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2023年04月18日
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カテゴリ: 生活、家族、仕事
 国内経済の安定が長く続き、同じ会社の社員で職業人生を全うする人がとても増えた。
 会社員であることで、人生の先がある程度見通せると思い込んでいる人々も多いことだろう。
  50代前後まで、出世、昇進の見込みを持っている人がどれ程いるのか見当がつかない。さらなる出世の見込みを絶たれた理解してもあきらめきれない人、後輩が上司になるなどしてやさぐれる人も多いのだろう。
 出世の終わりを「素晴らしいこと」とするのが下記記事。
 大江氏は「サラリーマン脳」を捨て「成仏する」と見たい世界がみえてくるという。なかなかサラリーマンとして成仏できない人が、50代まで出世の憧れを胸に抱いているような気もするが……。
     ​
…会社員歴40年のお金のプロがそう断言する理由
プレジデントオンライン 2023年3月29日 
  …  (略)  …
■何をやればいいのかわからない
 企業で50代社員向けセミナーをすると、必ず出てくるのが「好きなことをやれといわれても何をやっていいのかわからない」という言葉です。この声は、ほぼ例外なくどの企業でも出てきますので、サラリーマンにとってはごく自然な感想なのだろうと思います。
 でも私に言わせると、これは典型的な「サラリーマン脳」の発想です。この言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、最近はいろいろなところで使われるようになってきました。
 「サラリーマン脳」とはいったい何か? それを一言で表すと、「すべての活動が受動的である」ということです。
 上からの指示がないと、自分からは能動的には行動できなくなってしまう。何かをすることによるリスクを過剰に恐れ、ひたすら責任を逃れることばかり考えるようになる、という感覚です。
 これは何もよいところがないようですが、サラリーマンとして生きていく上では必要とされる能力だったのです。自分でなりたくてサラリーマン脳になってしまったのではなく、サラリーマンとして優秀であるがゆえに、サラリーマン脳の持ち主になってしまったのです。
     ​
■なぜ「サラリーマン脳」になってしまうのか
 人間、誰でも、学校を出て社会人になる時は、不安がある一方で希望もあるはずです。自分はこんな仕事がしたいとか、将来はこうなりたいという目標だってあるのは当然です。
 ところが、いったん組織の中に入ってしまうと、すべてにおいて自分の意思だけでものごとを決めることはできなくなってしまいます。
 もちろん、社長の鶴のひと声で何事も決まるような会社であればこれは当然ですが、必ずしもそんな独裁的な会社ではなく、普通の会社であっても、組織で決まれば、それは個人の意思よりも優先されるのは仕方のないことです。
 結局、組織の中でものごとを進めようとすると、根回しとか、社内力学とか、そういうバランス感覚を重視せざるを得なくなります。それに、自分のやりたいことを、ある程度根回しをしながら進めていったとしても、どこでどんでん返しを食らってボツになるかもわかりません。私も40年近くサラリーマンをやってきましたから、そんな経験は嫌というほど味わっています。
     ​
■1人1人が経営者の視点を持て! と言われても無理
 会社という組織の中で、自分が関わるすべての案件を、自分が考えているように通すためには、気の遠くなるようなパワーが必要になります。したがって、これだけはどうしても実現したいという案件以外については、大勢が決定するまで待つのはやむを得ないでしょう。社内の偉い人は、「1人1人が経営者の視点を持て!」などと聞こえのよいことを言いますが、いくら経営者の視点を持っても、それに見合う権限が与えられていないわけですから、そんなこと無理に決まっています。第一、それほど給料はもらっていません。
 必然的に、仕事において「自分のやりたいこと」を考える、ということは次第に遠ざかっていきますし、仕事以外のことでも、「自分のやりたいこと」を明確に意識するという習慣はだんだんなくなっていきます。
かくしてサラリーマン脳に侵された結果、「やりたいことをやれ、と言われても、何をやっていいかわからない」ということになるのです。
     ​
■50歳前後からは「サラリーマン脳」を排除せよ
 それでも、会社にいる間は「サラリーマン脳」で何の問題もありません。いや、むしろサラリーマン脳でなければ、余計な摩擦と労力を費やすことになるかもしれません。
 でも、定年が視野に入ってきた50歳前後からは、できるだけ頭の構造を変えて、サラリーマン脳は排除するように努めるべきだと思います。
 現代では、得体の知れない「老後不安」というナラティブ(物語)に誰もが影響を受けています。その結果、そればかりに気を遣い、ひたすらお金を貯めていく一方で、自分のやりたいことが何かもわからないまま、定年を迎えることになります。
 そうなると、お金はあったとしても、それを使って充実した楽しい老後を過ごすことができない、という事態になってしまうからです。
 そして、そんな事態のまま、人生の最後を迎えた時に何千万円あったとしても、それはまったく意味がありません。そのお金をそれまでに自分のやりたいことに使っていれば、あるいは欲しいものを手に入れていれば、どれぐらい充実した人生が送れたことでしょう。死ぬ間際になって、「これだけのお金を、もっとやりたいことに使っていれば」という後悔はしたくありません。
「やりたいことがわからない」などという悲しいことを言っている場合ではありません。今からでも遅くないので、サラリーマン脳を捨て去り、自分のやりたいことを探すべきだと思います。
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■どうすれば「サラリーマン脳」を捨てられるか
 では、どうすればサラリーマン脳から脱却することができるのでしょう。
  …  (略)  …
■“成仏”すればサラリーマン脳から脱却できる
 私はいつも、50代の社員の人たちへの企業内研修において、「50歳になったら早く成仏しなさい」と言います。「成仏する」というのは、もちろん比喩的な表現であり、具体的にいえば、会社での立場とか出世を気にするのをやめよう、ということです。
  ―  引用終り  ―
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 自分が見たい世界、将来の人生像が見える人は幸いだろう。たぶん一人で判断し行動する自分の姿がみおえない人も多いので、世間から社畜などと蔑称される。幸せな人生を送りたいなら、年齢を問わず、自分で考えることが大事だと思う。
 多くのサラリーマンは、50代から10年、15年かけてじっくり考える時間がもてるので、その間に「考えよ」ということだ。健康寿命が70歳代だとしても、定年後の時間はとても多いから、ぜひ考えられるときに考えるべきだと思う。
     ​
 本当に「成仏」を志して仏門に入ることもあるだろう。神仏を礼拝して歩く、幸せな定年退職後の人々も今は多い。





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最終更新日  2023年04月18日 06時00分10秒
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