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2021年12月11日
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カテゴリ: 航空&ミリタリー
 ロールス・ロイス(英: Rolls-Royce)は、1906年3月に英国・マンチェスターで設立された。
 トップブランドとして名をはせたロールス・ロイスは、現在以下の2社に分かれている。
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・ロールス・ロイス・ホールディングス
 1973年に設立され、航空機エンジンや船舶・エネルギー関連機械などを製造・販売している英国のメーカー。
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・ロールス・ロイス・モーター・カーズ
 ドイツ・BMWが1998年に設立した、ヴィッカースから「ロールス・ロイス」ブランドを引き継いで乗用車を製造・販売している自動車メーカー。
 1998年、ロールス・ロイス・モーターカーズ社は、英国南部、ウェスト・サセックス州グッドウッドに設立された。
 紆余曲折を経て、複雑に権利を分割して譲渡されたロールス・ロイスの自動車製造・販売部門は、2003年1月、ドイツ・BMWの所有となった。
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 ロールス・ロイスのブランドが2社となった発端は、1960年代の経営悪化とその後の国有化にある。
 乗用車製造における技術革新の遅れ、そして新たに開発・発売した航空機用ジェットエンジン「RB211」による損失の拡大などのためにロールス・ロイスの経営は悪化を続け、1971年4月に経営破綻。英国政府により国有化された。
 1973年、国有会社となっていたロールス・ロイス社のうちベントレーを含む自動車部門が分離され、英国のヴィッカースに譲渡された。この自動車部門が、ロールス・ロイス・モーターズ (Rolls-Royce Motors)となる。
 国有企業として残存したロールス・ロイスは、航空機用エンジンや船舶の製造などを行っていた。1988年、再度民営化され、ロールス・ロイス・ホールディングスとなった。
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 経営破綻の主な要因となったRB211エンジンは、推力37,400から60,600重量ポンド(166から270KN)の大出量・高バイパス比、世界初の3軸式ターボファンエンジン。原型は1972年に運航を開始したロッキード L-1011 トライスター向けに開発され、当初は同機のみに使用された。
 RB211は後に国際民間航空機用エンジン市場で低シェアに留まっていたロールス・ロイスを主要エンジンメーカーに成長させる原動力となった。RB211の派生型は、ボーイング747、ボーイング757、ボーイング767、ロシアのツポレフ Tu-204に搭載された。
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 開発費高騰の主因となった3軸式レイアウトは、一般的な2軸式ターボファンより軸受機構が複雑化するが、圧縮機設計を最適化できるため、設計次第でエンジン全体として同規模の2軸式エンジンと同じ性能で小型軽量化、高剛性・低騒音化、高性能・高信頼化できる可能性がある。
 高圧、中圧、低圧を担う3軸ユニット各々の規模を拡大縮小する事で、多様な推力・燃費・騒音などの性能とすることができる。
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 RB211は、1990年代に後継機種の高バイパス比3軸式ターボファンエンジンのトレントファミリーに置き換えられて現在に至っている。





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最終更新日  2021年12月11日 16時00分06秒
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