SAC.COM

2020年03月05日
XML
カテゴリ: 自動車
​​​
 ホンダ・フィット4は電動パーキングブレーキ(EPB)のトラブルで、10月開始予定の販売が年を越し2月となった。
 2月は同じく東京モーターショーで展示されたトヨタ・ヤリスの当初からの発売月。
 販売台数で対抗する2車種の新型発売日が奇しくもニアミスを起こした。
     ​
ヴィッツ改め「ヤリス」が、
ホンダ「フィット」と販売日もろかぶりの
渡辺 敏史
 2020/02/13 文春オンライン
  …(略)…
 その日本専用名称であるヴィッツが21年の歴史に幕を閉じ、この2月10日にフルモデルチェンジとなった新型からはヤリスの名前を用いている。
     ​
ヤリスはWRC=世界ラリー選手権の参加車両
 打って変わっての現代的な理由として挙げられるのは、これだけ外国人が日本に訪れる時代に、ローカルネームは馴染まないというものだ。
 昨年はマツダがアクセラやアテンザといった名前を3や6という数字に変更したが、これもまたワールドネームへの統一を図った事例といえるだろう。
 もちろん日本市場のプレゼンスも1990年代よりは確実に落ちている。
     ​
 加えてヤリスは、欧州を中心に世界各地で行われるWRC=世界ラリー選手権の参加車両という一面も持ち合わせている。
 こと欧州ではWRCのパブリシティ効果は、F1と肩を並べるほどだ。そしてWRCはこの11月、10年ぶりに日本(愛知・岐阜)で開催される。トヨタ的にはその名を世界統一化するにはちょうどいい機会でもあるだろう。
     ​
 と、そんなこんなのこの2月、ヤリスとほとんど同じタイミングでフルモデルチェンジを迎えたのはホンダのフィットだ。
 ちなみにこちらは日米用の車名で、欧州ではジャズという名前で売られている。各仕向地での馴染みぶりをみるに、こちらは名称統一を考えていないはずだ。
     ​
両車の販売日は、わずか4日しか変わらない
 フィットとヤリスは、自動車業界ではBセグメントと呼ばれるクラスに相当する。車格や価格的にはほぼ同等、購入時は比較対象としてまず意識される、ガチもガチのライバルだ。
 それゆえか、今までこの2車種が発売時期を同じくすることはなかった。
 モデルチェンジ時期のずれは、お互いの利益を確保する暗黙協定でもあったのだろう。
 それが今回、フルモデルチェンジされた両車の販売日は、わずか4日しか変わらないという事態になってしまった。
     ​
 原因はフィットが用いる電動パーキングブレーキスイッチの歩留まりが当初予定にまったく届かず、納入する部品メーカーの変更を余儀なくされたからだ。
 それに対応するために、ブレーキシステムを高速域を多用する欧州仕様と同じ四輪ディスク化するなどユーザー側には美味しい仕様変更もあり、その検証や調達、適合の調整に約4ヶ月を費やした。
 結果、発売開始がほぼ正面衝突という事態になったわけだ。
     ​
 スタートラインが一緒ということで、いやが上にも注目を浴びるのは販売台数だろう。
 2002年に、それまで33年間連続で国内販売台数1位だったカローラを、その座から引きずり下ろしたのは他ならぬフィットである。
 当時のトヨタの怨念をいまだ引き継ぐ者がいるかは定かではないが、史実を知れば一矢報いたい気持ちにもなろうというものだ。
     ​
最近はきな臭さを感じることも少なくなった
 そういう意味では、ホンダの側にも怨念の火種はある。
 翌2003年、当時バカ売れしていたホンダのストリームというミニバンとさほど変わらぬサイズやコンセプトで被せてきたトヨタのWISHは、圧倒的販売力を背景にストリームの票田をがしがし刈り込んでいった。
 その後もインサイトvsプリウスなど、そういう事例は幾つかあり、ホンダとしてもトヨタには忸怩たる想いを抱いていたとしても不思議はない。
  …(略)…
 ちなみに双方のプロトタイプに乗った印象でいえば、総合力は掛け値なしのイーブン。
 ただし、フィットがシンプルな内外装デザインや使い勝手の良さなど静的な特徴が際立つのに対して、ヤリスが走りの質感を劇的に高めたという動的な特徴を持つあたりは、なんだか昔とは真逆のような気もする。
 裏返せば今のトヨタは、かつてのホンダのように走りの良さにプライオリティが置かれるクルマ作りによっているということかもしれない。
(渡辺 敏史)
  ― 引用終り ―
​     ​
 車体サイズはフィットが一回り大きいので直接対峙しているわけではない。
 が、トヨタ・アクアとともにコンパクトクラスで販売台数を競う仲。
 新たにハイブリッドをラインナップしたヤリスに死角はない。
 即ち、スポーツモデルさえないフィットに販売台数で負ける気遣いはない。
 同じような土俵で闘えば、トンガッタところがないホンダは敗退必至。
     ​
 スポーツムードのヤリスと快適さだけを追い求めたフィットの台数対決が、どのように展開されるか見ていきたい。
     ​
 ところで、最近のホンダは「走り」「スポーツイメージ」をわざと置き忘れたのだろうか。
 家具屋かインテリアコーディネーターでも目指しているのか。
 モビリティは快適さだけの追究ではないはず。
​​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020年03月07日 21時51分44秒
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Ta152R

Ta152R


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: