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2009年01月13日
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以下はホンダの広告費が多いことをして「使途不明金」として批判する記事。
 「ホンダのあるべき広告費」というタイトルで広告費の水準を異常と決め付けるおせっかいぶり。
 筆者は谷村智康氏。


ホンダの広告費はなぜ多い?
 900億円の広告宣伝費のナゾ
 著書『マーケティング・リテラシー』が評判の気鋭のマーケティングプランナー谷村智康が考察する「企業と広告」の今。非正規従業員の大リストラを進めるホンダの広告戦略を分析してみると、ナゾの500億円が浮かび上がった......。

 ●たにむら・ともやす
 広告代理店、コンサルティング会社、コンテンツファンドなどでの業務経験を持つ。
 既存のメディアやシステムの枠に依存するマーケティングではなく、広告費の過剰と偏りを消費者の都合に合わせて、それ自体を根底からひっくり返そうとする「マーケティング」プランナー。
 著書に、電通の上前をはね、グーグルの先を行く、メディアと広告をめぐるビジネスモデルを説いた『マーケティング・リテラシー~知的消費の技法』(リベルタ出版)などがある。



 アメリカを中心とした急激な自動車販売の低下が主因で、ホンダはF1を撤退する。
 短期雇用労働者についても契約を更新しない。

 しかっし、それを以ってF1の広告費を批判する谷村氏の見解には無理がある。
 F1なくしてホンダが自動車産業で今日の位置づけとなれたか不明だからである。
 多くのホンダファンは、F1あってのホンダ、F1にチャレンジするからこそホンダらしいと思っている。
 アメリカではインディのエンジン供給も同様だと思う。

 だからこそ、F1撤退がセンセーショナルに報じられるのだ。
 ホンダのF1参戦を他メーカーとの比較での異常値として比較しても説得力を持たない。
 少なくとも日欧の自動車に関して意識のある層には、モータースポーツや2輪メーカーであることが、ホンダのDNAとして認知されている。

 モータースポーツは一部のファンのものとしてPRや企業活動に活かせなかった日産は没落した。
 カルロス・ゴーン氏はフェアレディを存続し、スカイラインをモータースポーツで前面に立て、ニッサンのイメージアップに活用した。
 スズキやスバルがWRCに参戦していたのも同様のこと。



 媒体を通じての広告のみを広告費として、企業のイメージは創造できない。
 トヨタ、ニッサンを超越する先進技術企業としてのホンダのイメージは虚像かもしれない。
 が、このイメージはことのほかコストと優秀な人材の投入が必要なF1で作られたことは明白。

 数字で示せないものを意味無しとするのでは、消費者に近い産業で勝利はない。
 伝統的に財務担当者が力を持つGMの昨今の様子をみればよく分かる。
 「投資家向けの上布開示が不十分」との指摘も、十分であったはずの米国企業が不正経理で大型倒産を続けている現実の前に無力な批判といえる。

 F1の成績不振とともにコスト負担が増えてきたことも、F1ビジネスをちょっと知るものにはすぐ分かること。
 振り子を正常に戻すには、勝てるようになるしかない。

 勝てない、負担が増える…しかし簡単に止める訳にいかなかったのが、ホンダにとってのF1。
 早く本業を正常化させ、F1に帰ってきて欲しいと願うホンダファンは世界中にいる。

 サブプライムローン問題で明らかになったが、アメリカン・スタンダードはグローバル・スタンダードではない。
 「業界平均」や「世界標準」という言葉にだまされて企業が自らのよって立つところ(企業DNA)を見失わないことを願う。






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最終更新日  2018年10月14日 18時08分58秒
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