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2023年08月26日
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 続々と疑惑・不正が報じられるビッグモーターの兼重社長が7月25日、謝罪会見に登場。突っ込みどころ満載の会見と評された。
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 2000年6月25日に食中毒が発覚した後の雪印乳業は場当たり的な対応に終始し、新たな事実が発覚するたびに説明を翻したり弁明を繰り返し続けた。
 7月4日の記者会見で、雪印乳業の石川郎社社長は「黄色人種には牛乳を飲んで具合が悪くなる人間が一定数いる。」などの説明を繰り返し、1時間経過後に一方的に会見を打ち切った。
 エレベーター付近で寝ずに待っていた記者団にもみくちゃにされながら、記者会見の延長を求める記者に「では後10分」と答えたところ「何で時間を限るのですか。時間の問題じゃありませんよ。」と記者から詰問され、「そんなこと言ったってねぇ、わたしは寝ていないんだよ!!」と後世に残る失言を発した。
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雪印集団食中毒事件、
2016年03月29日 90s チョベリー
 小保方氏や野々村議員、佐村河内氏など、ここ最近は記者会見が話題となる事案が多い。会見が世間を騒がせる――といって思い出すのは、やはり雪印集団食中毒事件だろうか。戦後最大規模の集団食中毒事件である雪印集団食中毒事件、「寝てないんだよ!」の逆ギレフレーズは今も忘れられない。今回はこの事件の概要と原因について振り返ってみよう。
  ―  引用終わり  ―
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 ビッグモーターの兼重社長は「社員が勝手にやったこと」、自らは知らぬ存ぜぬを繰り返した。「特に悪質な案件が書いてありました。衝撃的で一線を越えている。ゴルフボールを靴下に入れて、振り回して、損傷範囲を広げて水増し請求する。ゴルフボールで傷つける。許せません。ゴルフを愛する人への冒涜ですよ」と述べた。「ゴルフを愛する人への冒涜」という言葉がSNSなど世間を賑わせた。
 一部では“史上最悪”ともいわれるビッグモーターの謝罪会見であるが、まだまだ雪印には負けていると思う。
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史上最悪といわれる「ビッグモーター謝罪会見」は、
企業コンサルが指摘
2023年8月18日  オールアバウト
  …  (略)  …
 はじめに申し上げておくべきは、同社は非上場企業ではありますが、全国約300店舗、従業員6000人、年商7000億円という規模を考えればその社会的影響力は非常に大きいということ。すなわち、常識的には“上場企業並みの広報対応”があってしかるべきであるということです。
 したがって、上場企業並みのあるべき広報対応として、今回の謝罪会見を見てみます。
記者会見のタイミングは適切か?
 まず会見のタイミングから。疑惑の発端は2022年6月。複数の雑誌メディアで損害保険の不正請求疑惑が取り上げられました。ビッグモーターは社内調査で問題なしと損害保険会社に報告しますが、保険会社はこれに納得せず第三者による調査を要求。2023年1月に特別調査委員会が組成され、調査の開始が発表されました。
 そして、6月26日に同委員会からの報告がありましたが、公式サイトでの公表は約半月後の7月5日でした。これを受け会見を求める声が俄然(がぜん)盛り上がり、ようやく開かれたのがさらにそこから20日後の7月25日だったのです。何度も会見を開くタイミングがありながら、あまりに遅い対応であったと言えるでしょう。
  …  (略)  …
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広報担当がいないとしても
 次に会見で気が付いた問題点を挙げていきます。
 冒頭、司会者が自身は社員ではなくPR会社の者であるという挨拶をしました。広報担当がいないという社内事情があったにせよ、PR会社が手伝っているという事実をいきなりオープンにしてしまったのは、感心できる話ではありません。
 「PR会社がいろいろ知恵を付けているに違いない」と思わせてしまうことで、記者からの追及が一層厳しくなることが考えられるからです。PR会社がアドバイザリーで付いていると想像ができたとしても、司会は社内のスタッフがするべきでしょう。会社として真摯に受け止め対応している、という印象付けにもなります。
本会見の失敗の最重要ポイント
 出席者については、社長の辞任発表を受けて新旧社長と営業、および管理の責任者が出席しました。社長と共に会見の翌日付での辞任を発表した長男の兼重宏一副社長は、会見には同席しませんでした。組織として副社長も辞任が妥当という判断に至ったということは、副社長も疑惑の責任の一端を担っていたという意味合いでもあります。
 そのような状況下で副社長を会見メンバーから外したことは、同社の疑惑解明に対してしっかりと対応していこうという姿勢の欠如を感じさせる、言い換えれば隠ぺいとも受け止められる対応であったと思います。この点は、本会見の失敗の最重要ポイントでもありました。
 宏行社長の会見については、すでにさまざまな批判がメディアやWeb上で見られますが、一言で言えば形式上謝罪していながら、「自分の預かり知らぬところで、社員が勝手にやった」という責任転嫁の姿勢がありありとうかがわれました。これは経営責任を担う社長の謝罪会見として、論外と言っていいでしょう。
 おまけに、自己の管理責任を棚上げして、問題を起こした社員を告訴するような発言もあり(その後撤回)、会見出席者および中継を見る者の心証を著しく悪くしたことは確実です。
 また、複数の質問では本人が答えず即座に担当役員に振っていたのも、社長としての管理意識の希薄さを感じさせるものでした。どの質問にも基本はまず社長が答え、詳細を担当に振るというのがあるべき会見のあり方です。
  ―  引用終わり  ―
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 日本におけるMBAの名を貶めた、多くの人が見てみたい宏一副社長は、最後まで隠し通す気なのだろう。
 謝罪会見の悪い実例として語り継がれている雪印乳業、船場吉兆は共に、失敗会見の後に経営破綻を迎えた。
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 雪印乳業
2000年 - 雪印集団食中毒事件発生
2001年 - 雪印冷凍食品(後・アクリフーズ)設立
2002年 - ロッテスノー(後・ロッテアイス)設立
2003年(平成15年) - 日本ミルクコミュニティ営業開始
2002年(平成14年) - 雪印食品の牛肉産地偽装問題(雪印牛肉偽装事件)によって雪印食品の廃業・解散を決定
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 船場吉兆
2008年5月、「客の食べ残した料理の使い回し」を10年以上も前から行っていたことが発覚して以降、予約のキャンセルが相次ぎ、末期には3分の1程度に減少。
 5月28日、大阪市保健所に飲食店の廃業届を提出し、経営破綻。
 6月23日、破産手続開始決定。
 ビッグモーターはこれらに続くのだろうか。





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最終更新日  2023年08月26日 06時00分12秒
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