。

そして、ロンドンに帰ってから、娘のマンションから歩いて5分ほどのテムズの畔にある美術館、テイト・ブリテンの膨大なターナーコレクションを1人で見に行った。

驚いた。

確かに黄色い風景の絵はたくさんあった。でもそのほとんどが海を描いた絵だったのだ。
帆船が揺れ動く荒れた海の風の黄色だったり、沈む太陽の色が黄色だったり。
黄色い菜の花の咲く牧場の風景なんて皆無なのである。

私たちが息切れしながら登ったウィンチェスターの丘の反対側に広がる海や港の絵だったのだ。


東京都美術館で、そのテイトブリテンからやって来たターナー展を見て来た。

http://www.turner2013-14.jp/

若くしてロイヤル・アカデミーの会員になった彼の初期の絵は緻密で繊細な絵だった。それが、「カラービギニング」と呼ばれる輪郭の無い色だけの手法の模索から発展した絵を描くようになった晩年から、ミルキーイエローの絵の具を好んで紙に塗るように成ったのだと日本の美術館で知った。
ロンドンで見てから、好きになった画家の絵であるが、そうやって絵の変換を知って見るのもまた面白いものである。



  • __.JPG


上野の杜を後にして、日展の招待券が有るからと、六本木の新国立美術館にかけ持ちした。

おっと、その前に、ちょっと1人お茶でもと、ミッドタウンでToshi Yoroizuka のパフェを食べ、そして美術館に向かった。
夕方とはいえ、あまりの静けさに、思わず、受付で「日展会場はどこですか」と聞くと、「あさってからですよ」と帰って来た。

いつものドジ!

3日前の水曜日の話である。






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Last updated  November 3, 2013 12:35:19 AM
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