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2008.03.21

673.幽閉の姫君　－　日没

(3)

カテゴリ：自然・風景

若き姫君は
城の北の片隅
古い塔に幽閉された

初めのうちは
全てから引き裂かれた
身の不幸を思い
孤独の針の痛みに耐えかね
嘆き悲しみ
涙が乾いた事はなかった

そんな姫君をよそに
季節は移ろい
早春のある夕暮れ
涙する姫の
暗い部屋に
一筋の夕陽が差し込んだ

夕陽に誘われるように
姫はふらふらとバルコン出た
ああ
そこには広い広い
世界が広がっていた

r080321

折りしも
たったいま夕陽が沈んだばかり

移り行く空の色
濃紺の夜の帳

姫はその美しさに
全てを忘れ
ただ、ただ
呆然と佇んだ

その夜
姫は
眩い光の素敵な夢を見た

目が覚めると夕陽を思った
心躍らせ夕陽を待った

以来
姫は
世界を手に入れた

青い空
流れる雲
雨の雫
唸る風
星の移ろい
月の白い輝き

バルコンの土に芽生えた
名も知らぬ草花
それに集う小さな虫たち
大空を飛ぶ鳥の群
遠く広がる荒野の四季折々

残された一つの
自分の命とが
宇宙と呼応し

姫は初めて自分の命を感じた
生きている！

いとおしい
生きている今

一切に恵まれて居た時の自分は
何だったのか・・・

一切を失った時
一切を手に入れ
一切に感謝する

残された一つの命
に感謝

そこには
生きる喜びがあった

いつかこの不条理が暴かれ
自由の身になったとき
身も心も自由な本当の自分が羽ばたくために

さて
話し変わって
老カズ姫も
幽閉の身？
ご訪問禁止？
人知れず
ご訪問して下さっている方々に
お詫びと
感謝！！

自然を、日本の美しさを忘れかけた我々に、
優しく語りかける

みきちゃんの俳句日記「奥の細道」

あだし野の念仏寺や松の花

沈丁の花真っ盛り美術館。

花曇り客待ち顔の人力車。

ロマン秘む滝口寺や春の雨。

雅なる十二単や春の月。

風光る庭の白砂銀閣寺。

京言葉ガイドの乙女春の雲。

展望の京の都は春かすみ。

by　みきちゃん

自然と共に、自然の懐に抱かれて生きるとき、
人間は本当に平安に幸せに生きられるんですね。

みきちゃんの俳句日記覗いて見て頂けたら嬉しいです。
ありがとう御座います。

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